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2008年3月13日木曜日

社会保障支出の今後の展望

 今年はとうとう2008年。私が中国に行ったのは2005年のことで、後3年後にここでオリンピックがあるんだなと思っていたら、とうとうその年になってしまいました。時間経つのが早いような。
 そんな2008年ですが、もう一つの意味合いで象徴的な年になりそうです。その意味と言うのも、最後の団塊世代退職年という意味です。
 団塊の世代の具体的な意味はここでは説明しませんが、その対象年とされているのは1946~48年の3年間に生まれた世代の事を指します。すでにこれまでの間に、こういった世代が一挙に定年を向かえることから新卒の就職状況は活発だなどといわれていますが、その最後の1948年生まれが定年に達するのが、今年ということになります。

 ここでもう一つのある概念と比べてみましょう。近年、年金不安とともに社会保障についての議論がかまびすしく行われています。国会の予算案についても、まぁ今年はガソリン税があるのであまり相手にされませんが、社会保障費と医療費をどうするかということが毎年の議論の的となっています。
 この社会保障、言うなれば老後の年金支出ですが、先ほどの団塊の世代を考慮に入れるとすれば、恐らく支出のひとまずのピークがくるのは今年から5年後、最後の団塊世代が年金受給資格を得る65歳になる年である2013年にくるということが予想されます。というのも、すでに日本の人口は漸減しており、これ以降は若年層も減っていくのですが同様に新たに老年層となる人口も減っていくので、収入面はともかくとして年金としての支出は恐らく5年、もしくは6年後くらいがピークを向かえるかと私は考えています。
 そしてそのピークを向かえた後はどうなるか。これまた単純な計算をすると、今の日本人の平均寿命は大体80歳くらいですから、そのまま80引く65をして15、つまりそれから15年後でひとまずの支出が極大化する過渡期が終わると考えられます。実際に西暦に直すと、それは2028年、つまり今から20年後です。

 またまた単純な結論に持ってくるとすれば、年金支出が膨大化するのは今から5年後、そしてそれが収まるのが今から20年後ということです。これを言い直すのならば、間の15年間が日本の財政を考える上で一つの過渡期となるという事です。この過渡期を乗り切ってしまえさえすれば、ここまで単純ではないにしろ、日本の少子高齢化問題のうちの高齢化問題はある程度片がつくと思います。
 そこで政策的にはどうするべきかというと、恒久的な年金、社会保障案はこの際考えない方がいいと思います。言ってしまえばこのいびつな年代に合わせて社会保障体制を作ってしまうと、その後は人口比などの面から必ず歪みが生じてきます。それならばいっそ、時限立法的にこの15年間をどう乗り切る、どう予算を集めるかというような方法を考える方がずっと建設的だと思います。それこそ、この15年間限定で今話題のガソリン税のような特定財源、特別税を作るのも一つの手でしょう。

 と、問題を単純化して社会保障に対する政策案をまとめて見ました。なかなかいい出来でしょ。

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