今を遡ること五年前、日本の各大手生命保険会社できちんとした契約があるにもかかわらず、本来支払うべき保険金を敢えて受取人に告知しなかったり、間違った情報を教えるなどして払わないという不払い問題が続出しました。
・保険金不払い事件(Wikipedia)
詳しくは上記のWikipediaのページを見てもらえば分かりますが、私はこの事件を知った際に保険会社はなんてクズの集まりなんだ、絶対にこんな所には就職しないぞと北斗七星に誓ったもんです。しかも北京で。
この保険金不払い事件ですが、先日思わぬ所からまたこの名が持ち上がってきました。
・大手4生保、自民・民主に接待攻勢 不払い処分めぐり(朝日新聞)
上記記事は7/18日付けの朝日新聞朝刊一面に載ったニュースですが、これを朝六時から群馬榛名山へ向けて出発しようとする私と広島に左遷されたままの家の親父が見つけると互いに、これで朝日新聞から生命保険の広告が消えるなと言い合いました。
記事の内容を簡単に説明すると、五年前の不払い事件が発覚した年、日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命の生命保険大手四社が自民、民主両党の金融関係の委員となっている議員やその秘書らに対して接待攻勢をかけていたという事実が報じられています。しかも第一生命に至っては07年に政治家のパーティ券を1000万円超も購入するなど、不払い問題の処理を巡って政界工作を行っていたと朝日は断じています。
実際に当時、明るみになった不払いだった生命保険料の支払いのために各生命保険会社の経営は悪化しており、2005年以降に急激に増加したこれら接待費、献金は国政側に寛大な処置を求めるという意図あっての行為と見て間違いないでしょう。
しかも今回朝日新聞が報じたこの記事を見ていて呆れてくるのは、一連の接待の中でなんと15回もこの大手四社の幹部が顔を合わせる接待を行っており、その接待における費用負担もそれぞれで決めていたようです。これが何を意味するかと言うと、この大手四社は不払い問題が起こるや互いに連絡を取り合って、手を取り合って政界工作を行っていたという事です。
以前に朝日新聞はキャノンと松下の人件費の偽装請負を報じた事により未だにこの二社から広告を一切出してもらえていませんが、恐らく今回のこの記事でも生命保険会社から広告が引き上げられる事となることが予想され、いわば朝日は大口の収入源を失う覚悟でもって今回の記事を報じたと思います。
ネット上で朝日新聞はよく赤新聞などと叩かれる対象であり、実際に私も過去にしょうもない記事を何度かこのブログで批判しましたが、今回のこのニュースは文句なしによく書いたと思わせられる記事です。惜しむらくはこうしたよい報道に限ってあまり別メディアに取り上げられず、ざっと見回した所、まだ東京新聞紙しか追随していません。
こんな小さなブログですが、何かしらこの記事がもっと注目されればと思い、こうして私は取り上げる事にしました。
とても魅力的な記事でした。
返信削除また遊びにきます。
ありがとうございます。
生命保険の選び方 さん、コメントありがとうございます。
返信削除しょうもないブログですが、こうしてコメントいただけるとありがたいです。そちらのサイトも拝見させていただきましたが、生命保険のシステムについては私もあまり知識がないため、これからそちらで勉強させていただこうと思います。