上の記事見て真っ先に思ったのは「副首都ゆうたら奈良やろ」でした。平城京跡地に建物作っていいし、後醍醐天皇の頃には南朝も開かれてんだし、何大阪がしゃしゃりでてきよってんなどと、無駄に否か自慢したくなりました。
話は本題ですが、昨夜見た上の動画を見て非常に参考になりました。このところあんまり勉強していない、っていうか日本語媒体だと意外と海外経済の情報って入ってこないし日本語雑誌も手に入らないのでおざなりとなっていましたが、見出しにも掲げている通りになんか知らない内にタイの経済がヤバいことになっていたようです。
簡単に私の方から解説すると、80年代から90年代にかけてタイは日本などからの生産拠点移転に伴う投資を受け順調に成長し、もはや死語ですが当時なんかはアジアNIESと呼ばれるなど新興経済国として扱われていました。しかし97年のアジア通貨危機をきっかけにこの流れが一旦断たれ、中国の台頭を受けて移転先として価値が弱まっていきました。
そこへきて10年代からは度々政変が起きて海外の投資家からも不安視され、さらには2016年には一心に尊敬を集めていたプミポン前国王が亡くなり、政情不安に拍車がかかるようにもなります。その上に、上の動画でも詳しく解説されていますが経済成長がある程度発展する前にタイは早くも少子高齢化に入ってしまい、なんと去年の時点で出生率で日本を下回るようになり、今後もさらに下がり続けると予想されているそうです。こうなった背景についても、上の動画で詳しく解説されています。
前述の通り、個人的にはタイが出生率で日本をすでに下回っているという事実は非常に衝撃を受けました。日本は出生率が低いと言われつつ同じアジアでも中国や韓国を上回っており、なんかこれだと自分が散々批判している日本の少子化対策は効果を出しているように見えてきます。ちょっとマジこの辺の見方は変えようかな(;´・ω・)
敢えて上の動画にない点を自分の方から付け加えると、中国との絡みでは実は2011年に少し動きがありました。本格的に荒れるのは翌年の日本の尖閣諸島国有化の時なのですが、既にこの時点で多くの日系企業が中国の政治リスクを懸念し人件費も高騰してきていたので、生産拠点を中国からほかの国へ移すことをよく議論していました。でもって、その移転先の第一候補というのもタイでした。
何故タイが最有力候補として扱われたのかというと、ホンダ系をはじめ既にある程度日系企業が進出しており馴染みがあったことと、中国のように政治問題が加熱することはないという安全性からでした。そのため多くの日系企業がかなりマジで移転を準備していたのですが、2011年のタイ洪水で自然リスクを目の当たりにし、一気に移転熱がしぼんだことがありました。またタイに進出する場合、聞くところ現地のタイ人を一定数雇わないと会社設立が認められないなど、中国以上に進出制限が厳しく、この点でも進出を敬遠する企業が少なくありませんでした。
そうこうしているうちに中国は市場がデカくなって、現地販売込みならばと生産拠点はそのまま存続されることとなりました。それでもより低コストを目指して動く企業なんかは、私の周りだとやはりベトナムが最有力候補で、次いで経済拡大が著しいインドネシアやフィリピンなどが来て、タイが候補として挙げられるのはほとんど耳にしません。
またその後は戦術の通りタイでは政変が相次いでいるうえ、今年に入ってからは隣国カンボジアとの紛争も頻発するようになり、恐らく今タイへの進出または追加投資を考える日系企業はほぼないんじゃないかと思います。むしろタイからベトナムなどへ、アジア地域の拠点機能を移そうとする企業の方が多いでしょう。だとすると、タイと日本のかかわりは今後ますます弱まっていくことになるでしょうが、それは日本に限らず、タイ経済の未来はかなり厳しいという懸念がもたげます。
最後に余談ですが、タイと自分が一番密接だった頃は北京の留学時代で、クラスでいつも隣の席にタイ人女性の生徒がいました。顔合わすのは教室だけでしたがそこそこ仲良く、年下だと思ってたら向こうのが年上だということに最後に気が付いたのを今でもよく覚えています。











