ちょっと古いニュースですが、以前に松下電器産業がそれまでの社名を改め、自社ブランドのパナソニックに社名を変更することを発表しました。結論から言うと、この社名変更はむしろ当然すべきことだし、これで名実ともに松下は変わったような気がします。
というのもちょっと前の90年代に松下は、当時日の出の勢いだったソニーに家電部門でコテンパンにやられてしまい、それこそ松下はもうだめなんじゃないか、やっぱり古いだけの会社だとまで揶揄されていました。そんな中、社長に就任した前社長の中村邦夫氏によって松下はドラスティックに社内組織が改革され、再び家電部門の王者に輝き、不振が続く関西経済圏の中でも強勢を保っています。
この中村邦夫氏がやったのを具体的に言うと、古くから松下とつながりのある販売店などを一気に切ったことと、松下のOB社員に支払ってきた企業年金の額を減額したことでした。特に後者はOBから裁判まで起こされましたが、結局裁判所は経営に影響を及ぼすという松下側の意見を採用し、この減額を追認しています。
こうした改革を行っていったせいか、2000年代前半には「幸之助精神の破壊者」とまで中村氏は言われましたが、しかしそのおかげで松下は見事復活しました。
ここまで言えばわかると思いますが、現実的に今の松下は創業者の松下幸之助が作った会社だとは言いがたく、実質中村邦夫が作った会社だと私は考えています。そういった中で社名が変わるというのは、これからさらに過去とのつながりがたたれ新たな松下として定着するという意味合いが過分に含まれていると思います。
それにしても、この中村氏のインパクトが強かった成果、おっさん二人と話をしているときに、
「ところで、今の社長の名前ってなんだっけ?」
といって、そのままその日は思い出しませんでした。ゴメンね大坪さん。
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