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2020年10月31日土曜日

日本の歴史観~その3、皇国史観 後編

 これまで持っていたバスマジックリン、トイレマジックリンに続いて今日ガラスマジックリンを購入し、三種のマジックリンを手にした暁には何か起こるかもわくわくしましたが何も起こりませんでした。

 それで前回の前編に続いてまた皇国史観についてですが、前回でも触れた通りこの皇国史観はほとんどすべて神皇正統記の主張に立った歴史評価がなされており、そのおかげもあって南朝方の武将の株が爆上げされました。従って皇統についても南朝が正統とされたのですが、現実には現在に伝わる天皇家の皇統は北朝系だったりします。というと現代の天皇家は正統ではない系譜になるのではと、こんな風に考えたのは私だけじゃないと思います。

 実際、この点については様々な解釈、というか言い訳がなされています。そもそも南朝が正統とされたのは三種のマジックリン、じゃなくて三種の神器の有無で以って判断され、当時三種の神器を以って継承儀式をやっていたから南朝を正統としていました。
 その後、南北合一の際に南朝が北朝へ神器を譲渡したことから、「それ以降は北朝が正統」みたいな解釈というのが主な主張となっています。但しこれもいろいろツッコミどころがあるというか、それ以前に後鳥羽天皇は三種の神器なしに継承しており、また壇ノ浦の戦いで草薙剣は喪失したともされており、神器基準とするとむしろ余計にややこしい問題を広げます。

 私個人としてはその後の天皇家、並びにその藩屏の公家たちの構成は北朝がベースとなっていること、南北朝の騒乱は最終的に北朝勝利で終わっていること歴史的事実から見て、やはり北朝の方が歴史的に正当王朝と判断すべきと考えてはいるものの、南朝にも従う勢力があったことからも考慮し、現代なされている評価の通りに「南北朝並立」とすることが最も正しいと考えます。

 上記の南北朝並立論は明治時代にも既にあり、当初はこちらの主張がスタンダードとされていました。しかし明治期に入って南朝方武将や天皇の株が上がると、「彼らに対する評価が不遜だ」などと急に言われるようになり、あとから叙勲とかいろいろなされるようになって、徐々に世論も南朝贔屓へと傾いていきます。
 そこへ降ってわいたのが1910年における歴史教科書問題です。当時の歴史学会は南北朝並立論が優勢で教科書にも「南北朝時代」として紹介していたのですが、これに対し読売新聞とかが「歴史改編だ」などと騒ぎだします。一方、時の首相であった桂太郎は「学会の判断に政府は干渉しない」という立場をとり、対抗馬である立憲政友会の原敬もこの考えに同意していたそうです。

 しかしこれに噛みついたのが立憲国民党の犬養毅でした。余談ですが「憲政の神様」と言われて五・一五事件で暗殺される犬養ですが、鳩山一郎とともに「統帥権」という言葉を使って政府批判を始めるなど、要所要所で日本を極めて悪い方向に引っ張っているように思えて私は嫌いです。

 話を戻すと犬養らはこの歴史議論を「政府が誤った歴史を誘導している」などと政府批判に利用し、政治問題に発展させてしまいます。政府内にも元老の山縣有朋などが野党の主張を後押しする動きがあり、こうした批判を受けて政府も野党の言い分を飲んで教科書執筆責任者の解任、並びに記述の改訂を行うこととなり、これ以降に南北朝時代は「吉野時代」と呼ばれるようになります。

 前回でも少し触れましたが皇国史観というのは歴史解釈議論とかで生まれたというよりも、上記の様に神皇正統記に偏った思想的主張、並びに政府批判への利用からスタンダード化された背景があり、現実の歴史評価とは関係なしに定着することとなった歴史観です。上述の通り「南朝が正統なのに今の天皇は北朝系」などその主張の仕方には矛盾点も少なくない上、歴史上の人物をほとんどすべて天皇家との距離感によって評価し、前史時代はなかったことにするなど歴史学的には余計なことしかしなかったという風にしか見えません。

 また知っての通り大正から昭和期にかけては国威高揚などにも利用されるようになり、そのあたりの時代に至っては実際の歴史的事実を無視した神風をはじめとするオカルトすら言い出すようになり、若干宗教染みてたと思います。その辺も含めて歴史学においては亡ぶべきして亡んだ歴史観であり、学問的主張の風上にも置けないというのが私の評価です。

2020年10月29日木曜日

ガンタンク+ドダイ

 どうでもいい記事を書きたくなったので書きますが、これまでバンダイから発売されたガンダムゲーはたくさんありますが、私の中で最高傑作を挙げるとしたらPSPの「ガンダムバトルユニバース」が間違いなく来ます。このゲームは紹介動画とか見てもらえばわかりやすいですが、使用可能機体数がとにかく半端なく、シャア、ガトー、ジョニー、マツナガ各専用ゲルググはもちろんのこと、ククルス・ドアン専用ザクまでそろえており、そのラインナップは文字通りほぼ全機体を網羅しています。
 なおククルス・ドアン専用ザクは主武装が岩です。しかも強いし。

 またこの機体は弱い機体でも使っていくうちにステイタスを引き上げることができ、量産型機体でも使っていくうちに愛着が高まってきたりして、めちゃ良かったです。個人的にはジェガンがやたら弱く、逆にメタスがめちゃ強くてよく使っていました。
 そのほか各機体の攻撃方法もぶっ飛んだものが多く、ゾックに至っては超必殺技がウイングゼロのローリングバスターライフルと同じだったり、サイコガンダムがドロップキックかましてきたり、あとシャアの乗った機体はもれなく回し蹴りが入るなど凝っていました。

 そんなこのゲームで一番印象が強かった機体は、意外にもガンタンクでした。ガンタンクというと足がキャタピラなせいでほとんどのガンダムゲーで最弱機体として扱われ、このゲームでも実際初期能力だと接近されたら実質終わり的な弱い機体となっています。
 ただある日ネットで、「ガンタンクをドダイなどのSFSに乗せると強い」と書かれてあり、ほんまかいなと思って試してみたら、やばかったです

 SFS、ようはサブフライトシステムですが、これにガンタンクを乗せたところその弱点であった機動力のなさは一気に解消され、ジェット機の如く空中を飛び回り続けられるようになります。そこへきてガンタンクが元より持つ肩部キャノン砲を撃つと、文字通り重爆撃機のように一方的に空から地上の敵へ強烈な攻撃をし続けられました。
 しかもこのキャノン砲の何が凄いかって、乗っかっているドダイの真下であろうと容赦なく打ち込めるって点でした。初めて見た時、「こんなのアリかよ(;゚Д゚)」と本気で思いました。

 無論、限定条件を解除したあとなら宇宙空間でもガンタンクをSFSに乗せて出撃できるようになり、そこでも無双の如く宇宙を飛び回って敵機を悉く葬りさることができます。SFSというとグフとかジムなどいかにもな格闘系機体ばかりが乗るイメージですが、運用面での真の正解はこのガンタンクの様に支援機を乗せて飛ばすことにあったのでしょう。弾道がどうなるかは気にしないことにして。

 このシリーズは次回作の「ガンダムアサルトサヴァイブ」から路線が切り替えられ、私はこちらを遊んだことはないですが評判が非常に悪く、これ以降一部の応用作を除けばシリーズの続編は出なくなってしまいました。この点は非常に残念この上なく、このバトルユニバースだけでもスイッチとかでリメイクされたら自分買うのになぁ。

 なお蛇足ですが、自分がこのゲームを遊んだのは初めて中国に勤務する直前にPSP本体とともに購入し、その後中国で最初に入ったブラック企業で毎日泣かされて、家に帰った後や休日はずっとこれで遊んでました。苦しい時代を共にしたという意味でも記憶に深いゲームです。

2020年10月28日水曜日

日本の歴史観~その2、皇国史観 前編

漫画みたく葉っぱにビビる猫

 そういうわけで歴史観連載の二発目で、今回は皇国史観について取り扱います。
 まず皇国史観とは何かですが、具体的には明治後期から戦前の昭和にかけて日本でスタンダードとなった歴史観です。その中身はというと、名前の通りに天皇を中心に何でもかんでも判断する内容となっています。

 具体的には天皇に味方したら「ヨシ!」、逆に逆らったり何かしら干渉していたら「ダメ!」という風に評価する傾向があり、後者において最も顕著なのは承久の乱で後鳥羽上皇を敗北せしめた北条義時と北条政子です。どちらも「天に歯向かった愚か者」代表のように激しく否定されており、鎌倉武家政権の成り立ちにおける役割や功績などはあまり評価されなかったようです。
 また評価自体はされながらも天皇家と関わる部分以外にあまり着目されなかった者として、意外にも織田信長がいます。

 あくまで伝聞で聞いた話で自分がきちんと検証したわけではないのですが、戦前において信長は「天皇家によく寄進したえらい武将」という評価がされており、天下統一の基礎を作ったことや、革新的な兵農分離や鉄砲の運用などはほとんど語られなかったそうです。それどころか、「後に天下を取る豊臣秀吉の旧主」みたいな扱いだったとも聞きます。
 実際にというか、明治大正の小説や当時の文献、歴史資料とか見ても、豊臣秀吉や徳川家康に比べると織田信長の影は現代と比べると異常に薄い印象があります。現代でこそ戦国時代を最も代表する人物ですが、戦前の評価は明らかに現代と比べると低い、というか薄すぎます。

 一方、反対に皇国史観によって評価が爆上げとなったのは言うまでもなく楠公こと楠木正成をはじめとする南朝方武将です。この評価は皇国史観のルーツをたどっていくことで段々見えてきます。
 皇国史観のオリジンは江戸時代における本居宣長の国学にあります。この国学は前回取り上げた徳川史観の思想的対抗馬として明治維新が起こされる大義ともなりました。この国学のうち、水戸で起こった水戸学では南北朝時代に南朝側についた北畠親房が書いた「神皇正統記」を経典の如く大事にしていたそうで、これが明治にできた皇国史観においても最高経典として奉られました。

 神皇正統記をベースに皇国史観が組み立てられたこともあって、南朝方武将はいずれも「天皇家に殉じた忠将」扱いされ、逆に北朝方はいずれも悪魔の手先のようなくらい徹底的に批判されました。
 特にその最大の矛先となったのは、後醍醐天皇が吉野に走るきっかけを作った足利尊氏をはじめとする、足利家一門でした。足利家への憎悪は幕末の頃からも高く、尊氏や義満の木像の首が切られるという事件も起こっており、皇国史観の煽りを当時から受けていました。

 ちなみに、徳川家はどうかというと自分が見る限りだと北条家、足利家と比べると批判が少ない気がします。それは何故かというと明治、大正時代の政府には旧幕臣や徳川家一族も参画しており、そうした大人の事情から批判が抑えられたのだと思います。
 その代わりスケープゴートとばかり、ラストジェネラルこと徳川慶喜に対する批判はなんかやたら激しかった気がします。もっとも慶喜に対する評価は現代でも二転三転しており、徳川家というよりも彼自身に起因するのかもしれませんが。

 話を戻すと、総じてこの皇国史観は天皇の権威を高めるという思想が背景にあることもあって、実証的な研究よりも天皇家との距離感によって歴史的評価が左右されました。また実証性よりも観念性が優先されたこともあり、明治当初に一時花開いた考古学など前史時代の研究も皇国史観が普及してからは端に追いやられるなど憂き目を見ています。
 このように皇国史観の科学性は極端に低く、極端な言い方をすれば神話のようなものであり、学問としてはおけないという風にすら私は考えています。実際、その起訴としている主張や論理には矛盾も少なくなく、いくら国威や権威高揚目的とは言えこんなもの使ってたなとすら思います。

 またこの皇国史観では前述の通り極端な南朝贔屓がなされていたことから、戦後になって皇国史観が否定されたことにより、この辺の時代に対する研究が若干タブー視されるようになったきらいがあります。というのも南北朝時代は、人気が低いというのもありますが、他の時代に比べると研究している人や話題に上がってくることが極端に少ないと前から思っています。
 一応、楠木正成などは「贔屓目なしでも間違いなく名将。だが新田義貞、てめーはダメだ」などと実証的な評価や検証は行われるようにはなっていますが、それでも南北朝時代を扱う書籍は依然少なく、その解説は現代も少ないままです。

 多少しつこいですが私個人としては上記点、現代の歴史学研究にもタブー視させる雰囲気を作ったという点でもってこの皇国史観をよく思っていません。またこの皇国史観自体、歴史学の議論から生まれたというよりも、政争の具として使われるために巨大化していったという背景もあり、非常に気に入りません。
 学問の中立性とかどうとかいうつもりはありませんが、皇国史観に関しては学問というより政府攻撃目的で議論が盛り上がり、その後戦前の国威発揚に用いられるようになったという経歴は、歴史学としてはあってはならない経歴だと考えています。その辺についてはまた次回に自分の見解をまとめます。


<皇国史観において株が上下した対象>
株上げ:南朝方武将、天照大神
株下げ:北条家、足利家

2020年10月26日月曜日

Q3自動車記事の裏側

コロナ終了? 中国自動車市場が大復活を遂げていた(JBpress)

 歴史観の記事の続きを書こうと思ってましたが、今日も残業でついさっき帰ってきたので自分の配信記事の宣伝やります。ぶっちゃけ定期的に書いている自動車統計記事なので、何も解説するものがありません。

 強いて言えば、中国自動車市場のコロナショックからのこれだけの回復は誰も想定していませんでした。下手すりゃ通年での前年比プラスも見えてきているくらいですが、どの自動車会社もバンバン売れているというわけじゃなく日系とドイツ系がやたら売れる一方、中国系メーカーの落ち込みはどんどん広がっており、二極化が進んでいます。
 ただ記事にも書いている通り、何で日系がこんだけ好調なのかは当事者である中国の日系自動車関係者たちもわかっていません。なんとなくハイブリッド車が好調なのかとか、日系車のメンテナンス性、壊れにくさが浸透してきたのかとかいろいろ挙げますが、それにしたってこれほどの支持を得るとは思えないと当事者たちも感じています。

 その点で今回自分がこの記事で指摘している通り、自動車の購入単価がここにきて高く上昇してきていることから、消費のアップグレードこと高い車を購入する層が増えてきており、その上昇先のボリュームゾーンに日系車が上手く入ったのではという分析を今回展開しました。この分析は恐らく、現時点で自分しか主張していないと断言できるものであり、今回の記事では自分の主張を強く前面に出すという構成になっています。なんでそうなったのかというと、Q3は時期的になんか中途半端な時期でデータ分析だけだとあまり面白くないと考えたからです。

 これ以外は特に取り立てて書くことはないのですが、自分の自動車免許は現在キレています、じゃなくて切れています。例によってコロナ期間中に更新時期を迎えてしまい、帰国して更新することもできずどんどん月日が経っています。まぁ中国で使うことないから気にしなくていいけれども、来年いっぱいも帰国は無理だろうから、再来年くらいに行って更新しなきゃいけないと考えるとなんかやぼったく感じます。
 菅内閣では全国どこでも免許更新可能にすることをこの前提起していましたが、この際だから外国の領事館とかでも更新できるようにしてくれるとハッピーになる駐在員はたくさんいる気がします。申請費用は高くついてもいいから、そういうことも検討してくれたらいいなとか思います。

2020年10月25日日曜日

日本の歴史観~その1、徳川史観

 またいろいろ思うところがあるため、日本における歴史観をいくつかピックアップしてまとめてみます。なんでこんなことをやろうするのかというと、「歴史は中立」という考えは嘘だと内心考えているからです。
 歴史というものは得てして勝者によって語られることが多く、また勝者でなくても、その時々の価値観や発見されている資料によって見方は変わります。時にはリアルタイムの評価の方が中立的となってしまうことすらあり、歴史観というのは一種の意思を持ったものであるというの自分の中の定義です。

 そういうわけで一発目の今日は、江戸時代における歴史観こと徳川史観について書きます。

 まず徳川史観というのは何かというと江戸時代の徳川家による支配の中で、当時政権側が指導して、定着していた歴史観を指します。基本的には徳川家が支配する正当性を裏付けることを目的としているため、徳川家にとってとにかく都合のいい解釈がよりどりみどりです。具体的には、

1、徳川家が支配するようになって日本は平和になった
2、家康はめちゃ努力家で勤勉家でえらかった
3、豊臣政権はカスだった
4、武田家はめちゃつよだった
5、天皇家?いたっけそんなの?

 大まかにまとめましたが、割と的確に特徴を突いている気がします。

 まず1番目ですが、「戦国時代を終わらせたのときたら徳川家」的に関ヶ原と大坂の陣を大々的にピックアップしています。これは両大戦が徳川家の大勝利で終わったという背景もありますが、日本は平和になったという主張に関してはあながち間違っておらず、実際に長い間平和だったので実際に真実だと思います。

 次に2番目ですが、これは東照宮をはじめとする徳川家康の神格化などから見て取れます。案外天皇家もこんな感じで、支配の正当性を裏付けるために後からいろいろ神格化していったのかもしれません。

 次に3番目ですが、これが徳川史観の最も代表的特徴でしょう。何も徳川家に限るわけじゃないですが、前政権を打倒した新政権はその支配の正当性を主張するために、前政権が悪だったということにして自らが打ち倒す正義を語ります。豊臣家もこの例にもれず、徳川家に反抗しようとした、平和をかき乱そうとしたという風に描かれていますが、如何せん障害となったのはほかならぬ、最後の豊臣家当主である豊臣秀頼でした。
 というのも秀頼は家康の孫でもあり、また若年であったことから実際に政務を切り盛りしておらず、秀頼が何か悪さをしていたと主張するには徳川家的にも無理があると考えたのだと思います。そのためスケープゴートになったのは主に生前の豊臣秀吉と淀君で、特に淀君に至ってはやはりこれでもかというくらいに悪者扱いされ、豊臣家を滅ぼした中心人物としています。

 実際にというか、現代で検証されている範囲では豊臣家を大きく動かしていた責任者は淀君であると思われ、こうした批判も間違ったものではないと思います。そう思う一方、どことなく淀君がやや過剰に悪者にされ過ぎていないか、大阪方の意思決定者は他にもいたのではないかと思う節もあります。この辺については現代においても徳川史観の影響が残っているのかもしれず、今後更なる検証を待ってみたいのが本音です。

 次の4番目ですが、これも徳川史観ならではです。武田家は三方ヶ原の戦いで完膚なきまで徳川軍を叩いた歴史があり、この事実だけは隠蔽しようにもどうしようもなかったのでしょう。なので、「徳川家の武士は強かった、武田家はさらにその上を行く強さだったから仕方ない」的に、負けたのも仕方ないくらいの強敵認定することで徳川家の権威を守ることになったのでしょう。
 そうした影響もあってか江戸時代においては武田家の活躍を描いた軍記物が多数出されており、ぶっちゃけ徳川家関連よりも多かったんじゃないかと思いいます。またその延長で、大坂夏の陣で家康本陣まで迫った真田家、というより真田幸村に対しても称えるべき強敵認定されたこともあって、真田十勇士をはじめとする軍記物作品が多数生まれたのでしょう。

 逆にというか、これは恐らく私以外誰も主張したことのない説でしょうが、フェードアウトの対象となったのは織田家であるような気がします。というのも江戸時代に流行ったとされる小説や講談を見て織田家の影というものがほとんど一切見られず、その日本史への影響に比して異常なまでに影が薄いです。
 敢えて推論を述べると、徳川家にとって織田家との同盟は半従属的な同盟であり、当事者たちからすれば屈辱的に感じるものだったのかもしれません。それ故に事実自体をねじ曲げたりはしないものの、敢えて黙して語らず、織田家の影をとことん希薄化させるという意図があったのではと推測しています。

 そして5番目についてこれは徳川に限るわけじゃなく室町時代からずっとそうですが、天皇家に関しても影が薄いです。ただ天皇家に関する研究などを弾圧していたわけではなく、実際に江戸中期から国学が発達していき、皮肉なことにそれが明治維新の思想的根拠となっています。
 逆に江戸時代に弾圧された学問の代表格は蘭学こと西洋思想です。これはキリスト教、特にカトリックの侵略に対する警戒感が脈々と受け継がれていった結果でしょうが、江戸中期ごろからは蘭学の実用学的な部分に関しては一時認めるようになったものの、その後も蛮社の獄、安政の大獄など折に触れて弾圧しており、西洋思想に関しては終始厳しい態度を徳川政権は取り続けています。

 総括的に述べると、徳川史観は徳川家というよりも、武士らしい歴史観であるというのが自分の見立てです。強いものが勝って支配するのが当然的な価値観であり、「徳のあるものの支配」というイメージにはなんか程遠いです。実際それだけ徳川家は江戸時代において圧倒的な権力と実力を持っていたわけで、そうした構造的な面からこのような価値観になったのでしょう。

<徳川史観において株が上下した対象>
株上げ:武田家
株下げ:豊臣家、織田家

2020年10月24日土曜日

ハリアーⅡできた(∩´∀`)∩

 何かとは言わないけど戦犯は岩下。


 そういうわけで今日、ハセガワのハリアーⅡのプラモを作りました。


 知ってる人には早いですが「ハリアー」はトヨタのSUVではなく、英国が開発した世界初のVTOL機、即ち垂直離発着ジェット機です。端的に言えば、ヘリコプターの様に長い滑走路なしに真上への離陸、真下への着陸が可能で、尚且つヘリコプターより速い速度で飛ぶことができるジェット機です。


 もちろん垂直離発着+ジェット機を実現するに当たっていろいろな構造的課題が多いことから、「ジェット機としては最高速度はそれほど速くない」、「搭載重量が少なくあまり爆弾とか詰めない」などの弱点を持っています。


 ジェット機としての弱点は多いものの、垂直離発着という他のジェット機にない機能は戦術応用の面で高く評価され、「搭載重量少ないならエンジン強くすればいいじゃない」的に、米国によって中身を魔改造されたのがこのハリアーⅡです。


 そういうわけでこのハリアーⅡは英国生まれ米国育ちみたいな機体ですが、魔改造が聞いたことから英国も逆輸入して採用しています。外見こそ初代ハリアーとほとんど差はないものの、中身はかなり大きく異なった仕様になっているそうです。
 そうした逸話から前から構造に興味があって作ってみたいなと思っており、たまたまプラモ屋覗いたら何故か置いてあったので、その日は何も買うつもりなかったのに衝動買いしてしまいました。ちなみにソ連人民の敵であるうちの親父も昔からこのハリアーに、何故か強い興味を持っていました。

ノズル後ろ向き

ノズル下向き

 その垂直離発着を可能とする最大の機能を実現する特殊なエンジン配置とノズルはきちんとこのキットでも再現されています。見ての通り、ノズルは組み立てた後でも向きを変えることができます。
 なおこのキットですが、パーツ数が少ないにもかかわらずこうしたノズル可変機構も再現されており、かなりおすすめです。組立だけなら2時間程度あれば十分可能で、プラモ組立てに慣れていない初心者にも向いています。

正面図、どことなく「命」っぽい

左からハリアーⅡ、F-14トムキャット、J-20(殲-20)

 例によって大きさ比較のために前回作ったトムキャットと、久々にJ-20を引っ張ってきて並べました。比較対象二つがとんでもなくでかい機体ということもありますが、ハリアーⅡ自体は戦闘機としてはかなり小型です。やはり小型なだけあって、大型のトムキャットと比べてもデカール(シール)貼りはやりやすかったです。
 さっきにも書いた通り、非常に組み立てやすく、尚且つプロポーションも悪くなくて、作ってて非常に楽しいキットでした。ハセガワはタミヤと比べるとディテールにこだわるところがあってこれまで難しいという印象が強かったですが、このハリアーⅡに関しては全くそんなことなく、単純で且つ楽しく組めるキットでした。値段も安かったし。

2020年10月22日木曜日

三菱製ジェット機の開発凍結について

三菱国産ジェット、事実上凍結へ 開発費巨額に、コロナで需要消滅(共同通信)

 やっぱりという結果でした。

 そもそも、「三菱」の名を冠した「MRJ(ミツビシリージョナルジェット)」から「スペースジェット」に名前を変えた時点で、三菱の名を汚すまいという最後の意地だろうと感じたため、この報道に関してもそんな驚きはありません。一部コメントでも指摘されている通り、「コロナがきっかけ」と報じられているものの、実際には「コロナを言い訳」にしただけで、凍結は基本路線だったのだと思います。

 もちろんこの結果自体は私自身も残念ですしどっかで再起とかかけてほしいですが、現実面として既に激しくスケジュールが遅延し、設計自体がもはや陳腐化する中で、リリースにこぎつけても損益分岐を超えることはまずないだろうから、計画が再開されることもまずないと思います。

 それにしても三菱グループもこのところ多方面でミソつけてて、いろいろと大変な気がします。応援したい気持ちはあるものの、三菱自動車の惨状とか見ていて、「俺の方があいつらより三菱車愛してんだよ!(# ゚Д゚)」と叫びたくなります。
 その上で、前から言っていますが次期国産戦闘機のF-3の開発は三菱重工で本当にいいのか。ここはやはり川崎重工にもあたってみて、「飛燕マーク2カスタムリファインZアサルトバスター」とか作らせる方がいいのではと、心の中でずっと祈っています( ˘ω˘)スヤァ

2020年10月21日水曜日

歴史シミュレーションゲームの能力表示の不自然

 いちいち突っ込んだらきりがないですが、信長の野望とかで地味に不自然だと感じる点として、能力値が数値として全部表示される点が気になっています。それこそ戦闘100だとか魅力86など、前キャラクターの能力値が一つのもれなく誰でも簡単に閲覧できる状態とされており、この時代の人達は全員もれなくスカウターを標準装備してるのかというくらいこまごまと能力値が序列化されて表示されています。

 もちろん現実には戦闘力を測るスカウターなぞ存在せず、社内の同僚がどれだけ戦闘力を持っているかを把握することなぞできません。その上で、身内のスタッフがどれほどの能力を持っているのかを手探りで探り、それぞれに適した仕事を割り振ったりするのはマネジメントの醍醐味というか非常に重要な構成部分です。これは何も現代に限らず戦国時代、というより戦国時代の方がこうした能力の見極めが重要だったと思われます。
 具体的には優秀な人材の選抜や、割り当てる軍隊の人数、あとは工事予算の管理や運営など、各人の適性や能力を見極めることは自身の浮沈を大きく左右する要因であったことに間違いありません。しかしそうした能力の見極め作業は、少なくとも私が知る限り、歴史シミュレーションゲームの中で反映された例は一つとしてありません。

 何故ないのかというと、表示済みの能力値をベースにやりくりすることがゲームの大前提(面白味)となっていることと、能力値まで完全にマスクデータ化したらゲームプレイが非常に困難になるという配慮からだと考えられます。ただその辺も最近の技術だったらある程度克服できるように思え、なんとなく気になっていることからもやはり能力値をマスクしたゲームが出てこないかと最近思います。

 一応というか、部分的にマスクデータにしたゲームはこれまでにも出ています。先ほどの信長の野望などは「裏切りやすさ」を左右する義理度というデータがマスクデータになっています。ただこのデータは後々公開もされていることから斉藤道三や藤堂高虎を始め「義理ワン」武将がかなり有名となってて、もはやマスクにする必要あんのかって疑問もありますが。
 また能力値に関しては、現在の能力値はきちんと表示するものの、今後の成長度合いというか成長の早さに関してはマスクデータにしているゲームはいくつか見られます。現在は能力値は低いけど、使っていくうちに呂蒙みたくぐいぐい能力を高めていって頼りがいのあるナイスガイへと変貌していくキャラなどはまさにその恩恵を受け、またプレイしている側も「今はパーだけど将来性を見込んで……」などと考えて使えるので、割かし感情移入も強まります。

 この成長度合いをマスクデータにしている「ギレンの野望」シリーズではこのほか、ガンダム作品の代表的概念である「ニュータイプ」という特殊能力についても完全にマスクデータにしています。このニュータイプはゲーム上で確認できる情報からは全く分からないようになっていますが、見分ける方法はないわけでもなかったりします。具体的には、ニュータイプだと表示されている能力値以上にその実力を発揮するため、戦闘アニメーションを見ると他のキャラの倍くらいビームライフル打ち込んだり、サーベルで切りかかったりするため、こうした実際の現場での戦いぶりからニュータイプであるかどうかがわかるようになってて、この辺は憎い演出だと思います。
 なお昔パワプロのマイライフモードで作ったプロ野球選手の名前は「旧型」と書いて「オールドタイプ」と読ませていました。ゲーム中で生まれた子供は「新型」、「最新型」、「未来型」、「究極型」としていって、後半は段々追い詰められていきました。

 話を戻すと、そこまでリアルに徹する必要があるか議論の余地はあるものの、通常の能力値もマスクにしたシミュレーションゲームもあっていいんじゃないかと思います。では各キャラクターの能力をどうやって判別するかですが、先ほどのギレンの野望みたく実際にコマンドを割り振ってその働きぶりや実績からそれとなく判断させるというのが最もストレートです。
 ただ信長の野望みたいなゲームだったら、同僚同士の評価などを聞くコマンドを設けてみるのもいいような気がします。「あいつについてどう思う?」的なコマンドがあって、それによってキャラクター同士に能力を評価させあって、みんなから評価が高い奴はやっぱり使える的に判断材料としてみたら面白いかもしれません。

 もっともキャラクター全員が正しい評価したら結局意味がなくなるので、キャラによっては自分より能力が高い相手に対して、「あいつなんて大した奴じゃないですよ」みたいなことを言う奴も入れておくとなお楽しくなるでしょう。っていうかこういう奴、現実にもいてリアルだし。
 逆に、どんなキャラに対しても公平に評価するようなキャラクターとかいれば、人材運営面では非常に重宝することになります。こういうシステムがあったら、三国志の闞沢みたく人相見系キャラはもっと輝く気がします。逆に諸葛亮や石田三成とか元々優秀過ぎるキャラには敢えて、どんなキャラにも「あいつは大した人物じゃありません」と言わせたりすればなおいいでしょう。真面目にこういうゲーム、作ってくれるとこないかな。

2020年10月20日火曜日

ベガルタ仙台の女性暴行選手の解雇について

仙台、暴行傷害で逮捕報道のMF道渕諒平を契約解除(日刊スポーツ)

 ついさっきに上記ニュースに関するまとめ記事を読みましたが、またこんな危機管理のない組織があったのかと思え呆れてなりません。事件内容についてはいちいち紹介しませんが、JCASTが書いてある通り所属球団のベガルタ仙台は選手が逮捕されたにもかかわらず事情をしっかり把握しなかった、若しくは把握していながら対処しなかったということで、いくらなんでも世の中舐めているだろうと思えてなりません。

 一応、謝罪公告はサイトに出してはいますが、びっくりしたのは公式ブログの方で、タイトルが「傷心」となっています。書かれている内容は「ブログの更新は今日はお休み」ということだけですが、「いやそれ自体が更新じゃねーか」と思うのと、「それならタイトルは『更新お休みのお知らせ』でいいじゃん」と率直に思いました。
 多少意地悪な見方をしているという気がしますが、「傷心」というタイトルと今回の騒動に対する球団の対応を見るにつけ、「(バレちまって)傷心」にしか私には見えません。っていうかこんなタイトルつけるくらいならDV被害者を案じるような内容でも書けばいいのに。

 そもそも今回の騒動に関しては、JCASTが大体おかしいところ全部つついていますが、逮捕されてから日数も経っているのに球団側は該当選手に対して何の措置も行わなかったばかりか、平常通りに試合にも出場させ続けています。指摘されている通り、球団側は「ここまで大ごとだとは知らなかった」と言ってはいるものの、実際には知ってて黙認していたとしか思えません。知らなかったとしてもそれで済むレベルの話ではなく、厳しい言い方をすれば球団を経営する能力が経営陣にないと言わざるを得ません。
 もっとも一部掲示板を見ると、なんかやたらとベガルタ仙台の球団経営幹部の名前リストを何度もあちこちに貼り付けている人が見かけますが、こっちはこっちでああはなりたくないなと思います。

 ただ、コロナの影響でただでさえ経営が傾いているのにこの隠蔽騒動ときたもんだから、真面目にこれが蜂の一刺しになってこの球団は潰れる可能性もありうる気がします。そう考えると該当選手は、ヴァンフォーレ甲府時代にも女性暴行で逮捕されたことから球団から処分を受け、その後でベガルタ仙台に移ってきているのだから、まるで球団を潰すためだけに移籍してきたような奴だなと思え、つくづく救えない人間のように見えます。

千葉のマッドシティ~消えてゆく店舗

 さっき松戸にあったプラモ屋の「わらそう」についての記事を更新しましたが、わらそう近くにあったカプリチョーザという洋食屋が閉店したとのことでした。そのままこの情報を掲載していた「松戸つうしん」という誰得なんだよと思いつつ俺得なサイトを見ていたら、私が日本に行くたびに定宿にしていた漫画喫茶のマンボー松戸駅前店もついこの前に閉店していたことがわかりました。
 ちなみにどれくらい定宿にしていたのかというと、松戸に3日間滞在した時は2日日ここに泊まり、1日だけ北松戸のルートインに泊まったことがありました。また1日だけ滞在するときは、ほぼ100パーセントの確率でマンボーで過ごしました。なお前に一回空港で旅行目的に関する調査を受けた際に松戸に滞在していたと話して、

「なんで松戸に行ったの(。´・ω・)?」
「いつも泊まっている漫画喫茶があるから(´・ω・`)」
「!!( ;゚;ж;゚;)゙」

 っていう表情をリアルにされたことがあります。

 ちなみにマンボーは松戸駅東口にあるのですが、西口にあるまんがランドもほぼ同時期に閉店しており、東西の漫画喫茶両雄が揃って共倒れともいうべき様相を示しています。さすが松戸、これが松戸。っていうかこの松戸つうしん、閉店情報が多いな(;´・ω・)

 友人曰く、コロナで漫画喫茶は受難の時代だそうで、実際この状況は何も松戸だからというわけじゃなく全国各地で起こっているのでしょう。この辺、「コロナ関連倒産が○○件」などとあまり宛てにならない抽象的なデータばかりマスコミも報じてくるのであまり実感がわきませんでしたが、上記の漫画喫茶はどちらも少なくとも十年くらい前から営業が続いていたお店であることと、私自身が実際に何度も言っていたお店であることから、一気にリアル感というかコロナの影響を感じるに至ります。
 なおコロナ関連倒産数が全く宛てにならない理由を述べると、コロナの影響がない時と比較する倒産数データがないからです。また法人の倒産件数も従業員数など法人規模別で最低限でも出さないと意味がなく、あの手の報道している記者はいくら何でも手を抜き過ぎだし、こんなクソみたいなデータなら報じない方がマシでしょう。

 そういうわけで今後、といっても再来年までは隔離なしで日本に行くことは出来ないだろうから杞憂に終わるでしょうが、もしまた松戸に行くことあったらどこに泊まろうか悩む次第です。普通に北松戸のルートイン泊まればいいだけですが、なんていうかスリルさが足りない。
 ちなみに漫画喫茶で寝泊まりすることについて「この会社で漫画喫茶で寝泊まりするのは自分くらいだ(^ω^)」などと一時名乗っていたことがありましたが、今の職場は体力自慢がやけに多くて、「いや、それくらい平気やで(´-ω-`)」とこともなげに言う連中が多いので名乗るのやめました。

2020年10月18日日曜日

次々となくなる行きつけのお店

 今更ながら新版の「ダイの大冒険」のアニメで、主演声優が「Because種崎」こと種崎敦美氏だと知り、ちゃんと見てみようかなとビリビリ動画で検索したところ、出てきたのが下の画像です。


 上の新版はいいとして下記の旧版のタイトルが常用漢字に直すと「神龍之謎」と、あの伝説のクソゲーと同じ名前になっています。っていうかダイの大冒険に神龍は出てこねぇ

 話は本題ですが先週、ほぼ週一で通っていたラーメン屋にまた行こうと訪れたところ、「契約満期」と書かれた貼り紙とともに閉店していました。中国は2月または10月前後に賃貸契約などを結ぶことが多いことからこの時期となったのですが、それこそ上海の新聞記者時代から通っていた店だっただけに非常に残念でした。
 そのラーメン屋だけでなく、上海市内でもそこそこ名の知れていた日系ラーメン屋の「維心」もこの8月に閉店しています。そのほか細かい行きつけの店を挙げるときりがないですが、コロナ前後で私の外食先はかなり狭くなってきており、変に肩身の狭い思いをするようになってきました。

 コロナの影響に対する中国全体の景気で言うならば、国内旅行も活発に行われている、消費も意外と高級品が売れるなど日本と比べればマシであるものの、外食や小売を中心に営業を取りやめるところが多くなってきています。特に先ほども言った通り契約更新時期である10月1日を過ぎてからというものの、街中でシャッターを下ろした店舗や、ショッピングモールでぽっかり空いたスペースが極端に目立つようになってきており、これら産業は今も非常に苦しい状態にあることが窺えます。
 なお思い出した「しまむら」もこの前上海市内のショッピングモールに出してた店舗を畳んでいましたが、ここに関してはコロナ以前からあまりやる気が見られず、商品もまるで倉庫の様にただハンガーにかけて並べるだけ、ズボンの裾合わせなどのサービスもやってなかったことから、コロナがなくてもいずれ畳むことになっていただろうと私は思います。

 この辺はまたいずれ何か機会があれば書こうかなと考えているのですが、コロナ以前と以後で、なんというか消費習慣が大きく変わってきたような感じがします。具体的には、外食などは回数が減る一方で、嗜好品や高級品などには以前よりも遠慮なくお金をかける人が増えている気がします。
 私の周りでも、「この前○○買っちゃたんだけど」などと、大きい買い物をしたことを話す人が増えており、貯蓄に回すくらいならこの際買っちゃえ的な意識が広がっているのではないかと思っています。自分を含め。

 その辺、データで立証できればまた記事化できますが、もう少し時間を置かないと確認することもできません。ただ単純に考えても、コロナ流行以前と以後で消費習慣が変わることは当然と言えば当然です。
 それこそ毎年海外旅行に行っていた人なんかは今年は全くいけず、その分浮いたお金が貯蓄に回るかと言ったらそうではなく、別のところに回ってくるでしょう。ただその一方で、閉店などにより職を失った人は給与収入を失うこととなり、そうした人たちの失った消費はどのあたりにあるのかなども考慮する必要はあります。とはいえ、これからの消費行動の変化に関しては産業に係らず誰もが注意してみておく価値があると思います。

2020年10月17日土曜日

Youtuber再逮捕事件を見て懸念したこと

 他の人はあまり言いませんが、GP-03デンドロビウムのコンセプトを完全な意味で実現したのが、ある意味V2アサルトバスターなのではないかという気がします。後者に乗っていたパイロットの感想を結論とするなら、「どちらも乗り手のことを無視したモビルスーツ」といったところでしょうか。っていうか改めて考えると複座式のモビルスーツってほぼないな。

店員に奇声、罵声、恫喝...へずまりゅう逮捕の問題動画、警察との口論シーンも  同行のわたきん「安易な考えだった」と懺悔(J-CASTニュース)

 ネット界隈はおろか世間一般でも話題になっている上記ニュースですが、これを見て私は率直に言って懸念を感じました。どういう懸念かというと、「これで自分は処罰、逮捕されないと勘違いするYoutuberが出てくるのでは」という懸念でした。

 今回の逮捕容疑ははっきり言って、件のお店を恫喝したことが直接的な原因ではないというのは誰の目から見ても明らかです。なら何故逮捕されたのかというと、単純に7月に逮捕されたへずまりゅうという人物の逮捕拘留期限を引き延ばすための再逮捕目的が大きいと断言できます。
 聞けば先の逮捕容疑の初公判が10月15日に予定されていたということで、何らかの後半スケジュールにおけるトラブルがあったのかもしれず、それに対応するための再逮捕なんだと私は見ています。逆を言えば、なんで7月の窃盗容疑の後にすぐこちらも逮捕立件しなかったのかが、私には理解できません。

 そもそも今回の逮捕容疑は事件発生当日、お店へ根拠のないクレームをつけていた時点で巡回中の警察官もその場に立ち会っていたそうです。正直、その時点で何故逮捕しなかったのか、少なくともその一連のやり取りをネットにアップロードした時点で動かなかったのかが理解できません。担当が悪名高き大阪府警だったからしょうがないかも知れませんが、今回こうして後になって別件逮捕となったことを見て、「あの程度なら他に大きな問題を起こさなければ逮捕されない」というような、間違ったメッセージをこの手の輩に出すこととならないか、その点を私は懸念しました。
 じゃあどうすればいいかってことですが、このへずまりゅうは叩けば他にもいろんな騒動や脅迫事件を起こしており、それをわざわざネットに動画証拠として残しているので、これらをほぼすべて逮捕立件処分して、犯罪予備軍らにはっきりと警察の方針を示すべきだと思います。途中リンクしたAERAの記事にも書かれている通り、俳優の伊勢谷氏にペットボトルとメントスを手渡そうとした勘違いした人間が公にも映るようになってきており、いちいち言わなきゃいけないというのなんですが、こうした行為は犯罪となるという姿勢を示すべきでしょう。

 その上で、この手の輩が逮捕処分したところで果たしてその後、迷惑行為をやめるかと言ったらそれもまた疑問です。恐らくですが出所後などに名前などを変えてまた同じような行為を繰り返す可能性の方が高いと私は見ており、上記のような摘発が果たして抑制となるかについては議論の余地があります。
 敢えて妥協案を出すならば、よくある三振ルールのようなものを導入するのが手かもしれません、具体的には、こうした迷惑行為によって一度処分されたにもかかわらずその後も同様の行為を繰り返す場合、ネットアカウントのアクセス禁止……は現実不可能でしょうから、真面目に強制収容所などに監禁したりした方がいいのではと思います。本当に何でもしていいというのなら死刑の方が後腐れもなくていいのですが、さすがに今の日本でやろうものなら処刑台の数が足りなくなるだろうし、落としどころとしては刑務所とはまた異なる役割のそういった収容所じゃないかと思います。

 自分でも過激なことを主張している自覚はありますが、こうして実際に事件化していながらも同様の悪目立ちを目的とした追従者が出てきている現状を考えるなら、効率よく叩き潰す方法を果断なくしなければ、無辜の人間が巻き込まれることを防ぐことはできないでしょう。

2020年10月15日木曜日

史上最も女性を見る目がなかった首相

 書くこともないので政治ネタですが、最近になって自民党の杉田水脈議員を引き上げたのは安倍前首相だったと知って、「ああやっぱ」と思いました。というのも安倍前首相はやばいくらいに人を、特に女性を見る目がないからです。参考までに安倍首相本人がかなりノリノリで「将来性がある」と言って引き上げた人材がこちら。

・稲田朋美議員
・杉田水脈議員
・河合克之議員
・河合杏里議員

 どいつもこいつも議員以前に人としてかなり致命的なくらい常識なり責任感の方面で欠けた人たちばかりで、なぜこんなやばい連中ばかり贔屓にして引き上げてたのか見ていて非常に不思議でした。
 また元をたどれば、人の嗜好にケチ付けるのは自分でもどうかと思いますが、「ワーストレディ」こと昭恵夫人を伴侶に選んだことは彼の政治家人生において最も致命的なミスと言わざるを得ません。実際森友問題が取り沙汰されて以降から安倍前首相の発言や判断が目に見えておかしくなっていき、自殺者も出すなど政権末期のレームダックを引き起こしたと私は見ています。

 このほかにも名前は余り有名じゃないけど在任中における総理秘書官らの悪評をかなり耳にします。実際にというか第一次安倍政権の頃も秘書官がかなり暴走したということを聞いており、どうもやばそうな奴ほどやたら側近にしたがる傾向があるように感じます。思うに、安倍前首相の前ではへーこらするけど、寵愛を受けるや周りに対して威張り散らす系の人間を取り立てようとする傾向がはっきり見えます。何故こうした人を取り立ててしまうのかというと、恐らく自分の目で見たことを信じ、周囲の人間の当該人物に対する批評や評価は逆に聞こうとしないタイプなのではないかと勝手に推察しています。

 また閣僚に関しては、岸田氏を外務大臣に据えるなどまだこっちは側近よりはマシだったとは思いますが、先ほどの稲田朋美議員を一時防衛相にしたなど、周囲が反対するにもかかわらず時にオートマチックの拳銃でロシアンルーレットをやろうとするかのような危険過ぎる判断を度々犯しています。この傾向はむしろ第一次安倍政権の頃の方が顕著で、自殺した松岡利勝元農水省の後任に、わざわざ選挙前に決定的なオウンゴールを決めてのけた赤城徳彦氏を据えるなど、やばいくらい人を見る目がありませんでした。しかもこの手の人選ミスの時は大概、周りが大反対する中で安倍前首相が自ら率先して、っていうか強引に押し通して決めるというパターンが多かったというから、なおさら始末に置けません。
 直近でも「ハンコ竹本」をIT担当相に据えており、わざと野党の捌け口でも作ってんのかと思うくらい人を見る目がありませんでした。

 安倍前首相がなんでこんなに人を見る目がなかったのかというと、私が考える背景としては前述のように、自分の判断を優先して他人からの評価や批評にあまり耳を傾けないこと、次におだてられたりするとすぐ相手を信用してしまう癖がはっきり見えます。この点は勝手な憶測で申し訳ないですが、お坊ちゃんゆえか若い頃に騙されたりした経験が少なかったんじゃないかと思います。まぁ若い頃に騙され続け、年とっても騙され続ける人も世の中いますが。
 またこれは後年ほど顕著になっていきましたが、先にも書いたように周りが反対すると逆に意固地になって自分の主張や考え、人事案を押し通そうとする傾向が激しくなっていきました。これは完全に加齢による傾向だと思え、特に第二次安倍政権前半のアベノミクスによる株価上昇を悪い意味で自分の成功体験として自信を深めたせいじゃないかと思います。

 あと個人的に安倍前首相にとって不幸だったのは、メディアもこの辺を人を見る目のなさをあまり指摘していませんでした。なので本人も本気で気づいていなかったのかもしれません。真面目に閣僚や側近人事、まぁ元をたどれば嫁選びの時点からかもしれませんが、その辺の人選は菅現首相辺りに一任しておけば後世の評価はもっと高かったかと思います。少なくとも私の中では、在任期間が史上最長であるということよりも、史上最も女性を筆頭にともかく人を見る目がなかった首相という印象の方が強いです。
 なお変な意味で対極的なのは、宇野元首相かもしれません。

 ちょこっとだけ最後に真面目な話をすると、安倍前首相の人を見る目のなさは現自民党の人材育成面では大きな禍根を残したと言わざるを得ません。「育成下手」と言われた小泉政権でも閣僚から安倍、福田、麻生の三人の首相を輩出したほか、故中川昭一などそれなりに知名度と実力を持った政治家を育成していました。
 しかし安倍政権では麻生氏を筆頭にベテラン優先というかかなり高齢の大臣が多く、一応今の菅総理は確かに輩出していますが、自民党内で安倍政権時に実力と知名度を高めた若手がどれだけいるかとなるとかなり少ないです。それだけに今の菅総理にはちゃんと将来性あって、常識も持った若手を今のうちにしっかり育成してもらいたいところです。

2020年10月14日水曜日

やっぱり増え続けている正規雇用者数

労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)8月分結果(総務省統計局)

 前にJBpressで「コロナで非正規雇用はずっと減ってるけど正規雇用者数はずっと増えてるよ(´・ω・ω・ω・ω・`)」という記事を書いて、「8月以降も増減幅は縮小するだろうけど多分前年同月比プラスが続くのでは」と予想しましたが、見事的中して見せました(=゚ω゚)ノ

 リンク先ページの詳細表を見てもらえばわかりますが、今年8月の正規雇用者数は前年同月比38万人増の3535万人で、今のところ3ヶ月連続増です。前月比ではちょい落ちているものの、8月は元々年間で落ち込みやすい時期なのでそれ自体は特に変だと思いません。なお背景は6月末にボーナスもらって7月から8月に辞める人が多いせいで、9月あたりから再び前月比プラスになるという傾向が多いです。

 自分の記事が効いたのか、8月の労働力調査に関してその統計結果を報じるメディアはあまり見ません。もっとも逆にそれはコロナの中で正規雇用者が増え続けているというこの奇妙な現象を取り上げるメディアもいないということで、それはそれで問題であるという気はします。実際にこの現象についていくつか仮説こそ私も出しているものの、はっきりと裏付ける根拠の証明にまでは至っていないだけに、もし知識ややる気がある人がいるならきちんと調べてもらいたいのが本音です。
 JBpressの記事でも書いたように、産業別の正規雇用者数のデータが公開されていればかなり参考になるのですが生憎そうした肝心なデータほど用意されておらず、未だに暗中模索するような状態です。ただ今回改めてデータを見返したところ、ちょっと気になるデータを発見しました

男:-10万
女:+46万

 上記数字はもちろん正規雇用者数のデータです。見ての通り、男性正規雇用者数は前年同月比で10万人減少した一方、女性はなんと40万という大幅増を記録しています。っていうかいつも女性の雇用がーとか言っているメディアは、何故この特筆すべき数字を取り上げないのか逆にこっちがイライラします。
 この数字から見ても、やはり何かしら特定の産業や業態に限って大幅な正規雇用拡大が進められているのではないかという気がしてなりません。日本にいない自分ですらこうやって取り上げているのに、日本にいるメディアは何をやっているんだと、自分もそんな調べてないけど上から目線でそんな風に思います。

2020年10月13日火曜日

非正規雇用へのボーナス、退職金訴訟の最高裁判決について


 今夜は高嶺響かノムリッシュについて書こうかと思っていたら、友人が上のニュースにつ入れ触れてきたので、仕方ないからこっちについて書きます。まぁ高嶺響に関しては、実は月華の剣士自体は遊んだことないんだけど。

 それで結論から書くと、詳しい判決理由なども見ていませんが、この判決結果については仕方ないのではと思う気持ちの方が私の中では大きいです。というのも私自身、長らく中国現地採用という日本の派遣とかと比べてもかなり扱いの低い立場で働いており、残業代は今まで一度たりとも取得したことはなく、ボーナスに関してももらえた年の数倍は一銭たりとももらっていません。
 ある時なんか年末になんかの調整で200元(約3000円)だけもらえて、「これでいいもの食べろってことかな(´・ω・`)」などとちょっと思い悩んだことがあります。

 ただこうした立場については私自身が志願してなったということもあり、別段不満を感じることはありません。むしろ逆にというか、私以上に優秀で学歴や職歴も高い中国人従業員が私以下の給与に甘んじている現状を見ていると、いろいろと申し訳なさを感じたりもします。

 現地採用ということで日本の同ポジションや職歴から考えれば、恐らく私はかなり低い給与額に抑えられています。何気に先ほど同じ仕事の作業速度や効率標準について調べましたが、誇張ではなく業界平均水準の倍以上で毎日仕事しており、この業界で長い同僚からも、「君、やばい水準に来ている(;´・ω・)」と言われていましたが、実際そうなんだなと今更ながら感じます。でも給与は低いです。
 ただ、中国で同じような仕事をしている中国人はもっと給与が低いです。やはり日本人ネイティブということで私に対して会社も少しは色を付けた給与を支払ってくれており、「中国にいる中国人<私<日本にいる日本人」的な構図の給与構成になってます。

 そうした現状、言い換えるならグローバルレベルでの人材価値競争を見ているしまさにそこに置かれているので、給与額については自分はむしろ恵まれているとすら感じます。逆を言えば、大半の日本人はよくもまぁあれだけ効率も悪く中身のない仕事であれだけいっぱい給与や福利厚生をもらえているなと、内心というか露骨に見下しています。単純に記者職一つ取ってみても、自分ほどアクセス数(=広告料)を安定的に稼げるライターなんて実際そんないないだろうと思いますが、それでも日本国内の恵まれた環境に気付かずに安い給与だと考える井の中の蛙がたくさんいることでしょう。

 その上で話を上に戻すと、先にも書いたように詳細な判決文こそ見ていないものの、今回の結果は当初締結した労働契約の規定に反してないのであれば、やはり仕方ないという気がします。というのもボーナスや退職金は日系企業ではそこにあるのが当たり前な慣習ではあるものの、そもそも労働法で支払いが義務付けられている報酬ではなく経営者のさじ加減一つで決まるものであり、それを他の正規雇用者がもらっているからとして一般的な制度のように扱って非正規にも払えというのは、やはりちょっと違うような気がするからです。
 それこそこの理屈を援用していまうと、その他の福利厚生の適用範囲も無限に広がってしまうような懸念も感じます。そしてそうした適用の徹底を突き詰めてしまうと経営の自由度を引き下げることになりかねず、どこで線を引くかと言ったらやはりここだろという風に私は思います。

 念のため言っておくと私自身は非正規雇用に対する待遇については一考の余地があると考えてはいますが、非正規雇用よりも正規雇用が日本は恵まれすぎてて、グローバル競争に打ち勝っていくためにも、むしろこっちの待遇をみんなして全力で引き下げろよという立場をとります。その上で非正規雇用に関しては、他人任せじゃなくてもっと自分たちで待遇改善に努力しろよと言いたいです。

 そういう意味では今回敗訴したとはいえ裁判を起こした当事者の方々は非常に頑張られていると思え、判決内容について私は仕方ないとは思うものの、当事者の方々については非常に残念であったろうという同情心を覚えます。
 しかし非正規雇用の代表である派遣雇用者に関しては知っての通り、私があれだけ協議や交渉において武器となるマージン率のデータを整理統計して公開したにもかかわらず、全くもって誰も活用しなかったのをみてもうあんま肩入れすんのはやめようと本気で思いました。っていうか見事に誰も会の調査を引き継こうともしないし、派遣雇用者自身も徒党を組んで待遇改善の活動もあまりしないしで、そりゃ大阪城みたく外堀をどんどん埋められてくよと感情を今持っています。

 最後にもう一回言うと、私から見て日本人の労働効率は飲食店一つとっても、もはや誰もオーダーを取りに来ず、客自らがスマホでオーダーを出して決済まで即完了する中国と比べ致命的なまでに低いと言わざるを得ません。にもかかわらず労働者の人件費は高いときたもんで、そんな勤務形態で今後も勝ち続けるなんて思う方が逆におかしく、はっきり言ってやれば日本国内の人件費は無駄に高いです。携帯電話代も無駄に高いけど。
 そうした背景から私は今後、正規雇用に対しても本気でグローバル人材競争にかけて報酬水準を引き下げていかないともう持たないと考えています。そのためにはそれこそまずボーナスと退職金の支給からやめろと言いたいわけで、そうした立場から今回の対象は非正規雇用者であったものの、「払え」っという判決じゃなくてよかったなとも思っています。

2020年10月12日月曜日

メディア記事の裏側

 日本も今人口調査やってるでしょうが中国もまさにそのシーズンで、自分も先ほど大家から外国人用の調査票をもらって記入しました。日本では何故かこの調査に抵抗する人がいるようですが、中立的な科学的調査であって思想的背景なんてまるで関係ないというのに、この調査を拒否しようとする輩はまともな神経をしているとは思えず、早く死んでくれた方が世のためだと本気で考えています。

テレビは斜陽?5年後の日本を映す中国メディア業界(JBpress)

 そういうわけで今日出た自分の記事ですが、この手のメディア業界記事は自分の友人が殊のほか好むこともあるのと、自分もメディア業界に片足突っ込んでいることから普段からよくチェックしており、この記事のネタなどは調べるまでもなく初めから把握していました。それだけあって執筆においては特に苦労はありませんでした。
 むしろネタが有り余っていたというか、本当は新聞業界もテレビ業界も本業が減収減益が続く中、不動産収入に頼る経営モデルとなっているということにも触れようと朝日新聞社のセグメント利益データも取得していたのですが、例によって文字数があっさり制限を超えたせいでそこまで書き切れませんでした。

 記事内容について特に補足することはなく、今回はあまり裏テーマとか設けずに素直に自分の主張と分析を盛り込んでいます。強いて言えば、ヤフコメを見る限りだとあまり反応が得られていませんが、菅総理が進めている通信料金の引き下げが実現した場合、これまでにないくらいテレビ離れが一気に加速すると断言します。この辺は中国に来ないと実感できないと思いますが、真面目に今は動画サイトがテレビ局の役割を完全に果たすようになってきており、番組制作者もこちら側で活動をするようになってきています。

 同じくヤフコメに着目すると、今回もまた「中国との比較なんて宛てになんねー」的なコメントを残す輩が見られますが、それにしてなんかみんなやたらと反論してくれてます。中でも、他の国はレーザー兵器に切り替えている中、日本は過去の栄光に頼って未だに火縄銃を使っているという例えを用いている人はなかなかわかりやすい表現の仕方で、次自分もこれ使おうとか思いました。
 このコメントの流れに関して、私自身はもっとヤジが来ると思ったのですが、この記事に関してはやたらと自分の主張に賛同する向きが多かったというか、概ね同意するようなコメントが多く、反論コメントには「現実を見ろ」的なツッコミが多くて逆にびっくりしました。

 こうなった理由を分析するとしたら、恐らく内容が業界分析ネタであっただけに、きちんとした文章を読めない輩は見出しの段階でもう読めなくなったからではないかと思います。そんなに難しいこと書いているつもりはないのですが、経済関係の話になると途端に日本語読めなくなる人は確実にいます。

 最後に蛇足として付け加えると、記事にも書いているようにテレビ業界市場はこれから成長する要素はほぼ皆無に近く、利益を伸ばそうものなら競合他社を潰すか、大規模なリストラを行うよりほかに道がありません。番組の海外販売ができるならともかく、かつての「風雲たけし城」ならともかく今の日本の番組で海外に売れるのはアニメと「半沢直樹」くらいでしょう。
 にもかかわらず、日本のテレビ業界は自分たちが斜陽産業にあるという自覚がなく、未だに社員も高収入を貪っています。真面目にこのまま改革しないならこれから5年から10年にかけてはっきりと彼らのいる世界が変わってくると思われ、かつての栄光も今やのような事態になると思います。

 新聞業界も同様ですが、日経新聞はこの辺というかネット方面の改革が割と成功しているものの、他のところはこれから不動産業が主業となっていくでしょう。将来、「不動産屋がどうして新聞を発行しているのか?」というトピックで語られるかもしれません。

2020年10月11日日曜日

左足首の痛みについて

 ここだけの話ですが、自分は歩行速度が極めて速いです。平均で言えば中国人は日本人より明らかに早いのですがそれ以上に自分早く、真面目に一般日本人と比べたら倍くらい早い気がします。実際に日本から来た人に上海を案内している時はいっつも「歩くの早い!」と言われますが、自分の方は自分で「こんな歩くの遅くて病気なのでは?」とリアルに考えていました。
 ただ歩く速度が速い分、歩き方は結構変な歩き方になっています。具体的にはかかとをほぼ付けずに前足部分のみで着地、踏みだし、方向転換の全部をやっているような歩き方で、そのせいか靴下もかかとが擦り切れることはほぼなく、逆に前足部分から薄くなっていきます。

 さてそんな私ですが実はしょっちゅう足の筋、具体的には見出しに掲げた左足首の外側付近を痛めることが多いです。一旦痛めると結構長引き、この間は革靴で歩くときなんかやや引きずるような感じで庇いながら歩くことから、歩行速度も急激に落ち込みます。
 一体なんで足のこの部分を痛めるのか。以前から疑問に思ってて考えた理由としては、

・歩くときに左足首に重心をかけ過ぎている
・何度も怪我してやや癖になっている

 この二つで、対策として右足に重心を傾けたりいろいろしましたが全然解決しませんでした。先月もこの左足の痛みが激しく歩くのも鬱陶しいくらいだったのですが、それ以上に地味に困ったのは自宅にいる時でした。
 というのも私は自宅パソコンを弄る時はよく、椅子の上に胡坐をかいているからです。その状態でこうしてブログなどを書いたり掲示板などを除いているのですが、左足が痛い時は胡坐の姿勢だと足首が曲がるため座っているだけでも痛く、「一体どうしてこんな痛いんだろう。っていうか胡坐の姿勢って結構足首曲がるもんだな」などと考えていたら、

「あれ、もしかして椅子の上に胡坐かいて足首を思いきり曲げているから筋痛めてるんじゃないの(。´・ω・)?」

 という天啓が突然ピカーンと降りてきました。
 実際にというか胡坐の状態だとよく左足を下にして、思いきり体重かけていました。でもって左足首もまさに痛む外側部分が大きく曲げられる形で体重がかけられつづけており、もしかしたらこの姿勢が良くないんじゃないのかと初めて気が付きました。
 この事実に気が付いた後、試しに椅子の上に胡坐かくのをやめてみたら自分でもびっくりするくらい左足の痛みがなくなりました。てかやっぱ原因は椅子の上での胡坐にあったようです。

 そういう言わけで今は椅子の上に普通に座る姿勢でパソコンを弄っていますが、やはり胡坐をかきたいという欲求にかられることがあります。今度パソコン用のデスク買うときは敢えて低い机にして、初めから胡坐スタイルでパソコン使うようなのにしようかなとも検討していますが、それはそれでまた足首痛めそうで悩ましいところです。

2020年10月10日土曜日

上杉謙信を何度も裏切り続けた男

 今日は土曜ですが中国では国慶節連休を増やすために休日を差し替えられた挙句の振替出勤日となり、普通に会社行って仕事していました。ソ連人民の敵であるうちの親父同様、割とワーカーホリックな一族ゆえか仕事があれば会社行くのは割と楽しいのですが、今年全然有休消化できてないから一週間くらい休みたいです。あとF-14作ってしばらくはもういいやと思ってたけど、またプラモ衝動買いしちゃったから作る時間が欲しいです。

佐野昌綱(Wikipedia)

 そういうわけで久々の歴史記事ですが、上記の佐野正綱って誰かと聞いてすぐ答えられる奴は多分いないと思います。っていうか自分もほんの30分くらい前に、「なんなんこいつ(;゚Д゚)」とばかりに初めて知ったくらいですし。
 では佐野昌綱とはどんな人物かというと、呂布奉先もびっくりなくらい上杉謙信に対し何度も裏切っておきながらその度に何度も許してもらったというウラギラーです。真面目に同一勢力に対する裏切り回数とその規模で言えば日本屈指かもしれず、それでいて天寿を全うしたのだからかなり半端ない奴です。

 佐野昌綱は北関東の豪族である佐野氏の一族として生まれ、成人後はその当主にもなっています。居城とする唐沢山城は現在の栃木県佐野市にあり、ここは例の佐野ラーメンで有名な佐野市ですが、今日これ以後は私の中だと「ウラギラーの街」として認知されると思います。

 さてこの佐野昌綱ですが、その名が歴史の表舞台に出てくるのは1560年、かの有名な上杉謙信の小田原城攻めの年です。この年、上杉謙信は関東の秩序回復と関東管領上杉氏の再興を掲げて越後から関東地方へと進出しました。この際、関東にいる諸将に対し、「ぼくと契約して、北条家をやっつけようよ」と激を飛ばし、これには佐竹氏を初めとする多くの勢力が馳せ参じ、佐野昌綱もこれに呼応する形で上杉家に恭順します。
 ただ佐野昌綱の上杉家への恭順後、その拠点である唐沢山城は割と立地のいい重要拠点であったことから北条氏から攻撃を受けます。この際に上杉謙信(名前は今回これで統一)は救援に馳せ参じて、佐野昌綱とともに北条方を撃退したそうです(異説あり)。

 ただその後、上杉謙信の小田原城攻めは失敗に終わり、武田信玄との信濃を巡る争いから上杉謙信が越後へ引き返すと、再び北条氏の圧迫が強まったことで佐野昌綱は今度は北条方に恭順します。この時の行動に関しては確かに上杉謙信の去った後、頼るべき相手もいないのだから北条家につくというのもよく理解できる話です。
 しかし、やはり唐沢山城は立地がいいというか要衝であったことから、信濃問題を片づけた謙信が関東に戻ってくるとこの地を奪回するため攻撃を仕掛けてきました。この時は冬の到来と唐沢山城の防御力もあって落城を免れ、佐野昌綱は上杉軍を見事撃退しています。この戦いの翌年も上杉軍は年明け後に唐沢山城を攻め込んでいますが、この時もまた見事撃退して、「上杉軍を二度も撃退した」ということで昌綱の知名度もバリューアップしたそうです。

 しかし相手はあの上杉謙信。二度撃退された後もやはり立地がいいせいか要衝と見られてまた唐沢山城は攻撃を受け、今度ばかりは上手くいかずに落城寸前まで追い込まれます。ここに至って佐野昌綱は再び上杉謙信に降伏し、謙信も昌綱のことを許しています。でもって謙信がまた越後に帰ると、まるでテンプレートの様にまた北条側に寝返りました。
 今度という今度は謙信も本気となってかなりガチで攻め込んできて、何度もある唐沢山城の戦い中でも最大の激戦となったそうです。追い込まれた昌綱は仲介者を通してまたも謙信に降伏し、謙信が越後に帰った後にまたも北条側に寝返っています。ただこの時の激戦に懲りたせいか、この次は上杉軍が接近してきただけでまたすぐ降伏し、さすがに謙信も昌綱にいろいろ懲りたのかこの時になってようやく人質を取るに至っています。人質は効果があったようで、昌綱もその後は上杉家に臣従を続けました。2年間だけだけど。

 2年後、昌綱が裏切った後にび上杉軍は唐沢山城を攻めるも、冬の到来によって一時攻略は中断したものの、インターバルを置いて再び攻め寄せると昌綱はまた謙信に降伏しました。でもって謙信もあっさりと許しちゃってます
 けどその後なんだかんだあってやっぱり昌綱は謙信を裏切って北条側にまた付き、上杉軍ももう何度目ってくらいに立地の良い唐沢山城を攻め込んだものの、またも冬の寒さによって攻略を断念し、その後1574年に佐野昌綱が死ぬまで北条側でい続けたそうです。

 上記の一連の流れは「唐沢山城の戦い」にまとめられていますが、一読して感じたのは「謙信いい人過ぎない?」っていうことと、「こんなS級ウラギラーがまだ日本に潜んでいたのか(゚Д゚;)」という感想でした。前述の通り、「謙信に攻め込まれる→降伏する→謙信が帰る→裏切る」をテンプレートの如く延々と繰り返しており、自分だったら途中で一族根絶やしにしても飽き足りないくらい怒り狂って処分したでしょう。伊達政宗あたりなら1回目の裏切りの時点でそれやってただろうし。
 まぁこの辺は関東の独特の価値観というか他の豪族に対し寛容さなどを見せる外交的配慮もあったのだと思いますが、それにしても何度となく裏切り、何度となく上杉軍を撃退しているあたりはさすがなものです。そういう意味では「日本の呂布奉先」と言ってもいいくらいな人物で、こんな面白い奴がいたことを今まで知らなかったのが恥ずかしいとともに、まだまだ探せばこういう人物に巡り合えるものだと妙に今興奮しています(;゚∀゚)=3ハァハァ

2020年10月8日木曜日

中国のある団地の立地の良いマンションの末路

 先日ある知人から聞いた話です。
 中国では団地のことを「小区」と呼びますが、実際に一か所の土地に十棟以上のマンションを集中して建築した上に周りを塀で囲い、敷地内外を結ぶ出入り口に警備員を置くなどすることが一般的であり、団地そのものが一つのエリアとして成り立っています。ただそれこそ土地に目いっぱい建物を建てようとすることから、棟によっては日当たりがよくなかったり、出入り口からやたら離れていたりなどとそれなりに差があります。それだけに、条件のいいマンションは他のマンションに比べ高値で取引されます。

 友人から聞いた小区もまさにそんな感じで、完成時に何棟もあるマンションが一斉に分譲へ出されたそうです。そこでもやはり日当たりや方角などの面でいい悪いがはっきりしていて、確か東側の一番端にあるマンションが最高値を付けたそうなのですが、分譲から数年経った後、転売価格が一番安くなっているのもそのマンションだそうです。

 最高値が何故最安値へと変貌したのか。理由は部屋を購入した層にありました。

 そのマンションは区画内で最も人気であったことから、投資目的で購入する人が多かったそうです。無論、これら購入者は投資目的で購入したのであり自分たちは既に別の家を持っているためそのマンションには済まず、値段が上がって転売するまでの間は賃貸へと出していました。こうしたオーナーがそのマンションには多かったことから、他のマンションと違ってそこだけ賃貸入居者の比率が高くなったそうです。
 やはり自分の家に住んでいる人と、賃貸入居者では住宅に対する意識が違います。特に中国にはリアルにバーバリアンみたいな入居者も少なくないだけに、その最高値だったマンションは共有設備部分が荒れに荒れ、また住んでいる人同士で諍いも絶えなかったりするなど、同じ区画の他のマンションと比べて明らかに環境で劣ることとなったわけです。その結果、値段も他のマンションよりも落ちていったというオチでした。

 この話はなかなか興味深いというか日本でもありうるなと自分は感じました。初めから賃貸用のマンションとして作られているならともかく、持ち家用として作られたものの投資目的で購入する層が多かった場合は賃貸入居者が多くなり、入居者によっては荒れる一因となります。そもそも投資・転売目的で購入するオーナーであれば建物の修理や保善に対する意識はあまり高いとは言えず、そうした方面の計画や話し合いについても非積極的となりうる可能性もあり、賃貸入居者に至ってはそんな意識なんて初めからゼロです。

 そういう意味では全部が全部というわけではありませんが、その建物の入居者やオーナーの構成は団地においてはかなり重要であるということと、投資目的で買われることが多いマンションには要注意であるように思います。自分のような賃貸入居者にとっても、流れ者が多く住むマンションというのはやはり気を付けた方がよさそうです。

2020年10月7日水曜日

リアルタイムで見たFF7

 先日友人とFF7ことファイナルファンタジー7の話題になった際、「未だにFFヒロインでティファとエアリスのどっちが上かいっつも槍玉に上がってくる辺り、FFシリーズ史上最高傑作と言われるだけの影響力を持ってるよね」という話をしました。知っての通りこのFF7は先にPS4でリメイク版が出され、好評だったうえにセールス的にも上々だったと聞きます。20年以上前の作品のリメイクでこれほど話題になるというのも、恐らく過去になかったことでしょう。

 このFF7ですが、初代の発売日は小学生の頃にリアルタイムで私は見ていますが、確かに当時はインパクトが絶大でした。それまでの3Dというと初代バーチャファイターの様にカクカクしたものという印象でしたが、FF7ではムービーシーンが非常に滑らかなテクスチャで描かれており、また装備する武器によって画面に映る武器も変わるなど、今となっては当たり前ですが当時としてはあり得ない表現が多彩に詰め込まれていました。

 ただそうした映像表現方面より私個人としては、単純にゲームとしての面白さ、完成度が高かったからこそ現在に続くほどの高い評価を得たのだと考えています。普通にゲームとして遊んでいて楽しく、またストーリーも当時はエヴァンゲリオンの影響で「自己とは何か?」的な内容がやたら流行っていましたが、FF7もこの手のビッグウェーブに上手く乗り切ったストーリーで、時代に歓迎されていました。
 またキャラクターデザインも今から見ても古臭くなく、実際にリメイク版でも衣装などは特に変更されなかったことからも完成度の高さが見て取れます。まぁバレットは蝶野みたくグラサンかけられてましたが。

 ゲームシステム的な面で言えば、マテリアを付けたり外したりすることでまほうやアビリティを変更するというのは単純でよくできたものでした。つくづく思いますが複雑すぎるシステムはゲームにとって基本負荷となり、実際に次作のFF8は「ためなきゃいけないのに使う必要もある」という二律背反で複雑なジャンクションシステムにより、私も含め理解し切れなかったプレイヤーから顰蹙を買いました。あれは絶対小学生とかには理解できないだろうし。
 その顰蹙を買ったFF8の影響により、それまで右肩上がりだった販売本数がFF9では初めて減少に転じたと言われています。実際私もFF9以降はPSPのFF零式を除いて一切遊んだことがなく、私の周りでもFF8でシリーズに見切りをつけた人は少なくありませんでした。

 そうしたFF8との比較もあって、「あの路線を続ければよかった」的にFF7の評価が逆に高まっていったというような感じすらします。実際FF8が出た後も、「エアガイツ」などFF7のキャラクターは他のゲームにもゲスト参加することが多く、キャラクターに対する評価はFF10が出るまでは無双状態でした。まぁ現代ではライトニングさんがいるけど。

 このほか思うことを書くと、まだFF7まではそれ以前のシリーズとつながりがあった気がします。クリスタルこそ出てこないものの、FFらしさというかストーリーや戦闘、遊び方はまだ継続していましたが、それがFF8でぷつんと途切れた感じを当時遊んでて感じました。やや懐古主義的ですが、そういったところが今でもFF7の評価を高めているのだと思います。

2020年10月5日月曜日

F-14のプラモ( ´Д`)=3 フゥ


 というわけでF-14ことトムキャットのプラモを作りました。キットはF-4ファントムの出来が良かったのでまた韓国のアカデミーの物を使いましたが、今回もパーツの整合性が高く、満足できる仕様でした。

全景

羽開き状態

羽閉じ状態

 知ってる人には早いですが、このF-14は状況に合わせて羽が閉じたり開いたりする可変翼機構、要するに変形することで有名です。このキットもその点がきちんと反映されています。

キットだとここまで開く

デカール多くて貼るの辛かった

尾翼部分はとにかくごつい

上からみるとこんなん

左からF-16、F-4、F-14

 作ってみて初めて気が付いたというか、F-14はめちゃめちゃでかいです。上に引かクズから見てもわかるでしょうが、全長もさることながら胴体部とコックピット部の分厚さが桁違いで、ごん太って感じがしました。胴体なんかエアインテークの関係もあり、なんていうか肩幅が分厚い感じがします。

遠近感が崩れる構図

上がSu-35、下がF-14

 これまで散々でかいでかいと思っていたSu-35ことフランカーですが、トムキャットと並べるとそれほどでかさを感じません。むしろ胴体部分の分厚さから、トムキャットの方がごつく感じます。

正面から比較

どっちも凛々しさはすごい

 かねてからトムキャットはその変形構造からプラモキットとしては人気だけれど作るのは難しいと聞いていましたが、実際にそう感じました。変形機構に加えがたいがでかいことから重量面で明らかに他の戦闘機より重く、組立て時やデカール貼り付け時にこの重みで難儀しました。このアカデミーのキットはパーツの整合性が高いことからまだよかったものの、これで整合性も悪かったらきっとかなり苦戦していたと思います。

 っていうか製作している期間、恐らく連休前の仕事の集中で異常に緊張し、連休はいって緊張がほどけたことから風邪をひいて、昨日までの記憶がやや曖昧です。簡単に10月以降の動きをまとめると、

10/1:1日中プラモを組み立てる
10/2:昆山まで合計100㎞を自転車で走り、帰りにまた車に自転車をぶつけられる(無傷)
10/3:風邪と疲労でフラフラなのに友人の段取りが悪くグダグダな昼食、その後記憶がない
10/4:風邪なのに午前中JBpress記事の取材して、午後にプラモのデカール貼る
10/5:午前に友人の買い物に付き合い、午後はずっと寝ていて6時半に目が覚める

 なんか連休だけどあんまりのんびりできていないような気がして、連休のイメージないです。っていうかこのトムキャットを組むのに約1.5日消費しており、他のキットと比べてもやはり段違いな作業量です。あと2日に車にぶつけられた際はぶつけられる箇所を後輪車軸に調整して車体、身体共に無傷だったけど、自分が直進するところを向こうがカーブで衝突までノーブレーキで突っ込んできやがったからやっぱ警察呼んでおけばよかったと後悔しています。

2020年10月3日土曜日

学術会議に関する報道について

 昨日久々に100㎞走ってきて、かつてないくらい濃い色のおしっこが出てくるなど疲労が半端ないです。またそんなときに無駄な騒動持ち込むのもいるし(;´・ω・)


 話は本題に移り、ある意味菅政権にとって判子禁止を除けば初の政治トピックかもしれませんが、上記の学術会議委員の任命問題が大きな話題になっています。例によって他のメディアがきちんとこの問題について論点をまとめ切れていないので私の方からまとめますが、私の結論を先に述べると、「わかって聞いてんのかてめぇら?」といったところです。

 騒動の発端は既に報じられている通り、学術会議が新規会員候補として名簿を出したところ、官邸側では6名の人物に対し任命を拒否しました。この官邸の行為に対し学術会議側は、学問の自由を脅かす行為だと批判した上で、改めてこの6名の人物を任命するよう現在求めています。この6名についてはこれまでに、安保法制や共謀罪に反対する姿勢を示していたと報じられ、こうした過去の行為や思想が煙たがられて任命が拒否されたのではないかと伝えられています。

 ここでまずどこもまだ報じていない最初の疑問点を述べると、今回推薦された前105名中残り99名のうち、安保法制や共謀罪に反対した人間は他にいなかったのかという点です。どちらもアカデミックな連中はほぼ全員、審議中に反対しか口にせず、あの安保法制の具体的な中身についてはビックリするくらい誰も言及していませんでしたが、99人もいりゃ二桁は反対表明や署名に加わった奴がいたんじゃないかなと勘繰っています。
 無論それは個人思想に基づく行動なので別に行為自体を否定するつもりはありませんが、仮に他にもいたとした場合、任命拒否された6人と何が違うのかという話になってきます。この点を考慮すると、やや極論かもしれませんが安保法制や共謀罪は今回あんま関係ないんじゃないかと報道を見た当初に感じました。

 では何故官邸は任命を拒否したのか、否、菅総理は任命を拒否したのか。今回の任命拒否の主導者は、自民党内の一部グループ、特に菅総理本人かそれに近い者たちだと私は見ています。根拠としては就任早々に行われたこと、インタビューに対する菅総理の反応を見ていると確信犯と思しき発言が見受けられるからです。
 無論、前々から気に食わないとみていたのだろうから今に始まるわけじゃないものの、個人的に気になったのは、何故就任早々いきなりこれを打ってきたのかという点です。

 この任命拒否ですが、十中八九アカデミックと国民の反発を食らう決断です。就任して安定軌道に乗ったり、別に大きなニュースがあって打ち消せるというタイミングでもないのにどうしてここでやってきたのか。単純に任命時期が重なっただけかもしれませんが、この点について私は、決断を急ぐ必要があったのではないかと考えています、
 ぶっちゃけて言うと最初は何か金の絡みがあるのではないかと疑いました。無論何も証拠もなく私自身も当たると思っていない憶測ですが、そこまで官邸側が急いで決断したこと、この6人に限定されたことには何かしら背景があるように思えてなりません。

 そこへ出てきたのが中国の千人計画で、学術会議がこの千人計画となにかしら関与があるのではないかという主張がネットでいくつか出ています。ただざっと見たところはっきりとした売国行為は確認されずまだ疑惑段階ですが、仮にそうだとした場合、任命拒否の理由を官邸が言えるわけがありません
 それこそ、「中国に技術を流している売国奴だから任命を拒否した」とはっきり説明してしまったら、中国側が反発することは確実です。お互い事実関係をわかってはいても、口に出してはならない内容というのは国際社会ではアリアリです。その上で、学術会議側に対しては「わかってて聞いてんのか?」と私は思ったわけです。

 ただ何度も繰り返すように、千人計画との関与で噂段階であり真偽ははっきりしません。しかし仮にこれに準じるような理由だった場合。政府がそのまま説明することは外交を始め多方面で不利になります。敢えて落とすならば、「諸事情を勘案して……」と説明した上で、どっかのマスコミに「実はこうだった!」的に情報を流すくらいが関の山でしょう。こうした理由から、恐らく今後も政府は公式に任命拒否理由を明かすことはないと思います。

 その上で、一部報道でも出ている通り「そもそも学術会議って何なの?」という問いに対し、学術会議側も説明を行う必要があると思います。政治マニアを勝手に気取っている私ですが、この団体については今回の一件で初めてその存在を知りました。少なくともこの団体がどんな提言をして、政策や方針に影響を及ぼしたかなんて話は全く見たことがありません。
 税金で運営されていることを考えると、彼ら自身も任命拒否理由を官邸に問うだけでなく、自分たちがどうして存在していて、どんな活動や提言や成果を持っているのか、その辺はっきりさせる必要があります。Wikipediaでも、

「日本学術会議には毎年約10億円の予算があてられているが、2008年(平成20年)度で日本学術会議が出した提言等の本数は69本であり、2008年は1本の提言等に当たり平均552万円かかっている計算となる。」

 と書かれています。もっとも、552万円が相場的に高いか低いかも私じゃわかんないですが(;´・ω・)

 さらにぶっちゃけた推測を述べると、今回の動きから見て、またメディアの報道を見ていて、恐らく官邸は任命拒否した6人だけでなく、学術会議自体を廃止、または縮小させたい意向にあるのではないかと見えます。まぁシンクタンクとして機能していないなら当然のことですけど。

 最後に、この学術会議に関する報道を見ている限りだと、時事通信と毎日新聞がやたら記事本数で突出しています。この辺、どこがたくさん報じているかを見ているといろいろ背景が探れるかもしれません。

2020年10月1日木曜日

中国における日本の果物の活況

 先日近くの八百屋にバナナ買いに行ったところ、「秋月梨」と日本語のシールが貼られた梨が店頭に並んでいました。原産地ははっきりわからないものの、恐らく「あきづき」品種の日本から輸入された梨だと思われます。では何故この梨が上海の八百屋に並んでいるのかというと、恐らく中秋の名月のシーズンというのもあると考えています。
 というのもかつて香港で記者していた時に取材した大分県日田市の方が、中国では中秋節に月餅など丸いものを月に見立てて食べることから、地元原産の大きな梨をこれまた名月に見立てて台湾などで売り込みをかけ、ある程度認知されるのに成功したという話を聞きました。当時は香港で売り込んでいましたが回り回って上海でもこうしたマーケティングが功を奏したのか、こうして私の目の前に日本の梨が並んだようです。

 何気に最近、上海市内で日本語ラベルの果物を見かけることが多いです。代表格はブドウの社員マスカットで、8月ごろからどのスーパーや八百屋に行っても並んでいる有様で、中国語で評判をネットで見てみても「本当に上手い、でも値段もっとどうにかならない( ;∀;)<タカイ」みたいな感じで、意外と各地で受け入れられているようです。
 実際にと言っては何ですが、果物というのはおいしい品種を一度でも食べてしまうと、もうそれより味の落ちる別品種は食べづらくなるというえぐさがあると前から思っています。米とか肉はそうではないものの何故果物だけこうした特徴を持つのかですが、さっき1日中プラモ作ってへとへとのまま外食した帰り道で考えたところ、他の食べ物と違って調味料をほぼ全く付けずに果物は食べられることから、味が上位品種基準で固定されやすいのではないかと思います。それこそ米や肉は多少質が悪くとも、調味料でいくらでもごまかせるし。

 そうした上海の日本産果物の状況を社員マスカットを中心にJBpressでも報じようかなと前に考えたことがありましたが、社員マスカットは今品種流出問題でやや揉めており、また中国の店頭で並ぶ社員マスカットが本当に日本原産で輸入されたものか確認がし辛く、下手に書くと火傷すると思って結局は見送りました。
 たださっきにも書いた通り、果物というのは一度おいしいもの食べるともうそれ以外食べられなくなるという傾向を持つだけに、日本が売り込むチャンスはかなり大きいと前から思っています。この辺、米国産オレンジ輸入解禁後、日本国産みかんの消費量がかえって増加したという話と絡めると結構面白いのですが、ガチで書くとしたら結構慎重に取り扱うべき内容も多いだけに、こうしてブログで書くにとどめておきます。

 それにしても、真夏の激務が祟ったのか本当に体力が落ちている。これで明日また100㎞自転車で走れるのだろうか。