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2010年2月2日火曜日

民主党のマニフェスト破りについて

 政治系のブログなんだから朝青龍のこととか書いてないで、たまにはちゃんとした時事評論でもやっとこうと思います。どうでもいいですが、このところやけに自分の文体がラフになってきた気がします。意識はしてないんですけど。

 さて通常国会も始まったのでこれから政策についていろいろと議論されればニュースにもなるかと思っていたのですが、現在の所去年の補正予算案の審議と採決だけしか主に行われていないのでどうにもこうにも記事が書き辛い状況であります。そんな中、政治系ニュースでこのところ主に取り上げられているのは小沢民主党幹事長の闇献金疑惑ばかりなのですがこちらについては私も散々書いているので今回は置いといて、これとは別にこれからの今年の本予算審議で重要な所となる民主党がマニフェストに掲げた政策について、このところ閣僚から発言が相次いでおります。

 まず最も二転三転しているのは今年の中ごろから始めると去年は意気込んでいた子供手当てで、この子供手当てを当初の月額二万六千円(2010年はこれの半額)を満額対象世帯に配ることについて、いちいち閣僚の名前まで挙げませんが満額出すのは難しいという人もいれば全然余裕で配ってやるなどと意見が分かれております。こういった閣僚の間で意見が割れていることをメディアはよく取り上げて今日も鳩山首相の発言を報道しているのですが、あくまで私の所見ですが国民の間でこの議論はそれほど興味がもたれていないのではないかと思います。

 元々この子供手当て、またこちらもマニフェストに掲げられていた高速道路の原則無料化は去年の総選挙の時点から今に至るまで賛否両論が分かれており、特に後者に至っては恐らくどこの調査でもただの一度も賛成が反対を上回ったことはないと思います。おまけにこの子供手当ては国からお金をもらうということで、日本人の妙に周りの反応を気にする性格が作用してか表立って、「くれるってんなら早くくれよ!」っていう意見を言う人が少なく、そういった諸々の事情ゆえに国民の間で議論が大きくならないきらいがあります。もっともこの場合、議論が大きくならないというよりはこれらの政策自体に無関心な所が大きいという気もしますが。

 それがゆえに、先程の高速道路原則無料化の撤回を筆頭に民主党のマニフェスト破りが現鳩山政権の致命的な支持率低下につながらないのだと私は見ております。テレビに出てくるコメンテーターや自民党議員などにはこれらのマニフェストと矛盾している点を厳しく追及する者もいますが、いかんせん国民自身があのマニフェストに元々期待していなかった、下手すりゃ反対していたということからどうにも大きな動きには今のところつながってはおりません。また民主党もこういったところはちゃんと心得ているのか、原則無料化はできないと言い切った後はあまりこれらの問題に言及しないようにして被害を最小限の留めようとしています。これが麻生政権だったら、来年には出来るかも、いや出来ないかもと言い続けては支持率低下を招いたでしょう。

 私自身、高速道路の原則無料化と子供手当ての廃止については元から反対でした。ただ官房機密費の公開を拒んだというのは個人的には残念でした。まぁこっちも大きな動きにつながらなかったけど。
 言ってはなんですが民主党のマニフェストは私も去年の総選挙前に「みんながマニフェストを読まない理由」の記事で内容が当たり前のことしか書いておらずあまりにもくだらなすぎて価値がないと評したように、もとより投票の指針になるどころか何の広報にもなっていなかったと思います。それが故に今の民主党のマニフェスト破り、というか公約破りは民主党に何のダメージも与えないと言い切ってもいいです。ですのでメディアも野党もマニフェストと実際にやろうとしている政策がどうとかこうとか言い合わず、この際マニフェストのことは金輪際忘れて本当にやろうとしている政策について議論した方が有益ですらないかと思っています。

 かつて民主党は小泉政権時に、小泉元首相が改革、改革と叫んだことで改革という言葉の価値を貶めてしまったと訳のわからない批判をしていましたが、少なくともマニフェストと叫び続けてマニフェストはもとより公約は守られないものだと定着させた民主党の方が責任は重い気がします。まぁ公約破りは小泉政権時も、「この程度の公約破りは大したことではない」と言い切るなど、いろいろ凄かったけど。

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