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2015年1月17日土曜日

美濃加茂市長に贈賄したと主張する社長への実刑判決について

 本題とは全く関係ありませんが大相撲で先日、豊真将関が引退することを発表しました。私は彼が幕内に初めて上がった頃から見ていて比較的多才な取り組み、そしてインタビュー時の真面目な受け答えの仕方から現在いる幕内力士の中で実は一番好きな力士でした。今回の引退は怪我に泣いてとのことで、涙を流しながらインタビューに応じる姿を見て自分も涙腺が緩みました。本当に素晴らしい気力士でした、本当にお疲れ様でしたとこの場を使って述べたいと思います。

 そんな熱い私の思いは置いといて本題に入りますが(我ながらどっちが本題かわからない)、先月に「美濃加茂市長の公判について」の記事で私も取り上げた、業者から現金を授受したとされる藤井浩人現美濃加茂市長の事件で昨日、市長に現金を渡したと自ら主張する業者社長に対し贈賄、詐欺行為への刑として懲役四年の判決が名古屋地裁でおりました。結論から話せばなかなか筋張った構造の判決の仕方かなと私には思いました。

美濃加茂市長へ30万円、贈賄業者に懲役4年(読売新聞)

 できることなら先月の私の記事を読んでもらえばありがたいのですがこの事件について簡単に前説明をすると、業者から口利きの謝礼として現金を受け取ったとして藤井市長は岐阜・愛知県警によって逮捕、立件され、現在検察との間で刑事裁判が行われています。しかしこの事件では直接的証拠は一切存在せず、しかも現金が授受された現場には第三者もいてその証言者は授受した現場は見ていないと述べています。
 そのため贈賄があったという根拠は目下の所、金を渡したという業者社長の自白証言しかないのですが、この業者社長はこれ以前から詐欺によって数億円の資金を病院や銀行からだまし取っており、検察から藤井市長に贈賄をしたという証言をすればいくつかの詐欺事件の立件は目をつぶると言われたことを知人に洩らすなど、疑惑真っ黒の人物であったりします。結論から言えばこの事件はちんけな詐欺師に偽の供述を強要することで起こった、検察による捏造事件ではないかと現時点で私は強く疑っています。

 今回出たニュースは藤井市長の件とは別件の裁判で、この贈賄をしたとされる社長個人に対する贈賄、詐欺行為に対する刑事裁判です。今回出た判決では行政から大規模な取引を受注したと偽り金融機関から融資金6100万円を搾取した詐欺行為、市長への贈賄行為が裁判所によって認定され、社長に対し懲役四年が下りました。

 一つ一つポイントを整理すると、まず詐欺行為に関しては社長自身も認めており、また実際に被害に遭った金融機関もあって内容に関して特に大きな争点はないのですが、金額に関してはちょっと妙なしこりが残っています。というのもこの社長が搾取した金額は6100万円ではなく実際には数億円に上るそうですが、そのうち検察が立件したのはごく一部の融資だけで、そのほかの搾取に関してはノータッチです。この点については前回記事というかさっきにも述べていますが、検察との間で証言を行う代わりに目をつむるという司法取引があった可能性が高いです。

 もう一つの藤井市長に対する贈賄ですが、この社長の裁判では贈賄はあったものと認定され懲役に加算されているようですが、この点で注意してもらいたいのはこれは社長の裁判であって藤井市長の裁判ではありません。これまでの裁判でも同じ当事者の別々の裁判で事実認定が異なる展開は数多くあり、藤井市長の裁判では贈賄行為があったと認定されない可能性は高い、というかそうならなかったらなんやねんと私はむしろ思います。

 とりあえず今回の裁判で言えることは市長に贈賄したとされる社長は根っからの詐欺師だったことと、検察が敢えて立件してきたのは社長が美濃加茂市長に口利きしたとされる受注案件による詐欺だったということで、始めから市長を狙い撃ちにして社長の裁判も組み上げていったという事でしょう。まぁ手の込んでいることと呆れますが、藤井市長の裁判の判決は三月五日に下りる予定なのでその時期が来たらまた続きを書くことになりそうです。

5 件のコメント:

  1. 今回中林被告は、贈賄につき本人の供述のみで有罪となりましたが、
    下記ブログによりますと、その際に裏付け証拠など何も審議されなかった理由は、中林被告の弁護側がその裏付け証拠を全く提出しなかったためということです。
    要は中林被告の弁護士も、藤井市長を有罪とすべく検察と共謀していたと言えそうです。

    http://www.videonews.com/commentary/150117-01/
    *以下は上記ブログより抜粋
    藤井氏に現金を渡したと主張している中林氏が贈賄で有罪になった最大にして唯一の理由は、弁護側がこの事件に関する一切の弁護を放棄したからだ。
    収賄側となった藤井氏の公判では金銭授受の事実に数々の疑問が浮上していたが、別途行われていた贈賄側の公判では、提出された証拠が自身による犯行の自白だけで、一切の弁護証拠がない以上、裁判所としては有罪判決を書かざるを得なかったことになる。

    さて、「虚構の法治国家」(郷原信郎、森炎対談)が発刊されています。
    本書は、検察と裁判所を各々熟知したOB二人の見解を合わせた司法腐敗の本質を把握できることから、大変価値が高いと思います。
    検察の腐敗ぶりは貴殿の把握通りですが、裁判所の問題のポイントは下記二点と言えそうです。
    ①戦前からの検察官一流裁判官二流で、裁判官の検察官へのもたれこみ体質を引きずったままなこと。但し、裁判員制度導入などの司法改革と検察の相次ぐ不祥事により少しずつであるが自立への変化が見られる。
    ②裁判官は、冤罪などお構いなく、検察の証拠などをもとにもっともらしい論理構成にて有罪判決を出すのが美学とされている。(書けなければ無罪)

    以上を踏まえ、今回の美濃加茂市長事件では、
    ①担当の鵜飼裁判長は対質という積極的な事件解明への行動などしてきたが、何がなんでも有罪にという検察の圧力に屈せずに独自に判決をだせるか
    ②弁護側の中林被告供述の信用性の低さと市長の無罪性の論旨(下記ブログ2点がわかり易い)をうまくかわして、有罪判決の論理構成をもっともらしく組み立てれるか
    の二点で3/5判決が決まると言えそうです。
    #検察なう「美濃加茂市長事件 弁論を読み解く」
    (443) Part1 『贈賄供述の信用性』
    http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/blog-entry-804.html
    (444) Part2 『藤井氏の無罪性』 
    http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/blog-entry-806.html

    勿論、郷原弁護士は、それを承知で、本書を出版し最終弁論していますので、少なくとも②については抜かりはないとは思いますが、、 私も上記ブログ2点を読んだ限りではそう思います。
    (美濃加茂市民)

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    1.  恐らくまたコメント暮れるのではと思ってましたが、いつもながら丁寧にありがとうございます。
       仮に一昔前なら藤井市長は9割方有罪になる目算だったでしょうが、おっしゃる通りにこのところの冤罪事件の発覚など司法改革の成果があって、私の予想では3/5は無罪判決になるのではないかと考えております。多少不謹慎ですが仮に有罪になれば私の一連の記事は脚光を浴びれるのかもという淡い期待もありますが、仮に有罪となった場合に如何にこの事件がおかしな構造なのかを興味を持った方がすぐに調べられるよう、布石のような形で私も記事を書いております。もう少し大手紙も盛り上がっていいと思う事件ですが、ちょっと注目少ないなという気もしますし。

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  2. 問題はマスコミの偏向報道です。
    .
    <郷原信郎が斬る>「藤井市長への贈賄者に有罪判決」報道に騙されてはならない
    http://blogos.com/outline/103555/

    にて、
    ”藤井市長の逮捕直後から、「有罪視報道」を繰り返してきたマスコミは、この「当然の有罪判決」についても、世の中に、「藤井市長有罪」のイメージを拡散するために、最大限に活用しようと考えているようだ。”

    と懸念して、あくまで詐欺事件の判決に贈賄事件を一部付け足すだけであり、かつ贈賄側の判決であって収賄側は関係ないので、「誤解をうまない報道を」と要請し、
    ”万が一、上記要請に反する報道が行われた場合には、報道倫理上の問題としての対応及び法的措置を検討せざるを得ないことを付言する”
    と警告したにも関わらず、各マスコミはそれを無視して 「贈賄で4年の実刑判決」というニュアンスの報道ばかりです。
    冤罪を盛り上げるどころか、マスコミが藤井市長の有罪を誘導しているという という構図です。

    http://www.videonews.com/commentary/150117-01/
    先の上記ブログでも、マスコミ報道の問題を厳しく指摘しています。
    (美濃加茂市民)

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  3. 中国なら、本件が普通やと思いますわ。

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    1.  うん、ほんまそうやね。偽証するくらいなんて当たり前すぎて話題にもならんし。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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