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2017年4月16日日曜日

中国で定期預金(理財商品)を買ってみた

 先週末、前から興味があったので中国の銀行で定期預金(中国語:理財商品)を購入してみましたので、その顛末とかを軽く紹介します。

 簡単に中国の銀行業界について先に説明すると、まずいわゆる国有銀行と呼ばれる中国銀行、中国農業銀行、中国工商銀行、中国建設銀行からなる四大銀行が銀行業界のトップに君臨し、その下に各地方政府が持つほぼ国有の地方銀行(江蘇銀行とか)が続き、その後で民間資本による民間銀行が来るという構造になっています。私がメインバンクとして使っているのはその民間銀行の雄であり上海市を地盤とする浦東発展銀行(通称、浦発銀行)というところで、やはり国有銀行と比べると民間資本であることもあって行員の態度やサービスがよく、今からもう四年も前になりますが日本円の換金とかネットバンクを開く際には物凄く丁寧に対応され、「中国でもこれほどの態度やサービスが実現するのか」と本気で恐れ慄いたのを今でもよく覚えています。でもってまさかその後一旦中国を離れ、また戻ってきて同じ銀行使うとはなぁ……。

 話は戻りますが私は既にここの浦発銀行のネットバンクを開いていて、ネット通販はほとんどしませんがネット決済とかそういうのによく利用しており、浦発銀行自らが配信しているアプリもよく見ていました。そのアプリをよくよく見てみると定期預金などの金融商品をスマホで買えることがわかり、また最初に買う際は簡単な投資に関する意識調査というか確認を店頭で済ませる必要があることも書かれてあったので、ある程度預金が溜まるのを待ってようやく先週末へ行ったわけです。

 家の近くの浦発銀行の支店へ早速赴いたところ、上海市地元の銀行だけあって行員の発音は完全な上海訛りで、ちょいちょい聞き取り辛かったです。とはいえこっちの言うことは向こうもわかるので定期預金の購入とか始めたい、でもって最初の聞き取り調査みたいなのを受けたいと言ったらすぐ担当呼んでくれて、相変わらず日本の銀行にも負けないような充実のサービス態勢を見せてくれました。
 それで早速聞き取りですが、恐らくこれは中国の法律で決められた形式的なもので、これまで他行で投資はしてきたのか、投資は保守志向か、ハイリスク志向かなどを簡単に聞いて二分くらいで終わりました。でもって早速スマホの画面を見せて「どれがおすすめ?」と聞いたら、「預入期間が長くてもいいのなら一番利率高いのこれだよ」という、利率しか見てないじゃんと言いたくなるような中国らしいアドバイスをもらって、6ヶ月期年利率4.88%の定期預金を最低購入額の50000元(約80万円)で購入しました。受取り時の利鞘収入としては約1200元強くらいになる見込みです。

 なんでこんなことをわざわざこのブログで取り上げるのかというと、一番の理由はやはり日本の読者の方へ中国の金利を紹介したいと思ったからです。現在、日本の金利は公定歩合がマイナス金利に突入していることもあっておしなべて、っていうか舐めてんじゃねぇぞ銀行と言いたくなるくらい低く、早速価格コムで見てみたところ、1年期でも金利1%に届かないどころか、0.1%を超える銀行すらほとんどありません。また6ヶ月期に至ってはもうほとんど定期預金にする意味ないくらいの金利で、それどころか6ヶ月期商品ともなると用意していない銀行もざらです。
 一方浦発銀行では、一番金利が低い商品は最低購入額8000元(約13万円)からの1年期1.9%というのですが、大抵の金融商品は3ヶ月期ないし6ヶ月期で、金利は3.6~4.8%です。中には1ヶ月期というのもあり、最低購入額はどれも50000元からですが日本での金利と比較するとなんか中国は楽しげな感じがします。実際に、私の周囲の同僚も金勘定が得意な連中が多いもんだからみんな買ってるし。

 この日本と中国の差をどう取るか。もちろん中国では景気がいいのと住宅価格を中心にインフレが激しいということが大きな理由ですが、私個人としてはむしろ、低金利過ぎる日本の金融業界の方が異常だと思います。ほぼゼロに近い金利で預金を受け入れながら過去最高益を更新などと日本のメガバンクはよく発表しますが、本来還元すべき利益を預金者に還元しておらず、また政府もそうした日系銀行のサボタージュを看過し過ぎでしょう。
 ただ中国についてもう少し述べると、預入の金利も高い一方で住宅ローンなどといった借入金利も高く、特に奨学金については非常に金利が高くて中国人学生が海外へ留学するにしても迂闊に借りれないという話を耳にします。とはいえ、まだ中国の銀行は日本の銀行と比べると手数料も極端に高くないし、土日も午前は支店開けて対応してくれるなど真っ当な商売をしてくれており、極端なこと言うと日本の銀行よりもまともじゃないかという気すらします。預金引き出しも、系列銀行のATMならいつでも手数料ないし。

 最後に、定期預金を購入した翌日に友人と食事しに行って半年後に大体1200元くらいの利鞘が出ると話したら、「じゃあ今日は驕って」とたかられました。それにしても、スマホで定期預金とかすぐにできるのはほんと便利だなこの国。

2 件のコメント:

  1. キミはようやく自分の資産を中国銀行に預けました。素晴らしいと思います。因みに、中国五大銀行と呼ばれるので、交通銀行が漏れていますわ。
    半年後の金利で美味しい和牛を食べられますわ。

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    1.  交通銀行漏れとったわ。
       日本に来たら吉野家でおごってあげるよ。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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