2012年8月31日金曜日

ゲームレビュー「ファイナルファンタジータクティクス」

 最近また固い話ばかり続いているので趣味の話でもしようと思い、恐らく友人も待望していることから「ファイナルファンタジータクティクス」について一筆書きます。

ファイナルファンタジータクティクス(Wikipedia)

 このゲームは初登場時の天津飯くらいにゲームソフト会社のスクウェアのブランドイメージが最も高かったころに発売されたとあって、国内販売本数はシミュレーションゲームとしては現在においても最高を記録しております。これほどまでに売れた理由はやはりゲームブランドとしては恐らく最大級の「ファイナルファンタジー」の名をタイトルに関していることが大きいでしょうが、ゲーム内容も高く評価されており、名実揃った内容であったことがヒットの要因でしょう。

 ではそんなこのゲーム一体どんなゲームかというと一言で言えば、「家畜に神はいない!」といったところでしょうか。このセリフはゲーム中にとある人物が叫ぶセリフなのですが、その殺伐ぶり、切り捨てぶりがプレイヤーによって高く評価されこの前もネットの掲示板で、「クレーマーにお客様は神様だろと言われたらどう切り返す」という問いに対し、「社畜に神はいない!」という書き込みをした人がおりました。現にこのゲームをやっている人間なら誰もが覚えていると言っていいセリフで、関係ないところでつぶやき相手の反応を見るだけでプレイしているかしてないかがわかるくらいです。

 簡単なストーリー内容を説明すると、中世ヨーロッパ、というか百年戦争とその後に起こった英王室の薔薇戦争をモデルにしたファンタジーなのですが、途中からは化け物に返信する人が出てきたりと私自身も非常に面白いと感じるストーリーとなっております。特に私に勧めてきた友人なんか、「これをやれば花園君もキリスト教を信じなくなる」と言ってくるくらいで、いわゆる教会こと宗教勢力の陰謀と暗躍が話の柱になっています。
 私は大学時代にその友人から借りることで一度プレイしましたが、ゲームの攻略が非常に難しい上にいまいち乗り気になれず一旦は放棄してしまいました。しかしその後、プレイステーションアーカイブスでダウンロード販売していることを知り、友人もいまだに勧めてくるもんだから思い切って買って今度はきちんとやり遂げました。

 エンディングを見終わった後の感想としてはストーリーに関しては言うに及ばず、というか非常に殺伐とした内容で知人などは「救いが全くない」というほどのハードコアな締め方で私も好感を持ちました。一方、ゲームシステムに関してはキャラクターをどう育てるか、どんな戦術で相手を倒すのかなどやりこみようがあって良くできていると思うものの、ストーリーを進める上で雑魚敵とのレベルアップが多くの場面で必要になり、しかもそれが長くかかるというのがやってて何とも苦痛でした。しかも後半にパーティに加入してくるメンバーに至ってはドラクエ6のドランゴ引換券ことテリーと同じく、全く能力が育っていないことから使おうにも使えないという扱いで、この辺はもう少し気を使ってくれてもいいんじゃないかと思いました。

 このほか特に書くことはありませんが現代のRPGと比べて、90年代のゲームはストーリー構成がしっかりしているという印象を受けました。今に始まるわけじゃありませんが、RPGに必要なのはCGではなく洗練されたストーリーであるということだとつくづく思います。なおストーリーのいいRPGとなると私なら、「ヘラクレスの栄光3」と「クロノトリガー」、あとスケールの大きさなら「真・女神転生2」といったところを挙げます。


2012年8月30日木曜日

戦時中に日本が犯した人体実験

 誠に恥ずかしいながら、今年の終戦記念日に載せられたニュース記事を見て初めて下記の事件の内容を知りました。

九州大学生体解剖事件(Wikipedia)

 事件の概要を簡単に説明すると、1945年5月に日本を爆撃するため九州に飛んできた米軍のB-29が日本側によって撃墜され、搭乗員の米国兵士12名が捕虜となりました。この捕虜の扱いに困った日本軍は九州大学の医学部教授らの提案に従い、12名のうち8名を生体解剖、いわば人体実験に使用することで殺害しました。
 生体解剖するに当たって麻酔などが使用されたかどうかは定かではありませんが、結局のところ実験大将となった捕虜らは生きて帰るなく全員死亡しました。戦後にGHQがこの時の捕虜の処遇を調査したことによって初めて事実が明らかとなり関係者らが一斉に逮捕されましたが、首謀者の一人である石山福二郎教授は獄中自殺したことから、周辺関係者5人に絞首刑が判決され、そのほか立ち会った医師ら18人が有罪判決を受けることとなりました。ただ判決後に朝鮮戦争が勃発したことから、対日感情を考慮した米軍によって絞首刑判決者は獄中自殺した1名を除くすべて恩赦を受け後に出所しています。

 この事件の矛盾点は関係者も手記に記してありますが、本来人の命を守るべき医師が実験と称して奪う側に回ったということです。殺害された米兵らは健康診断を受けるものと思っていたらしいですが、非常にむごたらしい結果となったというよりほかがなく、また事件が調査され裁判は行われたものの政治的判断から減刑されたというのもなんとも皮肉なものです。

 歴史に詳しい方ならそろそろ頭に浮かんでいる頃かと思いますが、戦時中に日本が関与した人体実験とくれば何をおいても真っ先にあの悪名高き731部隊が挙がってくるでしょう。

731部隊(Wikipedia)

 先日も知人に731部隊について講義を行ってきましたが、この部隊の所業について私くらいの世代の日本人は大概がその存在すら知らないでしょうが、事件の舞台となったここ中国の人間は意外に多くの人間が知っており、過去にはこの部隊に関連して大規模な日本製品ボイコット運動も起こっております。
 そんな731部隊というのはどんな部隊かですが、上記の九州大の事件と同様に人体実験を行った、それも長期にわたって比べ物にならない人間を対象に行っています。色々と真偽について現代で疑問が出ていますが森村誠一氏がまとめた著書「悪魔の飽食」によると、部隊があったのは中国東北部にあるハルビン市で実験の対象とされたのは中国軍の捕虜や逮捕されたスパイで、中にはロシア人も含まれていたそうです。私が覚えている内容ですと12歳くらいの少年が麻酔をかけられ意識を失った状態で手術台に運ばれてきて次に手術室から出てきたときはすべての内臓が取り出されていたということや、拘束した状態で真冬に水の入ったバケツに足を入れさせ、凍傷となる経過を観察したといった行為があったそうです。

 仮に人道に対する罪があるとすれば、先の九州大学の事件同様にこの731部隊の所業こそが最も当てはまると私は思います。しかも九州大の事件はまだ正式に裁判が行われたものの、この731部隊については人体実験データを米軍に提供することで関係者らへの裁判はおろか処分は一切行われずに放免となりました。ただ悪い行為は悪い結果につながるというべきか、この時のデータから開発された血友病患者への非加熱製剤は後に薬害エイズ事件を引き起こすことになります。

 731部隊に関して既に政府も中国に謝罪しておりますが、真面目にこの件に関して私は今後も中国に対して謝罪し続ける必要があると思います。何故謝罪し続ける必要があるのかというと被害者を出した中国に対する申し訳のなさ、行為の残虐さもさることながら、人間はたがが外れるというか集団の異様な空気に飲み込まれると、日常からは考えられない行為を平気で行ってしまえるという教訓を意識し続ける必要があるからだと思うからです。
 先日も私は意思の強さというか空気を敢えて読まないこと、空気に支配されない人間の必要性みたいなことをわけがわからない文章で書きましたが、人間というのは本当にちょっとした環境の変化で倫理観などが一気にすっ飛ぶ危険性があると感じます。宮沢賢治じゃないですが、たとえ人生で損し続けるとしても、本当にあるかどうかはわかりませんが自分は自分の意思を保ち続けていたいというのが密かな願いです。

2012年8月29日水曜日

野田首相への問責決議案可決について

 昨日はまた帰宅が夜遅くだったので今日に丹羽中国大使公用車のビーチフラッグ事件でも書こうかと思っていましたが、また日本の国会で動きがあったのでこっちを優先して書くことにします。それにしても会期末ということもあり、このところ政治ネタには事欠かない。

野田首相の問責を可決、3党合意批判で公明棄権(産経新聞)
<首相問責可決>焦点、9月の党首選へ(毎日新聞)

 敢えて産経と毎日の二社の記事をリンク貼りましたが、記事の質で見るなら今回私は産経に軍配を上げます。あまり同業の批判はどうかというか、もし自分がされたら短気なサイヤ人もびっくりなくらいに怒るのでしょうが敢えて苦言を呈すと、毎日の記事は問責可決という内容についてはあまり深く触れず、民主党、自民党それぞれの代表選の話を長々書いていて、どうも何を言いたいのか焦点がぼやけた記事になっているように見えます。しかもその総裁選話も政治家候補の名前を片っ端から挙げるだけあまり参考になるような話じゃないし。

 ひとまず本題に戻りますが、リンクに貼った産経の記事に書かれている通りに本日、野田伊首相に対する問責決議案がかつての福田元首相の時のように参議院で可決しました。ただこの問責決議案には強制力がなく、福田元首相時代も思いましたけど茶番としか思えず、こんなのやっても倒閣にあまりつながらないのだしもっと必要な議論を優先しろと野党には言いたいです。小泉元首相の時代は彼の発言がよくパフォーマンスだと言われましたが、この問責決議案こそパフォーマンス以外の何物でもないでしょう。

 ただ今回の問責提出はみんなの党とか中小野党が出すのはまだ理解できますが、今回この決議に自民党が賛成に回ったというのは私はどうにも腑に落ちません。産経の記事には書いてませんが午後7時のNHKニュースで自民党は今回の賛成理由について、「内政、外交面で野田政権は日本に対して大きな損失を与え続けている」と発表してましたが、TPPの問題でもそうですがこの手の議論に自民党は発言する資格は全くないと言っていいでしょう。まず内政というか財政についてはこれまで借金を重ねてきたのは自民党にほかならず、外交に関してもこれまで領土問題を棚上げにして問題を先送りしてきたし、挙句に今日出ている中国の新聞にもリアルに出てくるかの有名な「河野談話」を出した議員はどこの政党だと言いたいです。今の野田政権の外交が正しいかどうかは議論の余地があるものの、少なくとも今起こっている問題の種は野田政権が蒔いたものではなく自民党が蒔いたものだとははっきり言え、もうちょっとまともな賛成理由を出せよなと個人的に言いたいです。

 また今回のポイントは、自民党は野田政権の一体改革法案に対して賛成するというか協力することを公明党と一緒に合意(三党合意)していたという点です。こうした背景から今回公明党は決議を棄権しましたが自民党は野党と共に賛成票を投じており、民主党の前原議員が言っている通りにこれは明確な合意違反じゃないかと私も思います。前原議員はさらに踏み込んで、自民党が約束を破ったのだから近いうちに解散するという取り決めも無効化すると言っていますが、この点に関しては私も民主党の肩を持ち、もう無視してもいいと太鼓判を押します。
 そもそも解散時期を巡って自民党というか谷垣総裁の対応は見ていて呆れてきます。仮に合意を結ぶ前であれば一体改革法案に賛成する代わりに明確な解散時期を要求するのはあり、というか本来ならこの時期に要求するべきなのですが、合意を結んで衆議院で可決した後になって解散を約束しなければ参議院では賛成しないというのはなんか順番が違うのではと思えてなりません。挙句、具体的な時期こそ明らかにしなかったものの野田首相が一応解散を約束したそばから今回こうして問責決議に賛成するなんて、ちょっと都合よすぎないやしないかと思えてきます。

 更にもう一言を加えれば、今回の問責が終わってしまえば野田首相を攻撃する材料はもうなくなるのではないかと思います。これは即ち今後の政局のイニシアチブは完璧に野田政権が握ることとなり、解散の時期決定はもとより国会閉会後の外交などかなり好き勝手動けるようになるという予想に繋がります。どうもこのところ小沢一派を追放したのが効いているのか野田首相もかなり独自色を出せるようになってきており、その手腕をこちらとしてもぜひじっくり見てみたいところです。

2012年8月27日月曜日

平成史考察~牛丼の販売停止(2004年)

 昨日から始めたこの「平成史考察」ですが、今日は昨日の日本でのBSEに続く形で米国でのBSE発覚とそれに伴う牛丼の販売停止騒動について書いていきます。本当は昨日の記事にまとめて書きたかったのですが、思ったようなリブ告発の話に私腹を取られてしまい分けることとなりました。

 事の発端は2003年末、既にBSEを発症した牛が確認されていた米国に対して安全基準が緩かったことから、日本政府は米国産牛肉の輸入禁止措置を取りました。ちなみにこの2003年末で今思い出せることというと、確か12月23日に友達集めて秋刀魚を焼きながらクリスマスパーティをしたということです。この年の秋刀魚はいろんな意味でおいしかったが、3尾まとめて買ってきて3日連続で夕食に秋刀魚を食べた直後はなんか辛かった。

 話を戻しますが米国産牛肉の輸入が停止されたことを受け、主材料としてきた牛丼販売チェーン各社は文字通り大打撃を受けることとなりました。当初は備蓄があったため販売が続けられましたが、翌2004年には各社で販売を打ち切り、代替メニューとして豚丼をはじめとした新商品が販売されることとなりました。
 こうさらっと書くといまいち緊張感がないのですが、人間というのは食べられなくなるとわかると途端に食べたくなるというべきか、販売停止が発表されるや各店舗に「食べられるうちに食べておこう」とばかりに大勢の客が押し寄せる事態となりました。その時にどれだけ混乱したかをうかがわせるエピソードとして吉野家のウィキペディアを除くと、販売停止直後の2月には茨城県と長崎県の店舗でそれぞれ、「なんでやめちゃうんだヽ(`Д´#)ノ」と酒に酔った客が暴れて逮捕されております。どんだけ牛丼食べたいんだよって言いたいです。

 当時の私から見た印象ですが、代替メニューはやはり代替でしかなく、周囲を見ても牛丼を売っていた頃と比べて足を運ぶ回数は減っていたと思います。大体メニューの中でも初めに出てきた豚丼なんかは今でも販売されてそこそこ成功している方ですが、当時は吉野家、松屋、すき家ともにカレー丼とかハンバーグ丼とかいろんな新メニューを出してきましたが、やはりどれも定着しないというか次々と入れ替わっていました。私自身はあまり牛丼屋に行かない口だったので今思うともう少しメニューを試しておけばよかった気がします。

 恐らくこのように大体メニューでは以前の売上げが取り戻せなかったことから、ゼンショー陣営の松屋とすき家ではそれぞれ中国産、オーストラリア産牛肉を代わりに使うことで比較的早くに牛丼の販売を再開しました。それに対して吉野家は頑ななまでに米国産にこだわり、輸入が再開されるまで牛丼はとうとう復活しませんでした。これについては初めから吉野家の総意だったらしく、1980年に一度倒産した際にコストダウンのため安い食材を使うレシピにしたところさらに売上げが減少し、また従業員もやる気を失ったという苦い経験があったことから、何が何でも米国産レシピを守るという意気込みだったそうです。

 最終的には2006年に米国産牛肉の輸入が解禁されたことで牛丼は完全に復活し、この大手三社は現在も営業を続けるなど元の鞘に収まった形です。影響としては各牛丼チェーンのメニューの多様化が進んだことと、普段食べられる食品ほど食べられなくなると暴動みたいな状況になるという教訓でしょうか。
 なお日本で牛丼の販売が停止されていた2005年、私は北京に留学中でしたが北京の吉野家で牛丼を食べております。今思い出すにつけ、あの時食べた牛丼の牛肉はどこの国の物なのか、ミステリーです。

2012年8月26日日曜日

平成史考察~BSE騒動(2001年)

 以前から平成史をトピックごとにまとめて書きたいと考えていたので、本日より不定期にこの「平成史考察」という連載を開始します。イメージ的には昔やっていたテレビ番組「所さんの20世紀解体新書」みたいな具合で平成時代におけるヒット商品や象徴的な事件を自分の視点と共に扱っていこうと思っています。
 そんな栄えある第一回は、恐らく多くの人が「そんなのあったなぁ」と思うのではないかと思うBSE騒動を紹介します。

BSE問題(Wikipedia)

 BSEというのは正式名称は牛海綿状脳症で、通称として狂牛病と呼ばれております。ウイルス性の病気ではなく諸説出ておりますが現時点ではタンパク質の変異によって起こる病気とみられており、感染した牛の特定部位を食べることで人間も感染することが確認されております。といっても感染確率は非常に低く、また脳や脊髄といった特定部位以外であればほぼ感染しないといわれておりますが、この病気の何が怖いかというと艦船から症状が現れるまで5~15年以上はかかると言われており、いつどこで食べた物が原因なのか感染源がわかりづらい、知らないうちに感染しているという可能性が恐ろしがられております。
 このBSEが初めて大きく注目されたのはイギリスで、感染死亡者もイギリスに集中しております。なお余談ですがBSE感染牛が龍注していた頃のイギリスに渡航経験のある日本人は献血が禁止されており、時期が違ってもイギリスに渡航していればいろいろと細かく確認されます。私自身も2004年にイギリスに行ったことがあり、献血の度にきちんと申告して面談を受けておりました。

 このBSEが日本で初めて大きく取り挙げられたのは2001年で、国内で初めて感染牛が見つかったことからでした。感染ルートはイギリスで感染していた牛が処分された際、ミンチにされ肉骨粉と呼ばれる飼料となり、それを日本の牛が食べたことから感染したと言われておりますが可能性は高いと言ってもはっきり言って確証はありません。
 当時、一頭目が見つかった際のインパクトは非常に大きく、テレビ番組から書籍までBSEの症状やイギリスの事例の解説など文字通り一色となりました。またその後の追跡調査で立て続けに全国で感染牛が見つかり、感染牛を確認した獣医師が自殺するなど軽いパニックと言ってもいい状況だったと私も記憶しております。

 このパニックで影響を受けたのは言うまでもなく牛肉を取り扱っていた酪農家や外食産業で、各地の焼肉屋では閑古鳥が鳴きスーパーでも高級牛肉が安値で買い叩かれるなど、今思うと凄い状況でした。ちなみに地元の焼肉屋はこういう時こそ支えねばと当時の休日はうちの親父とよく訪れ、また高級牛には肉骨粉のような安いエサは使わないだろうから飛騨牛をお袋に毎日買ってこさせてたらふく食べてました。当時から十年経ちますがまだ症状は出てないから大丈夫だと考えてるけど。

 話は逸れましたが当時は国産牛を使った料理は完全に締め出されたと言ってもいい状況で、関連する業界では倒産が相次いだと言います。こうした状況から政府も救済策を出し、国産牛に限って政府が全量を買い取るという措置を出したところ、皮肉なことにこれがきっかけで雪印乳業のグループ会社であった雪印食品は倒産する羽目となりました。
 雪印食品はちょうどBSE騒動が起こる前年の2000年に雪印集団食中毒事件を起こしていたことから経営状況が悪く、制度を悪用する形で外国産の牛肉を国産と偽り政府に買い取らせようと図りました。もっともこの企みは雪印食品が偽装に利用しようとした冷蔵会社の西宮冷蔵から内部告発を受け発覚し、元々悪かった企業イメージが完全に潰れてしまいそのまま倒産へと追いやられることとなりました。ただこうした偽装工作は雪印食品に限らず、日本ハムも行っていたことから大なり小なりであちこちやられていたのが実態だと思います。日本ハムもこの時に企業イメージが相当悪くなりましたが、傘下球団のファイターズに2004年、新庄剛志選手が入団して劇的にイメージが刷新されたとうちの親父が分析してますが、私もこればっかりは親父の言う通りだと思います。

 少し話が長くなりますが、この時の牛肉偽装でハンナンの浅田満元会長も2004年に逮捕されることとなります。私も以前にブログで記事を書きましたが浅田氏は知る人ぞ知る部落団体の幹部で、彼が事件で逮捕されることはおろかメディアに名前が出ること自体がある意味奇跡だったという指摘があります。また私見ながら浅田元会長の逮捕以降、奈良、大阪、神戸の部落三都物語ともいうべき部落出身の市役所職員の問題行動が急にメディアで報じられるようになり、この牛肉偽装事件が一つのブレイクスルーとなったのではないかと私は見ております。

 あともう一件、これは雪印食品の事件ですが内部告発を行った西宮冷蔵ですが、告発後に偽装に関与したとして7日間の営業停止命令を受けることとなりました。営業再開後も取引先からの受注はなくなり、本当に変でおかしな話としか言いようがありませんが不正を許さずに内部告発をしたがゆえにそのまま休業へと追い込まれることとなりました
 私はこの事実を後年にテレビで報じられたドキュメンタリーで初めて知りましたが、正直に言ってショックでした。西宮冷蔵の社長によると、従業員が雪印食品の強い懇願を受けて独断で偽装工作に手を貸したそうですが、朝日新聞がそれを嗅ぎ付けて接触してきたことから初めて事実を知り、当初は雪印食品に「国産牛と外国産牛を間違えてしまった」と申告させることで穏便に済ませようと図ったそうです。ただこの提案を雪印食品は拒否し、告発すれば会社は多大なダメージを受けることはわかっていたもののそれでも告発に踏み切ったそうです。なお告発後、雪印食品の社員は謝罪に来られたそうで、社長が言うには「怒られるかと思っていた」そうです。

 その後の西宮冷蔵ですが、梅田駅前でカンパを募り見事に営業再開にこぎつけ現在も活動を続けております。ただ現在においてもそうですが日本は内部告発者を保護する法律がなく、むしろ情報遅漏罪で捕まりかねないくらいに法整備が遅れております。ウィキペディアを見ますとやはり今でも内部告発者の指名を告発対象者にばらすなどといった事例が相次いでおり、十年前から何も変わっていないのかとげんなりさせられます。先の部落問題といい、本筋とは別に現代社会に通じるものが多い事件だったというのがこのBSE騒動に対する私の感想です。

2012年8月25日土曜日

野田首相の評価と次回総裁選の予想

 今日はこの後引っ越しがあるのでささっとかける政治ネタを午前中に出しときます。それにしても政治ネタをささっとと言うのもなぁ。

 2002年の文系春秋に「小泉首相の通信簿」という各論者の小泉元首相への評価をまとめた記事があって結構気に入っており、今回もまた野田首相に対して私の評価をまとめようと思います。まず10段階評価で言えば7か8、パーフェクトでないにしろ高く評価しております。具体的な評価ポイントとしては以下の点が挙がってきます。

1、消費税増税
2、TPP交渉の参加姿勢
3、尖閣諸島への中国人活動家上陸事件に対する落ち着いた対応
4、小沢一郎の民主党からの追放
5、野党対策

 1と2に関してはこれまでも書いているので省略しますが、3についてはまさに完璧だったと大きく太鼓判を押してもいいくらいの見事な対応でした。繰り返しになりますが日中ともにこの問題でいがみ合っても得することはなく、しかも中国の経済成長が鈍化してやや微妙なこの時期に影響を与えるのは大きな損失につながりかねません。私が見る限り中国側もなるべく穏便に済ませるようなメッセージを出しており、それに野田首相はきちんと応えて立件せず活動家を送り返したことから2010年の通関停止みたいな事態を避けることに成功したのはほかの人が批判しても私は称賛します。ただ東京都の石原知事がなにやら上陸に意欲を示していますが、私としては前にオリンピック招致にも失敗しているし、石原知事は既に終わった政治家だと思います。もういい加減に静かにしていてほしい、というか政府の邪魔立てしないでほしいのが本音です。

 同じ外交だと今ちょうど韓国とあれこれ揉めていますが、この点でも発言と方針が例の李明博大統領の「天皇謝罪発言」から一貫しており私個人としては好感が持てます。首脳の親書を送り返すという韓国政府の行動はちょっと如何なものに思え、まだしばらくは日本は強気に押し続けていいでしょう。ネット上で誰かが「高岡蒼甫は時代が早すぎた」と言っていましたが、ほんとにそんな気がします。これも前に書きましたが、韓流エンターテイメントはこれで完全に終わりでしょうが、やらせっぽさが強く感じるブームだと思っていただけに私もこれから少し良くなるのではないかという気がします。

 4については解説するほどの物ではありませんが、一体改革法案で小沢一郎をはじめとしたグループを民主党から追放、といっても勝手に出て行ったのですが、私見ですが小沢がいなくなってからというものの野田首相は党内に妙な遠慮がなくなり、外交を始め積極的な発言をすることが増えてきているように思えます。また5の野党対策ですが、3党合意の破棄を迫ってきた自民党に対し妙な譲歩をしなかったのもなかなかと思え、解散をなかなか約束しないことから自民党などが今秋から委員会審議を拒否するようになりましたが、かつて民主党が審議拒否した際に強引に国会運営をしてきたのはほかならぬ自民党だったことを考えると、藤原拓海風に言うなら「譲る気分じゃねぇな」といった印象を受けます。

 逆に野田首相に対する不満点というか私が評価していない点は、財政規律という立場から増税して歳入を増やすのはわかるにしても、支出を減らす努力がまだ全然足りないという点です。代表的なのは子ども手当で、個人に配るという膨大な管理コストを支払うくらいなら保育所の整備や関連事業の職員らへの給与に補助金を出すべきでしょう。更に言えばかつての小泉政権のように、スライド式に社会保障費を削っていかなければ絶対に財政は持ちません。もっともこんな政策出したら支持率落ちて何も実行できないうちに政権倒れるので、必要性がわかっててもやれないのは十分理解できるし、それが民主主義の弱点というのもわかるのですが。

2012年8月23日木曜日

これまでにやらかした神経的に痛い体験

 このブログではたまにホラーゲームのレビューを書くことがありますが、ゲームに限らず昔からホラーやスプラッター映画を見る回数は多い方でした。ただ日本の幽霊的ホラーはあまり好みではなく、ハリウッドのスプラッター満載のホラーの方が映画ではよく見る方なのですが、この手の映画は如何に視聴者に対して「痛そう」と感じさせるのが肝だと思います。
 そんなことを今日考えてたら、せっかくだからこれまでに私が体験した「痛い」体験をちょっと紹介しようかなと突然思いつきました。最近固いネタばかりだったし、ちょっと息抜きがてら早速書いてきます。

1、バスタブに腰を強打
 これは大学時代の話ですが、確かパソコンで音楽聞きながら隣に声聞こえること前提で散々歌った後、テンション高いまんまシャワーを浴びてたら見事なまでに足がツルッと滑ってしまい、バスタブの思い切り腰を強打したことがありました。当たる直前、っていうか半分体が宙に浮いた状態で「これはマズイことになる」と感じたのですが、当たってみるとそれほど痛みはなく、「よかった、ちゃんと体鍛えてて」などと安心してたら、次の日当たりにじりじりと痛みが出てきました。全体重がかかってぶつかったんだから当然でしょうが。

2、ハードルで足の甲を強打
 これは小学生時代の話ですが、当時陸上部にいた私はハードルの練習をしてました。この競技はハードルとハードルの間をなるべく3歩で走らないといけないのですが、設置の仕方が悪かったのか、なんかその日はみんな3歩で渡ることが出来ませんでした。ただこの時から妙に負けん気が強い自分はなんとしても3歩で渡りきろうと無理矢理ジャンプしたのですが、やはり渡りきれずちょうどハードルを下から救い上げるように左足を強打し、マジで号泣するほど痛かったです。別に骨折までは至りませんでしたが、気のせいか当時ぶつけたヶ所は右足と比べると、はれているようになんか脹らんでます。

3、左足付け根の腫物除去
 これは高校時代の話ですが、座り方が悪かったとか自転車に乗ることが当時から多かったからかもしれませんが、なんか左足のお尻の付け根当たりがやけに腫れ上がりました。この状態で座ると痛みが出るほどだったので近くの整形外科に行ってみてもらったところ、どうもばい菌が入って晴れているようなので切って中の膿を出すこととなりました。
 切るだけとはいえ一応手術。尻を丸出しにしてベッドに横たわり、先に部分麻酔の注射をしてもらい実際見てないからわからないけどメスか何かで患部を切ってもらいましたが、これが滅茶苦茶痛かったです。なんていうか、包丁とか刃物がゆっくり刺さるってあんな感じかなって思うくらいの痛みで「麻酔いみねーじゃん」って心の中で激しく思いました。ただ膿を出した後は先ほどまでのはれが驚くくらいに小さくなり、その後の経過も順調でした。ただ問題だったのは、大体半年後にまた同じ症状起こし、もう一回切ってもらったということですが。

4、エアインディアの機内食食中毒
 これは大学時代の話ですが、インドに旅行した際に「空飛ぶ棺桶」というドラクエに出てきそうな異名を持つ航空会社、エアインディアの帰国便に乗った際、機内食が間違いなく食中毒ものでした。というのも機内食を食べた直後から自分と友人のお腹が痛みだし、気が付いたら機内のトイレに長蛇の列が出来上がっていました。けどエアインディアだったから、補償問題には一切ならなかったけど。
 当時飛行機に乗っている間も痛いっちゃ痛かったですが本当の地獄は帰国してからで、大体帰国から一週間くらいはずっとお腹が痛かったです。腹痛というのはなかなか収まらないから辛いのですが、この時は非常に長引いて友人ともども「きつい一週間だった」と今は振り返ってます。なおこの前、こっちの日系コンビニエンスストアのチキンカレーを食べた直後から腹痛が始まり、こちらも一週間近く悩ませられました。

5、木の枝で……
 これは小学生時代の話ですが、体育の時間にほかのチームがサッカーの試合をしている最中に脇でサッカーボールを蹴っていたのですが、ちょうどそのあたりに小さい木があり、これまたちょうど自分の背丈くらいにいい感じで枝が伸びてました。まぁ何が起きたのかというと、その伸びてた枝が見事に左目に直撃し、この時はほんと地面を転がりまわるくらいに悶えました。
 幸い刺さったのは白目部分で視力には影響なかったですが、当時鏡で見るとちゃんと刺さった痕というか傷口が確認することが出来ました。後から知りましたが眼球というのは圧迫神経とか熱を感じる神経がなく、全部痛覚だけらしいです。さすがにみっちり痛覚なだけありこの時の痛みは本当にシャレにならず、多分経験した中では断トツの痛みでした。なお刺さった時、「俺も伊達正宗みたいに独眼竜となるのか」とリアルに考えただけに、将来の楽しみな小学生だった気がします。

6、自然気胸の手術
 これは大学時代の話、っていうかほぼ万遍なくどの時代でも注意力が足りないのか生傷の絶えない人生送ってますが、就職活動中に肺に穴が開く気胸症状を起こしてしまいました。最初に痛みを感じた時はそうでもなかったのですが後輩が同じ症状を過去に起こしており、話を聞いて病院に行ったらまさにビンゴでそのまま即入院、手術と運びました。
 この気胸、何で起こるか原因はまだわからないのですが、若いやせ形の男しか起こらない症状です。医療系の仕事についている親戚からは「ほんま君やったらうってつけの体しとるわ」と言われましたが、少し脱線しますがスーツを買いに行ってウエスト合わせる度に、「凄い細い……」と言われ、先週も新しいベルト買って店員に調整してもらってたら「まだ合わないの!?」と言われるくらい細い体してます。
 話は戻って気胸ですが、ちょうど肺の上部辺りに痛覚が集中しているところがあって、手術は10分程度、しかも手術室じゃなくて普通のベッドの上でやりましたがこの時は麻酔でそれほど気にならなかったものの、麻酔が切れた後は文字通り地獄でした。痛みだけで気絶するんじゃないかと思うくらいで、ナースコールして麻酔量を増やしてもらいましたが、真面目にもう気胸は起こってもらいたくないです。

 なおこの気胸を起こした際は10日程度入院し、学校から近い病院だったので左胸から胸骨部にたまった空気抜くためのチューブ出したまま授業に出たりしてました。たださすがに就職活動は完全に休まざるを得ず、この時に本社での二次面接(多分最終面接)が決まっていたところがあったのですが、電話して入院の予定を伝えると、「後でまた連絡する」と言われたっきりなにも返事がありませんでした。
 さすがに一ヶ月経ったところでまた確認したら、やっぱり今回はお流れで……と言われました。当時はほかの選考者にも影響でるしなぁと思いましたが、この話をするとみんな、「それってひどくない?」て言いますし、自分でも改めて考えると予定日の翌週には退院して面接行けたんだから普通は待てるよなぁという気がしてきました。そこらへん、カノークスさんはどう考てるんだろ。っていうかこの時の担当者はきちんと上に報告してたのかな?

2012年8月22日水曜日

今日の中国ニュース雑感

 凄い忙しいというわけではないのですがちょっとちまちまやる作業があるので、今日も記事はさらりと書ける中国ニュースネタです。

 まず昨日に日本でも報じられたシリアでの邦人記者の殺害事件ですが、驚いたことにここ中国のメディアも大きく取り扱っており、中には一面で写真入りで報じているところもありました。無粋な話ですがほかの誰も言わないので私が言うことにしますが、殺害された記者が男性であれば中国はもとより日本でもこれほど大きくは取り上げたりはしないでしょう。
 あと今回の事件をきっかけにシリアの内戦に関する報道が急激に増えておりますが、事件発生以前からもシリアでは大きな内戦が起きているのに日本人の関心は薄過ぎるという人を何度か見かけましたが、変なこと言いますがシリアに関する話題なら日本の一般人は無関心でもいいのではないかと私は思います。というのも国と国との距離も遠いことから日本の外交に大きな影響を与える可能性も少なく、外交関係者や専門家ならまだしも一般人に対して「関心が足りない!」というのはやや酷な気がします。関心を持つべき話題、それこそ日本の社会保障政策やTPPに関しては一般人もいろいろ考えた方がいいと思いますが、必要以上に余計なことを考え込むのはあまり良くないとかねてから思います。無視すべき話題は無視し、考えるべき話題は考えるべきといったところでしょうか。

対日軍事衝突に準備を 中国紙、政府に要求(共同通信)

 もう一つ取り上げる話題はまさに今ホットな尖閣関係ですが、前にも書きましたがこの記事の引用元となっている「環球時報」は中国でも一番過激な新聞で、中国の世論を反映しているとなると非常に怪しい新聞です。にもかかわらずこの環球時報を引用する日系メディアは後を絶たないわけですが、何故それほど多いのかというと書かれている話題が過激でニュースになるからです。これは言い換えるなら実態からかけ離れていても関心が引ければいいというようなもので、こればかり引用しているメディアはそろそろ見下げようと私は考えています。
 ではほかの新聞はどうか。たとえば昨日月曜日付の新聞だと日曜日に中国各地で反日デモが行われたのは事実ですが、日本人数人が尖閣に上陸したことは報じてもデモについて報じる新聞ははっきり言ってほとんどありませんでした。これは自分の目でも確認しましたし、他のメディアも全く同じこと言っていたので自信が付きましたが、反日デモを写真入りで報道していたのは英字紙のChina dailyのみだけでした。

 私が思うに中国側も今回の件はブレーキをしっかり踏もうとしているように見えます。目下、ネット上では反日発言を自由に許していますが、主要メディアではあまり取り上げないように手配するなど締めるところは締めているようです。こうした中国側の対応に日本側はどう応えるか、そして環球時報の社説以外をどう報じるかというのが個性の見せどころでしょう。

 最後にちょっとあまりにも気に入ったので以下のニュースを紹介します。

【中国】日本製品ボイコット運動にキヤノンのカメラで参加した人物が話題に / 中国人「すごく中国らしい」(ロケットニュース)

 記事の内容を簡単に書くと、反日デモらしきものに参加してTシャツにも「日本製品ボイコット!」とはっきり書いているにもかかわらず、首にキヤノン製のカメラをかけている人が激写されてます。なんか中国人のコメントにも「中国らしい」と書いてあって、この人には悪いですが自分も爆笑しました。環球時報なんかよりこっちの方がずっと今の中国の実態を示しているような気がします。

文系の政治家、理系の政治家

 日本の大卒の政治家はいうまでもなく法学部や経済学部など文系出身が多いですが、中国の政治家は圧倒的に理系出身が多い、というより文系出資は正直レアです。なもんだから以前に中国人に対して日本は文系が幅効かせてるよと言ったら、「それで国回していけるの?(;゚Д゚)」と真顔で言われました。

 以前までこの違いは文化の差だとしてあまり意識はしていなかったのですが、このところ仕事であれこれ政府発表とか見るにつけ、理系出身が多いだけに技術分野の政策に関しては中国の政治家はよくわかっているのではないかと思うことが増えてきました。いくつか例を挙げると、たとえば3Gや4Gといった携帯電話の通信規格について中国では共産党の政権担当者が名前入りでよく発言しており、曰く「3Gは普及段階にあるし、ここで4Gに移行させたら設備投資が無駄になる」とか言う一方、一部都市では中国独自の4G規格であるTD-LTEの実験を続けるなど、なんていうか物の切り回し方がよくわかっている印象を覚えます。

 もう一つ例を挙げると、これなんか多分記事にしたのは中国で自分だけだと断言してもいいですが、ゲーム専用機の流通禁止措置です。中国では昔はファミコンからスーパーファミコン、プレイステーションまではゲーム機が自由に流通していたのですが、2000年から突如ゲーム専用機の国内流通禁止令を出してきました。もっとも個人が取り寄せる並行輸入に関しては現在も黙認されているのですが、何故禁止にしたのかというと中国国内のゲームソフト開発業者の技術が当時は低く、プレイステーション2やXボックスを国内解放したら海外のゲームメーカーによって駆逐される恐れがあると考えたそうです。この政策が功を奏したかどうかまではわかりませんが、中国ではパソコン向けオンラインゲームが韓国同様に発達し、現在はそこそこのノウハウや技術を持つように至っており、ことここに至って市場を拡大させるために禁止令を廃止するのではないかという報道が出てます。なんかソニーもこそこそ動いているようだし。

 ちょっと話が長くなりましたが、回しているのは官僚かもしれませんがこのように技術分野の投資や育成政策について非常にあれこれ考えがめぐらされている印象を覚えます。それに対して日本の政治家ですが、多くの国会議員はきっと3Gと4Gの区別がつかないばかりか、IT産業の育成なんて頭の片隅にすらない人も多いのではないかと思います。もはや死語と言ってもいいですが昔は技術官僚をかっこよく「テクノクラート」などと呼ぶ時期もありましたが、現代ではそもそも技術官僚という言葉すら目にすることがなくなりました。自分は文系出身で文系の優位性を常日頃からアピールしてやまないですが、もうちょっと理系出身も社会で登用すべきではないかとこの頃思います。もっともこういいながらも、鳩山由紀夫元首相と管直人前首相はともに理系出身だったことを考えると一抹の不安を覚えずにはいられないのですが。

 最後に中国の大学事情について、かつては理系に非ずば大学生に非ずというくらい理系が強く、文系に進学するのはロマンに生きる奴だとみられていたのですが、近年は日本同様に進学しやすい文系の方が人気が高くなってきております。それでも日本よりは理系が大事にされているけど。
 また政治家に関しても、これなんか私の友人が言ってましたが今の温家宝総理は中国地質大学出身なのですが、「あんな奴に流通経済の仕組みがわかるのかね」と資本主義経済下においては資質を疑う人もおります。逆に次に総理に就任することがほぼ確実視されている李国強は経済学専攻だったこともあり、その友人はやけに期待しております。

2012年8月20日月曜日

ごめんなさい産経さん

 以前に私は「ここ数日の産経の気になる報道」という記事で、7月に出た「丹羽大使が9月に更迭」という記事はどこも後追い報道してないから誤報ではないかと指摘しましたが、今日になってどうやらマジっぽいということがわかりました。

丹羽・中国大使交代へ 後任は西宮・外務審議官(朝日新聞)

 朝日新聞に限らずどのメディアも既に同じ内容を取り上げており、最初の産経の記事では9月と書かれておりましたが10月以降に交代する予定で既に後任として西宮伸一外務審議官の名前も挙がっております。交代時期に多少の違いはあれど、この事実を先月の時点で報道していたということは紛れもなく産経のスクープでしょう。疑っちゃたりして本当にごめんなさいです。

2012年8月19日日曜日

天皇のタブー性

 以前の記事でも書いたように韓国の李明薄大統領が天皇に対して謝罪を求める声明を出したことによって、現在日韓関係が急激に冷めてきております。心なしかYahooニュースのエンタメ欄も韓国系アイドルの報道が急に見えなくなったようにも思えるのですがそれは置いといて、今日はちょっと思うところがあるので日本の天皇に対するタブー性について自分の意見を書こうと思います。それにしてもいい時代になったもんだ、以前に叔父が「わしが若い頃に核保有議論なんかした時点でクビ飛んだで」と言ってましたがきわどい意見が随分言いやすくなってる気がします。

 まず今回の日韓関係のこじれのそもそもの始まりは李明博大統領の竹島訪問ですが、今これだけ日本人の感情が悪化しているのは訪問したという事実よりも、先に書いたように天皇への謝罪要求でしょう。この辺、多分見ていてくれているかと思いますが韓国にいる友人に聞きたいのですが、日本の報道の一説によると土下座や両足を縛って謝れというような過激な文言も入っていたそうで、本当かどうかはわかりませんがかなり強気な発言だったのは間違いないようです。
 私自身としてはこれが李明博大統領の国内対策のための発言で日本向け発言でないことは重々承知ですが、それにしたってあまりにも唐突感が否めず、何故ここで急に天皇を持ち出すのかいろいろと疑問に感じます。それとこれも以前に書いていますが、日本における天皇の特殊性は対日外交官であれば知っておかねばならない内容で、どうして発言前に韓国の外交部署の人間は止めなかったのか、一体韓国の官僚は何をやっているのかとかえってその能力に疑いを持ちます。

 そんな天皇ですが、大日本帝国憲法において「神聖にして不可侵」と書かれていたように日本におけるタブー性は群を抜いております。さすがに戦前ほど極端ではないにしろ戦後の歴史を振り返れば年々そのタブー性は高まっており、1945年以降としては多分今がピークだと思います。
 私がこういう風に考える根拠として、以前に読んだ半藤一利氏の「昭和史探究」という連載でまさにこの天皇タブー性が触れられていたからです。半藤氏によると、戦後直後に昭和天皇は各地を巡行して一般市民とも会話を交わすなど、GHQなどからの追及を避ける目的もあって「開かれた皇室」を目指したと書かれてありました。その「開かれた皇室」がピークとなったのは今上天皇の皇太子時代にあったご成婚パレードで、当時が一番国民と皇室の距離が短かったと分析されてあり私もこの説を支持します。

 ではそれ以降は何故皇室のタブー性が高まっていったのか。この点については自分のような素人が口出しするべきでなく専門家に任せますが、具体的事例は敢えて挙げませんが現在の皇室は明らかに昭和の頃と比べると「菊のカーテン」が厚みを増しています。一つだけ素人っぽい理由を出すと、天皇のタブー性が高まったのはいわゆる自虐史観に対する反動もあるかと思います。90年代に「新しい歴史教科書をつくる会」などができるなど戦前の日本をただ批判するだけの言論に対する巻き返しが起こりましたが、それこそ正当な批判ならまだしも天皇制に対して感情的で俗っぽい批判をする左翼活動家に対して私も強い反感を覚え、高校生の頃は逆に天皇制に親近感を感じるようになった気がします。

 ちょうどいい機会なので当時の左翼とされる言論者たちの天皇制批判について具体例を挙げると、最も代表的なのは「週刊金曜日」の佐高信がやらかした「皇室コント事件」です。これはあまりにも下品過ぎる内容なので、リンク先を閲覧ください。
 また自分自身が直接見た中だと2006年に京都市内で格差社会問題に対するシンポジウムがあるというのでとある公会堂に足を運んでみたら、これまた天皇をモノマネして茶化す非常に下品なコントが延々と続けられて肝心要の格差社会についてはなかなか議論を始めず、見ていて腹立ってきたので中座して帰ったことがあります。それにしても大学生時代とはいえ、こういうのによく自分も足を運んでいたもんだ。

 皮肉な話ですが天皇制を貶めようとする活動が度が過ぎ、かえって日本人の天皇制意識を強化したのではないかというのが私の意見です。外国人にはなかなか理解できないかもしれませんが、日本人にとって貶したり、肯定的以外に天皇制を話題にすることは理屈抜きでタブーで今回の韓国との問題はずっと尾を引くでしょう。

 最後に自分の天皇制に対する見方を書きますが、国家として見るならばロイヤルがいる方が外交チャンネルが多くなり、単純に機能として有用であるから護持すべきだという立場を取ります。それこそアメリカやフランスといった国は日本やイギリスと違ってロイヤルがいなく、大統領自身が外交の矢面に立たざるを得ず、そうした役割を日本の政治家に期待するというのはファーストレディ共々不可能だと思いますし。
 あと蛇足ですが今上天皇のあるエピソードの中にこんなのがあります。

 時折、くだけた一面も覗かせる。登山時に天皇の姿が見えなくなった折、取材のため同行した新聞記者が天皇のことをうっかり「おとうちゃん」と呼んだところ、記者の背後に突然現れ「おとうちゃんはここにおりますよ」と冗談めかして言い、驚かせたことがある。(Wikipediaより)

 なんかこのエピソードだけで今の天皇はいい人だなぁと感じました。

2012年8月18日土曜日

オリンピック中に中国で盛り上がった話題

 コメント欄でリクエストを受けたので、今日は先日に閉幕したロンドンオリンピックの最中に中国で盛り上がった競技について簡単に紹介しようと思います。それにしてもこのところは中国ネタが続く、需要があるのはいいんだけれど。

 まず率直な感想として一番盛り上がったのは、ほかでもなく水泳の飛込みだった気がします。中国はこの競技の女子シングル、ツインとかで前大会に続き金メダルをほぼ独占しており、元々人気競技であることから新聞などニュースの取り扱いもでかかった気がします。これは中国に限らずロシアなど旧共産圏に一致することですが、どうも連中は甲乙つけがたいというか、得点評価の難しいこういう飛込みとかバレエ、フィギュアスケートなどといった競技をやけに好むところがある気がします。逆にアメリカなどバリバリの資本主義国はタイムがはっきり出る陸上とかが好きな感じしますけど。
 話は戻って中国で盛り上がったオリンピック競技ですが、私が特に扱いがでかいと思ったのは女子水泳バタフライで金メダルを取った選手です。名前は忘れてしまいましたが叩き出した記録が男子の最高記録を上回っていたことから欧米から「ドーピングしてんじゃね」とクレームをつけられてましたが、少なくとも現時点で検査違反などの報告は出ていないからやっぱり欧米のやっかみだったんでしょう。ただこうした欧米の批判に、「何故中国選手が金メダルを取ったら文句言われなきゃいけないんだ」とやや民族意識を伴った声が出ており、変な話ですが通常以上に注目されることになりました。

 あと最後、というかある意味一番議論が盛り上がったのはほかならぬ陸上ハードルの劉翔選手です。日本でも大きく報じられていましたが2004年のアテネ五輪でアジア人として非常に貴重な陸上短距離金メダルを取った彼は次の北京五輪でも大きく期待されておりましたが、結果はなんと試合に出る前に棄権という、中国人を大いに落胆させる内容でした。
 そして今回のロンドン大会。大会開始前から集団練習に参加しなかったり休養を取るなどしてかなり怪しい行動を取っていましたが、いざ本番が始まるやなんと一本目のハードルで転倒、そしてそのまま退場という内容で、こっちの新聞にも「悪夢再び」という見出しが躍りました。ただ劉翔選手は一旦退場した後、片足ケンケンで戻ってきて競技場を一応完走し、最後にハードルにキスをするという行動を取りました。

 この一連の行動に対し翌日の中国紙では、大半は「よく頑張った」的な彼を擁護するような論調が目立ちました、っていうか10ページくらいに渡って大きく特集が組まれ期間中としては最大の扱いがされてました。しかし一部の新聞に限っては、大会開始前に棄権しなかったのか、このレースでアキレス健を切ったといっているが本当なのか、なんで中国に戻らずロンドンで手術を受けるのか、調子が悪かったのであればほかの選手に代表を譲るべきではなかったのか、というように疑問を並び立てているのもありました。
 では一般中国人の反応はどうだったのかですが、少なくとも私が見る限りだとにしおかすみこ(最近マイブーム)ばりに「がっかりだよ!」という具合で、前大会といいこいつは一体何やってるんだと呆れる声が多かったように聞こえます。私の上海人の知り合いなんか最後に競技場に出てきたことに対し、「パフォーマンスが過ぎる」とむしろ批判していました。多分メディアは監督官庁からのお達しで擁護してやれと言われて書いたものの、世論としてはやはり批判的だったというのが私の見方です。

 このほか日本を余裕で打ち破り中国が金メダルを獲得した卓球ですが、こっちではそれほど大きく話題にならずむしろ「金で当然!」という雰囲気でした。確かに中国は卓球のプロリーグがあり世界でも断トツの強さを誇っておりますが、現時点でスポーツとして根強い人気があるというわけでなく、強いけどみんなやってるわけじゃないスポーツになってる気がします。逆にサッカーは人気が高いのに弱いというジレンマがありますが。

2012年8月16日木曜日

魚釣島上陸者逮捕に対する中国の反応

 昨日も中国ネタを書いたのにまた今日も書くことになるとは……。

中国外務省、14人の釈放要求を繰り返す(NNN)

 もはや説明するまでもないでしょうが、香港から出向し尖閣諸島こと魚釣島に上陸した中国人活動家を日本が逮捕した件で、こっちも昨日から大騒ぎになっています。昨日の新聞の一面はほぼすべてが連続殺人犯の射殺された死体でしたが、今日は今日で尖閣諸島関連の写真が経済誌を含めてトップを飾りました。なおちょっと面白い話を書いとくと、頼んでもないのに配達してくる中国版恐怖新聞こと人民日報だけは全く関係ない話題が一面トップでした。

 こちら側の反応ですが概ね日本でも報じられている通り、日本側の対応への非難と逮捕者の即時解放を要求するというもので特にこれと言って私から紹介するようなものはありません。なので中国側の意向と今後の展望について軽く書いておくことします。
 まず今後日本が取るべき対応ですが、やはりすぐにでも逮捕者を強制送還することに限るでしょう。弱腰だといわれるかもしれませんが日本も中国もこの問題で長々争って得することは何もありません。また以前の漁船衝突事故の場合は海保の船が損傷するなど刑事事件に発展せざるを得ませんでしたが、今回はあくまで上陸だけで不法入国だけです。以前の小泉政権時代も全く同じことが起こりましたが、その時もすぐに強制送還処置を取ることで大ごとにまで発展することはなく、今回もこの轍を踏むべきでしょう。

 中国側をかばうというわけではありませんが、私が見る限りだと向こうもそれほど大事にしたくはないというメッセージを出している気がします。まず今回の上陸船出航前には「あまり薦めない」としてやんわりですが制止をかけており、これを受けてか台湾で合流する予定だった活動家は今回参加しませんでした。また上記リンク先のニュースによれば北京にある日本大使館への抗議デモも当局が止めてくれているようです。こうした中国側のメッセージに対して日本もある程度応じるべきで、さっと返して早くお互いに忘れてしまうことが一番です。

 もちろん中国側がこういうメッセージを出していると鵜呑みにしてはならない、っていうかしてはいけない国なのですが、今の中国の状況を考えれば今回に限れば信じてもいいのではないかとみております。まず前にも記事を書きましたが中国は今年十月に党大会を控えて政権交代をする予定ですがこの直前の今の時期にあれこれ政治問題を起こしたくない、胡錦濤総書記にとっても晩節を汚したくないのではないかと予想されます。さらに中国の経済は未だに好調ではあるものの、これまでの成長率が半端じゃなかった反動からプラス成長を保っているものの、景気減速によって資金繰りに悩む企業が増加するなどちょっと今の経済は微妙な状態となっています。輸出成長率も先月は1%台だったし。
 今の状態で日本との貿易関係が悪化したら、恐らくダメージは日本側のが大きいでしょうが中国側も相当の物を覚悟せざるを得ません。特に最大の貿易相手先であるEUがあっぷあっぷしている最中で、ただでさえ日本やアメリカ、東南アジアとの取引を増やさなければいけない時期なだけに、尖閣問題で言い争っている場合じゃないと考えるのは自然じゃないかと思います。

 そんなわけで私個人としては現在報じられているように、明日にでも逮捕者を強制送還してもらいたいのが希望です。もし変な対応を取ったら中国側も国内世論を気にしなければならず、2010年のように通関を止めてくるということも場合によっては有り得ます。
 なお日本のメディアは中国側の反応として「環球時報」という中国の新聞をなんかあっちこっちで引用していますが、今日うちの上司とも話しましたけど、「あれ使うのはおかしいよね( ´゚д゚)(゚д゚` )ネー」ていうことで一致しました。というのも環球時報はタブロイド紙で、日本で言うなら夕刊フジみたいな感じで過激な意見を載せることで読者を取っている新聞で、中国の世論を反映しているかとなるとかなり微妙な新聞です。日本だって東スポの記事を日本人の意見として海外で紹介されたら困るだろうに。もっともこう言いながら、「一番過激な意見はこんな感じです」っていう具合で過去に日本の自治体に紹介したことは私もあるのですが。

 最後に話が脱線しますが、私は領土問題というか二国間関係では中国より韓国の方が今えらいことになっていると思います。多分これを読んでいる皆さんも知っているでしょうが任期間近の李明薄大統領が先日、天皇に謝罪要求(後に表現を訂正)をしましたが、滅多に怒らない日本人の逆鱗と呼べるのはかつてのBSEなど食品問題と天皇に関する事柄なだけに、今回の発言でヒビの入った日韓関係を修復するにはシャレ抜きで長い時間が必要になるかと思います。はっきり言わせてもらえばもう日本でコリアンエンターテイメントが活躍する余地は全くなく、すでに日テレが放送予定だった韓流ドラマを竹島関連で批判が高まっていることから放送延期を決めたそうですが、ほかの局も韓国関連のエンターテイメントを出せば視聴率どころか批判を集めることになるでしょう。
 更にこれは勝手な予想ですが、大抵の人間は「ここまで言ったらまずいよな」という悪口なり批判なりに自分なりのラインを持っていると思うのですが、一旦そのラインを越えてしまうとそれまでためらっていた発言内容をこれみよがしに繰り返すようになるとこれまでの経験則から私は感じます。これは即ち今回の天皇への謝罪要求を韓国は今後もためらわずに繰り返すようになるという予想で、そうなれば経済的な損失を無視しても日本人は国交関係を絶つのではないかと私は思います。それだけ日本において天皇という言葉はタブーであるという裏返しでもありますが。

2012年8月15日水曜日

中国の連続殺人犯の射殺について

 今朝の中国の新聞は控えめに言ってもとても面白かったです。というのも一般紙から経済専門誌に至るまでどれも一面トップに、昨日射殺された連続殺人犯の写真を持ってきておりました。

中国連続強盗殺人凶悪犯、重慶で射殺(人民日報日本語版)

 念のため言っておくと上記リンク先には写真の類は一切ありません。ただ今日の中国紙では大半が顔面部分にモザイクをかけていたものの、ものの見事に射殺されて横たわる犯人の死体を掲載しておりました。一部に限ればモザイクもありません。香港の新聞だったら車にひかれたり、高所から落ちた死体の写真をノーモザイクで載せることは多い、っていうか毎日1枚は載っているのですが、中国本土の新聞でこういうことは自分が知る限りだと初めてです。そのせいで香港にいた頃の同僚なんか、「アップルデイリーだけは私に見せないで」と明言するくらいでした。

 今回射殺された人物は周克華という人物で、2004年から現在に至るまで何度も強盗事件を起こしており、今月10日にも重慶市の銀行で強盗を行い1人を射殺、2人に重傷を負わせております。これまでに殺害した人物は10人にも及んでおり、拳銃を所持していたことから中国の警察も発見次第に射殺するように通達されていたのだと思います。
 最終的には昨日早朝に路上を歩いていたところを市民から通報があったのか警官が発見し、様子を探っていたところ発砲してきたために応戦し、4発を撃ち込んで射殺したとのことです。なお今日自分が読んだ新聞には「正義の銃弾4発」という見出しが書かれておりました。

 私個人がどうこう言うのもあれかなという気もしますが、この犯人に関しては前科が前科だけに射殺されてもしょうがないと思うのと同時に、ほんの少し前にも強盗事件で殺人を犯した上、拳銃を所持していたことから中国警察の対応は正しかったのではないかという気がします。ただ以前にも私は人質を取ったりしている立てこもり犯に対しては射殺条件を緩めるべきだと主張しましたが、そんな私ですら中国の警察対応を見ると時々ぞっとしたりします。
 以前に女性に刃物を突きつけ立てこもっていた若い男が警察に水を要求し、言われた通りに見るからにおばさんという感じの中年女性が持っていき犯人が受け取ろうとしたその時、そのおばさんがパッと懐から拳銃を取りだしこともなげに犯人の頭を正確に打ち抜いて射殺する動画(人質は無事)を見ることがありましたが、そのおばさんというか警察官が本当に自然な動作でやってのけた姿にはちょっとビビりました。

 何はともあれ今回の犯人は足掛け8年間にも渡って逃げ続け、上海でも以前に指名手配写真があちこちに貼られていただけにこっちではちょっとお祭り騒ぎになってます。射殺した警官2人は既に実名どころか年齢も出ていて、「20年以上も勤務した警官としての勘が……」などとインタビューに答えていますが、これから大規模に表彰されるそうです。今回の例は極端だとしても、日本も活躍した警官をもっと大規模に表彰することも必要なのではないかという気がします。

マツダ、1-7月の中国販売は12%減 中国紙「未熟」(人民日報日本語版)

 上の事件とは関係ありませんが、見ていて笑ったというか「言うなぁ中国」と思ったのでこのニュースも報じておきます。
 内容は今年のマツダの中国市場の売れ行きが悪かった、っていうか私も先週くらいにマツダ本社広報部に直接電話して販売台数を確認しておりますが、マツダが主張する不振だった理由に対して人民日報が、「言い訳がましい」と書いているわけです。以下抜粋すると、

「マツダ中国法人の山田憲昭会長兼CEOは『販売減少は主に自動車市場の低迷や酷暑・豪雨などの異常気象、競合他社の大幅な値下げなどの影響によるものだ』と述べた。
 マツダが販売減少の原因を『競合他社が強すぎるため』としたのは、これで何度目だろうか。自動車市場の低迷、酷暑・豪雨などの異常気象は、マツダだけに対するものだろうか。その他のメーカーは影響を被らなかっただろうか。
 これはただの言い訳だ。周知の通り、マツダは中国市場でいつまでも方向性を見出せないでいる。これは中国市場をないがしろにし、新車を出し惜しみしていることと関連している。世界のほぼすべての自動車企業が業務の重心を中国に移す中、日系企業の2流ブランドのマツダは、事の軽重をわきまえているのだろうか。今後も子供のように駄々をこねるならば、マツダに未来はない」

 確かに書いている通り、ほかのメーカーと比べてマツダが中国市場に最新車種を持ってくる時期というのは明らかに遅いです。日本では数年前にモデルチェンジしたアクセラを今年になってようやく持ってきたくらいですし、スカイアクティブ搭載車もまだ少ないです。
 それにしたって、「日系企業の2流ブランドのマツダは、事の軽重をわきまえているのだろうか」とまで言ってくるとは、まぁ一流でないことは事実だとしてもここまではっきり言ってしまうのかといろんな意味でびっくりです。ただマツダの中国市場戦略は私もいまいち読めないというか方向性がはっきりしていないと感じますし、マツダ関係者はこの記事を金言として今後に役立てるべきだと個人的に思います。

2012年8月13日月曜日

意志の強い人間について

 昨日の記事で私は人間の性格なんて言うものは環境によって容易に変わり得ると主張しましたが、その一方で環境に左右されにくい人間もいるのでは、そういう人間は一般的に「意思が強い人」なのではという意見を書きました。今日はここからさらに掘り下げて、意思が強いという人間について考察を書いていきます。

 まず意志が強い人間とはどんな人間を指すのかですが、私の中の定義ではどんな場所でも自分の意思を貫き通すというか、あきらめの悪いような人間を指すかと思います。それこそ受験勉強を例にとると目標とする学校に合格するためには膨大な量の勉強時間が必要となると、それを苦にせずきちんと果たすような具合の人間がそれで、逆に理想は高くてもその理想の実現に必要な努力をしようとしない、または途中であきらめてしまうのは「意志薄弱」と言えるでしょう。
 またある意味では妥協をしないというか、自分が正しいと思うことを信じ続けて、どんな逆境においてもそれを主張し続けるというのも意志が強いといえるでしょう。これも例を取るなら戦前の山本五十六など、勝てないとわかっている日米戦に対して暗殺予告が来ても主張し続けるようなもので、昨日の南原繁の話じゃないですがこういう人間が当時も今も日本には少ない気がします。どうでもいいですが南原の弟子の丸山眞男はあまり好きじゃないです。

 昨日にも書きましたがこうした意思の強い人間は恐らく、現代社会、というかほとんどの時代で爪弾きにあうでしょう。いつの時代、どの国でも直言居士というものは大抵煙たがられるもので、逆に妥協を是とする人間はどの時代、どの集団でもちやほやされるでしょう。またさらに言えば、意志の強い人間が変な方向に理想とか思想を持ってしまうのも非常に問題です。例は悪いですが極左やオウム真理教に走った人間はこの典型で、方向性さえ間違えなければと周囲の人間が言う世にその気真面目さがおかしな方向に行って世の中を悪くさせてしまう結果となりました。

 ここまで書いていると意志の強い人間はさも面倒くさそうな人間に見えてきますが、それでも私は意志の強い人間に強い憧れを持つと同時に、そうした人間を明らかに好んでいると言い切れます。私自身はどちらかと言えば意志が弱い方で言いたいことを時たまかみつぶすことがありますが、人間いうべき時は言わないと物事がおかしな方向へ行ってしまうと常々感じます。それこそ空気に支配された集団ほどどうしようもないものはなく、そうした空気に抗する人間というものは一定数は必ず必要だと思います。
 なんでこれほど意志の強い人間にこだわるのかですが、もうはっきり書いてしまえばこうした人間をないがしろにしてきたからこそ今の日本の苦境があると思うからです。オリンパスの損失隠しを例にとることなく、日本では問題に対して真正面から取り組もうとする人間がパージされる一方で責任逃れがうまい人間が出世していきます。このオリンパスの問題も外国人社長によって初めて明らかになったことを考えると、これは日本人、というより日本社会が劣っているという風に考えてもいいでしょう。

 また古くは山一證券でも、破綻の数ヶ月前にしっかりと対策を取っていれば破綻を免れたと元社員が書いているにつけ、責任逃れこそが山一を破たんさせた最大の原因のように思います。なんかちょっと話がずれてきているように感じますが、真面目に意志の強い人間がもっと世の中に出る必要があると感じつつあることからこうして記事にすることにしました。

2012年8月12日日曜日

環境によって性格が変わること

 あまり有名ではなく歴史の教科書にもまず乗ることはないでしょうが、戦後直後に東大の総長となった南原繁という人物がおります。この人の業績をいくつか書くと法学部出身で、サンフランシスコ平和条約の際には全面講和を取るべきと主張し、ソ連や中国を含まない多数講和を取った吉田茂に対して激しく批判した人ですが、確か戦後最初の東大入学式で行った講演は当時に大きく取り上げられ、新聞などに全文が掲載されと聞きます。その時の講演の概要ですが大まかに書くと以下の通りになります。

「日本人が何故勝ち目がないにもかかわらず先の大戦(=二次大戦)に入ってしまったのか、それは等しく日本人一人一人が独立した理性を持たず、周囲が開戦の熱気に盛り上がるや自分もその熱気にあてられ勝算や戦う価値を考えることをやめてしまったからである」

 文章自体は私が作っておりますが、大まかには日本人一人一人が冷静な思考を持ち続けていればあのような戦争は回避できた、といったようなことを言ったそうです。言われることまさにその通りに感じますし、ややもすると付和雷同しやすいとされる現代日本人にとっても耳の痛い内容に聞こえます。
 ただこう言っておきながらも、周囲の状況に抗して自分独自の意思というか個性を守るというのは至難の業だといっていいでしょう。これなんか社会学の代表的な学論で私もよく主張しますが、「人間というのは個性やその性格よりも周囲の環境に定義される」ものだと本気で信じています。

スタンフォード監獄実験(Wikipedia)

 周囲の環境によって性格が決まる、というより性格が変わるという代表的な実験として、上記のスタンフォード監獄実験というものがあります。非常に有名な実験で別名「アイヒマン実験」とも言われますが、この実験では参加者を看守役、囚人約に分けて刑務所に近い設備に入れてそれぞれの役割を演じさせたところ、看守はより看守らしく傲慢で暴力的に、囚人はより囚人らしく卑屈でおどおどするようになっていったそうです。もっともこの実験は禁止されていた暴力すら看守が途中で振るうようになっても主催者がそれを一切止めなかった、情報を完全に隔離するなど(実験中止は危険と見た牧師が参加者家族に伝えて果たされている)実験結果を一般的とするには問題となる要素も少なくないのですが。
 ただこのスタンフォード監獄実験ほど極端でなくとも、地位が上がるや急に傲慢な性格になったり、逆に移籍されるや大人しい性格になるなど、就く役職、または組織内の地位や支援者の数によって性格の変動が起こり得ると私の実感では感じます。

 では逆に、そうした周囲の環境変動に左右されずに一定の性格を維持できる人間とはどういったものなのでしょうか。それこそ最初の南原繁が言ったような、戦時中でも日本はこの戦争に勝てるわけないといえるような。
 言ってしまえばこのような人間は古い言葉でいうと「KY」と呼ばれるような、空気の読めない人間でしょう。ただ昔にも一度書きましたが、日本人は周囲の空気を過剰に読もうとしてそれこそ「空気に飲まれる」人間も少なくありません。そんな中で、というよりもそんな人間が多いからこそ敢えて空気を読まない人間、空気に支配されない人間が一定数いるんじゃないかとこの頃強く感じます。もちろん空気読めない人間ばかりというのもまた問題ですが。

 では空気を読まない人間とはどんな人間か、敢えて言い換えるなら「意志の強い」とされる人間がそういうタイプなんじゃないかとにらんでおり、このところ自分の周囲で誰がどんなふうに意思が強いのか観察しています。そういうわけで次回は意思の強さとはどういうことかを簡単にまとめて、具体例をいくつか紹介しようと思います。

2012年8月8日水曜日

中国とロシアの関係



 本日の上海市は台風直撃のため、飛行機が全便欠航になるわ各所で大混乱が続いています。自分の会社も午後4時で撤退を決めてその後は自宅で作業をしましたが、雨はともかく事務所周りでも並木が倒れるほど風が強く、話に聞く限りだと高層ビルが林立している浦東地区ではビル自体が風邪で大きく揺れ続けたために立ち入り禁止になったそうです。それにしても上の新華社の写真はいいシャッターチャンスをものにしている。
 そろそろ本題に入りますが、ちょっと久々に専門だと自認している国際政治の話を書きたいので、中国ロシアの関係について書こうと思います。まず結論から言うと中国のロシアに対する恐怖心というものは現在も相当なもので、トラウマと言ってもいいレベルにあると私は見ています。

中ソ対立(Wikipedia)

 中華人民共和国が設立して以降の中ソ関係をてっとり早く確認してもらうには上記のウィキペディアのサイトが一番ですが、ここで書かれている内容を簡単に説明します。
 まず中国の設立当初、中ソは同じ共産主義国家として非常に仲が良かったです。単純に毛沢東とスターリンがぎゃくさ…をためらわずにお互い実行するなど馬が合ったというか、この蜜月自体にはソ連から核兵器など様々な分野にわたって技術供与を中国は受けています。なお余談ですが、自分が北京に留学した際に最初に入った学生寮は、この蜜月時代にソ連の技術者が建てた寮でした。

 そんな蜜月時代が暗転したのはスターリンの死後にフルシチョフが立ち、かの有名な「スターリン批判」をしてからでした。現代においてはこのスターリン批判は至極まともな内容でまさにその通りとお墨を付けてもいい内容ですが、当時の全世界の社会主義者にとってはどうもイデオロギーの転換というか路線変換に移ったらしく、ちょっと想像しづらいですが相当にショッキングな内容だったそうです。これは中国にとってもそうで、米国との親和路線(雪解け=デタント)をフルシチョフが取ろうとしたことも相まって公にも激しい批判を毛沢東が繰り返すようになり関係が険悪化していきました。

 その後、これは私の想像ですが中国が1965年から文化大革命に入るとイデオロギーというか思想に対する意識が極大化したこともあって、もし戦争になったらどうなるのかなど関係悪化に伴うデメリットなど一切考慮せず、「ソ連憎し」みたいな感情が中国で広まったのだと思います。もうこのころになると国交は断絶状態に近いのですが、1969年にダマンスキー島事件という中ソの国境紛争がおこるなど、実際に火花も飛んでおります。更にソ連はアメリカに対して「中国を攻撃したらどうする?」と非公式に打診するわ(そしてそれをばらすアメリカ)、また機関紙でも中国への核攻撃を示唆するなどかなり強気な態度を取るようになっていきます。

 こうしたソ連の態度に中国側も恐怖心を抱いた結果、敵の敵は味方とばかりにアメリカとの国交回復に至ることとなりました。考えてみれば非常におかしな話ですが、元々フルシチョフの親米路線から対立が始まったのにアメリカと手を組むなんて、このころには目が覚めたというか昔みたいにイデオロギーだけじゃやってけないと毛沢東も考えたのかもしれません。
 なお断言しますが仮にこの時期にソ連が中国に対して戦争を起こしていたら、文化大革命で大混乱していた時期なだけに赤子の手をひねるように簡単に叩き潰せたでしょう。当時はアメリカもベトナムにかかりっぱなしで中国を助けることもできなかったでしょうに。仮にそうなってたらという設定で大友克洋氏作画で「気分はもう戦争」が書かれていますが、この本は自分も読みましたけど内容はちょっと……というものでした。

 話は戻って中ソ関係ですが、米国の後ろ盾を得たことで中国のソ連に対する軍事的脅威は一時緩和します。またその後に中国が改革開放路線に転じ関係改善を図るようになり、ソ連側もゴルバチョフのペレストロイカに入ったことによって現在のように普通の国交関係を維持するまでに回復します。

 ただここで現在の話に入りますがこのところの中国の新聞を見ていて非常に気になる点として、日本の北方領土問題に対して異常に大きな扱いで取り上げられていることが多いです。それこそこれまでの経緯から今後の展望に対する解説、果てにはキーマンとなる日本の政治家の個人名など事細かに1ページ丸ごと書いていることも珍しくなく、まるで自国の領土問題化の様な扱いです。内容に関しては中立を保ってはいますが、「ここで日本が譲歩すればロシアの拡大路線が強まる」などと書くなど、どちらかと言えばロシアへの警戒感が強くにじみ出た内容である印象を受けます。

 一体何故中国はここまでロシアに警戒するかですが、日本と違って陸続きであることも大きいでしょうが、歴史的にも油断のならない国だと認識しているのだと思います。世界史を学んでいる方には早いですが、過去にロシアはプラハの春やアフガン侵攻を筆頭に、傍若無人さでは中国にも負けないことを平気で何度もやっております。それだけに日本に対しては尖閣問題などでがみがみ言い合える関係だけれども、ロシアに対しては強く言ったらなにをしてくるかわからないというような、潜在的な恐怖感があるように感じます。

 上記を踏まえた上で私が感じる点として、日本は中国との衝突に対する後ろ盾をアメリカに期待する人が多いですが、これにロシアを組み込んだらどうなるのかとたまに考えます。もっとも二次大戦時には平気で約束破られて北方領土を奪われたのですから、あまり期待してはいけないのですが。

2012年8月7日火曜日

消費税増税法案を巡る攻防

 昨日は用事があったため午後6時台というかなり早い時間に帰ってきましたが、突然感染した夏風邪の影響から何もできず寝込んでいました。今日も本音では会社休みたかったけど、マジで病欠を認めてくれないところなので吐きそうになりながら出社して勤務を終えました。食欲ないから今日の晩御飯はバナナだけだし……。
 ただ今日の夕方位からちょっと持ち直して来ているので、明日には全快するでしょう。そんなわけで今日もブログを書いているわけですが、ようやく政治関連で動きが出てきているので個人的に好きな内容を書くことが出来ます。ここだけの話、見てる側はつまんないだろうけど政治系記事はすぐ書き終ります。

増税法案あす採決を自民容認=与党、不信任協力して否決(時事通信)

 当初は消費税増税法案可決後の解散を確約しない限りは三党合意破棄も辞さない姿勢を見せていた自民党ですが、ここにきて方針転換し、無条件で参議院での採決で賛成に回ることを決めたようです。私の意見を言うと、まぁ正解な対応だと思います。
 前回の記事でも書いていますが、確かに民主党が分裂した上に政権基盤が弱まっている野田首相を攻める上では今がこの上ないタイミングでしょう。ただ一旦増税に賛成しておきながら後になって党利党略でひっくり返すという手段は恐らくあまり政治に興味のない人たちにとっても変な行動に見え、実行していたら今の民主党以上の反発を受けることになったでしょう。もっともそれを言ったら、初めから解散を迫るために三党合意破棄をちらつかせなければベストだったのでしょうが。

 何はともあれこのままいけば、明日の野田内閣不信任決議も否決されて増税法案も可決といたるでしょう。私としては消費税増税はあと十年早ければと思えてならないのですが、ギリシャを笑ってられないのだし、これ以上遅れるよりはまだいいといったところでしょう。ただこうなると気になるのは解散の時期です。一応今の民主党の任期は来年までありますが、以前にも書いたように今上天皇の体調がすぐれないことから、可能ならば年内にやっておいた方がいいのではというのはという気がしてなりません。時期としてはやはり年末がいいですが、野田内閣が来年度予算の編成に取りかかったところを見るとどうもこのまま粘って寄り倒すつもりなんじゃないかと思います。
 それにしても愚痴になりますが、もうすこしまともな政治家、というより政治家志望の人間はいないものかとつくづく思います。維新の会にしろ減税日本にしろ、一部の人間かもしれませんが真面目に資質を疑う人間もおり、一体どういう基準で人選しているんだと言いたくなってきます。地方議員に至っては政治屋が大半だし。愚痴っても始まりませんが、次回選挙の際にはまともな議員が出てくることを切に祈ります。比例制をなくせばいいだけでしょうが。

2012年8月5日日曜日

野田内閣不信任案について

 本日、ハマコーこと浜田幸一元議員が死去したというニュースが流れました。なんかこの人はいい意味で殺しても死ななそうな人間だっただけに、この突然の訃報はなんかほかの人とは一味違うような感じがします。何はともあれ、ご冥福をお祈りします。

 話は変わって今国会における最大の山場こと消費税増税法案議論ですが、自民党を中心とする野党が野田内閣と結んだ三党合意を破棄し、逆に内閣不信任案を突きつけて止めを刺そうかと動いているようです。こうした野党の動きに対して野田内閣はあくまで三党合意を遵守するよう呼びかけていますが、特になにか新条件を出すわけでもないし正当性を訴えるわけでもないので私から見てもあまり説得力はない気がします。仮にこうした呼びかけを野党全体にではなく、やや立場がふらついている公明党に集中して呼びかけるというのであればまだ面白いのですが。
 もっとも説得力がないと言いつつも、私個人としては消費税増税に賛成であるためにこのまま参議院でも十てもらいたいのが本音です。ただ自民党の側からすると確かに政局的には今が追い詰める絶好のチャンスであり、また法案成立後に解散することを確約させる譲歩を引き出す上でも重要な局面でしょう。

 しかし仮にこのまま何も進展がなく三党合意を破棄し、消費税増税法案が流れたとしたら逆に自民党の立場が悪くなることも有り得ます。もしかしたら私だけかもしれませんがもしそうなった場合、消費税増税を煽っておきながらそれをフイにしたことで次回選挙時に「増税に反対した」、「増税を食い止めた」という宣伝文句がうすら寒くなり、むしろ党利党略を優先し過ぎて停滞を招いたと批判される恐れがあります。そんなわけだから仮に三党合意を無視して参院で否決されても、残り国会会期を考えれば衆議院に戻っても時間切れによって自動成立することは間違いないでしょうが、野田首相は敢えてここで解散に打って出てみると面白いかもしれません。もっともそんな大それたことをする度胸があったのは小泉元首相くらいでしょうが。

 ここで少し話をまとめると、今自民党が何よりもほしいのは解散だけです。民主党が不人気で分裂しているので解散に持ち込むだけで漁夫の利が得られるからです。しかし今の自民党は政権を奪回したところで何をするのか、はっきり言ってビジョンも何もなく、下野する前と比べればあまりにも地力が落ちた状態と言わざるを得ません。
 じゃあ今度はどこが来るのか、橋本大阪市長が率いる維新の会が来るのかなどという人もいるかもしれませんがこれには私は否定的です。別に維新の会が悪いとかそういうものじゃなく、友人曰く「あそこはスポンサーがいない」ということから、選挙を戦うことが出来ない上にこの前当て逃げした人みたいにやや烏合の衆しか集まっていない節があります。せいぜい橋本市長が国会議員になるだけで終わるでしょう。

 まぁこんな感じで、多分次回選挙後も日本は混乱が続くことになるでしょう。そのころには自分も日本にいるかどうかわかりませんが、少しでも良くできるように何かできればとは思います。

2012年8月4日土曜日

人材の当たり年とはずれ年は何故発生するのか

 学生時代の友人との会話の中に、やや不可思議さを感じさせられる年代の話がありました。その内容というのも、○○年生まれの世代は中学校時代に荒れていたというものです。
 具体的に何年生まれかまでは書きませんが、その世代が中学校に進学した際に私が住んでいた学区の公立中学は荒れに荒れて、暴力事件なども頻発していたそうです。ただこれは私の地元に限らず、遠く離れた都道府県出身の友人によると全く同じ年代がその友人の地元でも他の年代と比して荒れていたそうで、なんかほかの出身のどの人間に聞いてもピタリと年代が一致したそうです。この前にふと思い出したのでこの話を会社の日本人同僚に聞かせてみたところ、「そう言えば、その年代は僕の上位学年ですが荒れていたとよく聞きます」と、まさか中国でも同じ内容を聞くことになるとは思いませんでした。

 一応断っておくとその問題行動が多い世代というのはいわゆる「キレる17歳」世代ではありません。それにしたってこう呼ばれた世代は今、「草食世代」と言われているのだからマスコミは勝手だ。
 話は戻りますがこの不思議なことにその該当する年代の前後ではそれほど問題行動はなく、その一年だけが際立って荒れていたというのです。仮にある年代を境に問題行動が増えるというのであればなんとなく理解の使用もあるのですが、一年限定でこういった現象が確認されるというのは非常に珍しい話です。確かにその年代は詰め込み型教育からゆとり教育へ移る過渡期だったために一年ごとに指導カリキュラムが変わっていたというのは事実ですから前後の年代と異なる傾向を持つのも無理な話ではありませんが、それにしても極端過ぎるきらいがあります。

 そんなわけで何がその世代を全国的に荒れる方向へ持っていったのかいろいろ個人的に調べてはいますが、現時点でヒントすらつかめていない状態です。ただここで話は変わりますが、企業の人事担当者によると新人採用では当たり年ともいうべき集めた人間みんなが活躍する年もあれば、はずれ年ともいうべき誰も使えない年が明確に表れることがあるそうです。
 日本のプロ野球でもそう言った年はいくつか見受けられ、たとえば最近だと「ハンカチ世代」こと日本ハムの斎藤選手の年代は楽天の田中選手や広島カープの前田選手、巨人の坂本選手などぬきんでた選手が確かに多いように感じられ、また古くは「KKコンビ世代」、「松坂世代」もやはりなんかいい選手が固まっているような気にさせられます。逆にここだけの話、自分が生まれた年代はプロ野球で活躍する選手がやけに少ないような気がしてます……。

 仮にこうした優秀な層が年代によって固まるというのを立証できたらそこそこ面白い論文になりそうですが、はっきり言って原因は皆目見当が付きません。ただスポーツに限らず一般社会人、あと国家公務員でもこういった現象があると聞くので、少なくとも何かしら背景なり影響を及ぼす要素があるような気がします。
 なんでもいいから仮説を出せというのなら一つ上げるとすると、やはりその世代に対する注目度というものが大きく作用しているような気はします。先程のハンカチ世代だと前後の世代と比べてドラフトの時点で大きく注目されており、取り上げ方も何か違ったのではないでしょうか。それこそ監督やコーチの練習時の見方など。

 単純に言い換えるなら注目される分、評価してもらえるチャンスが多いのではということです。また注目されることでその年代自体も意識するようになり発奮していた可能性もあります。
 では現代の若者が「ゆとり世代」とされることはどんな意味になるのでしょうか。言ってしまえば何か失敗すれば「ゆとりだから」と言われて、成功をおさめたとしても「ゆとりなのに珍しい」となって、「さすが松坂世代」とは言われ辛いのではないかと思います。ここら辺は社会学で言うところの「予言の自己成就」ですが、無駄なレッテル貼りはよした方がいいんじゃないかというのが今日の私の意見です。

2012年8月3日金曜日

ゲームレビュー「コープスパーティ」

 どうも職場で風邪をうつされたのか昨日から喉がいがらっぽく、今朝起きたら関節痛とかでいろいろとだるい状態が続いています。あとこのところ本当に解説するようなニュースがあまりにもなくネタ切れが激しいので、この前日本から取り寄せたコープスパーティというゲームについて軽く書きます。

コープスパーティ(Wikipedia)

 このゲームのジャンルはホラーアドベンチャーで、私が今回遊んだのはPSP版です。結論から言うと非常に期待外れな出来で、買ったことを後悔するくらいひどい内容でした。
 まずなんでこのゲームを遊んでみようとしたのかというと、発売してから年月が経っているのに一向に中古価格が下がらなかったことがまず興味を引きました。これだけ値段が下がらないというのであればそこそこ評価が高いということだし、あと夏だからなんかホラーゲームがしたくなったということもあってAmazonで購入することにしました。

 ただ購入する以前から、ある種の地雷臭いうべきか不安がありました。というのもAmazonのレビューだと「シナリオはいいんだけど」とほぼ一様に書かれてあり、どうもシステム面とかゲーム性に問題がある節が見て感じ取れました。特にほとんどの人間が書いていたのは「ロード時間がやけに長い」という内容で、比較的値段が高い分、買って後悔はしないかと心配ではありました。残念なことにこの心配は見事に的中しました。更に言えば比較的評価が高いシナリオについてもにしおかすみこみたいに言うと「がっかりだよ(#゚Д゚)ゴルァ!!」と言いたくなるくらいのひどい出来でした。

 具体的にどの点が悪かったのかというと、まずはほかの人同様にロード時間です。このゲームは校舎内を探索するアドベンチャーゲームなのですが、教室を出たり階段を上り下りしてマップが切り替わるとキャラクターが数秒間、硬直して動かなくなります。それこそ昔のセガサターンやプレイステーションの頃のゲームと比べると屁みたいなロード時間なのですが、なんでマップもキャラクターも2Dドットで作られているのにこれだけ頻繁に硬直が起こるのかがすごい不思議です。仮に3Dマップのようにデータ量が大きいのならともかく、どう見たってしょぼいグラフィックなのにこれほどまでにロード時間を作るというのはある意味すごいんじゃないかと思うくらいひどいです。プログラムの組み方が極端に悪いのでしょうか。

 そして次に不満だったのは、このゲームにはゲーム性が全くないという点です。話を進めていく上で一応バッドエンドなどは設けられているのですが、そのどれもがアイテムを取ったか取ってないか、校舎内をうろつく幽霊にぶつかるかぶつからないかで決まるもので、「油断したら死ぬ」ってキャッチコピーがついていますが実際には「しょうもないことで死ぬ」といったところです。
 またアドベンチャーゲームでありながら話に分岐が全くと言っていいほどなく、ほぼ一本道のシナリオというのは手抜きもいいところでしょう。ゲームの最終盤に至ってパーティが二手に分かれてザッピングしながら探索するようになって少しは面白くなりますが、どうしてこれを最初からやろうとしなかったのか、探索というか決められた通りに物事を運ぶだけなのが非常につまらないです。

 そして極めつけがBGM。なんか主題歌も入っていますが控えめに言ってもあまりうまくない歌だし、歌詞も作品に合っているとは思えません。最もそう思うのはOPムービーが如何にも適当に作られた感じがする出来なのでそれに引っ張られている感もあるでしょうが。また探索中のBGMも、どう聞いてもダンジョンRPGに使うような変にポップなBGMで、探索している最中になかなか怖いと思うことが出来ませんでした。個人的にホラーゲームはBGMが命だと思いますし、PS2の「サイレン」とかSFCの「かまいたちの夜」などはBGMがムードに合ってたのが最大の評価点だと思います。

 肝心のシナリオについては目も当てられません。時系列上の明らかな矛盾があるばかりか、「ホラーというよりはスプラッター」と言われているからもっとバンバン人が死ぬかと思ってたらむしろなかなか死なないし。押切連介氏の漫画作品「サユリ」みたいな理不尽な暴力を期待していたのですが、ゲーム中に出てくるキャラクターは明らかにうかつな行動を取り続けて死ぬのが自業自得に感じてきます。ヒロインキャラに至っては例にって自分勝手に単独行動を取ることが多く、「むしろ早く死ね」とすら思えるくらい嫌悪感を感じるキャラです。

 自分でもここまで悪く言うのはどうかと思うのですが、本当に評価点が全くない作品です。真面目な話、どうしてこのゲームが一定層の支持を得ているのか全く理解が出来ません。まだ「ひぐらしの鳴く頃に」はわかるんだけど。
 唯一爆笑したところとして、「刻命」とかいて「キザミ」という名前の男子高校生が出てくるところです。全般的に名前のセンスがばね飛んでます。


2012年8月1日水曜日

10月開催の中国共産党全国代表大会について

 知らない方も多いかと思うので、今日はちょっと中国の政治制度こと中国共産党全国代表大会、通称中央党大会について解説します。

中国共産党全国代表大会(Wikipedia)

 よく中央党大会と勘違いされるものとして、毎年1回3月に開かれる全国人民代表大会(全人代)というものがありますが、これは日本語に言い換えるなら国会で、中国共産党員以外にも財界人なども参加して意見を言い合う大会です。
 では本題の中央党大会というのはどんなものなのかですが、こちらは5年に1回のペースで開かれるもので、ひとつ前が2007年に開かれたので次回大会は今年10月です。ここでは中国共産党内部の人事や重要事項の決定などが行われるため、先程の全人代と比べても重要度はこちらの方が遥かに高く、その意義も非常に重いです。

 この中央党大会では中国共産党のトップこと総書記人事も決まります。現在の総書記は胡錦濤ですが、彼は2002年、ちょうど10年前の中央党大会で総書記に就任しており、2期10年を務めた今年に退任することが確実視されております。今年の中央党大会は10月を予定しており、その時に現在の常務委員の習近平が総書記に就任することが確実視、というかもう決まっております。中国の次のトップというのは数年前の時点で計画的に決められており、習近平も大体2009年くらいには本命だろうとみられておりました。胡錦濤に至っては総書記に就任する10年前の1992年くらいに鄧小平から指名されていたと言われてますが。

 そんな中央党大会の開催を目前にした現在、一部のチャイナウォッチャーの日本人の間では次の人事はどうなるかという下馬評争いが激しくなっております。自分はあまり興味がないので加わっておりませんが、派閥を争いが好きなタイプにはたまらない話題らしいです。あまり詳しくない私ですが伝え聞くところによると、最高幹部会である常務委員会入りが有望視されていた以前の重慶市書記こと薄熙来が日本でも大きく報じられたように失脚したことから、代わりに誰が入るのかなどでそこそこ盛り上がっているそうです。
 そうした人事面での揉め事が影響しているわけではないでしょうがやはり5年に1回の大イベントということで、今現在の中国はちょっとピリピリした雰囲気になっています。身近なところだと最近メールが送り辛くなっていますし、また外国人に対して警官の職務質問が増加していると言い、日本大使館もパスポートを必ず携帯するようにと呼びかけております。

 最後にまた日本との尖閣問題についてですが、先ほども言った通りに今年10月に中国のトップは胡錦濤、温家宝と共に入れ替わります。これが何を意味するかですが、一つの仮説として退任するトップが辞める直前に尖閣問題で何か行動を起こしてくる可能性もあります。どうせ退任するのだから揉めるだけ揉めて、関係修復は次のトップにお任せということを冗談じゃなく中国はやってこれる国です。もちろん可能性があるだけで、実際にはそういうことはないと思いますが。