当初は儲けている業種と儲けてない業種の話を書こうとしましたが、期待しているというか聞きたい人も多いと思うので、昨日に上海に戻ったので反日デモ関係の話を書きます。
まず簡単に今の私の状況を書きますが、昨夜飛行機で上海に帰り現在はこっちの自宅でくつろぎながらブログを書いてます。昨日は空港から地下鉄で自宅最寄駅まで帰りましたが、地下鉄車内で敢えて電話をかけて割と大声で日本語で話をしましたが、特段周囲からにらまれたりするようなことはありませんでした。夜遅い時間帯だったからかもしれませんが、少なくとも日本語で話をするだけで、日本人だとわかるだけでいきなり殴られたりすることは上海ではありません。
開けて翌日の今日、会社の同僚が今朝に上海にある日本領事館前に行ってきたので話を聞きました、まず早くから民間のバスをチャーターしてまで武装警察が次々と集結し、領事館を守るべく陣営を築いたそうです。その後、午前中にデモ隊がやってきたそうですが領事館前の通りを通過することは一回、しかも立ち止まらないように指示されており、特に石投げたり殴り合ったりというような派手な行動はなく平和的なデモだったそうです。自分もちょっと行こうかなとか思いましたが、会社からも不用意に近付かないように言われていたので今日は仕事終えた後はまっすぐ帰りました。もっとも、こんなこといったら同僚はどうなのかって話ですけど。
あくまで私個人の印象ですが、少なくとも上海市内であれば日本で報じられているような揉め事はないんじゃないかと思います。上海の人は比較的所得も高ければ文化度も高く、商売と政治をきちんと分けられるため多少の嫌がらせはあるでしょうが暴動に押し入られるようなことは恐らくないでしょう。
ただこれはあくまで上海、または警備の厳重な北京限定の話であって、日本でも報じられているでしょうが南部や内陸の都市では話は変わってきます。湖南省長沙市にある平和堂(アルプラザ)とかしこたまやられたそうですが、仮に自分の赴任地がこういった都市であればさすがに危機感を覚えた事でしょう。そういう意味では今の中国は日本人にとって危険かどうかというなら、やっぱり危険と言わざるを得ません。
しかも今後の展開を考えても、あまりいい状況ではありません。既に報じられている通りに丹羽大使に代わって来月から中国大使に就任する予定だった西宮大使が急死し、恐らく日中双方で後任人事を巡ってかなりドタバタしていると思います。さらに上に書いてある通りに中国政府は今回の反日デモに対して武装警察を大集合させるなど相当に手を回してくれていますが、穿った目で見るなら来月に開かれる中国共産党中央党大会の前にドタバタが起きてほしくない時期であるからこうするのであって、党大会が終わった後はどうなるか、それこそ「こんな大事な時期に余計な騒動起こしやがって」というノリで報復措置を取ってくる可能性もあります。それだけ今の中国は、この前に習近平が姿を表さなくなって大騒ぎしたように非常にピリピリした状況にあります。
最後に個人的な感想として、日本人が気を払わなければならないのは長沙市など内陸などの都市で暴動のようなことをしでかす中国人よりも、上海で平和的にデモを行った中国人だと思います。暴動みたいに暴れる中国人はこう言ってはなんですが反日とかそういった政治思想はあまり関係なく、ただ単に社会に不満があって暴れているようにしか見えず、また所得水準もそれほど高くないでしょう。翻って上海の平和でも集団ですが、こちらこそがまさに日本製品を購入しているメインの層で、彼らが日本製品をボイコットしたり冷静に日本を批判したりすることが一番の痛手です。もっとも対処法ったって、ほとぼり冷めるまで待つしかないというのが今の状況ですが。
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