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2011年12月26日月曜日

香港の風水、および見えない何かについて

 昨日に引き続き1日2本の投稿、書いててなんだがいろいろと不安になってくる。こういう風に妙にテンションが舞い上がった後には決まって体調を崩しており、気のせいか夕方も一時的に物凄い悪寒に襲れました。夜を早く寝ようにも今日も2時間昼寝しちゃったし……って、昼寝のし過ぎが体調を崩す原因なのかもしれないが。
 そうしたことは置いといて本題に入りますが、先日に友人が訪ねてきて香港案内をしていた際にこんなことを話しました。

「香港のショッピングモールとホテルはどこも、1階から2階にかけ中央が吹き抜けになっている。これは龍が空に昇れるようにという風水学の概念からなのだが、香港人はやたら風水を信じるもんだから建築にもきちんと反映されている」

 実際に来てもらえばわかりますが、香港では利便や効率性を明らかに度外視して吹き抜けを作っている建物があちこちにあります。これらはすべて風水学の影響によるものなのですが、日本ではドクターコパがテレビに出なくなって久しいものの、香港では未だ現役で庶民の生活にも幅広く浸透してみんなも気にしています。

 これが多分うちの両親とかだったら「へぇ、そうなんだ」という感じで会話が終わったでしょうが、その友人は「クーロンズゲート」という結構マイナーなゲームをしていたこともあり、この私の説明にほかの人とは明らかに違う食いつきを見せました。このゲームは開発に4年かかり、プレイした人間からは「4年間もスタッフは何をやってたんだ」と思われたちょっと残念なゲームでしたが、ちょうど舞台は香港で風水学をテーマにしたアドベンチャーゲームであるだけにこの友人も興味を持ったんだと思います。なんでもその友人はこのゲームの影響で一時、風水師になろうかと思った時期もあったそうです。

 別に詳しく勉強したわけじゃありませんが風水というのは陰陽とかスピリチュアリズムと違って、意思を持った心霊とかは出てきません。そのかわり「気脈」という、人間で言えば血液のような運気の流れというものを大事にして、この気脈が血栓みたいにどっかで詰まったりしないよう上手く流れるよう構築物の配置をあれこれ考える学問……というかは概念です。元々、風水は中華圏で発達した概念でありますが恐らく香港が世界で最も風水が普及している所で、実際に私もここでプロの風水師に会ったことがあります。

 話は戻って友人との会話ですが、もちろん互いにふざけ半分ですが昨日に書いた「シチズンの呪い」を始め、ここ数週間でやたら私の運勢が悪いのは今住んでいる部屋の風水が悪いのではないかと指摘されました。そもそも風水のせいにしなくたって、狭いのは香港だから仕方ないとして今の部屋は明かりをつけても妙に薄暗い上に必要性が全く感じられない妙な段差があるなど、私も初めて入った際には「えっ、俺ここに住むの?(;゚д゚)」と思ったほどでした。上海の部屋よりはきれいだけど。
 仮に自転車で走り回れる環境であれば休日はずっと外に出て乗り回しているのですが、香港は真面目に自転車を一台も見ない、というより絶対に走れない環境ということもあって休日は家にこもっていることが多いです。それだけに今の部屋の環境は真面目にストレスの種で、やや贅沢ですがもうちょっと何とかならないかと常々感じています。会社指定だから動かしようがないけど。

 ただこのところの運のなさ、それも自分のミスによる災難だったらまだ納得できるものの、シチズンの問題など明らかに自分の範疇を越えたところで災難が降りてくるのはなにか目に見えない力が働いているんじゃないかとこのところ感じます。折しも友人に持ってきてもらった水木しげる氏の漫画「神秘家列伝」の中で水木氏が度々、「目には見ることができないが未知の力というものは確実に存在しており、私(水木氏)はそういったものを出来る限り絵に描くことで伝えようとしている」と書いてあって、なんか妙に納得してしまいました。香港にいるのももうあと少しだけですが、頼むから余計なものにはとっとと離れてもらいたいです。

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