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2017年10月14日土曜日

眠れない夜は寝なくていい

 つい先日、ダウンロードしたまま一度も遊んだことのなかったゲームをやろうと思ってPSVitaの2枚あるメモリーカードのうち普段使わない方を久々に入れて起ち上げたところ、何やらデータがおかしくなっていてゲームが起動できませんでした。仕方ないので該当のゲームを削除したところ、「完全に削除しきれませんでした」と表示された上、ゲームのデータ分が丸々そのままシステムメモリ使用量に乗っかり、メモリーカード全体で容量が全く増えないという妙な事態に発展しました。
 数メガ単位ながらともかく普通に2ギガ分の容量が消すこともできないままメモリーカードに残ってしまい、「こんなんどないすんねん!」と腹立ちながらソニーのカスタマーサポートへメール打ちました。

 結果から言えばこの問題は解決でき、翌日にカスタマーサポートからメモリーカードのフォーマット方法を教えてもらい、それに従ったところ通常通り動作するようになりました。っていうかメモリーカードのフォーマット方法が分かりづらい気がする。

 問題は最終的に解決したものの、カスタマーサポートへ連絡したその日の晩は非常にイライラしていました。何気にこの際、フリスクみたいなラムネ菓子が手元にあって奥歯でガリガリ噛み締めていましたが、怒り抑えるに奥歯で噛むのって結構有効だなと感じました。
 でもってその日の晩、布団に入ったものの案の定というかあまりよく寝られませんでした。ただ、寝られなかったということ自体にはストレスは感じず、「やはりあの記事の言う通りなのかもしれない」などと妙な納得感が頭をよぎり、翌日は睡眠時間が短いにもかかわらず割と気分良く起きられました。

第81回 不安で眠れない夜に​も意味がある​ 嫌な記憶を弱める不眠(ナショナルジオグラフィック)

 この記事によると、ストレスなど不安を抱えた状態で眠り辛くなるのは、睡眠によって悪い記憶が固定化されるのを防ぐ効果があると指摘しています。そもそも記憶というのは睡眠を経て固定化されることは種々の実験から明らかであり、この指摘はそれを応用したものですが、なかなかに説得力を感じていたこともあってか実際にストレスフルな状況であまり眠くならなかったという体験をして、尚且つあまり眠れなかったにもかかわらずその翌日はそんなに調子悪くなかったため、身を以て更なる納得感が得られました。

 よく夜に寝ようと思ってもなかなか眠れないと気分が悪くなりがちですが、開き直って眠れないには上記のように理由があるのだと思えば案外すんなり受け入れられます。またそういう夜は眠れないからストレスになるのではなく、ストレスがあるからこそ眠れないというケースが多いとも考えられ、ストレスを軽減させるために眠くならないとも考えられます。
 先ほどの夜もまさにこんな風な思考の展開をしたため、多分自分の中ではうまくストレスを制御できたのではと思います。ここで話を終えてもいいのですが今日ふと自転車乗りながらに思ったこととして、「眠らずに働くサラリーマンとはなんぞや」というのがありました。

 たとえば、私なんか1日7時間は眠らないと気が済まず、休日もしょっちゅう昼寝するくらい睡眠が好きなため、1日の睡眠時間を減らしてでも残業を繰り返すようなサラリーマンとか全く理解できないしなりたくもありません。体力的にも自信がなく、睡眠時間を減らしたら私の場合は十中八九能力も激減するでしょう。
 しかしそうした短い睡眠時間でも働き続けるサラリーマンたちは、「そんなに寝なくても大丈夫」、「それほど眠くならない」などと話す人もいます。この発言、特に後者について先ほどの話を加味すると、もしかして激務によって常にストレスフルな状態だから眠くならないのでは、という考え方が浮かんできました。皮肉な話ですが、忙しくて辛い状態であればあるほど体が睡眠時間を減らそうとして、結果睡眠が減りながらも働き続けられるようになるかなと思った次第です。

 またオチに困る話の持ってきかたしましたが、眠れない夜は悪い記憶が固定されてしまうので無理して眠らなくてはいいとは思うものの、激務状態で眠くならないというのもまた考え物だと言いたいわけです。そう考えると、今の自分はまだ激務状態に置かれてないってことになるわけですが、深く考えずに早く寝ようと思います。

2017年10月12日木曜日

わかりやすい記事を書くコツ

 またどうでもいいですがこれまでPCにしか使わなかった、中国のネット検閲をかいくぐるVPNを最近タブレットにも使うようになったのですが、VPN名は自由に決められることから何故か「愚地独歩」(マンガに出てくる濃いキャラ)とつけてしまいました。何故この名が出て来たんだろう、っていうかサブのVPNも「花山薫」だし。

EV時代を前に、中国が世界の「車載電池」工場に(JBpress)

 こちらは昨日に出した私の記事ですが、選挙戦の話題が盛り上がっているからアクセス上位は難しいと睨んでいたものの、一応1日を通して2位につけたのでそこそこ満足しています。
 この記事について友人がNewspicksについたコメントを見て、「わかりやすいと言っている人が多いね」と感想を言ったのですが、「そらそやで」と当たり前だと言わんばかりに私は返事しました。実際自分でも、この手の記事にしてはわかりやすくできているという実感がありましたし。

 一体何故この記事が多くの人にわかりやすいと受け取られたのかというといくつかからくりがあります。
 一つは、記事内容が「車載電池(実質、リチウムイオン電池)」について書いてある癖にその筋の専門家でもない私自身が書いているからです。この手の技術系の記事というのは往々にして専門家が書くことが多く、その場合は読者もある程度技術知識を持っていること前提で書かれてしまうことが非常に多いです。書いてる本人にとっては当たり前なこと書いてるつもりかもしれませんが、専門用語を書き並べられるとそれだけで読者にとっては大きな負担となり、またそれらについて説明を加えるにしても、言葉を省略しがちになってしまうのでこういう技術系の記事は門外漢にとってはハードルが高くなりがちです。

 一方、今回私は実質2日間でこの記事を書いており、リチウムイオン電池業界の現況、中国電池市場の状態などマジで一から勉強しました。ほぼ素人同然と言ってもいい私が書いているだけに、門外漢であっても読み取れるような平たい内容、最低でも、自分自身が読んでわかるくらいに各用語や現況、技術内容を細かく説明しながら解説するよう心掛けました。冒頭のリード文の直後に数あるリチウムイオン電池種類とその性能差について解説+図表を付け加えたのも、本来ならば中国電池市場とは無関係なため入れなくてもよかったのですが、これがあるのとないのとでは読者の負担がまるで違うと判断したことから入れました。

 こうした技術系記事に対する特殊な配慮に加え、今回わかりやすいと評価されたもう一つの要因としては、単純に私の文章表現テクニックの力でしょう。元々、難しい内容を解説するのは昔から得意で、前に書いた歴史記事でもわかりやすいというコメントがたくさん書かれたことから、こうした解説系のわかりやすさにおいては秀でる側に入るのではないかと思っています。
 では私の文章のどういったところがわかりやすくなるのかというと、細かいところを言えば単語の選び方や助詞の使い分けなどがありますが、突き詰めて言うと文章の構成こそがわかりやすさを左右する最大の要因です

 文章の構成とは何かというと、話題の順番だと考えてもらえばいいです。具体的に今回の記事をモデルにすると、以下のような構成となっています。

1、リード文(記事全体の概要のおさらい)
2、電池種類の解説
3、中国電池市場のマクロデータ
4、中国電池メーカーの競争状況
5、主流な電池種類の動向
6、世界市場で見た中国市場の位置

 一見すると当たり前のように見える構成ですが、実際は執筆前にあれこれ思案を重ねて練りに練って組んでいます。
 例えば、2番の「電池種類の解説」を省略する、もしくはおまけ程度に末尾に持ってくるとします。実際そういう風な記事書く人もいますが、この記事でそれをやってしまうと5番の「主流な電池種類の動向」でいきなり「リン酸鉄系リチウムイオン電池」や「三元系リチウムイオン電池」という単語が出てきて、読者側からすればいきなりパンチ食らうように読解上で負担を被ります。そうならないよう、敢えて電池種類の解説を最初に持っていきました。

 同じく3番、4番、5番という順番も、大きくマクロな話から段々と競争状況、競争の軸という風にミクロな話へと移っていくような構成にしてあります。仮にこの順番を弄ると、最初に中国の電池メーカーが出てきた後で中国電池市場規模の話をされ、さらにその後で電池種類でメーカーごとに差があると言われたら確実に読者は混乱させられます。
 この3つの話題はそれぞれ関連性はあるものの独立した話で、実際に私が参考に使った現地報道では個別に記事が出されてあって一つの記事にまとめられているではありませんでした。しかしこの内容を一つの記事としてまとめる場合、川の水が流れるように大きい範囲から小さい範囲へ徐々に焦点を絞るようにして書き、読者が一読で理解できるよう仕向ける必要があります。その場合、くどいようですが話題を説明する順番が非常に重要となり、実質的にどのような記事構成にするか、話題をどんな順番で書いていくかがわかりやすさを左右します。

 今回の記事執筆においては、中国の電池市場を読み解く上で一番キーワードとなるのは「電池種類」だとすぐに感じ取り、これをどう軸にして語るべきかを早い段階で意識しました。それだけに最初に、「リチウムイオン電池は実は種類がたくさんあって、この種類が競争を分ける決定要因だよ」と明示した方がいいと思い、こっちに意識を向けさせた後から中国市場の解説へと移りました。
 考え方によっては、5番の前に2番を持っていくという方法もあるし人によってはそういう記事の書き方をするかもしれませんが、私の場合は「中国電池市場」に関する話題は連続させた方が分かりやすいと思ったことから、電池種類自体の解説は切ってわけるようにして前に持ってきました。

 こんな感じで、ただ調べた内容を書き並べているわけではなく、調べた内容をどのような順番にして構成を作るか、人知れずいろんな計算を頭に入れた上でやっているわけです。特に読者の意識をどう向けるか、この点に着目することで文章の質は大きく変わってくると思うので、わかりやすい文章を書こうとするならば細かい表現方法などよりもずっと意識すべき点だと私には思います。

2017年10月10日火曜日

神戸製鋼のデータ偽装事件の疑問点

 細かい内容については説明するまでもないですが、神戸製鋼がまた大規模な技術不正ことデータ偽装をやっていたことがばれました。対象はアルミ、銅関連製品とのことですが、関係する納入先が多岐に渡るにもかかわらず関わった従業員は数十人とやや少ないように感じる上、複数拠点で行われていたということも勘案すると発表されている内容はほんの一端なのではないかと疑念を持ちます。過去にも子会社がバネ鋼で同じことをやっていたことを考えると完全に会社ぐるみとしか思えず、多分鉄鋼製品でも同じことやっているとしか現時点では思えません。


 ここ中国でもこの事件は大きく報じられているのですが、神戸製鋼グループ内では上の写真のようなメールを飛ばして日本国外では問題ないと社員に言っているようですが、今回の不正は10年前から行われていたということを考えると、一体何故現時点で問題がないと言い切れるのか理解できません。アルミ鋼ということを考えると中国でも日本材を使う、というより日本材を使わざるを得ないメーカーも多いだけに、詭弁もいいところでしょう。こんなメール送るくらいならもっと内容を精査したり、関係先に詫び入れてくればと思わざるを得ません。
 言い方変えると、未だに現実に目を向けておらず希望的観測でこんなこと言っているあたりあまり誠実な態度とは思えません。

 ざっと神戸製鋼を批判したところで本題に入りますが、恐らく現時点で私と同じ発想に至っているライターは少ないと思うのですが、今回の一件では非常に大きな疑問があります。もったいぶらずに言うと、何故自動車メーカーを含む納入先は今回のデータ不正に気付かなかったのかです。
 メーカーでは通常、納入された鋼材に対してその強度はもちろんのこと、カーボンやマンガンといった鋼材の成分がミルシート(材料証明)や指定規格通りであるかを確認するための受入検査があるはずです。硬度や粘り強さなどはメーカー内でも硬度測定や折曲試験などで割と簡単に調べられます。また成分についてはやや設備がないと難しいですが、第三者検査機関に出せば調べてくれます。というより、多分どこのメーカーでも鋼材の受入検査は工程に必ず入っているはずだし、入っていなければ正直その検査体制を疑われても仕方ありません

 繰り返し言いますが、一体何故どの納入先も今回のデータ偽装に気付かなかったのか。報道ではJIS規格指定の鋼材でも規格を下回った鋼材をミルシートを改竄して出していたとのことですが、ならばなおさら受入検査でどうして気づかなかったのか。検査で規格から外れていることがわかれば即不良品認定されるはず、というよりされなければなりません。
 考えうる状況としては二つに一つです。一つは神戸製鋼が中国鋼材メーカーみたくサンプルだけ良品を出してきた。もう一つは、納入先のメーカー自身も神戸製鋼が出したミルシートを信用して一切受入検査をしていなかったか、ほとんど杜撰だったかでしょう。言うまでもなく、真に影響が大きいのは後者です。

 今のところこの点について指摘するメディアは見受けられませんが、逆を言えば私だからこそこんな指摘ができると思います。知らない人のために説明すると、私は前の会社に営業で入ったにもかかわらず品質管理やらされて、当時こうした鋼材の受入検査もやらされたし、ミルシートの管理とかも日常的にやっていて、鋼材納入プロセスをある程度把握している妙なライターだったりします。

 話は戻りますがすでに先日、日産が完成検査で偽装を行っていたことが発覚しましたが、今回の10年以上前から行われていたという神戸製鋼のデータ不正にどこも気づかなかったことを勘案すると、メーカー、特に大手の検査体制というのは一体どうなっているのか疑問です。下請メーカーに対しては細かく突っ込んできて、「ここの工程の間にこういう検査工程を挟め」とかいちいち指摘してくるくせに、自分たちはどうなんだと真面目に声を大にして言いたいです。でもって神戸製鋼も日産も、国際品質管理規格のISO9001を取得しているし、これ取っていないメーカーはサプライヤーにしないって決まりも持ってるのでしょうが、今に限るわけじゃないけどこういう品質規格ほどまるで宛てにならないものはないと常々感じます。

 最後に、勝手な予想を述べると日産の件は国の抜き打ち検査でしたが、今回の神戸製鋼の件は内部告発が発覚のきっかけではないかとみています。キーワードは「10年以上前から」で、そのような不正実態が明るみに出るとなったら外部チェックでは無理だし、内部監査による発覚でももっと絞り込むと思うことが根拠です。まぁどっちにしろ、中国企業を日本も笑えなくなってきたなというのが正直な感想です。

2017年10月9日月曜日

書評「元日銀審議委員だから言える 東京五輪後の日本経済」

 この前帰国した際にダウンロード版が500円と安売りされていたので買った「アキバズトリップ」というゲームを先ほどクリアしました。名前の通りに秋葉原を舞台にしたゲームですが、「松戸を舞台にしたゲームならどうなるのだろう?」などということばかり考えていました。やっぱヤクザと闘い合うのだろうか。

 話は本題に入りますが、発売前からタイトルが気になっていたので見出しに掲げた「元日銀審議委員だから言える 東京五輪後の日本経済」という本を買ってこちらも今日読み終えました。作者の白井さゆり氏はつい先日まで日銀の審議委員、つまり日銀の重要決定に賛成か否かを投じる9人の投票者の一人で、今年に5対4で可決されたマイナス金利導入に反対票を投じた人物でもあります。
 そうした経歴の人物なだけに前から興味を持っていたことに加え、リアルに私以外に周囲で誰も懸念する人間がいない日本版2020年問題こと、東京五輪後の日本経済をテーマとした本だったため、割引を気長に待つ自分にしては珍しく発売してすぐ購入しました。

 そんな期待値の高かったこの本ですが、結論から言えば「東京五輪後」の予想よりも日本経済の現状に対する分析、特に日銀の政策に関する課題や問題点の解説に重きが置かれており、2020年問題については一応分量としては3分の1はあるものの、具体的にどうなるとか事細かには書いていません。この点については恐らく読んだ人間からは賛否両論が出ると思われ、実際に私より早く読んだ友人は不満点に挙げていたものの、逆を言えば現状でほぼ確実と言える予想しか書かれておらず、ノストラダムスの大予言めいた誇大な予想などというものは一切排除されており、私は逆にその点を評価しています。

 簡単にこの本の中で提唱されている内容を少し述べると、一つは現在の日銀の異次元緩和についてはもはや完全に失敗している上に出口戦略も見えないという内容です。この点についてはあらかじめこの方面を学んでいる人間からしたら特に真新しい内容はないものの、非常に整理して説明されているため初見の人間にはわかりやすいかと思われます。
 次に東京五輪後に日本はどうなるかについては、主に以下のポイントが挙げられています。

・急激な円安にまではならないだろう
・景気回復の好材料は何もない
・全国的に住宅価格の下落は免れない
・日銀の軌道修正によっては株価の大幅下落もありうる

 大体のところはざっとこんなもんでしょう。細かい点を挙げるとすれば、現在の日銀の異次元緩和は黒田総裁の任期いっぱいは意地でも続けられることはほぼ確実で、その次の日銀総裁次第だと指摘しています。これについては誰も異論はないでしょう。

 私はかねてより、2020年以降の日本はすごいことになると予想していますが、案外そうなる時期は予想よりも早く来るかもしれません。日本全体を見ていても危機感ないし、この問題に備える動きも見られず、今回こうした本も私が知る限りはあまり出ておらず議論も進んでいません。
 そういう意味では日本の現状を知る上でば割かしベターな本だと思え、今回こうしておすすめではあるとして紹介することとしました。ただ、先にも書いている通り五輪後の日本経済については控え目な予想に留まっており、この面の内容については過度に期待しない方がよく、むしろこの本の中で書かれている内容を叩き台にして別の誰かと議論することをお勧めします。


2017年10月7日土曜日

次回総選挙の真の勝敗ライン

 昨日壊れた自転車のギアについて今日いつもの馴染みのGIANT店舗(長寧路×遵義路)に持っていったら、あっさり直してくれました。原因はギア内部のワイヤーが傷ついて奥に入り込んでしまったことが原因で、えらい細かい箇所をドライバーなりで広げてワイヤーを引き抜き、ワイヤーとっかえるだけで直してくれました(修理費80元)。
 最悪、ギア機の交換も覚悟して1000元近くの出費も行くと予想していましたが、この結果にはサービスマンの技術にただただ感謝するばかりです。

 話は本題に移りますが段々と盛り上がってきた次回衆議院総選挙について、安倍首相をはじめ自民党は勝敗ラインを「与党過半数」としていますが、実際はそうじゃないだろうというのが私の見方です。ではその真の勝敗ラインはどこかというと、「自民党単独過半数」であり、これを下回れば安倍首相はもう持たないでしょう。

 一体何故自民単独過半数が勝敗ラインになるのかというと、公明党がキーマンとなるからです。それこそ小池新党と公明党が連立することで過半数を取れることとなれば、公明党は政権選択のイニシアチブを握ることとなり、かつてないほどその影響力を高めることとなります。
 もちろん、たとえそのような状況になっても公明党が裏切るかと言ったらまた別問題で、実際にはその可能性は低いと私も考えす。しかし自民党内の反安倍勢力がこうした状況でどう動くか、場合によっては数十人のグループが小池新党への転籍を目論んだりしたらどうなるのか。こうなった場合、安倍首相では多分もうだめだってことで内輪で話が付くでしょう。

 あくまで私個人の勝手な勘で述べると、次の選挙で自民党は一応は単独過半数を確保するものの、ほんの少し議員が抜ければ過半数を保てない議席数になるのではないかとみています。こうした状況で自民党内の寝返り組が出てくるのか、そしてその寝返り組の動きに公明党がどう判断するのか、さらに小池都知事がどうアプローチかけるのかが重要になってくるように思え、選挙自体よりも選挙後の駆け引きの方がずっと大事になってくるかもしれません。
 そしてその駆け引きの末、安倍首相は次回総裁選に出馬せず降りることを条件に連立維持が確認され、場合によっては小池新党が連立に加わってくるかもしれません。一部報道で出ていますが、小池新党は首班指名に公明の山口代表ではなく自民の石破氏を推すという可能性もあり、自民の一部勢力と結託して安倍首相を引きずりおろし、連立入りというのはあり得ない話ではないと私も思えます。

 なお、小池都知事の腹の底について勝手に考察すると、恐らく現時点で政権を取ることは考えていない、というより取ってはならないと考えているのではという気がします。理由としては人材不足な上に党組織が固まっていないからで、次の選挙で足場を固めた上でその次が本番と見据えているように思え、だとすればこそ都知事職を今降りることはあり得ないという結論にもつながります。

 ただ、今回の選挙の意義について違った視点で見るのであれば、ある意味果たすべき政界再編をようやく果たせた選挙と言えるかもしれません。本来ならば民主党が政権から陥落した際に起こるべきだった民主党内の保守層、護憲層の分離が今回の希望の党への合流によってようやく起こり、明確に政策と意見が各党毎に色分けがなされることとなりました。これは本来、2012年に起こっておくべき結果でありましたが、ある意味それを5年遅れとはいえ果たしたという点でも小池新党の登場は日本政治史上で価値を持つかもしれません。

2017年10月6日金曜日

ギア壊れた( ;∀;)

 昨日100km走った反動なのか、自転車の変速ギアが壊れました。完全にスイッチ押しても全く動かず、チェーンは一番重いところで微動だにせず正直困っています。まぁ昨日のサイクリング中にこうならなかっただけマシか。
 早速いくつかのGIANTのお店へ修理に持って行ったところ、ギア内部の部品が壊れており、大体パーツがないため修理できないとの回答でした。明日別の、よくお世話になっているお店にも持っていく予定ですが、なんか最近やたらと金が飛ぶなぁ。

 それにしても今日はちょっと昼食にと出かけて行ったところ、探していた別のお店は見つからないわ(移転していた)、ギアは壊れるわ、GIANTのお店はどこも対応できないとか結構散々な日でした。連休中だから心折れないけど、なんていうか一事が万事なこういう感じは最近の中国だとあまりなかっただけに久々な感じがします。昔の中国はいつもこんな感じだったから忍耐力ついたけど。

 字数が少ないので少し宣伝しておくと、来週水曜にまたJBpressで今度は中国の車載電池市場について書いた記事出します。最近こういうスタンダードな経済記事書いていなかったなと思うとともに、車載電池市場に関しては意外とあるようでない記事になったなと思います。なんかどれを見ても日本国内、それも株価関連のニュースしかないし。

2017年10月5日木曜日

浦東空港までのサイクリング

 今朝9時、天気予報では「くもり」で夜から雨と書かれていたので、自宅から上海浦東空港まで片道約50kmのサイクリングに出ました。出発して30分もしないうちに雨降ってきましたが。
 この時点で帰ろうかなという考えがよぎったものの、既にその途中、携帯電話の地図アプリに私は「高徳地図」を使っていますが、都市部でアクセスが混線するからなのかやたら現在位置の更新が遅く、途中で地図確認したところずれた表示されて無駄な遠回りをさせられてしまい、防具なしの状態でティガレックスに挑まんばかりのテンションというか頭に血が上り、「撤退」の二文字を選ぶことはできませんでした。もっとも途中で川を渡るためフェリーに乗らなければならないため、乗船する前にもう一度天気状況を見て判断しようと決めました。

 そうして途中、地図アプリへの憤懣から携帯電話の画面や当たりの木や柵を殴りつけながら自転車で走行しましたが、その間も雨は激しさを増していきました。ゲリラ豪雨とまではいかないまでも土砂降りと言っていいくらいで、体温的には問題はないものの自転車が泥だらけになるのが嫌で仕方ありませんでした。そうして出発から約一時間後に目的のフェリー乗り場に着きましたが、この時も空は大雨のままだったのですが何故か条件反射的に交通カード取り出して気が付いたら通過していました。通った後でリアルに「しまった!」と思いましたが、もうこのまま最後まで乗っていこうとあきらめました。
 フェリー乗船中、友人に「予報間違えた奴殺す」とアルカイダもびっくりな殺害予告を出し、対岸に着いたところで再びサイクリング再開です。なお友人からは「はよ帰れ」と返信きました。

 対岸の浦東側についてしばらくたってからようやく雨はやみましたが、道は水たまりがあちこちにできていて自転車もチェーン周りはびっしりと砂が付いてしまいました。ただ、道は「中環路」という道路を横一直線に走ることができ、信号も少なかったことから走っていて非常に楽しかったです。昨日地図を見ていた時点でこの道を走るのが楽しみで仕方ありませんでした。
 なお途中で地図持った若い男に対して若い女性が何やら強い口調で問い詰める場面に通りがかりました。女性の方はいかにも委員長っぽい眼鏡な風体で見るからに怒らせると怖そうで、そのまま少し見ていたかったですがチラ見して通り過ぎました。

 それ以降は自転車が汚れるのを除きトラブルはなく、途中に「川沙」という繁華街のある場所を通った際に昼食休憩を取ろうかとも思いましたが、残り15kmくらいなのだしと思って飢えと闘いながらそのまま走り続けました。浦東空港に近づくにつれて歩行者はおろか車も少なくなっていく中、ひたすら走り続けて、気が付いたら自分が空港を利用する際に毎回通るターミナルタクシー乗り場への最後のカーブのところまで来ました。
 そのまま進めば2階出発ターミナル前に着きますが、多分自転車を駐輪するところはないと思って途中で少しまがり1階の到着ターミナルへと向かったところ、恐らく空港に出入りする従業員らのものと思われる電動バイクが停められている場所を見つけ、そこへそっと自転車を置いて空港へと入りました。この時の時刻は12時半です。

 この日の浦東空港は連休中日ともあってやや静かで、職員らも少し余裕のある表情を見せていました。せっかく空港まで来たのだからいいもの食べたい、と行く前は思っていましたが、この時点で相当腹減っていたのでとにかく腹にたまるものをと思って結局マクドナルドでダブルチーズバーガーの大セットを頼み、そのあとコンビニでメロンパンを食べ、少し休憩して再び戻ることとしました。
 やや慌ただしく帰路へ着いたのは理由があり、また天気予報で午後3時から雨だと出ていたからです。ただ結果から言えば、そのあと雨に降られることはありませんでした。

 復路は途中まで往路と同じですが川を渡るフェリー乗り場を往路の時のより北の乗り場を使うことにして、再び自転車に跨りました。なお自転車のロックを外す時、今朝叩き過ぎたのか右手を開くと痛かったです(今も)。
 この復路ですが、もっと疲労があってペースが落ちるかと思っていましたが案外そうでもなく、雨がやんで道路も少し乾き始めたこともあってか非常にいいペースで進めました。また今年の夏場は30分も自転車こぐとほぼ確実に頭痛に苦しむ事となっていましたが、この日は昼食直前の飢えを除くとそういった類は一切トラブルはありませんでした。

川沙のロータス前

 ただ、帰りは先ほど少し触れた「川沙」という場所のロータスというショッピングモール前で小休憩を取り、レモンジュース飲んでいました。実はこの場所、今から六年前の2011年に同じく浦東空港までのサイクリングにチャレンジして、途中でギブアップした場所でもありました。
 その時はガチなゲリラ豪雨に降られたのと、乗っていったのがタイヤの小さな折り畳み自転車という性能の低いマシンであり、尚且つ7月の猛暑の最中に敢行したことから市に悶えながらこの場所に辿り着き、あまりの豪雨から写真奥にあるケンタッキーへ避難して撤退を決めたところでした。本日、晴れて6年前のリベンジを果たしたこととなります。

 それ以降については取り立てて書くようなことはなく、普通に走り続けフェリー乗って、また走って自宅まで行って、五時ごろに家に着きました。着くとともに自宅から水汲んだバケツや潤滑油を取ってきて自転車に着いた泥を落とし、注油を済ませて再び自転車を家の中に入れましたが、今家じゅうが油臭いです。

 一応、今日だけで100kmは走っていますが、全く疲れていないわけではないものの体調的にはかなり余裕があります。道が走りやすかったということが何よりも大きいですが、今年の夏場は前述の通りに少し走っただけでその日一日立ち上がれなくなるほど苦しくなることが多く、体力落ちたのかと思いましたがただ単に気温の影響なだけだったことが分かってほっとしています。っていうか、6年前より今の方が体力あるんじゃないかな。

 一応これで、自宅から東西南北に50kmにある地点をすべて制覇したことになります。大方の上海の境界を見ており、なんとなく全体像もつかめるようになりましたが、だから何だと言われればそれまでです。それにしても今日はガチで自転車泥だらけにしてしまい、前の自転車のように水没させることは今までないもののなんとなく悪い気がしてなりません。これを機にバーテープとか取り換えてみようかな。