この記事は私独自の持論であって特に誰かの意見とかを採用したり、厳密な根拠があるわけではありませんのでご注意ください。
これまで私のブログでも何度か触れていますが、率直に言って現在の日本の若者の未来と言うのは言われているほどひどくない、というより結構明るいのではないかとみております。
その理由というのは単純に世代別人口比です。現在60~63歳までのいわゆる「団塊の世代」が日本の人口上で大きな幅を取っており、人口構成比をおかしくしている最大の原因に間違いはありません。しかしこれを現在の日本人の平均寿命から逆算すると、今は男女合わせて約80歳ですから、単純計算でこれから20年後に団塊の世代に当たる高齢者の大半が逝去されることとなります。これが何を意味するかと言うと、今後20年間は確かに社会保障費の支出が恐らく歴史上最高になるでしょうが、この20年間をどうにかして乗り越えさえすれば、それ以降の社会保障支出も年々減ってゆき、世代別人口比のバランスも劇的に回復することが見込まれます。
さらに言うと、これは現在年齢が20代の若者にとってですが、今日本の企業ではどこも30代の社員が丸々抜けております。その理由は他でもなく、90年代の社会的不況と就職難から、この世代の採用が徹底的に絞られてきたからです。現在はようやく企業に余裕が出てきた頃なので中途採用などでどの企業もこの穴を埋めるためにこの世代の人材獲得に熱心ではありますが、それでも近年の大量に雇用された(される)新卒と比べると、今後も人数に圧倒的な差が残ることは確実です。
これが何を意味するかというと、今、どの企業でも社内世代別人口が一番膨れているのはバブル期に大量採用された40歳過ぎくらいの社員たちでしょう。この社員たちは先ほどに社会保障がひとまずの目途がつく20年後になるとほぼ全員が定年を迎え、企業を退職することになります。その際、現在20代の若者(その頃は40過ぎになっているが)は上の年代がぽっかりと抜けているので、ちょっと汚い事を言うと、社内ポストに大幅な空きが見込まれます。つまり、今後20年間は確かに大変かもしれませんが、逆にそれを乗り越えれば今の若者が社内で最も世代別人口が大きくなり、また上の年代が存在しないために自分たちで会社を好き勝手運営していくことができるようになるのです。
もちろんこの20年の間に会社が倒産したり、日本全体が駄目になったりしたらどうしようもないのですが、現状の企業風土になじめない方や、自分の思い通りに企業を動かして生きたいと考えている方にとっては必ずそのチャンスが巡ってくることが予想されます。まぁこれは正社員の人間に限ることなのですが、敢えて都合よく解釈すれば、現状でもほとんどの企業で人員が足りていないと言われているので、今不安定な職業についている方でもチャンスは巡ってくると思います。
よく現代の若者は不幸だとか、若者自身も嫌な時代だと愚痴る現代の風潮ですが、世代別人口に着目して考えるならば現代の若者は割合にチャンスが多い世代だと思います。もっともそれは私自身も現在20代の若者であり、知らず知らず自分に都合よく物事を捉えているからかもしれませんが。
今まではこの考え方は自分に都合よく考えているだけなのではと思ってはっきりと主張しませんでしたが、もうこのブログでも何度も取り上げている田原総一朗氏とさいとう健氏の討論会にて、田原氏が最初にあげた今後20年間我慢すれば社会保障は目途がつくとおっしゃられており、私と同じ考えを持つ人間がいたことがわかって自信を持つようになり、今回発表するに至りました。
結びとして再度言いたいのは、今新卒社員は三年以内に退職すると言われております。理由は様々でしょうし、実際に退職した私の知り合いのように、不動産業界の会社にいたがその会社が法律違反を繰り返していたとかそういう理由ならともかく、なんとなく社風に合わない、労働がきついとかいう理由でしたら、今後20年間を我慢すればその分の苦労は報われる可能性が非常に高いです。ですから、苦しくとも希望を捨てず、やけっぱちにならずに同じ若者同士で頑張っていきましょう。
確かに、団塊の世代が少しずついなくなっていく20年後なんかは今より社会保障費が安くなっていくと思いますが、それまでの20年間をどうがんばっていくかも問題だし、日本の政府の政策もいろいろ考える必要がありますよね。
返信削除前の記事でも書きましたが、今後20年間をどうやりくりするかと言うのを抜きに、財政再建策を考えると言うのは何か間違っている気がします。逆にそれだけ長期に渡る計画を立てると言うのなら、我々20代にも議論に参加させてもらいたいと言うのが、私の主張です。
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