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2013年6月2日日曜日

時間にルーズな日本人

 本題とは関係ありませんが、リンクを結ばせてもらっている方から「このブログにコメントを投稿しようとしたら出来なかった」というお話を先日聞きました。原因はわからないのですが、もし同じような経験がある方はメール(miyamakikai@gmail.com)まで、コメントを入れようとして駄目だった状況などについて一言入れてくれると助かります。
 ちなみに何人かの読者から、「このブログで展開されている話はやけに高度で、生半可なコメントをしてはいけないような雰囲気がある」という意見を受けたことがあるのですが、このような心配はご無用なので素朴な疑問や書いてほしい話題のリクエストなどがあればどしどしコメントしてください。もともとこのブログの記事は問題提起をすることが主目的で、コメント欄でみんなに議論してもらいたいと思いつつ書いているのでコメントしてもらえるとむしろありがたいです。

 それでは本題ですが、去年あたりからお題に掲げた「日本人は時間にルーズだ」という話を引用することが増えました。この話の発端は日本での就労を目指してやってきたけれども看護師資格が取れず帰国することになった、確かフィリピン人看護師が去り際に述べた話で、大まかな内容をまとめると下記の通りとなります。

「日本では始業時間の最低5分前、下手したらそれよりもずっと早くから作業に取り掛からなければならない暗黙のルールがある。逆に終業時間は誰も守っておらず、当たり前のように長い時間残業をしていて半ばそれが義務となっているなど、日本人は時間に対して非常にルーズだ」

 言われることごもっとも、というのが私の意見です。案外、こういうところは外国人が指摘するとすっきりするもんです。

 ここに書かれている通り、一般的な日本社会では5分前には待ち合わせ場所に着くなり作業準備を始めていないといけません。更に言えば、仮に5分遅れようものならとんでもない大問題に発展する可能性があり、人によっては遅れた相手を殴ってもいいという人もいるかもしれません。
 その一方、終業時間に関してはもはやあってないものです。工場のラインなどでは厳格に守られていると聞きますが、そうでない大抵の職場においては終業時間と共に席立ってすぐ帰ろうものなら「てめぇなめてんのか?(#゚Д゚)y-~~イライラ」と言われても仕方ありません。

 仮に始業時間に関してもいい加減であるのなら終業時間が守られなくてもまだ理解できますが、はっきり言って今の日本の企業風土はダブルスタンダードもいい所で、外国人からしたら「自分たちの都合がいいように物事を解釈する連中だ」とか思われてるかもしれません。ちなみに中国だと終業時間を迎えるとリアルにみんな一斉に立ち上がって帰っていきます。あとこれは以前に「フランスの日々」のSophieさんから聞きましたが、Sophieさんが終業時間後もしばらく残って作業を続けていると周りから「Hentaiだなぁお前は」とか言われたそうです。なんでもHentaiでいっしょくたにするのもなぁ……。

 ここまで読んでもらえればわかるでしょうが、私はこうした時間にルーズな日本社会を快く思っておりません。残業時間が非常に長いというだけでなく始業時間に異常なほどに厳格で遅刻を許さないというのも、はっきり言えば精神病の領域にもう入っているだろうと普通に口にして批判してます。
 それこそ5分や10分遅れたくらいで物事に支障が出ることなんてほとんどありません。にもかかわらず日本人は相手が遅刻してくるや鬼の首を取ったかのように人格否定も辞さないほど激しく批判する輩が多く、そういう場面に会う度に今のうちにこいつを始末しておく方が日本社会のためになるんじゃないかと腹の中で本当によく考えます。

 あとこれはやや古い話ですが、2004年に起きた福知山線の脱線事故の後にある批評家が、「JR西日本が過密なダイヤを組んだのは日本社会が1分1秒遅れてはならないほど時間に厳格なことも背景にあるように思える。過密なダイヤを緩めるためにも、日本人はもっと時間に寛容になるべきだ」と話しておりました。この意見にも私は同感で、さすがに1時間遅れてきたら「もうちょっと気をつけなよ」と軽く言いますが、30分程度なら何も言わないようにしております。まぁでも30分遅れてきたら向こうから謝ってくるので、「そんなの気にしないでいいって(・ω・` )」と声かけることのが多いかな。

 そして本丸の終業時間に関しては逆に、もっとしっかり守るべきだと言いたいです。今に始まるわけじゃないですが日本の生産効率性は先進諸国中で最低クラスにあり、その原因はまさにこの無駄に長い残業時間にあると言って過言じゃないでしょう。惰性で働くもんだから時間内にきっちり仕事を終えようという意識が低く、私の目からしても日本人の時間当たり作業量は低いと言わざるを得ません。この前も終業時間の後から会議を始める場面に遭遇して、「何考えてるのこの人たち?」とリアルに感じました。

 さっきからかなり強い言葉で日本社会を批判していますが、私は真面目にこの問題はなんとしてでも改善するべき課題だと考えています。というのも終業時間があってないものという社会ではルールに対する遵法意識が低くなり、どちらかというと上にとって都合の良いルールが下に押し付けられやすくなる社会になりやすくなると思えるからです。もはやすっかり市民権を得た「ブラック企業」という言葉がありますが、そもそもの話、なんでブラック企業がこの世に存続できるのかという疑問を持つべきでしょう。

 たまに「日本人はルールをよく守る民族だ」という人を見ますが、私からすると「ルールや法律を自分勝手に都合よく解釈することが多く、しかも自己解釈ルールを平気で盾に取ってくることが多い民族」で、もっと短く言うなら「かなりあいまいというかいい加減な民族」というところに落ち着きます。これが中国人だとそのまんま「ルールや法律をほとんど守らない民族」で片づけられますし本人らもこの点を自覚していますが、少なくとも日本人みたいに自己ルールを相手へ強制することはまだ少ないかなと思います。まぁこの辺は一長一短か。

 自分でも疲れているのかなと思うくらいやや過激な主張を展開しましたが、真面目にこの時間感覚について日本人はもっと考えるべきだと思います。中には「自分は多少遅刻してもいいと思っているが、相手はそうは思っていないので合わせるしかない」という人もいるかもしれませんが、相手のルールをただ迎合することによって社会全体をギスギスさせていいのかと逆に問いたいです。最後にもう一回また過激なことを書いてしまうと、社会をギスギスさせるような時間感覚の持ち主を如何にこの世から排除するか、そういった風に思考を転回するべきでしょう。

6 件のコメント:

  1. 時間にルーズな日本人はお金にルーズしますか?
    改善する為に、決められた時間の中に仕事を終わらせることが肝要です。いわゆる「残業なし」との事です。

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    1.  いいところを突いてくるなぁ。お金というかコストに関しても日本人ってダブルスタンダードなところがあり、事務所のプリンタには裏紙使えとか10円、20円のコストにはやけに厳格なんだけど、10万円、20万円のコスト削減につながるような作業効率の改善とか、そういうのはほとんど無関心なんだよね。そういう意味ではコストにルーズと言ってもいいかもしれない。

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  2. ある書籍で同様の内容を読みました。

    日本は住むには最高だけど働くには悪すぎて帰国したり他国へ移ってしまう人も多いようです。

    あと、外国人が日本で働くという件では、住友で働いていたタイ人の話があります。

    彼はタイで外資系IT会社に4年ほど勤務し日本に留学した後、タイで事業を起こすのを助けるために住友に雇われたのですが、実際は危険な工場勤務を強いられ、1年後にタイに新設された同社事務所かなにかに派遣されると聞かされていたのですが、実際はタイの田舎に送られ、給料も前職の半分以下しか払われないことが判明したそうです。結局彼は住友を最近辞めて元の外資系への再就職を検討しています。彼はこれ以来日本に不信感を覚えるようになりました。

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    1.  私も日本に帰国してからよく思うのですが、日本というのは消費者天国で、消費者の立場であれば本当に住みやすい国ではあるものの、サービスを供給する勤労者の立場だと以上に負担が重たく、なんだか両者のバランスが極端に悪く感じます。はっきり言えば、中国の方がまだバランスがいいです。
       タイ人のお話ですが、実は身近にそういう例を数多く見ています。私の場合は中国人ですが、日本で数年働いた後に中国法人に移ったら現地採用に切り替えられ、給与が半分以下にされるというのがよくあります。日本人からしたら現地給与からしたら適正だと感じるかもしれませんが、これで労働者が納得するわけはないでしょう。

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  3. 昨日、イスラエルからの留学生が、
    「日本が(特に東京)が好き」
    だと言っていたので、わけを聞くと、
    「とにかく便利だから」
    でした。
    24時間営業の店や定刻発進する電車などイスラエルにないモノが魅力的で、留学後は東京に住みたいと熱弁してました。

    そんなもんだから、日本の労働環境の悪さを伝えたところ、満員電車は来日当初に見たときは流石に引いたけれども、電車自体が好きだから別に気にしないそうです。

    長期休暇もないよ、と言ったら、母国では10日未満の休みが取れないときは絶対に家族で旅行に行かなかったらしく、この点には難色を示していました。

    労働時間の長さに関しては、どうせ暇だから残業しても休日出勤してもかまわない、だそうです。

    まだ本当の現実を知らないからかもしれませんが、日本に盲信的になっているのも危なかったので、忠告してみました。

    花園さんも日本に過剰な憧れを頂いている外国人にあったことはありますか?

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    1.  日本に過剰な憧れを持っている外人にはまだ会っていませんが、外国にいると家族もいないし本国ほど娯楽もないから、仕事に集中出来るというのはなんとなく理解できます。ただそのイスラエル人もまだ消費者の立場だからそういうこと言えるのであって、実際に日本の会社入ったらギャップに打ちのめされるんじゃないかなぁ。どこの会社でも内部って非効率だし。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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