ふと思うところがあったので、昨日は記事書くのをやめて下記サイトでいじめの統計データを眺めていました。
・政府統計の総合窓口
調べる前までこういうデータというものは本当にあるのかと内心疑っていましたが、意外とかゆいところに手が届くような感じで項目数も多く、比較的扱いやすいデータでした。ただ懸念がまったっくないというわけじゃなく、これは以前に統計関係の記事を書いた際にコメントしてくれた方がいましたがいじめの件数というものは得てして学校側が過少に報告するきらいがあり、鵜呑みにできないところがあります。その点を踏まえ、データを見ていくつか感じた点を教派紹介します。
1、都道府県別のいじめ発生率
これはもう上位、下位のトップ10を直接書いてしまいますが、前述の通りにあまり当てにならないデータです。なおこの順位は直接の件数ではなく、児童生徒数に対する発生件数の割合です。
<いじめ発生率の高い県>
1位 熊本
2位 大分
3位 岐阜
4位 福井
5位 石川
6位 愛知
7位 長崎
8位 静岡
9位 千葉
10位 富山
<いじめ発生率の低い県>
47位 和歌山
46位 佐賀
45位 福岡
45位 福島
43位 鳥取
41位 群馬
41位 宮崎
40位 滋賀
38位 三重
38位 沖縄
ざっとこんなもんですが、むしろいじめ発生率の高い県はきちんといじめ件数をカウントしているだけあって良心的な地域なのではないかと思います。その根拠として直接的ではないものの、いじめと相関しやすいであろう「小中学校の不登校発生率」と比較すると、最もいじめ発生率が高い熊本県は41位と非常に低く、逆に神奈川県はいじめ発生率が24位であるものの不登校発生率は1位でした。カウントのしやすさから言うと圧倒的に不登校率の方なので、むしろこっちの方で地域差を測るのが適当かもしれません。
2、いじめが発生しやすい年齢
これは認知件数とかはあまり影響しないのでデータをそのまま信じていいのですが、結論から言うといじめの発生件数が最も高くなる年代は中学一年次でした。細かい数字は書きませんが小学校一年時から発生件数は年齢の上昇に比例して上がり小学六年次で約8600件となるのですが、中学一年次はなんとその約二倍の約17000件となります。ただそれ以降は減少していき中学二年次で約13000件、中学三年次で約6200件と、恐らく受験勉強などが影響してか急速に収束します。
このデータをどう読み解くかですが、単純に中学校で最もいじめが発生しやすく、この年代に対して重点的な対策を取ることが最も求められているのではないかと思います。
3、いじめの男女差
これは特段取り上げる必要もないのですが各年代ごとの比較を見るとどの年代でも男子の方が女子より頭一個分発生件数が多く、男子の方がいじめを起こしやすいようです。現実問題としては男子のいじめには暴力が伴いやすいことから、女子に対してもそうですがこちらでも対策を注力する必要があるでしょう。
4、いじめの様態
これもデータの捻じ曲がりが発生しやすい内容なのであまり使えないかなとも思ったのですがちょっとだけ面白いと思ったもので、学校運営別の比較では発生件数から何から何まで基本的に公立校が私立、国立を圧倒的な差で上回っているのですが、いじめの様態で「パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる。」に限り、公立中学校が7.3%であるのに対し、私立が15.1%、国立が17.9%と割合で上回っております。変に頭が回るってことかな。
なんか今日はそれほどやる気がないのでこの辺で終えてしまいますが、もう少しこれらの統計データを利用してもっといじめ対策を煮詰めるべきだと強く思います。具体的にはからかいや嘲笑といった軽度のいじめと、暴力やカツアゲを伴う重度のいじめをはっきり分け、それぞれが発生した際にどのような対策や指導が効果的なのかをもっと比較し、共通認識を作るべきです。今回調べた限りですと中学三年次に急激に発生件数が減っていることから暇な時間を持て余すほどいじめが多くなるのではないかと思え、変な話ですがいじめる生徒にはそういう時間が持てないように課題なり部活なりボランティア活動なりを強制して行わせてみてはという案が浮かびました。
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