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2015年3月12日木曜日

中国人「爆買い」の真実と裏話

 今回の日本一時帰国の際、あらかじめAmazonでいろいろ買いましたがその中には高電圧対応の電源ケーブルが入っておりました。これは新しくエプソンのパソコンを買ったからで日本よ電圧の高い中国で使うため、わざわざ別売りのケーブルを買わざるを得なかったからです。
 少し前のノートパソコンは規格電圧が240Vまであって外国で使用するに当たっても問題なかったのですが、近年は日本の100Vにしか対応していないものしか売らなくなりました。ノートパソコンときたら海外でも使用する頻度の高い製品なだけに、こういうところくらいはパソコンメーカーも気を聞かせてもらいたいものです。ちなみにPSVitaは海外の高い電圧にも始めから対応しています。

 話は本題に入りますが、今回の帰国中にやたらと周りから「爆買い」という言葉について質問を受けました。具体的には同僚、カレー屋の店主(ラリースト)、友人の母親などで、自分の知らないところで日本のメディアが如何に大きく取り上げていたのかが少なからず伺えました。その言葉の意味するところは言うまでもありませんが、旧正月の長期連休中日本へやってきた中国人が日本のあちこちで異常なほど消費していたことから一種のマーケティング用語として定着していったようです。

 この中国人の爆買いについて意見を求められるとしたら、私の第一声としては「そんなにめずらしいことではないよ」といったところです。中国国内においても金のある中国人の消費意欲は桁違いに高く、たとえば自動車であれば日本円で1000万円超えるクラスじゃないと「高い車」とは言われませんし、またここまで極端でなくてもショッピングセンターに行けばカートにびっくりする位の商品を抱えてレジに突っこむ親子連れなども珍しくありません。そのほか街中でも買ったばかりと思われる布団を抱えながら地下鉄に乗り込んだり、重そうな家電を抱えながら移動する人の姿はそれほど珍しくなく、総じて言えば買い物の感覚が日本と比べて大きく、どっちかといえばアメリカ人の方が近いのではという印象を覚えます。

 そんな中国人からしたら日本へ訪れるともなると、それこそ数ヶ月分の貯金を全部はたいてでも買い物しようというのも理解できなくはありません。この辺はちょっと説明が必要でしょうが、中国人にとって海外旅行というのは今でこそ多少は融通聞きますが、昔はそれこそ一生に一回できるかできないかというもので、現代においても日本人ほど気軽にできるものではありません。一生に何回行けるかわからないものなだけに、また日本の商品はこれだけ流通が発達した世の中にあっても中国国内では容易に買えないものも数多くあります。そうした点などを敢えて表現するならば、パチスロで言えば一生に一度あるかないかのフィーバータイムといってもよく、ここぞとばかりに消費しようというのも私からすればある程度納得できる行為で、民族とか人種に関係なくみられるところじゃないかと考えています。

 ただ中国人の場合は一味違って、一言で言えば一人あたりの金額どうこうではなく、世界最多の人口抱えるだけあってやってくる人数が桁違いなだけに耳目を集めるというか周囲に様々な影響を与えてしまいます。全人口の上位1%の金持ちといっても日本人であればその人数は100万人程度ですが、これが中国であれば1000万人を優に超えます。なもんだから「買う量」よりも「買う人数」の方が桁違いなため、一種のブームのような現象に見えるし、また彼ら全員が買ってく量が桁違いな量になため、彼らの通った後には何も残らなくなるということになっているようです。

 何気に自分も今回驚いたのですが小さい子供のいる同僚が最近、近所で幼児用おむつの「メリーズ」が店頭に並ばなくなったということを話していました。一部の粉ミルクが出回らなくなったのは以前からでしたが最近はおむつ製品もその傾向があり、子供を持つ親としては非常に不便だと話す始末。
 この品不足の背景は言うまでもなく中国人にあると見られ、幼児用製品は自国の製品を中国人は全く信用していないためどんなに高くても外国製を競って買う傾向が以前からあります。この傾向はどうやら年々高まっているようで、日本国内の市場で粉ミルクに続きおむつまで影響が起きていることは私も今まで知りませんでした。

 ちょっと話が外れますが中国人の人口ははっきりいってエグイまでに巨大すぎるところがあります。仮に中国人全員がトイレで紙を使えば世界中から紙資源はなくなりますし、また牛肉を日常的に食べ始めたら世界中から牛が消え去るなど、中国が先進国になろうとすれば地球の資源は持たなくなるので、今後永遠にわたって中国が先進国になることはないとここで断言します。わかっている国なんかはこうした点を踏まえて、自国で使う資源を確保するため中国やインドを貧困に追い込む戦略を持っていますが。

 話しは戻りますが爆買い現象の裏には中国人一人一人が持つ旺盛な消費意欲はもとより、大挙してやってくるという人数の多さが実は大きな要因ではないかと私は見ています。日本の小売業界としてはこうした中国人客は非常に大助かりな存在で各店ともに中国語での応対に力を入れて、特に百貨店などはもう中国人抜きでは経営成り立たないところまで来ているようにも見えます。
 しかし、私はこの現象は持って数年じゃないかとも考えています。その理由というのも日本が香港のように、中国人抜きでは経済が成り立たなくなるものの、中国人の消費行動やマナーなどに反感を持って、来日を妨げるようなキャンペーンを起こすのではと予想するからです。見方によれば人種差別的な行動かもしれませんが、誇張ではなくこうでもしないと自国民向けも市場が保てなくなる可能性もあるだけに、評価するならばどっちが一方的には悪いとまでは言えないのではと思います。

 なお、知ってる人には早いですがこうした現象は既に香港では日常茶飯事です。中国本土の人間が休日の度に大挙してやってきて、やたら日用品を買い占めたり、マナーの悪い振る舞いをしたりするもんだから香港人は中国本土の人への反感を年々高めています。先程の紙おむつにしても、香港だったら地元で買おうと思ってもなかなか買えないというのがここ数年続いていることでしょうし。なんかこう書いているとまるでいなごのようだなぁ。

 そういうわけで次回の記事では、案外日本人が知らない中国人が日本で求める商品群について私の知ってることを書いていきます。割と真面目に最近は記事を書くなぁ自分も。

3 件のコメント:

  1. キミは中国人の爆買い行動が日本経済にプラス影響を与えるというふうに考えていますか?

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    1.  ちょっと質問の意図とは違うかもしれないが、何故「爆買い」と日本人は言うのかが気になる。同志的になるのかというと、何故「爆売り」ではないのか、と。
       言うまでもないだろうが今の状態は中国人によって一方的日本の商品が買われていると日本人は考えており、逆に日本人が中国人に日本の商品を売り込むつもりというかやる気がほとんど感じられない。もっと主体性を持って中国人旅行客を取りこむ努力をしないと、一過性のブームで終わっちゃうんじゃないかなとやや悲観的に見ている。

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    2. その通りですわ。日本企業の皆様、頑張りましょう。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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