先日に地元の友人と会って話しをしてきたのですが、その友人は私と同じくイギリスに行った経験がある友人だったのでふとしたことからイギリスの話になりました。イギリスというと一般にはイギリス紳士ばかりが浮かんできますが、なんだかんだいって個性が強い国なのでイギリス紳士に限らず知っている物同士では話題にするネタが次から次へと湧いて来る国です。恐らく最も話題になるのは、「メシがまずい」、「それなのに物価が高い」ことでしょうが。
それでその友人とのイギリス会話の際、一番盛り上がったのは今日取り上げる「ピーピング・トム」の話でした。このピーピング・トムというのは今も高級チョコとして名高い「ゴディバ」のブランド名に使われたエピソードに出てくる男の話で、概要をWikipediaからそのまま引用すると下記のようになります。
領主レオフリックとゴダイヴァ夫人については有名な伝説がある。重税に苦しむ領民を気の毒に思ったゴダイヴァが、夫レオフリックに税を軽くするように申し述べたところ、レオフリックはゴダイヴァが慎み深い女性であることを知りながら「お前が全裸で馬に乗って町を一周したら考えてやろう」と言った。悩んだ末にゴダイヴァは決意し、町中の民に外を見ないように命じた上、長い髪だけを身にまとって馬で町を一周したのである。町民はみな、このゴダイヴァのふるまいに心を打たれ、窓を閉めて閉じこもった。これにより、レオフリックはやむを得ず税を軽くしたという(なお、このときにただ1人外を覗いた男がおり、これがピーピング・トム(Peeping Tom)という言葉の由来になったという)。
このエピソードから例のチョコレート会社は「ゴディバ(ゴダイヴァ)」という名前をとったわけなのですが、最後に書かれている不心得者の「Peeping Tom」を直訳すると「覗き屋トム」といったところで、和訳として私はよく、「英語版の田代という意味だ」と周りには説明しております。
実は私はイギリスに旅行に行った際、何故かこのゴディバのエピソードの舞台となったコヴェントリーで一泊しました。当初はバーミンガムで宿を取ろうと思っていたところ、たまたまその日は当地でイベントがあって宿がすべて埋まっておりコヴェントリーに行き着いたわけなのですが、元々ゴディバのエピソードも知っていたので着いた場所があの話の舞台と聞いていろいろと思う事がありながら街中にあるゴディバ像とかも見て周りました。
それにしてもこのエピソードは裸の女性が馬に乗るという暴れん坊将軍も真っ青なエピソードぶりといい、ピーピング・トムというお約束なキャラといいすこぶる面白い内容です。なお伝説によるピーピング・トムは神の天罰によってゴディバを見るや失明したそうなのですが、このエピソードを私がよく訪れるイラストサイトの方も引用しておりましたので紹介しておきます。
・レディ・ゴディバでぐぐれ(ギャングスター)
一番トップには裸のゴディバ婦人の絵が描かれていますが、ページ下部ではピーピング・トムの想像図として素晴らしいキャラを紹介してくれております。
結構いろいろとイラストサイトのブックマークを私は持っているのですが、ここのサイト管理人、腹八分味之介氏ほどキワモノ系の悪役を書ける人は未だにお目にかかれておりません。普通に美少女イラストも十分に上手なのですが、腹八分氏曰く「モヒカン系」を書かせたら恐らくこの人の右に出てくるのは北斗の拳の原哲夫氏くらいなものでしょう。このほかホラー映画系にもやけに詳しいので、興味がある方は是非別ページもピーピング・トムばりに覗いていってください。
おまけ
京都の嵐山にて、「ピーピング・トム」というカフェレストランがありました。通る度に気になっていたのですが、なにぶんお金のない頃でしたので結局ここも「中国料理 ほあんほあん」同様に一度も訪れず終いでした。今度京都に行ったらちゃんと行って見ようかな。
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