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2014年4月6日日曜日

ゲームにおける「面白味」

 今現在、日本で一番勢いのあるゲームとくればガンホー擁する「パズル&ドラゴンズ」で間違いなく、ご多分に漏れず自分もよくこのゲームを遊んでおります。現在ランクは110ちょっとで、パーティは望月千代女というリーダースキルが「バランスタイプのHPが2倍、攻撃力が2.5倍」というモンスターを使い、サブメンバーには「ヴァーチェ」などいわゆる「魔剣士」と呼ばれるカテゴリー(どれもバランスタイプ)のモンスターで組んでます。進化形態はほとんどが究極進化を遂げていますが、ここまでの道のりは結構長かったなぁ。
  そんな私のパーティ自慢はここまでにしておきますが、私がいわゆるソーシャルゲームというスマホ向けゲームを遊ぶのは実はこの「パズドラ」が初めてでした。それとともに今回こうやって遊んでいて普通のPS3などに代表される据え置きゲームと異なっている点、共通している点というのにいくらか気が付き、特に後者の共通している点こと「ゲームの面白味」についていくらか思考し、友人らとも議論を重ねてそこそこ手ごたえを得る内容が練り上げられたので、今日はこのテーマについて書いてきます。

 まず前提論として述べると各ゲームはRPGやシミュレーション、パズルなど様々なジャンルに分かれますが、どのジャンルにも共通する面白さを決定づける要素というものがあると私は考えております。それぞれのジャンルによってそれらの面白さを決める要素がどのように盛り込まれるかはもちろん異なっておりますが、旧曲亭にはこれらの要素をどのように組み合わせてどれだけ多く含めるか、それがユーザーに対して「面白い!」と思わせる決定要因になるのではないかと見ているわけです。ではそれら面白さの要素は具体的にはどんなものがあるのか早速並べて解説していきます。

1、成長要素
 この要素が含まれるゲームジャンルとしてはRPGがある意味代表的かと思いますが、要するにユーザーが遊んでいて成長したと実感できる要素があるかないかです。ドラクエやファイナルファンタジーであればわかりやすく各キャラクターにレベルという設定が付与されており、スタート当初がレベル1だったキャラが高レベルになるにつ入れて高い攻撃力や強力な魔法が使えるようになると否応にも成長を実感し、少なからぬ優越感を覚えるかと思います。またかつては苦戦した敵キャラを一撃で楽々に倒せるようになると、こういっては何ですが言いようのないカタルシスがあるように思え、昔コメント欄にこのような内容を一度書いてもらいましたが、かつては倒すのが難しかったボス敵に対して圧倒的と言えるほど強くなってから挑み、じわじわとなぶり殺しにして楽しんだという遊び方をした人は私以外にも多分いるでしょう。傍から見ると酷い倒し方ですがこれがすごい爽快で、この時ばかりはフリーザ様の気持ちもわかる。
 RPG以外のどのジャンルにもこの成長要素はほとんど含まれており、マリオなどのアクションゲームでは要領よくキャラを動かせたり、レースゲームでも過去のタイムより早く走れるようになると気持ちがいいものです。最近のゲームだと「モンスターハンターシリーズ」がこの成長要素をある意味で最も含んでおり、純粋にプレイヤーのキャラの動かし方次第でどんな強敵にも勝てるだけに成長が強く実感でき、それが評価されてヒットしたのではないかと密かに見ております。

2、コレクション要素
 これもRPGだと説明しやすいですが、要するにレアアイテムなどの貴重なアイテムを集める楽しみです。最近だとアイテムに限らず「スーパーロボット大戦シリーズ」などであるように条件次第で仲間になるレアキャラとか、ステージクリア後に手に入れられるレア画像、ムービーなど幅広く広がっているため、「何かの条件達成によって得られるご褒美」というものがあると面白味が増すのではというのがこの要素です。
 さっきの成長要素同様にこれも「モンスターハンターシリーズ」が持っている要素で、このゲームは素材となるレアアイテムをステージクリア、または特定条件達成によって集め、一定量集めることによってレアな武器や防具を作っていく過程が重要です。私ももちろん遊んでいますがこうしたレアなものを集める過程というのはなかなか思い通りにはいかないですが、うまく目的のアイテムがドロップした際は文字通りジャンプしそうな位にうれしく、それまでの苦労が報われるようなカタルシスが得られます。
 今私がやっている「パズドラ」も同じで、レアな進化素材をかき集め、進化させるモンスターのレベルを進化させて新たなモンスターを作るという過程が重要なのですが、これなんかさっきの成長要素とこのコレクション要素の集合みたいな作業と言えます。まぁ源流を辿れば「ポケットモンスターシリーズ」に行きつくのですが。

3、難易度
 当たり前と言えば当たり前ですが、地味に面白さを決める上で深く考えなければならない上に調整が難しい要素としてこの難易度が挙がってきます。まず私の「パズドラ」の体験で述べると、難しいステージに挑むにつれてやはり詰まるというか簡単にはクリアできず、途中で負けてやり直しとなる場面が増えていきます。もちろんサクサク進めばそれはそれで楽しいのでしょうが、ゲームを進められなくて詰まる瞬間というのは「じゃあどうすれば攻略できるのか」ということを結構真剣に考えられ、こういってはなんですがこの考えている瞬間というのは案外楽しいです。手早いもので言えば攻略サイトを眺めることですが、それ以外にも自分のパーティ編成を弄ったりして攻略の糸口を探り、そうした試行錯誤の末にリトライして攻略が出来ると最初の成長要素にもつながりますが、苦労した分だけの気持ち良さが待っていてくれます。
 ただ極端に難易度が高いゲーム、具体的にはやっている人だけわかればいいですが「ニンジャガイデンΣ」とかあまりのハードっぷりに私も最初はプレイしていて不快感しか覚えませんでした。 それ以外にも「パワフルプロ野球シリーズ」でも難易度が最大だともはやクリアさせるつもりがないほど難しいというか投げる傍から片っ端にホームラン運ばれるので、コントローラを強く握りしめた回数はもはや数えきれません。
 このように難易度というのは調整が難しいですが、ユーザーに対して場面ごとに「壁」を作ることによって面白さというか気持ちよさをググッと高める要素だと思います。改めて考えると難易度の高いと言われるゲームほどそのゲームを深く愛するコアなユーザーというのがいるように思え、初期の「バイオハザードシリーズ」なんかはこの点で成功したんじゃないかな。

4、交流要素
 これは言わばほかのプレイヤーと一緒にプレイできるか否かという要素です。格闘ゲームの対戦よろしくリアルなほかの人間と協力プレイなり対戦なり、果てにはポケモンの様にモンスターの交換といった交流が出来るかどうかというのも面白さを決定づける重要な要素でしょう。スーパーファミコン時代なんかはこの交流要素が最も重要視されてたように思え、「ボンバーマン」や「桃太郎電鉄」、そして「マリオカート」なんかは私も友人と時には笑い、時にはつかみ合ったりするほど一緒にプレイしました。本来ゲームというのは対人で行うのが基本で、将棋や囲碁、麻雀などを考えると一緒に遊べるからこそゲームと呼べるのかもしれません。

5、ワンプレイ時間
 最後のこの要素はちょっと特別というか、現代の事情が深く絡んでおります。現代人はネット、インフラの発達に伴って自由な時間が明らかに減っており、十年前と比べれば小学生から大人に至るまで連続して娯楽に費やせる時間は確実に少なくなっているかと思います。それだけにゲームする時間もとり辛く、空いた時間にそのゲームを少しでもいいから遊べるかどうかというのが大きなファクターになってきたと考えています。また「パズドラ」 を持ってきますが、このゲームに代表されるソーシャルゲームが何故はやるのかというと一番大きいのは「ワンプレイが十分以下」という、電車の乗り換え時間とかほんのちょっと空いた時間でも区切りをつけて遊べるということが大きいでしょう。
 このワンプレイ時間で言えば現代は据え置き機が圧倒的に不利で、遊べる時間は自宅にいる間かつ暇であることが条件で、なおかつセーブなど一区切りつけるのに30分以上かかるゲームだと気軽にとはなかなか手に取り辛いです。長いRPGとかでもクリアまでに合計50時間以上かかるなんて言われた日には社会人なら手に取ることすらためらいかねず、クリアまでとは言わずとも起動して終わらせるまでの一回のプレイで1時間はノンストップにならざるを得ないとなると私ももう手に取らないかもしれません。昔の「スーパーロボット大戦F」なんて絶対にやらないだろうな。
 この要素に関しては結論を述べるとワンプレイ30分以下というのが現代のゲームにおける絶対的な条件で、この条件を満たすか否かは売り上げに大きく影響すると思います。昔はゲームは一日一時間とかいったが、むしろ作る側が時間に縛られるっていうのも皮肉なもんです。


 以上がざっと私が考える、ジャンルにとらわれずゲームをユーザーに面白いと思わせるのに必要な要素の数々です。これらの要素をどう組み合わせ、またどれだけ多く盛り込むかが重要なように思え、逆を言えばグラフィックやムービーにこだわるのもいいけど、これらの要素をきちんと含まないとあんま売れないのではと言いたいわけです。
 自分の主観ですが、ここに挙げた要素をバランスよく取り入れているゲームとして最高峰に挙がるのは既に挙げているように「ポケットモンスター」で、遊びの要素としては完璧に近い気がします。次点に同じく名前を挙げている「モンスターハンターシリーズ」で、これもどの要素も過不足なく含まれていて意図的かどうかはわからないにしろバランスの良さが際立っています。改めてこれらの要素に注目してヒットしているゲームを見ると違った視点も見えてくるので、ゲーム選びをする前にこうした点を考えることをちょっとおすすめして筆を終えます。

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