2012年6月30日土曜日

何を以って景気回復とするのか

 先日に消費税増税を含む一体改革法案が衆議院を通過したのは記憶に新しいかと思います。これら法案に対する反対意見として、「不況期の今に増税するべきではない。財政再建は景気が回復してからだ」という声がたくさん、っていうかこれ以外の反論はほぼなかったかと思います。こういった意見を主張する人はまだしばらく赤字財政が続くこととなっても景気刺激策を打ち、公共事業などをしていくべきだという案を披露していますが、私はこうした意見には真っ向から反対です。またでかいことを書いてしまうのならば、彼らの言う景気回復という状態は今後永遠に日本には訪れず、あるとしたら今の40代以上の世代がすべて死んだ後に来るでしょう。

 あまり長くする話でもないのでちゃっちゃとまとめてしまいますが、上記のような意見を主張する人が言う「景気が回復した状態」というのはほぼ間違いなくあの90年代前後のバブル景気の時代で、当時くらいに税収が集められる状態を指していると私は感じます。しかし以前からも書いておりますがあの高度経済成長期という時代は冷戦に挟まれた特殊な状態であったことから実現したのであって、少なくとも日本一国がどう努力したところで再現することは不可能と言っていいでしょう。これは言い換えるならあの時代ほど景気が良くなることはもう有り得ず、今の税収、経済規模でどうにか国をまわしていくしかない。更に言えばあの時代を無理に再現しようとしてムダ金使った分の借金を返しつつやるしかない、というのがかねてからの私の持論です。

 これは断言してもいいですが景気回復優先論者達は何を以って景気が回復したと判断するか、具体的な経済指標を示したことはないと思え、あるとしたらバブル期並みの歳入実現しかないでしょう。それこそ失業率が何%を下回ったら、GDPがどの程度に達したら、経済成長率が年率で何%成長に達したら財政再建に取り組むとか、そういった具体的な議論は今まで全く見たことも聞いたこともありません。更に言えば小泉政権時代に連続して経済成長を達成していた際も、「国民は景気回復の実感を持っていない」と言って景気回復には至っていないという強弁もありました。私に言わせるなら指標で確実に成長しているのだから、国民の実感云々は再分配の問題で、公共事業がいるかいらないかは別問題な気がしてならないのですが。

 以上のような観点から私が何を言いたいのかというと、景気回復優先論者はどのラインで景気が回復したと判断して財政再建に取り組むのか、具体的な数字を上げてもらいたいの一点に尽きます。仮にそれが現実離れした桁外れな数値だったらそこまでの話ですが。
 なお私個人の意見としては失業率が10%を下回って、GDPがプラス成長であれば今の国際環境であればまだ景気がいい状態なんじゃないかと思います。特に日本は今、少子化で人口も減り始めているのですからGDPは自然減するのが当たり前です。そういった点を考慮してほしいのですが、このところよく思うこととして、中国にいるせいかもしれないけど日本人はなんでこんなに経済指標を意識しないのかが不思議でしょうがないです。変なことを言うと日本のGDP成長率以上に中国のGDP成長率を気にしているようにも見え、一桁になったとか、成長が大幅に鈍化しているとかで大騒ぎしているのはやや滑稽に見えます。

2012年6月29日金曜日

暴れん坊将軍、足利義教について

 暴れん坊将軍とくれば徳川8代将軍の吉宗を誰もが思い浮かべるかと思います。余談ですがドラマの「暴れん坊将軍」では平均して35人が吉宗(松平健)に殴り倒されており、総数では約29000人にも上るそうです。
 そうした豆知識は置いといて、徳川幕府だけでなく足利幕府の将軍にも暴れん坊としか言いようのない将軍が一人おります。その激しい行動の割にあまり知名度がないと思うので、今日はその足利6代将軍の義教について簡単に解説します。

足利義教(Wikipedia)
 
 足利義教は6代将軍ではありますが、系列的には初代尊氏のひ孫で、3代目義満の3男です。6代目にしてはやけに系列が短いような気がしますが実はこれにはわけがあり、足利幕府は初代から3代目義満まではみな成人してから将軍に就任していますが、4代目義持(義満の息子)はわずか9歳、5代義量(義持の息子)も16歳と総じて就任年数が若いのが特徴です。こうした年若い就任は必然的に周囲の有力武士が政権を担ってしまうことになり、この点が足利幕府が終始将軍権力の弱い集合政権で終わってしまった最大の原因でしょう。
 それで足利義教の就任の経緯ですが、5代目義量は父親の義持が存命中に将軍位に就いたのですが、就任からわずか三年後の19歳で早世してしまいます。その後しばらくは義持が将軍につきましたが、この人の何が面倒かというとなんと死の直前まで後継者を一切指名しなかった点です。これには幕臣らも困り、しょうがないから有力血縁者の中からくじ引きで選ぼうということになり、くじの結果で既に出家していた当時34際の義教が6代将軍に選ばれることとなりました(くじ引き自体は八百長で初めから決まっていたという説もあり)。

 そんな偶発的な経緯から就任した義教でしたが、将軍となるや積極的に政治に関与します。それまで不可侵の存在だった社寺勢力等に対しても比叡山延暦寺を取り囲むなどして要求を貫き通したり、義教の将軍就任に異を唱えていた鎌倉公方の足利持氏を攻め滅ぼしたり(永享の乱)と、元坊主とは思えないくらいに果断な行動を取り続けました。
 これ以外にも有力武家の家督継承にもたびたび介入し、いろんな家で自分の意中の人物を当主に据え、逆に反抗しようとした人物に対しては刺客を送って暗殺することもままありました。こうした行動の多くは前向きに見るなら将軍権力の向上を目指してのものと見ることもできますが、私個人としては苛烈な義教の性格から来るものだったと考えています。義教は宮中に対しても強い態度を取り続けたことから当時の公家の日記には「悪御所」とまで評されており、一部は尾ひれがついたものもあるでしょうが「酌の仕方が悪い!(#゚Д゚)ゴルァ!!」と言って侍女の髪を切って無理矢理に尼にしたり、自分に説教しようとした日蓮宗の僧をしゃべれなくするために舌を切ったりと、かなり細々とした内容が残されております。

 厳しい評価をすればこのような苛烈な性格の持ち主が大成した例は少なく、いずれ暗殺か追放されると感じた有力守護の赤松満祐はやられる前にやってやれとばかりに、自宅に招いた義教を暗殺してしまいました(嘉吉の乱)。暗殺後、赤松満祐は幕府から追手が来ると考えて京都の邸宅内にしばらく残っていましたが、義教に権力を集中させ過ぎたせいで当の幕府は混乱し、何の追手も来ないことから義教の首と共に領国に帰ってしまう始末でした。もっともその後に追討軍が差し向けられ、一時的に赤松家は取り潰されることとなりますが。
 義教の政治は確かに一時的ではあるものの足利将軍家の権力向上にはつながりましたが、結果的には義教自身が暗殺されたことによって将軍家の権威はそれ以前より下がることとなりました。同じ強権力志向者でも、まだローマ帝国の背教者ユリアヌスの方がマシだったという気がします。

2012年6月26日火曜日

消費税増税を含む一体改革法案可決について

 もはや何も語るまい、と言いたいところですがそうも言ってられないのが今日の消費税増税を含む税と社会保障の一体改革法案可決です。まず結論から述べるとついに通ったかとホッとするとともに、よく決断したと野田首相に対して強い賛辞を送りたいと思います。結果はどうなるかまだ分かりませんが、良くも悪くも日本政治の大きなターニングポイントになると考えて間違いないでしょう。

 今回の採決について中国メディアも大きく報じており、今朝の朝刊でも「野田首相が政治生命を賭す」というような見出しで採決があることを報じておりました。そして採決後の今はどんな風かと思って新華社の記事をめくってみたら「湯手山芋」という四字熟語が見出しにつけられておりました。恐らく「火中の栗を拾う」という意味でしょうが、重要部分を翻訳すると下記の通り書かれております。

 1997年に橋本内閣が消費税を3%から5%に引き上げた後に橋本元首相は退陣に追い込まれたことから、日本にとって消費税増税は政治におけるタブーだった。

 と私から言うことなしの評論書いた上で、「日本の債務残高は世界一で、年間GDPの2倍以上もあってIMFなどからも消費税を15%以上に引き上げるよう勧告を受けていた」と書いてあります。その後は小沢の説得に努めたが結局物分かれて造反に至り、これでまた小沢が新党を作ったら四度目だと書かれてあります。外国人が書いたことを考えるとよくまとまっています。

 この中国の記事が書いている通り、今回の法案採決は野田首相にとって文字通り命がけの決断と言えるでしょう。私としては増税があと十年早ければと悔やんでならないし、これで子ども手当も放棄してくれていればパーフェクトと言いたいのですが、子ども手当に関しては民主党内への最低限の妥協なのかもしれない可能性があるので多少は仕方なく感じます。
 よく日本は国が保有する資産残高を財政に計上していない、実際は無借金国だという主張も見られますが、それにしたって今の支出が収入を大きく上回る状況は異常というよりほかがないでしょう。さらに言えば、今の自分を含む日本人が不安を持っているのは明日ではなく十年後や二十年後のような気がします。明日ではなく十年後や二十年後がどうなるかわからないがために貯蓄傾向が高まるのだし、なによりも今の自分より下の世代に負債や問題を引き継がせたくない、少なくとも借金を作った世代は自分が作った分くらいは返してから死んでいくべきだと思うので、私はかねてから増税によるプライマリーバランス回復を主張してきました。

 今後の政治の行く末ですが造反者が多数出たことによって、場合によっては解散につながる可能性もあるでしょう。また自民党も造反者を処分しろとここぞとばかりに強気な要求を出していますが、一歩間違えれば増税を推進したとして次の選挙で野田首相を中心とする民主党同様に大敗する可能性があります。どちらにしろ、次の選挙で野田首相グループが選挙で勝ち残るのは世間体もあって厳しいでしょう。
 それだけによくこんな決断をしたものだと、重ねて野田首相には尊敬の念を覚えます。ほかの人が見向きしなくとも、私一人は彼を高く評価していようと思います。

2012年6月25日月曜日

JALのこれまでの再建、東電のこれからの再建

 先日にダイヤモンドが出したJAL再建の記事が面白かったので、ちょっとここでも紹介します。

【企業特集】日本航空(上)破綻2年で営業利益2000億円 JAL式アメーバ経営の真髄(ダイヤモンド)

 こういってはなんですが、わずか2年でここまでJALの業績が回復するとは私も想像だにしませんでした。今回このダイヤモンドの記事を検索するに当たって「JAL 再建」で検索したら破綻当時の日経ビジネスの記事、「JAL再建計画に信憑性なし」が引っかかってきて、なんていうか隔世の感があります。ただ結果的には日経ビジネスの予想は外れてしまったわけですが、なにも日経ビジネスに限らなくてもJALの再生がうまくいくなんて誰も思いもしなかったでしょう。
 ここだけの話、私も日経ビジネス同様にJALの会長に就いた京セラ出身の稲盛会長をあまり評価しておらず、財界人脈の少ない民主党のなけなしの人事だと見ておりました。京都ブラック企業四天王の筆頭、FF4で言うなら火のルビカンテに当たる京セラ出身ということから、恐らく社員のクビを切るだけ切って見かけの数字だけでよくするのではと本気で信じていましたが、破綻前と比べてJALはニュースになるような整備不良やヒヤリハットの件数は減っており、またサービスなどに対する評判もあまり悪いものを聞きません。むしろ苦しいのはわかるんだけど、ANAの方がこのところなんか妙な報道が目立ちます。

 JALはまた再上場するとの報道も出ておりますが、ここに至っては稲盛会長の力量を認めざるを得ません。こんなことを友人と話している最中にふと、「この際だから東電も稲盛に任せた方がいいんじゃないか」という発言が出てきました。既に時期東電会長職には下川辺氏が内定しておりますが、どうしようもない組織なだけにもっとドラスティックな人事が必要だったのではないかと思えてなりません。それこそ口を開く傍から嘘八百を並び立てる役員が多いだけに、稲盛会長のようなクビ切れる人間、ほかにも挙げるなら必殺技がコストカッターな日産のゴーン会長とかのが適任な気がします。

 といっても、JALをやった後で今度は東電というのもなんだか大変ですし、日産のゴーン会長に至っては現業を離れることはないでしょう。となるとほかに経済界に人材はいるかという話になってきますが、パッと思いつくあたりなら幸之助精神の破壊者こと中村邦夫パナソニック会長とかもいますが、大穴で言うならオリンパスのマイケル・ウッドフォード元社長もありかもしれません。
 ここだけの話、東電の幹部人事はこの際だからほかの条件はともかく外国人を招いた方が好都合かもしれません。これまで独占産業で海外市場の感覚を全く持ち合わせておらず、明らかに世間一般とずれた感覚を有している組織なだけにトップだけでも社内常識に染まらない、っていうか国内の様々な反動勢力の影響を受けない人間が必要でしょう。トップを変えれば何とかなるというのは代々の阪神タイガースの思想ですが、東電に関してはトップにすべて壊してもらわないと何も始まらないでしょう。

2012年6月24日日曜日

政府の自殺対策について

 前にも書きましたが日本人は自分たちで自殺率が高い民族だと考える傾向がありますが、世界ランキングで言えば第8位で、韓国をはじめとしてまだまだ上には上がいます。さらに「先進国中で最も自殺が多い」と負けじと言ってくる人もいますが、先ほどの世界ランキングと比較するならそれでは韓国やロシアは先進国ではなくなってしまうので、私としてはちょっと無理な言い方な気がします。
 それはさておき未だに自殺者数の増加は歯止めのかからない状態が続いておりますが、政府のここ数年の自殺対策は一体なんだったのかというくらいに効果がありません。政府自身も「無駄な仕事でした」とはっきり認めていますが、そうやって素直に間違っていたといいつつ自殺対策のPRキャラクターにAKB48を使う当たり、多分何も反省してないんじゃないかという気がします。

 いきなり結論を言いますが、私の見立てだと政府は初めから自殺対策なんてする気が全くないんだと思います。さらに言えば今のうちに人口減らしとけと言わんばかりに、自殺者が増えることを歓迎しているのではないかと思う節があります。一体なんで私がこんなことを言い出すのかというとさっきに上げたようにPRキャラクターにAKB48を使ったという点で、日本の自殺は他国と比べて50代以上が大半という特殊な国(他国は若者が多い)であることを考慮すると、若者向けのキャラクターよりも50代以上の年寄りにも通じやすいキャラクターじゃないと意味がない気がするからです。それこそ北島三郎とか加山雄三など、往年のスターを使った方が認知度から言って効果が高いという気がします。

 ただ最近の自殺だと若者の自殺率も有意に増えており、若者の対策も全く必要でないわけではありません。根本的に自殺をなくすことは不可能に近いですが、もうちょっと傾向と対策をそれこそ社会学者に練らせて予算を無駄に使わない対策をやってもらいたいと陰ながら思います。

2012年6月22日金曜日

第一印象を悪く見せる理由

 自分が自分を最も偏屈足らしめている性質の一つに、敢えて第一印象を悪く見せるというものがあります。これなんか私と親しい人間などはよく知っているでしょうが、普段は赤い人みたいに常人の3倍くらいしゃべる癖に、初対面の相手に対しては割と不機嫌そうな顔してぶすっと黙り続けることが多いです。後から聞いてみると、「なんか怖そうな感じがして取っつき辛そうだった」という声が聞かれますが、これらの印象は意図的に与えていると自負します。

 一体なんでこんな面倒くさいことをするのか。一見すればただ人見知りしやすいということで片づけられますが普段の私を見ている人からは「人見知りはあんなにしゃべらない」とのことで、私も違うと思います。結論を書いてしまうと初対面の際は自分を売りに出すより相手の性格や話し方、教養、反応速度を測る方に集中して、自らの情報は極力出さないようにしています。その上で最大の目的を言うと、第一印象で相手を決めつけるような人間とはなるべく関わりたくないとの思いがあり、逆に第一印象にとらわれずに二回、三回と会っていく中で相手を見極めようとしてくれる人と付き合っていきたいとも考えており、そうした人間をスクリーニングするという意味合いでこんなことをしております。

 よく友人からはこんなことするのは間違っていると言われており、人を試す、試さない以前に自分が損するから辞めるべきだとよく諭されます。言わんとしていることはよくわかるのですが、自分の経験上、第一印象を一度定めてしまうとそこから全く相手の人格を動かさない人間はよくおり、しかもこういった人間に限って平気で嘘をつけば相手の痛みを気にせず行動する人間が多いです。私自身もこれまでにこういった輩に何度も痛い目に遭わされており、それだったら初めからビジネスライクに、必要以上に接触しないことが自分にとっても相手にとってもいいように思うようになりました。
 またほかの人はともかくとして自分の場合は周囲の話を聞くと、短時間じゃ測りきれないところが多いそうです。考えてみると日本史や世界史、政治や社会事情などといった知識に強みがあるということや、フォースと共に生きていることは数時間話しただけではわからず、後からいろんな意味で変わってる人間だと気付いたという評価をよく受けます。言ってしまえば、私の場合は第一印象ではやや伝わりづらい人間性が多いために、単純に長い目で見てくれる人ほど評価してもらいやすい性質があるということです。

 私自身もこれまでいろんな人間と会ったり、実際に指導したりしましたが、やはり第一印象というのはあまり当てにならない気がします。ちょこっとひねってみると思わぬ一面が見えたり、逆になんでも卒なくこなせそうに見えるけど少しやらせてみると極端に苦手な分野を持ってたりすることがわかったり、基本的には長い目で相手と話したり一緒に行動しないと評価はしきれないものです。
 翻ってこの頃の日本社会ですが、これはこんなことをしている私だからはっきり言わせてもらうと、なんでもかんでも第一印象で決めつけようという空気が社会中にはびこっている気がします。新入社員面接然り、商品のマーケティング然り、政治家の活動然りで、中身にはあまり目を向けず外っ面ばかり見て何もかも決めている人があまりにも多すぎます。もちろん見た目がいいということに越したことはありませんが、それは中身が伴って初めて言えることで、中身も何もないのに見た目ばかり気にされるというのは本末転倒で、それであれば見た目が悪くともまだ中身がしっかりある方がいいに決まってます。

 前にも新書で第一印象で評価はすべて決まるとかいうタイトルからして気に入らない本が売れてましたが、これも厳しく指摘させてもらうと中身を審議するのが面倒だからなるべく上っ面で判断したいという欲求が今の日本人にあるからだという気がします。日本には折角「質実剛健」という言葉があるのに、この言葉を多用しているのが自分だけというのも寂しいを通り越して複雑な気持ちになってきます。
 私が友人からかなり激しくやめるようにと言われながらもわざと第一印象を悪く見せ続けるのも、こうした今の風潮に無駄かもしれないが反抗したいという思いがあってのことです。第一印象で何もかも決まってしまう世の中だからこそ、第一印象だけで決めない人間が必要なんだと、声を大にして言いたいわけです。

2012年6月21日木曜日

SNSを使ったマーケティングに効果はあるのか

 私事ですがこの約一ヶ月、中国版ツイッターこと「微博(ウェイボー)」を使って中国市場マーケティングを展開するという日系のコンサルティングなり広告会社のリリースが非常に多く、私一人でも十本くらい記事書いている気がします。どれも同じような内容ばかりではっきり言わせてもらえばもううんざりで、昨日なんか同僚に向かって、「俺はもうこんなの書きたくないんだよ(#゚Д゚) プンスコ!」とまで漏らしてしまいました。
 それはともかくこの微博ですが、中国は人口が馬鹿みたいに多いだけあって利用人口は確かに非常に多いです。日本のツイッター、ひいてはフェイスブック利用者数なんて比べ物にならないくらいなのですが、ちょっと前にこのウェイボーを取り上げて気になった記事が一つありました。

SNSでファン層を拡大~中国版Twitter“ウェイボー”活用法(オリジナルコンフィデンス)

 中身は微博を大雑把に紹介している記事なのですが、「日本人では、元サッカー選手の中田英寿のフォロワー数が最も多いが~」と書かれているところがやけに気になりました。というのも日本人アカウントのフォロワー数で言ったら今や中国で最も有名な日本人と言っても差し支えない、AV女優の蒼井そら以外には私は考えられません。ちょこっと検索してみたら既にフォロワー数が1200万人を超えているそうですし、蒼井そらを無視して日本で微博を語るなんて語るに落ちたところでしょう。

 いつもの如く話が脱線しておりますがそろそろ本題に戻ります。最初に書いたようにこのところいろんな日系企業が中国に進出している日系企業向けに微博を使ったマーケティングサービスを始めるとか、引用した上の記事のようにこれから中国市場を攻める上で微博を無視することなんて考えられないという話を本当にこのところ見ます。こんな風に書いているからもうわかるでしょうが、私はこういった微博礼賛、というより微博やツイッター、フェイスブックなどといったSNSを使って企業がマーケティングすることに対し、そもそも効果があるのか強い疑問を感じています。もう言い切ってしまうとどう見たって効果があるようには思えず、こんなのにムダ金使うくらいなら地道に展示会とか即売会する方がよっぽと価値がある気がします。

 一体何故SNSのマーケティングに疑問を持っているのかというと、単純に成功例をほとんど聞いたことがないからです。それこそツイッターとかフェイスブックでの発信を契機にある商品が爆発的に売れたとか、海外市場で知名度が大きく向上した、ブランド価値を持つようになったという話は日本企業のみならず米国や中国の会社ですら聞いたことはなく、あるというのなら是非とも教えてほしいくらいです。もっともこう言いながらただ一件だけ、ツイッターの投稿文があまりにも悲し過ぎるということから注目を集め、来客数が急増して2号店設立にまで至ったネパールカレー屋「だいすき日本」の成功例(?)は存在しますが、比較的規模が大きな企業でフェイスブックを始めたことによってどれだけ売り上げが伸びたとか、実際の商品購入に結び付いたとかいう話は皆無に近いでしょう。

 またこのSNSを使ったマーケティングの効果や必要性を声高に主張しているのが、私個人の主観ですがどうもコンサルティングと広告会社しかいないような気がして、さも効果があるように見せかけて商売してるんじゃないかと疑ってます。それこそミクシが流行った数年前も、「就職活動を行う学生にとって必須となりつつある」とかいう、今の微博やフェイスブックと同じような宣伝文句が盛んにあちこちで言われてた気がします。なんていうか、これこそが業界ぐるみのステルスマーケティングなんじゃないかというのが私の感想です。

 念のため付け加えておきますが、私はSNSがくだらないものだとは思っていません。それこそ芸能人にとっては今や必須のツールとなっておりますし、私はあまり使いませんが一般個人でも友人間で連絡を取り合うにはうってつけだと思います。ただそう考えるにつけ、このSNSというのは個人が使うから価値が出るのであって、企業や団体が使うにはあまり向いていない代物なのではないかという気もします。それこそ本気でSNSを使って商品を売り込むというのなら、有名人とかに依頼してその商品の情報をたくさん発信してもらうという、まんまステルスマーケティングをする以外ほかないんじゃないかと思えます。

 なんだか今日はやけに逆説で文章つなげることが多いですが、最初に微博関連の記事はもううんざりだとか言っておきながら、自分が記事書いた中で、「ここはなかなか面白い」と思った会社が一社だけありました。会社名はわざわざ挙げませんがそこも微博を使ったマーケティングサービスを請け負うという会社でしたが、主なターゲットとしている客層は日本の全国自治体で、各地の観光促進につなげたいと社長が言っていました。企業が商品を売り込むのには向いているとは思いませんが、こと観光産業であれば地道な情報発信が大事だと思えるし、SNSを使う価値があるのではと話を聞いてて感じました。その社長は、「自分で言うのもなんだが、日本人で微博のことなら自分が一番知り尽くしている」と自負してましたが、ほかの会社と違って着眼点というか発信する価値観では確かな違いを覚え、気持ち分だけ応援するような感じで記事を書きました。

2012年6月19日火曜日

小沢グループの実態と現状

 国会も終盤に差し掛かり消費税増税議論も本格化してきました。そんな中で民主党内では小沢一郎を中心とするグループが民主党主導部の方針に異を唱えており、いざとなったら分裂も有り得るというような報道がこのところの政治記事の中心となっております。あまり長く書く記事でもないのでちゃっちゃと書いてしまいますが、私は世間、というより大メディアが主張するほど小沢グループに力はないと思います。
 そう思う根拠としてまず増税議論においては私の見る限りですと国民の中でも意見が割れており、私みたいに増税をやむなしとする層が多数派でなくても一定数おり、国民総出で反対しているわけじゃないということが挙がってきます。仮に全員が全員反対だったら民意を縦にすることが出来ますが、今の状況だと増税反対は民意だと言っても(既に言っているが)どうも政局に利用されているような感じがして、正当な行動には見えないでしょう。もっとも、実際のところ政局に利用しているだけなのですが。

 また小沢グループの構成員にも大きな問題があります。現在、小沢グループのほとんどは先の総選挙で当選したばかりの一年生議員ばかりで、すわ解散となったら今の支持率ではほとんど当選できないほど基盤の薄い議員ばかりです。そのため民主党主導部に反抗して推薦が得られないばかりか、法案が否決されてすぐさま解散に持っていかれたら明日をも知れぬ身となるので、かつての郵政選挙のように土壇場で寝返る可能性も高いとみています。
 その上で今の小沢グループには重鎮となる議員が極端に不足しています。以前であれば輿石民主党幹事長がおりましたが今の彼は完全に野田首相側について行動しており、むしろ小沢に対して妥協するよう求める立場で距離を置いている感じがありありとします。そして極め付けとなるのが今の小沢グループと歩調を同じくしているのはほかならぬ鳩山由紀夫元首相で、今後政局が深刻さを増すにつけていらんことを次々と口にして周囲をややこしくかき回すことが目に見えています。しかも下手したら散々面倒な事態に身内をひっぱた挙句に最後の最後で、「野田首相の言うことも一理ある」と致命的な場面で寝返ることすらなんかありそうで、この人をどこか遠いところに置かない限りは小沢グループの未来は暗いでしょう。

 ここまで言えばもうわかるでしょうが、私は今回の増税案はこのまま通過するかと思います。この増税を財務省のただの焼け太りにさせないよう、監視するのはこれからの国民の使命でしょう。

2012年6月18日月曜日

犯罪者の生い立ちは刑に考慮すべきか

 刑事事件の裁判などではよく、弁護士が被告の不幸な生い立ちを語ることが多いです。それこそ貧しい家庭に生まれたとか親の愛情を受けなかったとか、そうした背景が性格に影響を及ぼして犯罪に駆り立ててしまったという具合に、弁護士が語るのは何もドラマだけの話じゃないでしょう。
 まず前提の話として、細かいデータなどは出しませんが貧困家庭出身の人間がそうでない出身の人間と比べて犯罪を引き起こす確率が高いのは各種統計からも伺えます。そのため犯罪をなくす、減らすためには生活を豊かにさせればいいのだとばかりに社会福祉の充実が図られた時期がありましたが、少し脱線すると高度経済成長期以降は裕福な家庭出身者でも犯罪に走る人間が出てきて軽いモラルパニックが起きています。

 本題に戻りますが、果たしてこういった生い立ちは刑罰の軽重に影響を与えるべきでしょうか、不幸な生い立ちは刑を軽くする理由として認めるべきでしょうか。結論から話すと私の答えはノーで、それが犯罪を実行するに当たって直接的な動機とならない限りは全く考慮する必要はなく、審議に当たって無駄な時間となるのでこういう言い訳はしないように裁判で徹底するべきでしょう。

 たとえば家庭が貧乏で満足に食事が取れず、餓えから食べ物を盗んだというケースのようにその不幸な生い立ちや状況が直接的な動機となる場合、餓えという問題が解決すれば次回以降は犯罪を抑止する可能性が高いと言えるので、この場合は通常の窃盗と比べて減刑するべきでしょう。また貧乏な家庭出身、極端な場合は被差別部落出身であることを罵倒され続たことからその罵倒した相手を殴打したり、怪我をさせた場合も、差別さえなければ犯罪を起こすことはないと言えるのでこの場合も普通の傷害と比べて減刑するべきだという立場を取ります。
 しかしその犯罪が不幸な生い立ちと全く関係なく引き起こされた場合、これも例を出せば子供時代は非常に貧乏だったものの、成人後は働いて自活していたにもかかわらず窃盗や殺人を犯した場合、こういうケースはその生い立ちはなんの言い訳にもならないでしょうし、むしろお涙ちょうだいとばかりにそんな話をされるだけでも虫唾が走ります。よく少年期の体験が性格を捻じ曲げてしまったなどという弁論がされますが、では同じような体験をした人間はみんな性格がねじ曲がるのかという疑問が出てきます。さらに言えばでは恵まれた生い立ちの人間が同じような犯罪を引き起こせば、一般的な生い立ちの人間と比べて罪が重くなるのかと言えばそれもまた変な話でしょう。

 私がこのように考える一因となったものとして、戦後の死刑基準となった永山則夫連続射殺事件が大きく影響を与えております。現代は死刑基準が厳しくなって既に「永山基準」は過去のものとなりつつありますが、恐らく法学部出身者ならこの事件は目に耳にしているはずです。私個人としてこの事件で無関係の人間4人も問答無用で射殺した犯人の永山則夫に対してその不幸な生い立ちには強く同情します。しかし最高裁の判決で「同じように不幸な生い立ちだったほかの兄弟は犯罪を犯してはおらず、その生い立ちが犯罪を犯す理由とはなり得ない」と指摘した内容はまさにその通りだと感じ、同情されることはあっても犯罪に対する免罪符にしてはならないと私は考えております。
 同じようにその不幸な生い立ちが大きくクローズアップされた事件として池袋通り魔殺人事件がありますが、この事件も生い立ちとは全く関係のない人間を襲っており、減刑するようなものではないでしょう。

 私自身は比較的恵まれた家庭で育っており、また被差別階級の出身でもありません。敢えて言うのなれば「持たざる者」ではないが故に、このような意見を主張するのではないか、逆の立場であれば言うことも逆になるのではないかという危惧はあります。しかしそれでもなおこのような意見を主張しようと思ったのは、もうそろそろ不幸自慢みたいなことを日本人全体でやめるべきじゃないかと常々感じていることから、こうして記事に書こうと思った次第です。

2012年6月17日日曜日

専業主婦志向が高まったわけ

 一昨日から続いていたYahoo Japanを含む日本のサイトへのアクセス規制ですが、本日正午12時きっかりに復旧しました。理由は恐らく尖閣買取問題での嫌がらせだと思いますが、日本企業みんな揃って「業務に支障が出たぞ(#゚Д゚) プンスコ!」と言って各プロバイダ会社に損害補償を請求してもいいんじゃないかという気がします。大事になればなったで政府も二回、三回と出来なくなるだろうし。

 話は本題に入って久々に社会学ネタですが、近年、日本人女性の間で専業主婦志向が高まっていると言われております。この論はこれまでにもパラサイトシングルなど様々な流行語を生んできた山田昌弘氏が主張しておりますが、山田氏のデータ以外にも各種の社会データがこの傾向を裏付けており、専業主婦志向が高まっているというのは間違いないでしょう。
 では何故専業主婦志向が高まっているのか、この前も同僚に「我々の仕事は5Wの最後のW、Whyを書く仕事だ」と言われましたが、背景となる理由が一番求められているかと思います。そこで今日は専業主婦思考が高まっている理由を数字データの立証なしに私が思いつくままに上げてきます。

 まず以前、と言っても2年前の関西某所で開かれた勉強会にて講演したある社会学教授の意見から紹介しますが、その教授曰く、「視界のなかにいる大人の女性」が大きな原因だと指摘してました。少し過去の話をすると90年代初頭は男女雇用機会均等法が成立した直後ということもあって、「結婚後も働きたい」というような質問にはその前後の年代と比べて「そうだ」とする回答が多い年代でした。実際にそれ以前と比べて現代は働く女性、管理職となる女性は確実に多くなっているのですが、その一方で婚活にいそしむ40歳前後の独身女性などの姿も多く見かけられるようにもなってきました。「そうした結婚より仕事を選んできた女性を見るにつけ現代の若い女性(大学生以下)は、専業主婦であった自分たちの母親の方が幸せに見えるのでは」とその教授は言っており、私もこの意見にほぼ同感です。

 こうした「働く女性と専業主婦の女性」を見比べるという以外で私から理由を挙げると、単純に労働環境が以前より厳しくなっているというのも大きいでしょう。それこそ90年代であれば高い給料で且つ終身雇用で働くことが出来ましたが、現代は女性はおろか男性ですら薄給激務に追われ、また雇用の流動化も格段に進んでおります。そんな厳しい環境で働いてお金もらうくらいなら、旦那の給料だけで生活できるならそうしたいという単純な損得勘定も働いているとも言えるでしょう。なおこれは逆バージョンこと、「嫁さんの給料で生きてけるなら、この際主夫でもいい」という声が一部の男性からも出ており、女性だけの話ではありません。でもこれも考えようによっては、専業「主夫」志向の高まりとも言えるかも。

2012年6月16日土曜日

税の一体改革を巡る各党の思惑

 昨日にも書きましたが現在中国ではYahoo Japanのサイトにアクセスすることが出来ません。恐らく規制だろうなと考えていましたが、時事通信がきちんと調べて書いてくれてました。

日本の一部サイトに接続不能=ネット規制強化か―中国(時事通信)

 別にYahooのニュースが見れない程度ならいいですが、Yahooメールが使えないのが地味に痛いです。折角友人に「さしこも終わったな」とメール出そうとしてたのに……。
 ちょっと真面目な話をすると、前にも書いたとおりに中国のネット環境は遅いわ規制が多いわでひどいものです。そろそろこういったところを改善しないと、投資を呼び込むにも限界が来るかと思います。逆に香港が何であんなに欧米からの投資を集めるかというと、やっぱりネット環境はもとより英語が標準語という環境ゆえだと分析してます。なお今回のアクセス規制ですが、ちょっと試したところトヨタやホンダのHPもシャットアウトでした。恐らくほかの多くの日系企業も同じかと思われますが、中国メディア使って大々的に抗議とかしてくれないかな。

 話は本題に貼りますが、現在与党民主党を中心に消費税の増税、社会保障制度改革の一体化議論が続けられております。詳しくチェックこそしていないものの既に民主党が検討している内容にに対して自民党も大筋で合意、公明党は一応まだ難色を示しているそうです。
 まずこの増税議論に対して私の立場を書いておくと、基本的には賛成です。今の日本社会、ひいては経済状況を見るにつけ何が一番問題かというとそれは言うまでもなくデフレで、なんでデフレが進んでいるのかというと複数の要因があるものの、その中の大きな者の一つに将来の消費への不安があると私と周囲の友人間で一致しています。将来の不安というのは言うまでもなく年金をはじめとした社会保障で、なおかつ一向に減らない日本の債務残高。せめてプライマリーバランスを回復するだけでもまだ将来に希望が持てるもので、このような考え方から増税に賛成の立場を取っております。

 さてこの増税案ですが、民主党にとって可決に当たって目下の敵は野党自民党ではなく身内こと、同じ民主党員というような状況になりつつあります。現在離婚報道も出ているんだから早くこの世から消えてほしい小沢を筆頭に一部民主党員が消費税の引き上げに反対という立場を取っておりますが、彼らが何故反対なのかというと、建前は景気によくないとか国民生活ともっともらしいことを言いますが、その実は増税に賛成してしまうと次の選挙で落選する可能性が高いからというのが本音でしょう。逆に自民党にとってすれば、一定の距離を置きつつ民主党に増税役を果たしてもらえれば次の選挙で勝ちやすく、なおかつ政権奪取に成功すれば税収が多い状態でスタートできるので恐らく通すでしょう。

 最後に税金について一つ書くと、ただ額面だけ増やすのではなくもっと効率化についても議論してほしいのが本音です。税の三要素として公平性、効率性、簡易性というものがあり、言うなれば平等で効率よく取れて、なおかつ制度がわかりやすいというのがベストということです。私は公務員の中でも国税局(+公正取引委員会)の人たちはしっかり働いていると思いますが、それでも直近では鳩山元首相のようにまんまと脱税するいんげんは後を絶ちません。より効率的に脱税を逃さず、なおかつ誰でも理解できる税制度を組み立ててくれないかというのが以前からの願いです。

2012年6月15日金曜日

オウム高橋容疑者の逮捕について

 本日早朝、オウム真理教で指名手配されていた最後の一人、高橋克也容疑者が逮捕されました。これで一連のオウム事件はすべての容疑者が逮捕されたこととなり、名実ともに一つの区切りを迎えることとなりました。逮捕自体については取り立てて書くことはないのですが、今回の騒動を見て感じたこととしてはやはりテレビの力の絶大さに尽きます。先日から監視カメラの写真などが公開されていたことから恐らく逮捕は近いと予想していましたが、訪れていた漫画喫茶の店員からの通報が逮捕の決め手となったことから見てもここ数日の報道が大きな原動力となったと見て間違いないでしょう。以前に何かのテレビ番組で、今時戦闘に指名手配犯の写真や似顔絵を貼っても誰も集まらないし見ないので意味がなく、むしろ定期的にテレビで、「本日の指名手配犯の時間です」とばかりに報道した方が効果があるという意見がありましたが、今回の一件を見る限りだとさもありなんです。

 あともうひとつ気になった点としては、あまり言いたくはありませんが警察は本当に真剣に捜査していたのかという疑問点です。既につかまっている平田信容疑者は出頭したにもかかわらず機動隊員に「よそ行って」と追い帰されるわ、菊池容疑者に至っては近所の人間から通報があったにもかかわらず黙殺するなど、これまで長きにわたって捕まらなかったのは警察の怠慢も影響しているのではないかと思わざるを得ません。私としては警察をあまり叩くよりは応援したい身ですが、一連の不手際で何か処分を出したとも聞きませんし、この件に関しては疑いの目を持ちます。

 最後にどうでもいいことですが、なんかさっきからYahoo Japanだけ一切アクセスできません。多分中国政府がアクセスを禁止しているからでしょうが、なんでこうなるのか、理由が知りたいです。今やってるイベントとしては上海国際映画祭くらいしか浮かびませんが、豆知識ですがこの映画祭の期間は当局の検査も厳しくなるので海賊版DVD屋はどこも閉めて、終わったらまた開きます。どうせ私は利用しないけど。

2012年6月14日木曜日

ストレスに対する人間の心理行動

 先日訪問したある会社から、ストレスに対する人間の心理行動というのは決して1種類じゃないという話を聞きました。その人曰くストレスに直面した際に人間は、そのストレスの発生源となる問題を解決しようと動こうとするのと、その問題は大したものじゃない考えてストレスを軽減しようするのとで、大別して2種類に分かれるそうです。問題解決に取り組みつつストレス負担を下げるといった具合に、両方一緒にできるというのがベストだそうですが、日本人はどちらかというと問題解決にひたすら取り組もうとするところがあって、ストレス負担を高めてしまう傾向があるそうです。逆に中国人なんかはあまり大きな問題と取らずにストレス負担を小さくするのはうまいものの、問題解決をなかなか行おうとせずに長期にわたってストレスにさらされる傾向があるとのことです。

 なかなか話を聞いてみると面白い内容で、確かにストレスに対する対応というのは人それぞれ異なる気がします。私などはまさに典型的な日本人パターンで、何か問題が起こるとすぐに処理したがり、逆に即座に処理できなければ不安で仕方がなくなって参ってしまうことが多いです。今すぐ思い当たるのだと、去年にシチズンの時計が壊れた際になかなか修理することができなくて、なんか途中で泣き出したりしましたし……。
 そういう意味では日本人が苦手とする、問題をそれほど深刻に考えないという心理行動はまさに大事なもののように感じます。ちょっと古いですが以前に渡辺淳一氏が「鈍感力」という本を出して物事を必要以上に真剣に感じない能力、また過剰な敏感さや繊細さを捨てる努力の必要性を訴えましたが、友人も絶賛してたようにもっとこの言葉が普及するべきだと私も思います。

 ただこの「鈍感力」という本を書いた後で渡辺氏は、「周囲に求められているにもかかわらず全く適切な対応ができなかった安倍首相(当時)は鈍感なだけだ」と批判し、必要なものを感じ取れないことについては問題だという見方をしていました。折角安倍元首相に登場願ったんだからもう少し政治の話をすると、今増税議論で盛り上がっていますが、本来ならばこの議論は十年前にやっておかなければならなかった議論であります。もちろん今のうちにやっておくに越したことはありませんが、この十年間、日本の政治は対処すべき課題、行うべき改善策というのは割とはっきりしていましたが、どの政治家もやろうとしなかったというか国民も敢えて目を閉じていたようなところがあります。早く処理すればそれで言い訳ではありませんが、問題を先送りしてきた付けというのがまさに今の世の中で、そういう意味では日本人も中国人と同じストレスの処理方法をしているのかもしれません。

2012年6月13日水曜日

今日のサッカーオーストラリア戦

 最近なんか自分のツイッターのフォロワーになってくれる人がやけに増えているのですが、生憎と中国からではツイッターにアクセスできないので更新することができません。もしこのブログを見てフォロワーになった方にはこの場を借りて、何も書く事ができないことを謝ります。その分、ブログはモリモリ書いてくけど。

 話は本題に入りますが、本日夜はWカップの予選のオーストラリア戦があって、日本中が熱狂していたかと思われます。うちの会社の上司も、「今日はサッカーあるから早く帰るね」といって作業が残っている自分たちを置いてとっとと帰ってしまいました。もっとも上司は、「ほかの部署の連中にも、いざとなったらここのテレビ使えと言ってあるから」といって、暗に社内にある日本の番組が見られるテレビを使っても構わないという発言をしてくれてたので、遠慮なく自分も中継を見ておりました。

 前回のヨルダン戦も同僚と一緒にスポーツバーに行って見ていましたが、このところの日本のサッカーの試合は段違いに強くなったのもあって、見ていて本当に面白いです。今回のオーストラリア戦は1-1の引き分けでしたが、アウェーということ、相手があのオーストラリアということを考えると立派な成績だと思います。
 
 実は海外生活をしていて何が辛いかと言うと、こういうスポーツの試合でみんなと一緒に盛り上がれないのが辛いです。去年もアジアカップや女子Wカップで日本チームが大活躍した際も、ネットで結果だけしか見ることができず、なんだか楽しそうな雰囲気を遠くから見ているようで少し寂しかったです。幸いというか最近会社の同僚に同性で比較的年の近いメンバーが集まってきているので一緒に盛り上がれるようになりつつありますが、意外とこういう空気に乗れない寂しさというのも、海外に来て初めてわかるようになりました。

 それにしてもヤフーのコメントにもあったが、本田選手の髪の毛はいつも根元まで金髪で、黒い箇所が全くないのは何でだろう。

2012年6月9日土曜日

第二次上海事変に対する考察 後編

 昨日に引き続き第二次上海事変について解説いたします。昨日は主に言語別の解説サイトで語られている内容にどう違うのか、というより日中がお互いに都合のいいことばかり書きあっているということを紹介しましたが、今日は事件の経過とともに、一番の問題の焦点となっている「どっちがどのような目的を持って、軍事衝突にまで発展したのか」という点について私の見解を書きます。
 早速ですが、事件の経過を私なりに簡単にまとめると以下の通りとなります。なお年代はどれも1937年です。

7/7 盧溝橋事件が勃発。華北地域で日中間の戦闘が始まるが両政府ともに外交は不拡大方針を打ち出し、上海を含む華東地域にまで戦火は広がらなかった。

8/9 当時の虹橋空港周辺で上海海軍特別陸戦隊中隊長の大山勇夫海軍中尉と斎藤與蔵一等水兵が他殺体で発見される。

8/10 日本側は大山中尉の殺害を中国軍衛兵らの待ち伏せによる殺害と主張。中国軍側は大山中尉らが先に発砲したので正当防衛と主張し議論は平行線。ノルウェー総領事アールが各国領事と事件に対する共同会議を設けるべきと主張したが、何故か日本総領事の岡本は当初は拒否し、最終的に承諾。会議で中国軍は上海周辺から全面撤退するべきと主張した。また日本国内の閣議では陸軍の派遣が決定された。

8/11 蒋介石、中国軍の上海への進軍を命令。日本軍は海軍陸戦隊を上陸。

8/12 上海市長、かつて軍事衝突を引き越した前科(第一次上海事変)があるとして日本側の主張に抗議。上海市民は中国軍の治安統治を望んでいると主張。日中間の事件を巡る交渉は引き続き行われた。

8/13 虹口区で戦闘が開始。日本語ウィキペディアでは午前10時半頃に中国側から、百度百科では時間は記載せず日本側から攻撃を仕掛けてきたと記載。英語版ウィキペディアでは9時頃に中国側から攻撃開始と記載。

8/14 中国軍機による市外への誤爆が起こり、民間人約三千人が死傷。また市街地で本格的な戦闘が起こるが、中国軍は兵力で日本の10倍以上と圧倒的に勝っていたものの、火力が致命的なまでに不足し日本軍の防御陣地を攻略できなかった。

8/18 英米仏政府が日中に停戦を呼びかけるが日中共にこれを拒否。

8/23 日本から派遣された軍が上海市北部に上陸。本格的な戦闘が11月まで行われ、両軍ともに激しい消耗戦となる。最終的に日本軍が上海周辺地域を制圧し、そのまま南京へ進軍することとなる。

 大雑把にまとめると以上のようになります。日本語版ウィキペディアの記述を引用すると、「日本側は3ヶ月で戦死者10076名、戦傷者31866名、合わせて41942名の死傷者を出し、日露戦争の旅順攻略にも匹敵する凄残な消耗戦であった。」とのことで、決して楽勝な勝利ではなかったことがうかがえます。ただ英語版ウィキペディアにも書かれていましたが中国軍の火力が絶対的に不足していたのは事実なようで、緒戦では日本側の防御陣地が全く攻略できず、緒戦の失敗を蒋介石も後悔していたそうです。
 また補足として、この戦闘で中国軍を指揮していたのは蒋介石ですが、その相談役にはドイツから派遣されたゼークト大将、ファルケンハウゼン中将がおり、ドイツ軍が深く介入しております。そもそも蒋介石の精鋭部隊を訓練したのはドイツの将校で、またこの戦闘自体、両者が築いた要塞線に日本軍を引き込んで一網打尽にするという作戦目的があったとも言われております。結果的にはこの要塞線はあっさり突破されたのですが、第一次大戦もあったし、やっぱりこの時はドイツも日本が憎かったんじゃないかと個人的に思います。

 そろそろ本題に入りますが、この第二次上海事変は一体日中はどういう目的を持ち、どんな背景で起きたのでしょうか。日本側は「中国がケンカ売ってきた」と言い、中国側は「日本が侵略してきた」とお互いに言い合っており完全に食い違ってます。これはなにも日中だけじゃなくどこの世界も同じでしょうが。私はあくまで一素人であって具体的な検証はやはり歴史学者に任せるべきでしょうが、愚才ながら私の見解を敢えてここで書かせてもらうと、この第二次上海事変は日中両軍が望んだ戦争だと考えております。

 まず敢えて中国軍の目的から書いてきますが、中国軍、つまり蒋介石の腹としては華北地域で既に戦闘が始まっており、遅かれ早かれ日本とは全面戦争になると考えてたのだと思います。既に1936年12月に西安事件が起こって共産党との国共合作に動いていましたし、全面戦争になるのが見えているのなら先手を打って主要都市である上海を確保しておく、もしくは上に書いたように要塞線に引き込んで撃破しておこう、というのが私なりの見解です。
 さらに付け加えると、当時に数多くの租界があった上海で実際に戦火を起こすことで欧米列強の目を日中戦に向けさせるというのも狙いだったと思います。下手すればわざと大敗して見せることで中国への同情を集めるという腹も持っていたと、可能性レベルなら言ってもいいでしょう。
 このように考える根拠としては、既に国共合作に動いており敵は日本ということで方針が決まっていた、華北で戦闘が起こっていた、そして何より最初の大山中尉の殺害事件の後の中国軍の展開の早さの三点が挙がります。

 これに対し日本側ですが、さすがに第一次上海事変(日本人僧侶に対し田中隆吉陸軍少佐が暗殺者を仕向け、中国のせいにして攻撃)のように大山中尉らをわざと殺したとは思い辛いですが、何か事が起こればそれを口実に中国への攻撃を開始したいと考えていたような節がある気がします。こう思う根拠として、大山中尉の殺害事件後に頑なに中国軍の全軍撤退を求めるという、殺害事件の処理を巡る外交にしてはかなり強圧的な内容であることと、8月10日の領事会議への参加を当初拒否したという、ちょっとよくわからない姿勢を見せているからです。また中国軍同様、といっても既に展開している中国軍の備えという言い訳は立ちますが、日本側もやけに対応が早いというか軍の派遣を決めるタイミングが機敏だったようにも感じます。軍事に疎いからこの辺どうなのかは断言しかねますが。
 また日本軍については明確な前科があります。満州事変にしろ盧溝橋事件にしろ、政府の方針とは逆に現地の軍隊が勝手に攻撃や占領を行っても現地指揮官は処罰されるどころか逆に高く評価されており、この辺は歴史学者らもはっきり指摘しておりますが、結果が良ければ命令違反をしても許されるというジオン軍のジーンみたいな風潮がはびこっていたそうです。実際に南京への進軍は現地派遣軍が勝手に決めて、政府が追認するという有様でした。

 そのため、当時の近衛文麿政権は確かに不拡大方針を持っていたかもしれませんが、少なくとも中国現地にいた軍はそうでもなく、攻める口実を待ち構えていたのでは、そしたら蒋介石軍が動いてきたのでよし来たとばかりに動いた、というのが第二次上海事変における日本軍への私の見解です。ただ一点付け加えるとしたら、日本軍としても列強の租界があってある意味戦いづらい上海に対し、こんなに早く中国軍が動いてくるとは予想外だったような気がします。結果的に日本人居留民を危険に晒すことにもなりましたし、多分日本軍は大山中尉の事件から少なくとも一週間くらいは猶予があると思って強気の外交に出たところ、急に攻撃されて慌てたのは事実ではないかと考えています。

 自分がこの見解にたどり着いたのは、やはり英語版ウィキペディアを見てからでした。事実関係だけ追ってみてみるとなんか日本軍も中国軍も初めからかなり強気でやる気に見えてきて、お互い先制攻撃を先に受けたと主張しますが、逆を言えばそれだけどっちから攻撃が起こってもおかしくない状況だったわけで、そういう風に考えるとこうなるのではという具合にまとまっていきました。
 昨日今日の休日は本当に何もせずにスターウォーズのゲームでジェダイを殺しまくってたので、気力体力ともに現在十分な状態です。さすがに手間のかかるネタだけあっただけにこういう状態じゃないと全く書く気が起きませんでしたが、その甲斐あっていい内容にまとまっているのではと自負します。

2012年6月8日金曜日

第二次上海事変に対する考察 前編

 以前に友人の上海人を靖国神社についている博物館に連れて行った際、日中戦争のコーナーで「なんで上海事変の説明がないんだ」ということを言っていました。前からこのブログで書いているように日本史においては絶対の自信を持っている上に日中戦争に関してはほかの人より詳しいと自負していた私ですが、この言葉を言われた当初は「上海事変ってなんだっけ?」と、パッと内容を思い出すことはありませんでした。それもそのはずというか、上海事変は高校の日本史ではあまり取り扱われません。家に帰ってからいろいろ調べましたが、唯一確認できたのは予備校お手製のテキストにほんのちょっとだけという有様で、これなら自分が知らなくてもしょうがないなと自己満足しました。
 その後、ずっと頭に気にかかっていたのでいつかは解説記事を書こうかなと考えていたのですが、先月になってネタ切れに及ぶにつれてようやく決心がつきました。そんなわけでまたネットを使っていろいろ調べていたのですが、調べている最中にいくつか疑問点が出てきたので調べてみると、いろいろと面白いことが互いにわかってきたので、今日はこの辺を一気に解説しようと思います。

 まず上海事変とは日中戦争時に起きた上海での日本と中国の軍事衝突事件を指します。この衝突は1932年と1937年の二回あり、前者を第一次上海事変、後者を第二次上海事変と分けておりますが、上海事変ときて一般的に指されるものは日中戦争が本格化するきっかけとなった後者の第二次で、今回解説するのもこちらの方です。
 この第二次上海事変がどういったものかを簡単にまとめると、1937年同年7月に起きた盧溝橋事件によって日中間で戦争が開始された後、日中両政府は建前は戦争不拡大方針を打ち出して外交での決着を図っていたのですが、盧溝橋事件から一ヶ月後の8月、日本の水兵が上海市で殺されたことをきっかけに両軍で戦闘が勃発。両政府ともそれまでの外交決着をあきらめ本格的に戦争を遂行する方針に切り替え、日中戦争が本格化する一手となった事件です。

 ざっと書くとこれだけなのですが、私がウィキペディアで調べていて少し気になったのはやけに蒋介石の陰謀論が細々書かれていることです。そりゃウィキペディアなんだからあまり期待する方が間違っているものの、なんとなく日本の正当性を主張するかのような文言が目立ったので、それならどうせ中国語も読めるんだし、中国側がどうこの事件を取り扱っているかもこの際調べてみました。
 すると面白いことに、ネット上の情報だけですが中国側は中国側で日本が無理な戦闘をけしかけてきたとこっちも正当性を主張している始末でした。中国がまた歴史捏造をしたということに済ませれば楽なことこの上ありませんが、果たして本当にそうなのか。そもそも事件の重大性に比べ日本の取り扱いが小さいことを考えるとそうとも言い切れないんじゃないかと思い、何か調べる方法はといろいろ考えた結果、もう頑張っちゃって英語版のウィキペディアも見比べてみようという結論に至りました。そういうわけで、参考した際とは以下の3サイトです。

第二次上海事変(ウィキペディア)
八一三事変(百度百科)
Battle of Shanghai(Wikipedia)

 百度百科というのは中国版ウィキペディアみたいなもんです。なんでここを参照したかというと、第二次上海事件に関して論じる中国の掲示板などで、ほとんどの人がここのサイトから情報を引用していたらからです。あと英語版ウィキペディアの記事についてですが、久々に長い英文を読んだ、しかも一般的でない単語多かったのでなんかしんどかったです。
 まず特筆すべき点として、各サイトごとに参戦兵力と損害が異なっており、まとめると以下のようになります。

<参戦兵力>(括弧内は損害)
日本語:日本軍25万人(7万人)、中国軍60万人(15~20万人)
中国語:日本軍28万人(4万人)、中国軍は記載なし
英語:日本軍30万人(9.2万人)、中国軍60万人(33.3万人)

 どれも本当に同じ戦闘を扱っているのかと言いたくなるように見事にばらけてます。歴史を一致させるというのは難しいですね。
 まず言えることとして、中国のサイトが中国軍の参戦兵力を具体的に書かなかったのは意図的なものでしょう。百度百科以外でも探してみましたが見つからず、恐らくウィキペディアに書かれている60万人という数字が当たりでしょう。何故か書かなかったのかというと、2倍以上の兵力を投入したにもかかわらず負けたという事実を隠したいのと、出来るなら日本が不意打ちして中国軍は少ない兵力で抗戦したが負けてしまったという、中国は被害者という印象を作りたいためだと思います。こんだけネットの発達した時代なのにね。

 次に気になった点、というより明確な意図を覚えた点として、中国軍の誤爆事件が百度百科にはやはり書かれていません。戦闘が開始後2日目に中国軍は日本の軍艦へと空爆を仕掛けるのですが、日本側の抵抗などを受けた結果、なんと市内のど真ん中、具体的にいえば現在も上海一の繁華街である南京路に誤爆するというとんでもない大ミスを犯しています。この結果、三千人以上の民間人が死傷しているのですが、日本語と英語のウィキペディアでは数字や場所について一致した記述があるのに対して百度百科は完全スルーです。これは中国贔屓の自分でも、見過ごすことのできない印象操作です。

 そしてもうひとつ気になった点、というより三ヶ国語で調べようと思ったきっかけですが、第三国の反応についても三者バラバラです。私が最初日本語のウィキペディアを読んでいて非常に気になった点というのがここなのですが、「海外メディアの反応」というところで、海外メディアは日本側は戦争をギリギリまで回避しようとした、中国が無理に戦闘を仕掛けてきたと報じたと、日本にとって都合のいいところだけを如何にも切り取っているような印象を受けました。
 それならばと百度百科はどうか。するとこっちはこっちで、西欧諸国はみんな日本の行動に憂慮したとか、上海にいるジャーナリストらは日本の帝国主義的行動を批判したなどと書いてあります。まぁ多分こうだろうとは思ったけど。
 なら最後の砦の英語版ウィキペディアはどうだったのか。多分これが真相だと私は感じるのですが、「列強諸国はヨーロッパ事情に頭がいっぱいで、あまり感心を持たなかった」とのことです。そもそも他国のジャーナリストや新聞がどう報じたかを言い合っても、私はしょうがないと思うのですが。

 なんかここまで書くとさも中国がまたねじくれたこと書いてるように思えるかもしれませんが、日本のウィキペディアにも記述が足りないと感じるところがあります。そのヶ所というのも、欧州諸国とは別にまだ余裕のあった米国はこの事件を通して、中国側に接近するようになっております。しかも上海事変後、中国側の提議によって米英を含む九カ国条約加盟国による国際会議が開かれ和平案が検討されますが、この点については日本語ではスルーされてます。まぁ何も決まらなかったのは事実ですが。

 既に大分長くなっているので、上海事変の経過と、誰がどういった目的で起こしたかについての見解はまた次回に解説します。

2012年6月7日木曜日

東電OL殺人事件の元被告釈放について

 なんか昨日今日とニュースが盛りだくさんでいろいろ書ききれないことが多いのですが、そんな数あるニュースの中で一番に取り上げようと思ったのが今日の東電OL殺人事件で逮捕され有罪判決を受けた、マイナリ元被告の釈放のニュースです。このニュースの私の感想は、遅きに失したとはいえ釈放されて本当に良かった、この一点に尽きます。

 この事件については前身の「陽月秘話」でも確か取り上げていたと思いますが、念のため簡単に問題点をまとめます。事件そのものについてはウィキペディアの記事を参照するか、可能ならば佐野眞一氏の著書である「東電OL殺人事件」を読まれることを強くお勧めします。
 まずこの事件、というより裁判でおかしな点はマイナリ元被告が犯人であるという証拠は全くと言っていいほどない、というより、マイナリ元被告が犯人ではないという証拠や状況の方が多かった点です。マイナリ元被告が逮捕された理由は被害者に生前、不特定多数の一人として接触してたことと、殺害されていた現場ことアパートの一室にマイナリ元被告の遺失物が発見されたという理由からでした。現場となったアパートに出入りしたことについてはマイナリ元被告も認めておりますが、問題なのは出入りしていたのはマイナリ元被告だけではなく、非常に多くの人間が被害者と一緒に出入りしていた点で、現実に犯行現場からは被害者でもマイナリ元被告でもない第三者の遺失物が数多く発見されており、これら遺失物でもって殺害した犯人とする証拠能力は皆無と言っていいほどありません。

 さらに事件当日においては、マイナリ元被告にはかなり確実なアリバイがありました。この点については佐野氏の著書に詳しいですが、当時マイナリ元被告の勤務地である海浜幕張駅周辺から勤務後、被害者の殺害時刻にまで現場に行くことはほぼ不可能でした。何気にこの海浜幕張駅は中学高校時代に6年間通い続けた駅であるためこのアリバイ関連の話は私の中で非常にすっと入ってくるのですが、この海浜幕張駅を通る京葉線と武蔵野線の乗り換えのタイミングは今でこそ改善されているものの当時は絶望的なまでに悪く、どう踏ん張ったって犯行時刻には間に合わないと私も断言していいです。そんな確固としたアリバイに対し検察は裁判で、ちょっと記憶があいまいですが確か、「マイナリ元被告が勤務を終えた時間を間違えて、通常より早く店を出た」と主張していたような気がします。ガキみたいなこと抜かしやがって、ふざけるのも大概にしろと言いたいです。
 また今回の再審開始のきっかけは被害者の死体に付着していたDNAが再鑑定され、マイナリ元被告の物ではないという結果が出たことからでしたが、こんなのも実は事件発覚当時からわかっていたことでした。当時はDNAではありませんでしたが、確か血液型がマイナリ元被告とはっきりと異なっていて、何故こんなわかりきっていた事実から再審が決まったのか、もっと早くに判断できなかったのか悔やんでも悔やみきれません。

 今日、この再審開始のニュースを見た同僚などはマイナリ元被告はてっきり無罪判決を受けていたものだと勘違いしていました。恐らくその原因は佐野氏の著書が一審の判決、つまり無罪判決が出たところで終わっているからだと思いますし、うちのお袋も同じような勘違いをしていました。上記に上げた証拠からアリバイを考えれば無罪判決が出て当然なのですが、実はこの事件の真の闇は第二審、東京高裁にあります。というのも一審で無罪判決が出た直後、「マイナリ元被告以外が犯人である可能性は非常に低い」と声高に主張したある裁判官がおり、通常であれば一審で無罪判決を受けた被疑者は拘置所から釈放されるのですが、国外逃亡の恐れが高いとしてマイナリ元被告には釈放が許されませんでした。
 仮にこれがアメリカ人や中国人など強国の人間であれば、人権侵害であるとして激しい抗議を受けるために釈放されていたでしょう。しかしマイナリ元被告はネパール人であったため、小国ゆえの悲しさか政府を通した圧力は通じず、人道上最低と言わざるを得ない違法な拘置を日本は実行しました。なおマイナリ元被告はその後、自身を犯人で間違いないと主張したその裁判官と対面します。相手は東京高裁第二審という法廷の裁判長として現れたのですが、裁判が始まる前からこんなこと言ってる人間が無罪判決なんか出すわけなく、逆転有罪の無期懲役を言い渡しています。

 この時の裁判長こと高木俊夫氏について、私は彼の多大な功績を紹介せずにはいられません。古くは狭山事件の再審請求棄却に関わっており、東電OL殺人事件の前にはあの足利事件にも東京高裁の裁判長として菅谷さんに無期懲役刑を言い渡しております。私としてはぜひ、今回の東電OL殺人事件もはっきりと冤罪が証明され、数多くの冤罪事件を手がけた裁判官として歴史に名を残してもらいたいと強く祈るばかりです。

2012年6月5日火曜日

称賛された中国のバス運転手

 このところ中国の報道で、杭州市のあるバス運転手が大きく取り上げられております。事の起こりは先日、この運転手が勤務で乗客を乗せてバスを運転していたところ、突然目の前から大きな鉄板が突如飛来してきて、運転してたバスの正面に直撃しました。現在においてもこの鉄板がどこから来たのかはっきりわかっていませんが、私が見た報道だとどうもトラックか何かの外装部品らしく、近くで破損して剥がれた物ではないかということです。
 話は戻りますがこの鉄板はフロントガラスを破り、そのまま運転手の体に深く突き刺さりました。この瞬間は車載カメラで詳細に撮影されており、動画は見てませんが写真であれば私も見ており、避ける間もなく文字通り一瞬のうちに運転手の体に刺さっておりました。ただこの運転手、それこそ刺さった衝撃で一瞬で意識が飛んでもおかしくないにもかかわらず、その後もハンドルを握り続けバスを路肩に寄せるとサイドブレーキをしっかり引いてハザードランプを点灯したところで意識を失い、そのまま絶命しました。

 仮にこの運転手がバスを止めるといった適切な対応をしなければ、それこそバスは暴走して乗客の命も危なかったでしょう。命を失うような事態にあっても最後まで職責を全うした運転手として、大規模な追悼会が開かれるなどその死が惜しまれております。確か年齢は31歳だったかな。
 私個人としても気が動転しておかしくない状況にもかかわらず冷静な判断を保ち、なおかつそれを実行したこの運転手には尊敬の念を強く覚えますし、こうして大きく取り上げられるというのも素直に良い現象のように感じます。日本ではこの前、友人に馬鹿にされたからと言って中学生がバスジャックを起こそうとしましたが、一歩間違えれば多くの人間が死ぬようなことをよくもそんなくだらない理由で起こしてくれたものだと、中国のこの事故を見て改めて強い憤りを感じました。

2012年6月4日月曜日

中国で聴いてショックを受けた歌

 最近歴史物の記事を書くことが少なくなっていますが、実はちょっと今大きな事件(ヤマ)を追っており、近日中に書けるかと思います。ネットソースだけとはいえ、久々だなぁこういう風に調べものして書くのも。

 そんなわけでまた今日も適当に流せる記事なのですが、これは数ヶ月前に確かパン屋で家に帰ってから食べるケーキを選んでいる時の話す。ふと店内で流れている曲がどっかで聞いたような曲調のように思えてしばらく聞いてみたのですが、歌詞はどう聞いたって中国語。中国語の歌なんて私が知ってるわけないと思いまたケーキ選びを始めたところでサビに入ったのですがその直後、

「これ、LOVEマシーンじゃねぇか(;゚Д゚)」

 びっくりしたので本当に思わず日本語でつぶやきましたが、その時流れていたのは紛れもなくモーニング娘の最大のヒット曲と言ってもいい「LOVEマシーン」という曲でした。恐らく私くらいの世代なら誰もが知っていると言っていい曲で、音楽にあまり造詣のない自分ですらサビ部分の歌詞は今でもしっかり覚えています。先ほども書いたように歌詞は中国語だったので、恐らくカバー曲だと思います。中国では以前にKiroroのカバー曲がヒットしており、意外と日本の曲がカバーされて浸透してたりするのですが、まさかLOVEマシーンをこの年代で聴くことになるとは夢にも思いませんでした。

 こんな具合で驚いきつつも、歌の中の歌詞にある事実に気づいてなんか激しいショックを覚えました。知ってる人には早いですがこの歌のサビ部分の歌詞には、「ニッポンの未来はヽ(・∀・ )ノ ウォウウォウウォウウォウ、誰もが羨むヽ(*´∀`)ノイェイイェイイェイイェイ」ってのが入っているのですが、この曲が出てから13年後、まさに歌われてた当時からすると未来の現代ですが、果たして誰もが羨む国なのか日本はと自問自答しつつ真面目に激しく動揺しました。
 しかもその時に私がこの曲を聴いているのは中国。歌詞はもちろん違うけどこのLOVEマシーンが中国で歌われていることに加え今の日本の現状を比較するにつけ、「一体、日本はいつどこで何を間違えてしまったのだろうか(ノД`)」と、顔文字使ってるからいまいち真剣味に欠けるものの、なんかすごいショックを受けつつケーキ片手に家路につきました。

 はっきり言ってしまえば、少なくともLOVEマシーンがカラオケ屋で狂ったように歌われていた時代に想定されていた未来と比べ、今の日本は厳しい状況にあると言って間違いないでしょう。でもってあの時のモーニング娘のように明るい日本の未来を歌うというのも、AKB48といえどもあれほど無邪気には歌えないでしょう。
 ただ最近、自分は自分自身が思っていた以上に諦めの悪い性格しているんじゃないかとよく考えます。ネット上ではよく、大抵民主党の失政を批判する際に「日本はもう終わったな」というような言葉がすぐ飛び交いますが、こうした言葉を見るにつけ安西先生ばりに「あきらめたらそこで日本終了だ」と思うのと同時に、自分が生きてる限りは何度でもひっくり返して見せるという気持ちが湧いてきます。今は13年前ほど無邪気になれない時代だとしても、だったらまたあの時代の空気を取り戻してみせると、そんなモー娘が好きだったわけでもないけど強く思う次第です。

2012年6月3日日曜日

下宿時代に私がおごっていた相手

 なんかこの前同僚に、私が学生時代に下宿していた頃によく食事をおごっていた相手について解説したので、今日はその中でも代表的な人物をいくつか紹介しようかと思います。

  ケース1:同学年の法学部学生
 おごり回数、ならびにおごり金額で断トツトップを誇るのはこの法学部の友人で、シャレや冗談じゃなくておごり回数は三桁には確実に突入しているかと思います。この友人とは大学入学直後から卒業までの長い付き合い、といっても私は一年間中国に留学に行ったので彼のが一年早く卒業しましたが、彼が社会人一年生の頃に私は大学四回生で住んでるところも比較的近い場所であったため、普通にうちの下宿に遊びに来たときとかはまた食事とか作って上げたりしていました。
 彼の何がすごいかというと、おごられることに対して全く呵責がない。いやさすがに最初の頃は遠慮を感じてたようですが私も彼も途中から慣れてきて、「カレー作ったから食べにおいで」といったら何の躊躇もなく食べに来るようになりました。このほか印象的なエピソードとして、一度スーパーでスパゲッティの食材を買うところに同行させてそのまま食べさせたところ、「こんなに安上がりでスパゲッティは作れるのか……」と妙に感心していたかと思ったら、なんかその後は自分でもしょっちゅうスパゲッティを作って食べていたそうです。ただ彼は自炊用の鍋を持っていなかったので、やかんで茹でて作ってたそうです。

  ケース2:2学年下の工学部学生
 上の法学部の友人と同じく、こっちの後輩も同じ下宿というか同じアパートに来た学生でした。当時の私は実質、そのアパートの管理人と化していたので大学入学直後の生活からゴミ出し、商店の配置、場合によってはインターネットにつないでいない人間が調べものする際にパソコンを貸し出したりもしていました。
 この工学部の学生はその中でも私をしたってくれたのかよく相談に来たのですが、相談に来るタイミングというのがいつも夕食を食べる直前で、相談ごとに応えてあげるとともに、「なんならメシも食べてくか(;´∀`)」と言わざるを得ませんでした。っていうか、タイミングを狙っているんじゃないかというくらいのドンピシャな時間にばかり来ていたような。
 今でも強い印象が残っているものだと、実家から送られてきた食材に「カニご飯の素」というものがあり、炊飯器でご飯を炊く際に混ぜるとカニ飯が出来るという代物でしたが、まさにこれを入れた日にこの工学部の学生が来て、遠慮なくおかわりされて全部平らげられました。自分ももちろん食べましたけど、すごいおいしかったからできれば独り占めしたかった……。

  ケース3:1学年下の演劇部員
 こっちは学年としては1学年下、年齢は同年齢の法学部学生です。演劇部に入ってかなりのめり込んでいたのでこのまま演劇部員で通します。
 こちらの彼は部屋も隣同士だったことから接触する機会が多く、なおかつ暇を持て余していた2回生の頃の夏休みに下宿生には珍しく二人とも下宿に残っていたので、無駄に自転車で山昇ったりとか妙なことを一緒にやってたりしてました。そうした延長で夕食も自分が作ることが何度かありましたが、「なにかリクエストは?」と聞いた際に「うなぎ丼」と「ステーキ」を要求されて大いに戸惑ったことがあります。結局二つとも作りましたが。

2012年6月2日土曜日

新経連の発足について

新経連が発足 三木谷氏「経団連に対抗する気ない」 味の素、DeNAなど779社が会員(日経新聞)

 久々に面白いニュースが入ってきたので、今日は解説記事を書きます。どうでもいいですが毎日こんな駄々長い記事書いてるくせして、最近仕事では「君の記事はさっぱりまとめられすぎて短すぎる」と駄目出し食らってます。個人的にはこれから書くような、やや難解な話題をかいつまんで説明するというスタイルが一番好きなんですが。

 話は本題に入りますが、既存の業界団体を昇格させる形で先日、新経済連盟(新経連)という経済団体が発足しました。代表は先日に日本経済団体連合会(経団連)から脱退した楽天の三木谷社長で、参加企業数は779社です。個人的に気になるのは楽天と犬猿の仲であるディー・エヌ・エーも参加している点ですが、遺恨とかないのかな。それとも読売のスパイだったりして。
 まずこのニュースに対する私の意見ですが、素直に団体発足を歓迎します。また代表に三木谷社長が就いたことに関しても、期待し過ぎかもしれませんが経団連脱退の経緯がああだっただけにいい牽制となるのではないかとも見ています。

 私が今述べた楽天の経団連脱退の経緯ですが、ネットで検索してもらえばすぐわかりますが東電がきっかけです。昨年の福島原発事故以降に現経団連会長の米倉会長を筆頭に、経団連が東電を擁護する発言を度々繰り返したことが不満だとして、楽天は経団連を脱退しました。元々、楽天が経団連に入ったのはプロ野球に参入を表明した2004年のことで、球団を保有することが狙いの参加で間違いありません。まぁ入った動機はともかくとして脱退した際の言い分はもっともで、私の目から見てもあの時の経団連の態度はちょっとねじが吹っ飛んだような感じがしていただけに、こうもはっきりと行動を起こす企業もいるのだなと当時ちょっと楽天を見直しました。
 その上で今回の新経済団体発足です。三木谷社長は経団連と対立するつもりはないと言ってるようですが、私としては対立とまではいかないまでもお互いに牽制し合って、というよりこの東電の件を含めて経団連の増長を防ぐ役割を果たすことを期待しております。

 ちょっと経団連についても補足しておくと、経団連自体は財界団体として1946年に設立されておりますが、2002年までは日本経営者団体連盟(日経連)という別の経済団体がありました。ただこの日経連は経団連に2002年に吸収され、それ以降の財界は事実上、経団連のみが代表団体として存在し続けておりました。
 この辺については自分の恩師にかなり詳しく話を聞きましたが、やはり日経連があった頃は多少は自制が効いていたものの、経団連単独となって以降は政界に対する発言力などが急激に高まり、ちょうど小泉内閣で規制緩和路線が始まったことから派遣労働解禁などでその意見力を存分に行使したと言われております。また私の目から見ても2006年まで会長を務めたトヨタの奥田氏なんかかなり露骨に政治に口を出しており、その次に会長となったキヤノンの御手洗会長なんか言いたい放題だったように思えます。
 私感ですが、財界が戦後史上最大に力を持ったのは2009年のリーマンショック直前ではないかと分析しています。ただ2009年のリーマンショック以降は企業業績が大幅に落ち込んだことからかなりパワーも落ちた上、さらに翌年にはあまり財界と縁のない民主党が政権与党となったことから、現在においても経団連の発言力は下降傾向にあると言っていいでしょう。さらにかつては支えていた自民党に対しては財界の方からこのところそっぽを向いているようです。これは自民党が悪いけど。
 
 私自身は、日本の国力の根幹は間違いなく日本の高い経済力で、その原動力となっている企業やその団体が政界に対して主張するのは何も悪いことだとは思っていません。ただ唯一の団体が明らかに自分たちにとって都合のいい意見ばかり、しかも露骨に主張し続けるというのは如何なものかと思うところがあり、財界は財界でも業種による違いというか立場の違いというものをお互いに把握して新団体には独自性を出してもらいたいものです。

  おまけ
 経団連の会長を輩出する企業は決まって電機や自動車といった重工業系の企業ばかりで、小売りや食品系企業が前面に出てくることはあまり見ません。小売りはかつて栄華を誇ったダイエーが潰れるなど競争が激しすぎるという意味で会長職が難しいのはわかりますが、最近地味に食品メーカーというのは大した仕事をよくしていると思え、その貢献ぶりに比べてなにかこう、世間の扱いが低すぎるのではと思うきらいがあります。っていか、食品系の企業は現在の経済環境とか国の政策に対してどう思っているのかが見えないので、もっと前に出てほしいです。まぁ飲料メーカーが酒税引き上げに反対ってのは痛すぎるくらいによくわかるけど。

  おまけ2
 過去の経団連会長の中で印象が強いのは、生前は見たことないですが土光敏夫氏が私の中で挙がります。学のないうちのおふくろですらこの土光氏のことを絶賛しており、私自身も書籍で生前の業績を窺うにつけ現代の経営者と一線を画す姿勢に興味を覚えるので、もし知らない人がおれば是非リンク先のウィキペディアの記事をご参照ください。

フェイスブックのOpera買収報道について

 やや時間が経った報道ですが、私が愛用しているブラウザのOperaをフェイスブックが買収を検討しているようです。

フェイスブック、オペラの買収を検討?(コンピューターワールド)

 先々週くらいに出ていたブラウザシェアのニュースで、「Google Chrome」が初めて世界シェアトップとなる32.76%となったと大々的に報じられましたが、その陰に隠れてOperaは1.9%で、「俺は1.9%の一人なのか」とちょっとしんみりさせられることがありました。ただ少数派であるのは昔からで、逆に少数派でありながらも今に至るまで支持するほど私はOperaを気に入っております。Ver.10.0に入った直後はいったん見放そうかとも思いましたが。

 そんな私にとってすると、最初のフェイスブック買収報道ははっきり言ってあまりうれしくないニュースです。少数派ゆえのアイデンティティというべきか、あまり大きく取り上げられることなくOperaには独自路線を維持してもらいたいというのが本音で、ほっといてもらいたいのが心情です。
 ただOperaの特徴というか唯一の長所というのは他のブラウザと比べて極端にメモリ使用量が軽く、近年はスマートフォンや携帯ゲーム機などのモバイルブラウザとして採用される例が非常に増えており、引用した記事中でもそうした点で影響力が増してきていると触れられております。

 そうした視点から言うと、まさにスマートフォンユーザーを多く抱えるフェイスブックにとってすればOperaを推奨ブラウザとして使うというのは理に適っており、今回の買収報道には真実味を感じます。買収されるならされるで、きちんと評価してもらってお互いに利益のある展開をしてもらいたいです。
 ただその一方で、日本でもmixiの市場価値というか評価が目に見えて落ちてきているように、私はSNSというのは世界的にピークを既に越しているのではと考えております。フェイスブック自体も今回の上場では公示価格割れを起こしており、あれこれ理由はありますが上場のタイミングに乗り遅れた感がありますし、今後ユーザー数を拡大できるのかはっきり言って未知数です。

 この記事のように極端に文字数が多く発信量が多い私からするとやはりブログが使ってて一番肌に合います。フェイスブック以外にもツイッターなどが数多く出る中で、なんだかんだと生き残ってるあたりはブログの強さなんじゃないかと思う次第です。