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2009年12月18日金曜日

ゲームレビュー、「パチパラ13」

 書きたいネタはあるけど明日は早起きして自転車に乗るつもりなので、またも気軽に流せる記事です。このところ固いネタばかりだったし。

 さて今日私が紹介するゲームと言うのは、アイレムから出された「パチパラ13 ~スーパー海とパチプロ風雲録~」というゲームです。タイトルからわかるとおりに所謂パチスロを題材にしたゲームで、一応は今も後継シリーズがパチンコホールで唸りを上げている「スーパー海物語」のシミュレーターゲームなはずなのですが、おまけ、というよりもすでにこっちがメインディッシュとなっているアドベンチャーパートの「パチプロ風雲録」が凄まじい内容となっております。

 この「パチプロ風雲録」はひょんなことからパチプロとなってしまった主人公が様々なライバルと戦いながら住んでいる街を舞台にしたドラマを体験するという内容なのですが、まず特筆するべきはゲーム内の自由度です。このゲームは「グランドセフトオート」に代表される「箱庭ゲーム」の一種で、ゲーム内の街の中で主人公を自由自在に動かしつつイベントを進めるのですが、その自由度が国産のゲームとしては半端ないほどの幅広さを持っております。

 好きな所を好きな風に移動できるのはもちろんの事、服装を変えることで髪型から靴に至るまで自由にキャラグラフィックを変える事も出来ます。さすがに女主人公のバストは初期設定からはいじれないけど。
 その上、街の中の造形も見事なものです。現代的な都市から昭和臭さを残した古い町並み、果てには明日のジョーに出てきそうなドヤ街みたいな場所まで用意されてあります。さらにはそういった街の中にあるお店も実に多種多様で、食事を取る場所で言ったら高級レストランからファミレス、ファーストフード店、果てには牛丼屋や屋台のたこ焼きやまで登場してきます。

 この様な自由度は街の中の移動や行動に限らず、イベントでの主人公の行動にもよく現れております。よく「アイレムの作る選択肢は想像の斜め上を行く」と言われていますが、このゲームではそれが遺憾なく発揮されており、一体どこからこんな選択肢が出てくるのかと唖然とさせられる場面が数多くありました。
 いくつか例を出すと、後ろから柄の悪い男にぶつかられて因縁つけられた際に出てくる行動の選択肢として、

1、下手に出て謝る
2、「何をするんだ」と言い返す
3、突然地面を舐める


 もちろんこの時私は3を選びましたが、これ以外にも放火で自宅兼工場が燃えてしまってうなだれるヒロインに対し、

1、慰める言葉をかける
2、何も言わず肩を抱く
3、こういうときは黙っている
4、「こんなに間近で火事を見たのは初めてだよ!」と言う


 4番目を選ぶとヒロインもさすがに泣き出してしまいます。それでも私は選んだけど。

 終始こんな具合で、ここに挙げた選択肢は私が覚えているものだけですが、実際には一回の選択肢で六個とか七個も出てくる事がざらです。中にはサブイベントでヤクザを使って立てこもっている人間を追い出すというイベントもあるのですが、その際にも、

「合図を出したら飛び込んできて、一斉に踊ってくれ!」

 というのがあり、これを選ぶと本当にヤクザたちが追い込みの最中に踊ってくれます。

 現在このゲームは廉価版も出ていますが、多分6000円以上の新品で買っていても私は後悔しなかったと思います。ややロード時間が長すぎるのが欠点ですがそれを補って余りある面白さがあり、パチンコを実際に一度も打ったことのない私でもクリアできたのですから気にせず是非手にとって遊んで欲しいゲームです。

 ちなみにこのゲームの中盤のイベントで、高校卒業後に一流企業に入った同級生にパチプロなんかしてフラフラしていると笑われ、テーマソングが流れながら雨の中で主人公が一人すすり泣くシーンがあるのですが、その時の私の主人公の髪型は辮髪で、しかも上半身には何も着ないで水泳パンツだけを身につけ、靴は何故か革靴という男が雨の中泣いているのでえらい笑えました。

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