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2016年5月31日火曜日

上海ディズニーに対する私の見解

 ついに三本目の記事ですが、先の日本の記事では主にテーマパーク内で私が見聞きしたり体験した内容を綴りましたので独自視点を踏まえた今日は個人的な見解を述べようと思います。
 この記事を書くに当たって日本ではまずどのように報じられているのかと思って少し調べてみ田のですが、まぁどれを見ても悪口のオンパレードで、お前ら人の悪口しか言えねぇのかよ見ていて少し呆れてきました。第一、こいつら誰も現場取材せずにネットに出回っている出所不明の情報を
根拠に語ってるし。

上海ディズニーはホントに大丈夫なのか? 早くも偽物グッズ、偽ホテルが続々 マナーの悪さも相変わらず…(産経ニュース)
上海ディズニーランド開園直前! しかし料理もマナーも大問題!(フジテレビ)

 特に二番目のフジテレビのニュースには見ていてイライラしてきました。頼んだ料理が見本とまるで違うと報じていますがそもそもこれ、同じメニューの商品なのかきちんと検証しているのでしょうか。一応中国のサイトでこのページに貼られている写真は簡単に見つけられますが、一口で「お子様ランチ」といっても私が見た限りだと飲食店ごとに用意されており、同じ料理だとは限らないんじゃないかと思えてなりません。少なくとも、ネットの情報を鵜呑みにして報じるニュースではないでしょう。
 またその後に続く「ポテトが雑草みたい」という写真についても、なんでこれ簡体字じゃなくて繁体字で書いてあるのか。香港人がネットに上げた写真とでもいうのか、それならそれで香港ディズニー、いやそもそもディズニーにある飲食店の料理ではないのかもという疑問も出てきます。少なくとも、私が見たテーマパーク内のファーストフード店ではまともなポテト出してて目の前で女の子二人組が文句言わず食ってるのを見てました。

 でもって最後の「ごみだらけ」って写真も、果たしてこれは上海ディズニー全体のことを言っているのか、一部を切り取って言っているのか、この点をはっきりしろよと真面目に怒鳴りたくなる写真です。断言しますがゴミをいくらでもポイ捨てする客は中国にはいくらでもいますが、上海ディズニーでは日本のディズニーランドと同様に常にスタッフがゴミ拾いをしており、私が行った日に限れば園内はどこもきれいでスタッフも頑張って掃除していました。このサイトの書き方だとまるで上海ディズニーのスタッフがまるで掃除をやってないような言い方に見え、中国が嫌いで仕方ないのは別に何も言うつもりはありませんが、上海ディズニーで真面目に働いている人たちを嘲笑うかのような言い方をする側には私は回りたくありません。
 っていうか、ネットのよくわからない情報だけで報道をするなんて日本のメディアも最近酷いレベルだと呆れます。日産と三菱のインサイダー疑惑について取り上げたのも文春だけだというし。

 ここで話は上海ディズニーに戻るわけですが、上にも少し書いたようにスタッフというかキャストは非常によく訓練されているという印象を覚えました。どこ行っても笑顔で「ニイハオ」と言いながら手を振るし、こちらからの質問にも熱心に説明しようとしてくれます。お土産を買った後で園内にあるコインロッカーを利用した際も、そこのスタッフは料金からパスワードの登録法、使い方を非常によく教えてくれました。話し方に少し訛りあったから地方出身の子で、ちょいちょい聞き取り辛い発音だったけど。
 園内の清掃状況についても基本的にきれいで、先にも述べた通りに常にゴミを拾う専属スタッフも所々で見受けられます。ただ、私が行った日は明らかに客層の質が高い日であったため、無駄にポイ捨てしたり突然野グソしたりするような中国人が皆無だったからという影響は否めず、正式オープン以降にこの水準を保てるか否かで上海ディズニーが大きく試されることには間違いないでしょう。特段かばうつもりはありませんが、客層はともかくとしてスタッフは非常によく頑張っているだけに彼らを否定するのは間違いです。

 それで肝心の、正式オープン以降に上海ディズニーは上手くやっていけるかについてですが、これに関しては現時点で結論を出すのはまだ早すぎるでしょうし、出そうとする奴にははっきりと「この馬鹿め!」と言ってもいい気がします。判断するには運営の良さ、スタッフの練度、客層の質などの点でまだ材料があまりにも乏しく、今の時点で将来を予測するのはしようとすること自体が大間違いです。
 そうした点を踏まえて要素ごとに評価を述べるとまずアトラクションに関しては◎で、「トロン」の絶叫マシンは目玉アトラクションとして機能するだろうしほかのアトラクションも十分物になるレベルです。次にスタッフですが、プレオープンの状態ではきちんと回せているし行列への対応も、「最後尾はこちら、3時間待ちです!」などと声を出すなど及第点でした。ちなみにこの行列に並びましたが大体1時間半でアトラクションには乗れ、恐らく敢えて長めに待ち時間を言っていると思われます。

 しかし正式オープン後の相手はマナーの悪さに定評のある中国人客で、今後どれだけ問題ある客に対応できるかどうかは全く未知数です。それこそ変な客には強硬手段使って無理矢理退場させるとかそういった対応も要求されるだろうし、その上でサービスを維持できるかは今後じっくり見ていかないとわかりません。ただ今回ばかりは中国政府もいろいろ本気になってディズニーを支援しているから、意外とどうにかなるというか中国の威信かけて警備したりするからうまくいくのではという楽観視をしてますが。

 あとこれは今回潜入して特に強く感じた点ですが、割とテーマパーク内の敷地は狭かったような気がします。日本のディズニーに最後行ったのが大分前でやや記憶が曖昧ですが、日本と比べても上海ディズニーランドはやや狭く、徒歩でもすぐ全地点を回り切れたような印象を覚えました。
 恐らくは今後もアトラクションなどを拡張する余地を設けるために敢えてそうしたのでしょうがそれと共に、下手に広く作り過ぎずにまずは着実に、無難に管理できる範囲で面積を決めたのではないかという風に見えます。このような視点で見てみるとテーマパーク全体が無難に無難にと、妙なオリジナリティを付け加えたり冒険的な試みをしたりといった要素がほとんど見当たらず、非常にオーソドックスな概念で以って全体が作られているようにも見えてきました。逆を言えば成功を期すために着実路線で向かってきたのかもしれず、だとすれば未知の要素が多い中国なだけにこの戦略は間違っていないと私は評価します。

 あと他に書いておくこととしては、アルコール飲料は日本のディズニーランド同様にテーマパーク内では取り扱っておらず(日本はディズニーシーなら取り扱っている)、交通に関しては地下鉄11号線にある「ディズニー駅」から徒歩5分で辿り着く距離にあって、市内中心部からはタクシーで1時間弱、料金は約150元で来れるっていうくらいです。
 なお私は行きは地下鉄で来ましたが帰りは消耗しきってた、というか前日にオフィスで蔓延していた風邪をうつされ微熱状態だったのに雨降る中をはしゃぎまくって死にそうなくらい疲れてたので帰りはタクシーに乗りました。タクシー乗り場はバス乗り場などのあるエリアに設けられてて、プレオープンということもあってタクシー待ちの客はほぼいませんでしたが、乗り場には鉄柵が設けられてて行列が出来た時の準備に抜かりはありませんでした。

 それで全く待つことなくタクシーに乗りましたがその運転手に、客の自分を乗せるまでどれくらい待っていたのかと尋ねたところ「30分ほどだ」と答えた後、「浦東空港なら4時間も待つよ」と続けて教えてくれました。「30分待って150元の客捕まえられるなら悪くはないようだね」と私も応じましたが、上海のタクシー運転手は一日の売上げが200元いくか行かないかが損益分岐点とされるので30分待ち150元なら上客といってもよく、この分なら正式オープン以降はディズニーに流れるタクシーも多くなるのではないかという気がします。なお最近の収入について尋ねると、「不好」と一言がすぐ帰ってきて、街角景気はこんなもんかと記憶にとどめました。

 こっからは蛇足ですが、自宅帰宅後はふらふらしながらシャワー浴びて、オレンジジュースだけ飲んですぐに寝ましたが疲労もあってか発熱しだし、手足の先がやたら暑くて自分の手足がミッキーみたいに膨れる様な夢か幻をみながらうんうん唸ってました。
 それなのに翌日はたまたま上海に来ている後輩と会う約束してたので必死に体力回復に務め、翌日のお昼には後輩と共にインド料理屋でタンドリーチキン食って、「根性や体力のない奴ばかりとるから日系企業はダメなんだよ!」と吠えるくらいにまで体調を持ってこれました。ただこの時の私の発言に対して後輩は、「根性や体力があって、人の言うことをちゃんと聞く人間を日系企業は採りたいんですよ」といい、暗に私が人の言う事聞かない奴だとディスられました。私も私で、「いやな根性と体力があるかないかに対して人の言うこと聞く聞かないはトレードオフやねん、十分条件なんや」と妙な言い訳してました。

独占!開演前の上海ディズニー潜入録 後編


 昨日に引き続きまた上海ディズニーランドの潜入レポートです。っていうか最近体調悪いことをブログに書いてたらやたらとあちこちから「体調大丈夫ですか?」というメール来て妙な気分になってます。ちなみに一番悪かったのはこのディズニーランドから帰った直後ですがそれはまた今度別記事で。
 さて昨日は主にアトラクションについて紹介していきましたが、今日は展示やお土産、飲食を中心にまとめようと思います。昨日同様載せる写真が多くて面倒くさく、旅行雑誌とか頼まれたって記事書きたくねぇなとか思ってます。



 上野写真は見てわかる通りに米マーブルが擁する看板ヒーローの「アイアンマン(英語名だとアIron Manだから最近普通に「アイロンマン」と口にしてします)」です。上海ディズニーランド内にはマーブルスタジオという展示会場が設けられており、このアイアンマンだけでなく多数のマーブル系ヒーローの展示物や衣装を着たスタッフがみんなを待っています。

 映画見たことないけど「アントマン」




 歴代アイアンマン

胸元は常にライトがオンのビッカビカ

 このマーブルスタジオにはスパイダーマンやキャプテン・アメリカの衣装を着たスタッフが一緒に写真を取ってくれるのですが、スパイダーマンは並ぶ必要があり、キャプテン・アメリカはたくさんの人に囲まれていたためいい写真を取ることが出来ませんでした。パッと見、どちらも雰囲気はばっちり出てるので写真を撮ればいい思い出になること間違いなしでしょう。
 あと、こちらも逆反射のせいでいい写真が取れなかったのですが、アイアンマンのゲームもこのスタジオ内に置かれています。手から撃つビームで画面内にいる敵を倒すというVRのゲームでしたがこれも人気でやろうとする人が列を作って待っていました。
 ついででどうでもいいですがキャプテン・アメリカの中国名は「美国隊長」で、見る度になんか違和感覚える。あと「アメイジング・スパイダーマン」が打ち切られたのをつい最近知りましたが、ぶっちゃけトビー・マクガイア時代のスパイダーマンのが好きだったのでちょい納得。

 (注:本物です)

 お城付近でプリンセス発見

ズームにして撮ったら変な顔を写してしまった


金髪の後ろから金髪を撮るという多分この日最大のベストショット


この日の昼食は敢えて中華っぽい所を狙って「満月軒」という、上海ディズニーのスポンサーでもある中国インスタントラーメン大手の「康師傅」が運営するお店に入りました。



 メニューはやっぱりラーメン系が中心で、ラーメン一つに飲み物がつくセットで80元(約1500円)でした。このお店に限らずテーマパーク内の飲食店は三つから四つあるセットメニューに上の写真にある焼売(45元だったような)やミッキー型のマンゴープリン(30元)のようなサイドメニューが用意されるという形式しかなく、恐らく大量の客をさばくためにメニューを敢えて絞っているのではと思えました。しかもなるべく早く用意できるようなものばかりで。値段も多少は上下があるものの、どのお店もセットメニューは一つ80元前後で、変に差をつけないようにと言うか平等に揃えているかのような印象を覚えました。
 で、私が食べたのはオーソドックスな牛肉麺でしたが味はクセが無く文句なしで、あとサイドで頼んだ焼売は肉厚でこちらは誰にでも勧められるほどおいしいものでした。なおコーラはこちらもスポンサーであるペプシのコーラしか園内では飲めません。


 昼頃うろうろしながら立ち寄った、こちらもスポンサーである中国乳製品大手の蒙牛乳業の運営するアイスクリーム屋で上記のベルギーワッフルを食べました。プレーンな味なら35元ですが、ストロベリー味、チョコレート味もありどちらも値段は45元で私はストロベリーを今回頼んでます。こちらも味はクセがないというかムラッ気のないすっきりした味わいで後味が非常によかったです。なんかどこ行ってもクセがない味で、ディズニーの方針か何かかもしれません。


 クセがないと散々言い続けた後で紹介するのが上記の「ピザ 北京ダック味」です。カフェみたいなお店によって確か60元で頼んだような(やけに記憶が曖昧)気がしますが、「何故こんなものを作ろうと思った」という一言がよぎる味で、半端なくクセが強くしょっぱかったです。その上ねぎの風味が何とも言えない後味を残すし。
 食べてる時も感じてましたが、写真で改めて見返してもほんとに生々しい見た目してるなこれ。

ファーストフードコートのメニューモニター


 でもって次がいよいよお土産ですがお土産屋店内はちょっと意図もあって敢えて写真は取らなかったものの、置いてある商品は恐らくほかのディズニーショップに行っても容易に手に入るようなものばかりでした。店員にも尋ねましたが上海ディズニー限定といえるよなお土産はそれほど多くなく、あるとしても中国服を着たミッキーとミニーのぬいぐるみとかガマ口等で、ザ・チャイナディズニーといえるようなのは少し物足りないレベルですがこれは今後に期待しましょう。
 そんな中で今回私が購入したのは上のコイン型をしたチョコレート詰め合わせです。これは友人用に買ったものですが奮発して115元(約2100円)も払っており、箱がアルミ箱でなおかつ「パイレーツオブカリビアン」モデルだから手元に残しやすいと思ってこれにしました。


 そして自分のために買ったのがこの「TRON」モデルの肩掛けバッグです。TRONのアトラクションはほかのディズニーにはないと思われることから上海ディズニー限定といえそうだと思ったのと、ミッキーの身体に映画さながらのラミネーションが入ってて街中で持ってたらめちゃ目立ちそうだと思うと心が震え、185元(約3400円)と一瞬ためらう金額でしたがディズニーマジックに惑わされるままレジに持って行きました。
 なお後ろのスーツはヨーカドーで一万円ぽっきりで買ったスーツです。ヨーカドーでは昔、5000円のスーツを半額セールで2500円払って買ったこともあり、安すぎてなんか罪悪感を覚えました。


 続いてもう一つ自分用に買ったのが上のアルファベット+ミッキーのキーホルダーです。ちょうどキーホルダーが足りてなかったので確か35元と値段もお手頃だったので即決で購入しました。なおこの種類のきーぼるだーはAからZまでの各アルファベットごとに別々のデザインで売られているのですが、どうして「O」を選んだのかというと選んでる時に「Opera最強伝説」という単語が浮かんだのと、ちょうどドアをくぐるようなミッキーのこのデザインがピンときました。裏側だとちゃんとミッキーの後ろ姿になってるし。


 もひとつおまけとばかりに買ったのがこのマグカップ(75元)です。ちょっと値段張るけど「SHANGHAI DISNEY RESORT」って書いてあるし、アルミカップだし、マグカップコレクターだしいいやと思って買っちゃいました。これにアツアツのコーヒー入れると取っ手部まで触れないほど熱くなりますが、熱変化を少なくお茶やコーヒーを注げるのでこれから重宝しそうです。

 私個人の視点で述べると、お土産屋ではわりと子供用のディズニー衣装を買い求めている客が多かった気がします。もちろんお菓子類も持っている人は多かったですが、メインとなるとやはり子供用で、プラスチックの海賊刀を筆頭としたおもちゃを持ち歩く子供も園内で多数見かけられました。
 私も出来ることなら一緒に売ってたスターウォーズとかスパイダーマンのグッズも買いたかったのですが、さすがに散財し過ぎだと自分に言い聞かせてぐっとこらえました。ヨーダのぬいぐるみとかライトセーバー型ペンライトなんかすごくよかったのですが、密かに前から欲しがっているライトセーバー型の傘が無かったのは残念の極みです。

 あと地味に手に取られることの多かったお土産として、「ディズニーパスポート」もありました。これは65元だったような気がしますが、園内各地にあるスタンプラリーでスタンプを押すのに使う手帳で、これを持ち歩いてスタンプを集めている客も見受けられました。ただ試営業のため、一部スタンプは動いておらず残念そうな客も見たけど。

 これで終わりにしたいけど、全体的な感想とか書いてないのでまたもう一回書きます。帰りのタクシーでも面白い話し聞いたし。

2016年5月29日日曜日

独占!開演前の上海ディズニー潜入録 前編


 今年六月十六日の正式開園を控えて中国のみならず日本からも大きく注目されている上海ディズニーランドですが、今回日本で培ったニンジャスキルを活用することによって試営業中の同テーマパーク内へ潜入することに成功しました。やっててよかった、甲賀式。
 ……念のため書いておきますが忍者云々は真面目にとらないように、何も非合法な手段使って入場したわけでもないし。なおこの前、私が持つ高圧ガス取扱主任者という超レアな資格ホルダーとたまたま上海で出会い「炭酸ガスって緑だよなー」などと高圧ガスについて熱く語り合える機会が得られました。




 上の写真三枚は入り口付近です。写真撮りながら、「おっ、本物っぽいじゃん」とよぎる度に、「本物やんけ」と心の中でツッコミ続けました。中国でディズニーと来ると偽物のイメージがあまりにも強すぎる。

(注:本物です) 

 (注:本物です) 

 入場して最初に向かったのは「宝蔵湾」というエリアで、言うなれば「カリブの海賊」をモチーフとしたエリアでした。またどうでもいいですが京都府城陽市には「カルビの海賊」という焼肉チェーンがあります。


 このエリアにあるアトラクション、「カルビカリブの海賊、沈んだ財宝の戦(直訳)」を一発目のアトラクションとして乗り込みました。まだ開園間もなかったので待ち時間は40分(実際には30分程度)で並び始め、この写真は行列を写したものです。 みんな携帯弄っていますが、日本だったら子供はDSを弄ってくるんだろうけどそれがないなぁなどと思いながら眺めてました。
 あと薄暗い通路に並んで待ってましたが、正式開演したらそこらじゅうで立ちションする子供やおっさんが現れてションベン臭くなるんじゃないかとよくない未来を想像してしまいました。幸いこの日は突然用を足したらい奇声を上げるような変な客はおらず、湿気ムンムンで不快感は高かったものの必要以上にイライラさせられることなく並べました。


通路にあった注意書き。ちゃんと中国語で書いてある。 


 このアトラクションはボートのような乗り物に乗って、トンネルのようなところを移動しながら精巧につくられたセットを眺めるというアトラクションでした。モチーフはもちろん映画「パイレーツオブカリビアン」で、薄暗い中を携帯カメラで撮ったので写りが悪いですが、上の写真の様にジョニー・デップ(人形)が所々で現れて中国語でまくしたててきます。
 セット自体はどれもよくできていましたが圧巻だったのは途中に設けられた壁一面を覆うスクリーンで、海の中を潜ったり浮上したりする映像を映し出すことによって乗っているボートがまるで上下にも移動しているような感覚に陥りました。BGMも非常に凝っており、ゆったりと楽しむアトラクションとしては非常にいい出来だったと感じ入りました。

 (注:偽物ではありません)

 続いて足を運んだのはディズニーランドのシンボルともいえるお城です。マップには中国語で「迎賓閣」と書いてありますが敢えて訳すなら、「プリンセスキャッスル」あたりが良いかもしれません。
 このお城は遠くからでも目に入るなどまさにシンボルと言っていい建物ですが、近くにまで来てみると案外それほど大きくないような印象を覚えました。反対側に回れば地下にもぐり込むような形でショーステージが設けられているのですが、立地位置の高さを調節して小ぶりな建物を遠くからでも見られるような工夫がされているのだと思います。



 中身は大体こんなもんで、レストランも一軒設けられていました。またディズニー衣装に着替えて撮影する写真スタジオもあり、子連れの客が長蛇の列を作っていました。
 念のため書いておきますが、写真真ん中のおっさんは合羽を着ているだけで別にコスプレとかそういうのをしているわけじゃありません。


(注:本物です)

(注:本物です) 

(注:合成ではありません)

 城の中にはこれらの写真の様にディズニーアニメのヒロインが描かれた絵画が飾られており、みんなこの絵の前で写真撮っていました。




 続いて乗り込んだのが上の写真にある「七人の小人 トロッココースター」です。見てそのまんまなトロッコ型のコースターですが、園内を歩いているとこのアトラクション付近でやたらと悲鳴が聞こえてきます。上の写真はコースターが駆け降りるところを撮影できる絶好のスポットで撮影しましたが、さすがにコンパクトデジカメではこんな残像しか撮影できませんでした。まぁ連射でこの三枚撮っただけでも大したもんだ。
 なおこの場所で撮影した際、近くにもっといい撮影ポジションででかいカメラ抱えた男性がいましたが、「同業者だなこの野郎」と一目でわかりました。

 この撮影の後、約2時間並んでこのコースターに乗りましたが見た目ほど激しい乗り物ではなく、日本の絶叫マシンに慣れている人からしたら物足りなさを感じる程度だと思います。日本の絶叫マシンと比べるとアップダウンが小さいため、続に言う浮遊感がそれほどでもないので乗ってて声を上げるほどの事態には至りませんでした。とはいっても走ってる最終の風景は格別で、駆け降りながら見るセットの美しさは言うに及ばず素晴らしいので不満を覚える様なアトラクションではありません。



 駆け足での紹介となりますが、その後いくつかのアトラクションを回った後で最後に乗ったのが「」TRONライサイクル」というアトラクションです。これは近未来をモチーフとした「明日世界」というまんまな名前のゾーンにあるアトラクションで、その名の通りにバーチャル世界が舞台の「TRON レガシー」という映画を題材に取ったアトラクションです。
 どんなアトラクションかというと完全な絶叫系アトラクションで、ちょっと見え辛いですが上の写真の右にある変な形したドームが全体がこのアトラクションの施設です。もうこの時の時間帯になると写真撮るのも億劫なくらい疲れてたので近い写真が手元になかったりします。


  この「TRON」のアトラクションは一部コースが外部に出ているのですが、そこを激写したのが上の写真です。この写真について述べると決してカメラ性能が悪いわけではなく、半端なく速い何かが一瞬で通り過ぎるため、こうした残像画像となったわけです。むしろ我ながらよくこの写真撮ったな。

アトラクション通路内部

 このアトラクションにはファストパスを利用して入りましたが、ファストパスをお昼の12時ごろに取ったにもかかわらず入場時間として指定されたのは夜7時でした。ほかのアトラクションと比べて段違いに長く、また夜7時でも3時間待ちだったことを考えると、この「TRON」こそが上海ディズニーランドで最も人気の高いアトラクションだと言えるのではないかと思います。


 自分の番が来る直前に携帯カメラで撮影した写真がこれです。この写真の様にバイクに跨り、背もたれの部分が倒れて体に密着するような感じとなって固定されます。バイクの造詣もさることながらこの固定方式はなかなかと思わせられましたが、かなりの前傾姿勢を要求されるために、私は普段からロードバイクを乗っているためそれほど違和感を覚えませんでしたが、ほかの客は固定された後で首を上げて前を向くのになんか苦労している感じがしました。

 で、実際に乗ってみた感想を述べると、半端なく面白かったです。まず出だしからしてすごく、ゆっくりと前へ動き出した後で一旦停止し、「三(サン、二(アー)、一(イー)……」とカウントが終わるや一気に急加速。体感で述べると、0.5秒くらいで時速60kmくらいまで一気に加速したため、これまでにないようなGが体にかかるのを感じました。しかもそのスピードのままループしたり上ったり下りたりして、一回くらい停止した後、「三(サン)……」と言うのでまたカウントかと思いきや「二(アー)」とは言わずにまた急加速。ちくしょう、騙しやがって……。
 このアトラクションはとにもかくにも加速が凄まじく、文字通り度肝を抜かされる体験でした。ただ加速がすごいだけあって一週するのも早く、「あれ、もう終わり?」ってな感じでゴールへ付きましたが、固定具が外されてさぁ帰ろうと立ち上がったら他の客ともどもなんかまっすぐに歩けませんでした。まぁ最初の写真のような残像に自分もなったんだから無理もないか。

<追記>
 ネットに動画があったので載せときます。


 全部のアトラクションを乗り比べたわけではありませんが、私の感想で述べるならこの「TRON」こそが上海ディズニーランドで最もイチオシなアトラクションだと言えます。ほかの何を差し置いてでもこれには絶対に乗るべきですが乗る前の注意点として、アトラクションの構造上、手荷物を一切持ち込むことが出来ません。そのためアトラクション入口にはパスワードロック式の無料ロッカーが設けられていますが、私が訪れた時は既に満杯で、空きが出るまでほかの客ともども少し待たされる羽目となりました。どうせ一週するの早いんだし、乗る直前に預けられるコーナーでも設ければいいのに。

 もうすでに半端なく写真載せているので、飲食店とかお土産関連についてはまた次回に載せます。最後にトップに持ってくるかどうかで悩んだ写真二枚を紹介して今日は閉店ガラガラです。



 楽しんでるなぁみんなと思えたワンシーン、いやツーシーンでした。

2016年5月28日土曜日

燃費不正事件に見る真のリスクホルダー

同僚女性に手紙「老け込み劣化が目立つ」 神戸市職員(朝日新聞)
「ゆとり」市職員、空自で鍛え直し…3年目研修(読売新聞)

 上記二つのニュースはどちらも市職員に関するニュースですが、「劣化」と呼ぶと問題になるのに対して「ゆとり」呼ばわりしても何も問題とならないのはなんだろうかとちょっと思いました。ちなみに私が新卒で就職した年はマニュアルに頼ろうとする「マニュアル世代」などと言われてましたが、私を前にしてそんなこと言える年長者はまずいないでしょう。
 話は本題に入りますが、本来なら先週に書きたかったものの体調不良と北朝鮮のせいでようやく今日になって書くのはこの前起きた三菱自動車の燃費不正事件について、その中でも特に検査方法に関してです。

 既に何度かこのブログでもこの事件は取り上げていますが、三菱自動車の不正が発覚してから約一ヶ月語、同じく軽自動車大手のスズキも「国の規定とは異なる燃費データの測定方法を行っていた」という事実を記者会見で発表しました。この記者会見が開かれる直前にスズキの株価は急落しましたが、記者会見後は一転して価格を戻し、不正発覚前と比べて現在は大きく落ち込んでいる三菱自動車とは対照的にスズキの方は、さすがに記者会見前の水準以上ではないもののほぼ戻しつつあり、現在も回復基調にあることから恐らくはこのまま元鞘に戻るでしょう。

 三菱自動車もスズキも定められた検査方法とは異なる方法で燃費を測定していながらどうしてこれほど差が分かれたのか。理由は実に簡単で三菱自動車は実際よりも燃費を良く見せようとするために行ったのに対し、スズキはより実際の燃費に近づけるため行っていたからです。

スズキ、不適切な計測はしたが、正規の方法と数値に違いが無い神対応(アルファルファモザイク)

 上のまとめサイトにも詳しく書かれてありますがスズキは自社のテストコースは海沿いにあって風などが安定せず、どうしても測定データが不安定になることからやむを得ず国の規定とは異なる測定方法によって燃費データの元となる抵抗値を割り出していたとのことです。自分は今回の一連の騒動を見ていて、そんなに抵抗値が不安定なら風洞実験すれば白黒はっきり出るだろうと思っていたのですが、なんでもこの風洞実験は今の日本の検査には認められておらず、気候条件が必ずしも一定ではないのに外へ出て実際に走ってデータを取らなければいけないそうです。それだからこそスズキは気候条件を無視できる検査方法を取ったというのですから、むしろ国の検査方法よりも厳密な方法によってデータを取得していることになるのだからもっと褒められるべきでしょう。

 実際、スズキが販売する自動車の燃費実績は各方面から高く評価されており、実燃費を投稿し合って確認するネットの燃費比較サイトを覗くとどこもスズキ車はカタログ値と実燃費の差が小さく、変な言い方ですが二心なく検査していたというのがはっきりわかります。逆を言えば不正を許した国の検査方法の方こそ問題があるのではないかと思え、この際だからより実燃費に近い値を測定できるような検査方法、それこそスズキが実施ていた検査法にこの際変えてしまった方がよいのではないかとすら思うわけです。

 しかしここで一つ疑問というか思い当たることがあります。仮にそのような実燃費に近い値がきちんと測定できる検査方法に切り替えた場合にどこが一番割を食うのか、それはもちろんカタログ値と実燃費の乖離率が高いメーカーに決まっております。ではどんな車だと乖離率が高いのかですが全体的に言えるのは「燃費のいい車」ほど乖離率が高くなる傾向があり、燃費なんて知るかと言わんばかりのスポーツカーなど燃費の悪い車は乖離率が低かったりします。
 でもってもう直球で言いますが、ハイブリッド車だと明らかに乖離率が高いです

 大体どこの燃費比較サイトを訪れても乖離率が最も高いのはハイブリッド車で、トヨタのプリウスやホンダのアコードハイブリッドに至ってはもはや常連です。低燃費車だとカタログ値と実燃費で絶対的な差が広がるというのはまだわかりますがなんで相対的にも広がるのか、単に私が無知なだけかもしれませんがその理由がわかりません。しかもハイブリッド車だと特にその傾向が強まるというのだからなおさらです。
 確かにハイブリッド車はガソリン車と比べて運転の仕方で燃費は変動しやすい部分もあるにはありますが、それにしたって同じ検査方法で実燃費との乖離率がガソリン車よりも広がるなんて普通に考えればおかしいでしょう。おかしくないとすれば現在の検査方法はハイブリッド車に有利な検査方法が採用されているということになり、それはそれで改善すべき課題となります。

 最終的に何が言いたいのかというと、この燃費不正事件で一番リスクを抱えているのは大量のハイブリッド車を擁するトヨタなのではないかと言いたいわけです。はっきり言ってしまえばこれだけ乖離率が大きいのだから検査において何かからくりでもやっているのではないかと疑っておりますし、やっていなくても検査方法が今回を機に改められればカタログ値がガクンと落ち込む可能性だって十分にあるし場合によっては逆転すら許すかもしれません。
 ほかの人が同じこと言うのかなと思って黙ってみてましたが案外誰も口にしないのでもう私が書くことにしました。一番主張したいこととしては最初に書いたように、そもそもの国の検査方法に問題があったというのが根本的な原因で、むしろ真摯に対応しようとしたスズキはもっと評価されるべきで、なおかつこの際だからちゃんとした検査方法へ国の規定も抜本的に改めるべきでしょう。

 にしても、明日もミッションがあるので本当に忙しい。多分疲れてるだろうから明日も記事更新はされないでしょうけど、その後の記事は必見です。

2016年5月25日水曜日

リクルートスタッフィングのマージン率一覧

 なんか前置き書くのもどうかなと思いますが念のため書くと、去年に引き続き今年一月にも私は派遣業界のマージン率調査を調査し、その結果をまとめた上でこのブログにアップロードしました。

人材派遣業界のマージン率とそのデータ 2016年版

 ただネット検索の影響からか今でも閲覧数では2015年版の記事のが多くて書いてるこっちとしては少し「なんやねん」と言いたい気持ちもあるのですがそれは置いといて、今年の調査では大手とされる派遣企業へ直接メールを出して直近のマージン率データを寄越すよう要求しましたが、初めからホームページ上で公開している会社を除き、一部の会社は素直にデータを出してくれたもののほとんどの大手は返答すらよこしてくれず実に不愉快な思いをさせられました。特にスタッフサービスさんに至っては去年は遠まわしな拒否だったものの返答はしてくれたのに今年は完全に無視してくるという対応でした。何か、ブラックリストに載せられたのだろうか。

 そういった全く返答すらよこさなかった会社の中には就職支援でおなじみのリクルート系列の派遣会社、リクルートスタッフィングも含まれていたのですが実は今回、さる協力者の支援を受けてリクルートスタッフィングの全事業所マージン率データを手に入れちゃいました。そもそもマージン率データは改正派遣法に、「ネットなどを活用して公開するように」と定められているデータであり、今回私が手に入れたデータも広く世間に公開した所で後ろ指を指されることがない、むしろ現時点で既に公開されてあるべきデータであるため、余計な遠慮なくどどんと以下に引用させてもらいます。

<リクルートスタッフィングの各事業所マージン率関連データ>

データ対象企業:株式会社リクルートスタッフィング
データ対象期間:2014年4月1日~2015年3月31日
事業所数:31拠点

拠点名
派遣人数
(1日平均)
派遣先数
労働者派遣に
関する料金の
平均額(8時間)
派遣労働者の
賃金の平均額
(8時間)
マージン率
札幌事業所
290人
357件
12,196円
8,883円
27.2%
秋田事業所
58人
81件
11,862円
8,624円
27.3%
盛岡事業所
45人
65件
12,094円
8,636円
28.6%
仙台事業所
436人
594件
13,452円
9,538円
29.1%
高崎事業所
82人
165件
14,327円
10,230円
28.6%
水戸事業所
63人
98件
14,642円
10,499円
28.3%
宇都宮事業所
63人
126件
14,804円
10,703円
27.7%
郡山事業所
36人
76件
12,593円
8,762円
30.4%
つくば事業所
111人
150件
14,896円
10,844円
27.2%
さいたま事業所
396人
596件
15,877円
11,514円
27.5%
千葉事業所
87人
171件
13,663円
9,998円
26.8%
船橋事業所
126人
200件
15,971円
11,704円
26.7%
幕張事業所
155人
193件
14,411円
10,581円
26.6%
銀座本社
12097人
9797件
18,420円
13,691円
25.7%
新宿西口事業所
2457人
2326件
17,475円
12,935円
26.0%
立川事業所
358人
347件
16,651円
12,307円
26.1%
横浜事業所
952人
1018件
17,171円
12,728円
25.9%
みなとみらい事業所
15人
77件
23,250円
16,133円
30.6%
厚木事業所
162人
229件
16,162円
11,832円
26.8%
藤沢事業所
95人
148件
16,132円
11,796円
26.9%
静岡事業所
123人
197件
13,951円
9,972円
28.5%
浜松事業所
85人
124件
14,427円
10,357円
28.2%
豊田事業所
108人
19件
24,051円
11,869円
50.6%
名古屋事業所
1154人
1499件
15,564円
11,395円
26.8%
梅田事業所
2538人
3111件
15,805円
11,672円
26.1%
京都事業所
220人
282件
13,940円
10,310円
26.0%
神戸事業所
229人
341件
15,145円
11,296円
25.4%
広島事業所
105人
191件
13,710円
9,921円
27.6%
福岡事業所
607人
991件
13,183円
9,470円
28.2%
北九州事業所
153人
129件
11,998円
8,813円
26.5%
長崎事業所
26人
47件
13,833円
9,922円
28.3%

 北朝鮮近くに先週行って以来、腹パンされたら一発でゲロ吐きそうな状態がずっと続いているのでここでもう書くのをやめてゲームしたいところですが、データだけ見てもピンとこない人も多いだろうしもうちょっと頑張って解説します。

 まずデータ全体を見て感じた点としては、マージン率は比較的低い方かなという印象を覚えます。今年の業界調査データ平均(29.3%)をほとんどの事業所で下回っておりほかの大手と比べてもいくらか低めの水準に見えます。
 ただその一方、派遣料金と派遣賃金も業界全体の平均(派遣料金:16,509円 派遣賃金:11,457円)と比べると低めで、マージン率は基本的に派遣賃金と連動することから、リクルートスタッフィングが良心的なマージン率を敷いているというよりは低料金低賃金の派遣を数多く行っていることからこのようなデータとなったと見るべきでしょう。

 そんなリクルートスタッフィングのデータ中、ひときわ目を引くのが赤字で太字にしてある豊田事業所のデータです。事業地から察するにエンジニアなどの技術者派遣中心の事業所とみられ、派遣料金も24,051円と他の事業所を大きく上回る一方、マージン率も50.6%と極端に高くなっております。なお今年の業界調査での最大マージン率は51.0%で次点が48.5%だったことから、仮にこのデータが今年のデータに入っていればマージン率上位二位に入ったことでしょう。
 先程にも述べた通り派遣料金とマージン率は連動しており、どちらかが高ければどちら家も高くなるという明確な相関がみられます。なのでリクルートスタッフィングの豊田事業所もマージン率が高い分だけその分派遣料金、ひいては派遣賃金も高いと言える……のかどうか、検証できてしまう辺り我ながら恐ろしいデータ作ってあんなって気がしてなりません。

 早速今年一月に作ったデータを見直してみるとおあつらえ向きに技術者派遣の雄、メイテックが「豊田EC」という事業所を抱えており、そのデータと見比べてみました。

<株式会社メイテック 豊田EC事業所>
派遣人数(1日平均):144人
派遣先数:22件
労働者派遣に関する料金の平均額(8時間):38,569円
派遣労働者の賃金の平均額(8時間):20,899円
マージン率:45.8%

 以上の様に、メイテックの同じ豊田市の事業所のほうが派遣料金がリクルートスタッフィングより高いにもかかわらずマージン率が低いという、「こいつはニュースだ!」と言いたくなるようなおいしいデータが出てきました。ってか冷静にリクルートスタッフィングのデータを事業所同士で見比べると、豊田事業所は派遣料金高い癖に派遣賃金はほかの事業所とどっこいどっこいですね。

 真面目な話、こんなデータ見てしまうとリクルートスタッフィングの豊田事業所で派遣を受けている人はほかの派遣会社に移籍した方がいいんじゃないかとすら思えてきます。あの辺りだったら技術者派遣を専門とする派遣会社もたくさんあるんだし。
 っていうかほかの事業所でも、大量の低料金派遣で全体平均を下げているだけで、比較的高価格な派遣契約者なんか大丈夫なのと、ちょっと心配になるデータだというのが私の見解です。

2016年5月24日火曜日

ギャグ漫画家は精神を病みやすい?

 時期的には大体7、8年くらい前頃から、「ギャグ漫画家は精神を病みやすい」というような言葉がネットを中心に散見されるようになりました。こんな風に書くくらいだから私がこの意見に対して疑問を持っていることはわかるでしょうが、サッと検索した所、他にも同じような見解を持つ人も少なくないような気がします。

 私が疑問に思う根拠としては言われるほど鬱になったギャグ漫画家を聞かないからです。なんかWikipediaには、「吾妻ひでお、鴨川つばめ、桜玉吉、山田花子、ねこぢる、田中圭一などのギャグ漫画家が深刻な精神状態に追い込まれたことで有名であり、作風からも著者の鬱状態が読み取れる。」と書かれてありますが、なんか見ていて違和感覚えるというか、上の人たちの名前を見ていると何もギャグ漫画家でなくても売れなくなって鬱になるのではという気がしてなりません。「ねこぢる」に至っては、精神病んだ奴が漫画描いてただけで順番が逆だし。

 実際に精神を病んだ漫画家で私が知っている人を上げると、「いいひと」、「最終兵器彼女」の作者である高橋しん氏が鬱だと発表して実際に連載を中断したことがあります。もう一人、こちらは「なるたる」だとわかり辛いでしょうが名作「ぼくらの」の作者の鬼頭莫宏氏も、「なるたる」の連載後半期は鬱だったと言われており、当時の作品を見る限り明らかにそうだろうなと納得するくらいヤバイ状態でした。知ってる人には早いですが「なるたる」は全体的にはかわいい絵柄なのに序盤から激しい暴力描写が多く、後半に至っては更に輪をかけてひどくなっており、特にあるキャラの惨殺シーンに至ってはあれ以上の激しい暴力描写シーンは真面目にこの世にないんじゃないかっていうくらいタガの外れた内容になっています。でもまぁこの人、その後で「ぼくらの」を描いてるんだから見事克服した、というよりもあの精神状態を我が物にしたんだろうな。

 高橋氏にしろ鬼頭氏にしろ、どちらも代表作品がいわゆる「セカイ系」で共通しているのが興味深いです。「セカイ系」というのは簡単に言えばエヴァンゲリオンっぽい退廃的な世界観と終末的な内容の作品群を指しますが、やはりこの系統の作品を書く漫画家に関してはちょっと精神病んでるのではと思う方がちらほらいます。それだけに何故に「ギャグ漫画家は精神を病みやすい」って言葉が流行るのか、むしろセカイ系だろと声高に主張したかったりするわけです。
 ちなみにほかにセカイ系上げろってんなら遠藤浩輝氏の「EDEN」が来ますが、これは途中までしか読んでません。

 話は戻りますが、私の興味としては何故セカイ系の作者ではなくギャグ漫画家が精神を病みやすいと言われるのか、その背景というか動機に興味があります。先週からずっとお腹が痛いので簡単にまとめますが私の推測で述べるなら、「ギャグ漫画家は精神を病んでいる、むしろ病んでなきゃできない、病むべきだ」みたいな願望めいた既視感なり偏見があるからではと勝手に見ています。
 ギャグ漫画は多かれ少なかれ不条理を作品に取り込んでギャグに昇華する傾向があり、見る人からすれば作者はまともな、常識的な人であるとは思えない、むしろ非常識でおかしな人だという風に考えが言ってしまうのかもしれません。確かに故赤塚不二夫みたいにプライベートでもぶっ飛んでいたギャグ漫画家もいましたがそれを言ったら普通のストーリー漫画家でもぶっ飛んでる人は少なくなく、逆に「クレヨンしんちゃん」の作者の故臼井義人は周囲からは物凄い常識人でまともだったと言われており、一概に「おかしな精神の人じゃなければギャグは描けない」ってわけでもないでしょう。まぁ楳図かずお氏は変わった人だとは思いますが、私の中であの人はギャグ漫画家というよりは哲学漫画家だと思います。

【衝撃】干物妹!うまるちゃん作者・サンカクヘッドの人生が壮絶すぎる・・・【画像・性別・結婚嫁情報あり】2ch「うつ病で漫画掛けるんか?」「うまるで一生暮らせるんやろな」(NEWSまとめもり)

 この記事を何で書こうかと思ったのかというと、上のまとめサイトを見たのがそもそもの始まりでした。このまとめサイトではヒット漫画「干物妹!うまるちゃん」の作者のサンカクヘッド氏が過去に何度も自殺未遂するほど追い込まれていたという話が紹介されているのですが、私の知る限りこの情報には何もソースが見当たらず、検索をいくらかけても同じ掲示板というか同じ書き込みしか見受けられません。では一体何故この出所不明の情報を書き込んだ人は「自殺未遂した」と急に言いだしたのか、考えられる理由としてはサンカクヘッド氏のことが嫌いか、上で書いたようにギャグ漫画家には洩れなく精神を病んでもらいたいというような願望があるのかななどと思ったわけです。
 ちなみに私もこの「うまるちゃん」は全巻を購入するほど気に入って読んでる作品ですが、作者のサンカクヘッド氏はサービス精神が旺盛な人のようでどの単行本にも大量の描きおろしおまけ漫画が加えられており、また作者本人のプライベートというか制作風景についてもよく漫画化しています。

 ホームページにもプライベートネタがたくさん公開されているのですが、たとえばこれとかこれを読む限りだと、「とても自殺なんてする人に見えない」というのが私の感想です。自分の経験から言うと、男らしさを前面に打ち出す人のほうが自殺しやすく、逆ほどしないです。

2016年5月22日日曜日

ブラック企業と公表された会社、そして私の過去

「若冲展」 ついに「320分待ち」に呆れる声も(R25)

 また本題と関係ないですが上のニュースを見て、昔京都で開かれた若冲展に行った時のことを思い出しました。確かどこかのお寺で開かれていましたが普通に入って、見て、絵葉書買って帰りましたが、320分待ちになるなんて東京はつくづく文化がないからこういうのに大挙してくるんだなとちょっと京都人みたくせせら笑いたくなります。
 過去にも同じように奈良県興福寺の阿修羅像が東京ツアー(展示)を行った時に大行列となりましたが、私が初めて興福寺でこの阿修羅像を見た時は私以外宝物殿に誰もいない状態だったので、この時も同じように、「東京もんは文化ないんやな」と周囲に話してました。何気に阿修羅像を資産に見立てた場合、キャッシュ・フローはどうなるのか試算してみたい。

残業100時間超が10人以上 ブラック企業の社名公表(朝日新聞)

 それでようやく本題ですが、厚生労働省はこのほど残業時間が非常に長い状態が常態化したまま改善を行おうとしない、俗にいうブラック企業に当たる会社として千葉県にある棚卸代行業のエイジスという会社を公表しました。今回の公表は先だって厚生労働省が規定したブラック企業対策の一環としての公開措置に基づくもので、今回が第一回目の公開となります。
 以前に厚生労働省がこのようにブラック企業を公開すると宣言はしていたものの実効性は如何にという見方がありましたが、一応口先だけでは無かったということは証明してみせました。しかし公開されるとしたらワタミのような飲食系がまず最初だろうと思っていたところ棚卸の代行サービス会社、しかも千葉県かよなどと言いつつホームページを閲覧してみましたが、ここって私がかつて学生時代にバイトしていた会社でした

 会社名、会社ロゴ、でもって私が出勤していた柏営業所の地図、果てには棚卸端末機も自分が使ってたのは「DC2X」だったということまでよく覚えています。なおこの棚卸端末機をどう使うのかというと、腰にベルトをまいて利き手側にだらりと腰から垂れ下げ、左手で在庫数を数えながら右手でブラインドタッチしながらカウント数を入力するというやり方してて、多分これは今も同じでしょう。
 私がこのエイジスでバイトしていたのは大学一回生の夏休みで、夏休みの始まりと共に実家に帰っていたので実家から通える距離にあるここが募集していたため応募したらすぐに受け入れてくれました。エイジスの人曰く、夏休みや冬休みが繁忙期であるため人手はいくらあっても足りないとのことで、その言葉の通りバイトの出勤希望日を出したら確実に出勤できるような状態でした。

 あくまでアルバイト経験者としての視点でこのまま書き続けますが、正式なバイト出勤へと出る前二はまず最初に幕張にある研修センターで先程の端末機の使い方を半日で教わりましたが、この研修中にもきちんとアルバイト料は支払われます。実際の出勤だと大体夕方の六時か七時くらいに事務所へ集合し、そこから車に乗せられて請負先の小売店へ赴くというスタイルでした。在庫数を調べる棚卸という作業上、請負先が就業を終えた夜間でしか棚卸が出来ないためここのアルバイトというか業務は実質的に夜間しか行えず、夜のうちに作業を行って翌早朝に引き上げるというのが作業の大まかな流れでした。事務所に返って帰宅できる終業時刻は私の感覚だと確か午前四時くらいが多かった気がして、よく始発列車を柏駅でジュース飲みながら待ってたりしました。
 業務時間帯が深夜であるため、アルバイト代には基本的に深夜割増がつくだけに給与はそれほど悪くなかったと感じていました。ただ夜中ずっと作業するため翌日は朝から昼過ぎ、下手したら夕方近くまで寝るため一回作業に出ると翌日もほぼ潰れてしまうということから、ある程度お金を稼いだ後はそんなに出勤せずに大学生になって初めての夏休みをを満喫するように過ごしました。

 その後、同じ年の冬休みにもエイジスからは出勤しないかと促す電話を受けましたが、これ以降は長期休み中であってもほとんど実家に戻らず京都で過ごすことが多かったため、再びここでアルバイトをすることはありませんでした。エイジス側としては折角研修を受けさせて経験者でもあることからなるべく出てもらいたかっただろうと思うだけに、期待に沿えず少し申し訳ない気持ちを今でも覚えています。

 繰り返しになりますがあくまでアルバイト経験者としての視点で述べるなら、ブラック企業と言われるほどの会社なのかなという疑問は覚えます。今はどうか知りませんが少なくとも私がアルバイトをした以前であればバイトの人間に無理な要求はせず、きちんと時間管理してその分の給与はくれたし研修もちゃんと受けさせてもらえました。
 ただ、これが社員の立場だったらどうなのか。先程にも書いた通りにここのサービスは繁忙期に仕事が過度に集中するためその間はずっとでづっぱりで、バイトが集まらなかったら社員も現場にずっと出て作業する羽目となることを考慮すると、言われているように残業時間が月100時間を超えるのも確実な気がします。改善しろったって人員増やしても閑散期だと人手が余っちゃうわけだし、その点はどうなのかなという疑問はややあります。それとも、こんな時こそ派遣使えってか?

 実際の現状を見ていないことからここで私があれこれ言うのもお門違いだと思うのでもうやめますが、アルバイト側から言えばそこまで変な会社じゃなかったというのが私の感想です。今回の公表の件についてもきちんとプレスリリース出して改善に取り組むと言っている辺りは、ワタミとかよりはずっとマシなんじゃないかという気がしてなりません。

 最後に、アルバイトだったので基本的に社員の方と絡むこともなければ他のアルバイト仲間ともそれほど親しくすることもほとんどなかったのですが、印象深い記憶として出勤二日目か三日目に社員らしき人たちが履歴書を見ながら、「なんでこんな学歴ある人来てんの?」と呟きながら私の方を数人がちらっと見てきたことがあります。別に不快感などを覚えたわけではありませんが、ツッコむべきところは「何で京都の学校通ってんのにここいるの?」じゃないのかなと、妙に納得しない気持ちは覚えたのを今でもよく覚えています。

  おまけ
 請負先へ向かう途中ミニバンの後ろの席で同じバイトの男性同士が、「女の子に着てもらいたい格好といったらなに?」、「スク水、ナース服?」なんて会話をしていたこともあり、なんか議論の論点がくだらないなぁなんて思ったこともありました。ちなみに過去に同じ質問を私が受けた際には、「全身タイツ」と即答しています。

2016年5月20日金曜日

北(朝鮮)の国から~丹東旅行記 お土産など

 何故か知りませんが今凄く眠いです。仕事は繁忙期過ぎてそんな忙しくないのに、丹東旅行の疲れがもしかしたらあるのかもしれません。後また南京虫かダニがどっかから入ってきたのか、上半身の所々に針で刺したかのように出血しだすのも鬱陶しいです。

 さてようやくこの丹東旅行ネタも最後というわけで、前回までで大まかな旅行行程については書き終えております。今回は補足情報としていくつか追記するわけですが、最初に書いておきたいこととしては宿泊した「新安東大酒店」についてです。「安東」というのは丹東の旧地名なのですが、このホテルは恐らく市内のホテルとしてはトップクラスの規模で宿泊期間中はイベントスペースで常に結婚披露宴が開かれておりメジャーなホテルなのだと思います。
 しかしその一方、出資者は香港資本であることは確認しましたが、恐らく北朝鮮の資本も入っている、もしくは何らかのつながりなり便宜なりが確実に存在するホテルだと確信しています。理由としてはホテル内では常に金日成バッジをつけた北朝鮮政府職員らしき人物が見られたということ、もう一つ、ホテル設計が明らかに中国の物とは異なっているからです。

 あまり世間で言われることがありませんが中国の大規模な建物には特徴的な設計が必ず盛り込まれており、具体的にあげると「吹き抜け」が絶対存在します。風水の概念で龍が上に登るようにという意匠らしいのですが、ショッピングモールやホテルなどでは最低でも一階から三階程度までは必ず中央またはロビーに吹き抜けが設けられています。
 然るにこの新安東大酒店にはそうした吹き抜けがないばかりか廊下が極端に狭くて細く、一見して強い違和感を覚えました。もっとも一緒にいた上海人の友人は私が指摘するまで気が付かなかったけど。

 しかも四階から十九階は何故かホテル宿泊客用のエレベーターでは行くことが出来ず、多分これも北朝鮮の事務所なり北傭船人労働者の宿泊スペースになっているせいではないかと思います。フロントも、顔つきからして朝鮮族系に思えたし。


  なお、何故かホテル前の駐車場にはGE型インプレッサWRX STIが駐車してて無駄にビビって写真撮ってました。やはりこういう中国でレアな車を見ると興奮する。


 話は変わって買ってきたお土産についてですが、今回買った中では上の写真のコーリャン酒用ボトルがめちゃ気に入ってます。酒飲めないくせになんでこんなの買ったのかというと単純にこのボトルが欲しかったためで、サイクリングの最中にさりげなくこのボトルを取り出して水とか飲みだしたらかっこよさそうと思ったためでした。値段は30元(約540円)で、中に入っていた酒は友人と一口だけ飲んで洗面所に流したら洗面所がしばしコーリャン酒の臭いに包まれました。

ベルトつけるとこうなる

ベルト脱がすとこうなる


 この写真は買いはしなかったものの土産物屋で売っててなにコレと思った商品です。見たところなんかの魚の干物のようですが、表面に妙な日本語が書かれていました。

「せいか味のあめ」ってなんだ?


  こちらはちゃんと買ってきたお土産で、なんと北朝鮮の紙幣+コインです。



  なんかいかにもちゃちいというか偽物っぽいお金ですが売店の人曰く「本物」とのことです。そもそも偽札作ってる国の本物の紙幣っていうのも変ですがそれ以上変なのはこの紙幣セット、全部で約8000北朝鮮ウォンあるものの、これが何と35元(約630円)で買えてしまいます。逆を言えば北朝鮮の為替はそれだけ低いというかほとんど交換価値がないようなものだということです。
 個人的にはこうしたお金以外にも将軍様グッズが何かあれば買っていきたいと思ってはいたものの、その手のグッズは他にはほぼ何もありませんでした。っていうかまともなお土産なんて無く、どこいっても干したブルーベリーとかよくわからないゆで卵、本物かどうか怪しい朝鮮人参ばかりしかなく、後なんか韓国製のお菓子ばかりが売られていました。

 一応会社へのお土産として恐らく韓国製と思しき「朝鮮人参キャンディー」を買って帰りましたが、今日同僚から、「お腹すいているけど花園さんの買ってきたくそまずいキャンディーしかない(´・ω・`)」とリアルに言われました。
 私も舐めてみましたが実際にくそまずく、なんていうか砂を噛むような味がする上にやたらと匂いが強烈だから近くで誰かが封を開けただけでわかってしまうほど臭います。無駄に二袋も買ってきたから、多分向こう半年は放置されることになると思う。