今日友人より久々にリクエストが来て、今話題の豚インフルエンザについてコメントを求められました。実は知り合いに新型インフルエンザ対策のビジネスに関わっている方がいるので、その人の話をここで紹介しようと思います。
その方は日本の商社社員なのですが去年の六月の段階で新型インフルエンザの流行、それも今回の豚インフルエンザのように日本ではなく海外で大流行した場合に備えて保健衛生用品を、海外に複数の事業所を持つ大メーカーを中心に販売拡充に務めていました。実は私もその人の仕事を一時期に簡単に手伝い、海外に事業所を複数持つメーカーを調べたり、見積書作成のベースとなる原価表を自動計算できるようエクセル上で作成したりしたのですが、主に販売するのは防護用の使い捨てマスクや手袋、果てには帽子や保険衣みたいなコートでした。
その知り合いを傍目で見ていた限り、そうした衛星用品の売れ行きはあまり芳しくなかったようで最近では全然別の商品の拡充に努めていたのですが、昨日に様子を尋ねたらなんでも一日中問い合わせの電話が鳴りっぱなしだったそうです。ただこの知り合いに限らなくとも、インフルエンザの専門家はいつ新型のインフルエンザが流行してもおかしくないとの認識を数年前より持っていたそうで、そうした候補としてこれまで鳥インフルエンザがいつ人間の間でも爆発的に伝染するかに注目が集まっていました。
しかし今回、全くの搦め手というべきか、これまであまり話題にならなかった豚からの感染経路による新型インフルエンザが大流行の兆しを見せており、WHOも対応の遅れなどを自ら認めております。
この豚インフルエンザですが、報道もされている通り現在まだその詳細ははっきりしておりません。これまで豚から人へ伝染していたものが人から人へ伝染するように感染力が変異によって高まったというのは事実だそうですが、毒性については意見が二つに分かれます。これはまだ確定ではありませんが一応の発信源とされるメキシコでは死者が百人を超すほどの猛威を振るっていますが、メキシコ以外の他国の感染者はどれも病状は軽く、現在は皆通常の容態に戻っているそうです。病理学の専門家ではないのではっきりとは言えませんがインフルエンザウィルスの型は固定しているので、メキシコとそれ以外の国では別のウィルスというような話はまずありえないと思いますが、同じウィルスでこれほどまでに毒性が変わるものかと多分私だけでなくいろんな方が疑問に思っているかと思います。これについては今後の研究、調査を待たなければなりません。
ちなみにこのインフルエンザですが、一説によると毎年流行するウィルスは中国南部の地域、それも今回のように豚を介して発生していると言われております。中国の南部の地域は環境も悪く、人と豚が集住して暮らしているために人と豚の間でウィルスがそれこそめまぐるしく伝染し合い、その過程でこれまでとはちょっと型の違うウィルスに変異することによって毎年世界中に流行するという話を以前に聞いたことがあります。そのため医療機関によってはこの地域にスタッフを専従させ、ウィルスについてリアルタイムで事細かに調べさせて毎年の対策に備えさせていると聞きます。
今回の豚インフルエンザのニュースを受けて真っ先に思い出したのが上記のニュースですが、ここから私が何を言いたいのかというと、ある意味豚インフルエンザの本場である中国は今どんな感じなのかという疑問です。今回のメキシコの例でもそうですしかつてのSARS騒動の時の中国も、病気の大流行が発生した当初はその詳細をあまり表に出さず、むしろ隠蔽しようとしてかえって被害の拡大を起こしてしまいました。今回のメキシコも第一報の時点で死者が百人を超していたことから、政府の対応が遅かったというよりほかがありません。
つまりここで私が何を言いたいのかというと、感染者が出ていないからといってその国が安心だとは限らないことです。それは海外旅行に行くなというより、既に五月に入ろうかというこの時期ですが日本国内においても手洗いうがいの徹底などをするべきということです。やらないよりはマシだし。
ただこの豚インフルエンザは本格的に流行するとしたら今年の秋以降だとも言われ、それまでにはしっかりと世界中で対策を練って実行するべきでしょう。これがかつてのスペイン風邪の流行のように大きな事件となるかはまだ未知数ですが、今後の対策に私は期待することにします。
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