先日、また同僚と食事中、関西出身者と関東出身者の違いについて話題が及んだ際、「関東の人は『タケモトピアノ』をほとんどの人が知りませんよね」と私が言及したところ、案の定というか周囲の関東出身者らはポカンとした顔を浮かべました。一方、関西出身者は私の言葉を聞くや、「え、東京の人タケモトピアノ知らんの?」と、こっちはこっちで驚いていました。
・タケモトピアノ(Wikipedia)
知らない人にも簡単に説明すると、タケモトピアノとは大阪に本社を置く中古ピアノ販売業者です。関西地域では昔から「ピアノ売ってちょーだい♪」と歌う特徴的なテレビCMを頻繁に流していることから誰もが知っている会社です。もっとも聞くところによると最近は東京周辺でも同じCMを流しているそうですが。
話は戻りやはり私がにらんだとおりに関西と関東、どっちも私の言葉の内容に驚き、関西出身者に至っては関東出身者らに対し「ほんま知らんの?赤ちゃん泣き止むんやであの曲」 と、ああこの人もナイトスクープ見てたんだなと思わせるセリフも吐いていました。
話は変わって昨夜、今度は関東育ち関東勤務の人二人と一緒に晩御飯食べていましたがその席で、「自分が関西に行って地味に驚いたのは、関西の人はほとんどが正月に箱根駅伝を見ない」と話したところ、こちらもまた案の定というかその場の二人はけったいに驚いていました。そのまま続けて私はその理由として、「そもそも箱根駅伝はコースから参加大学まで東京周辺でしかなく、関西の大学はどこも出走しておらず全国区のイベントというよりは関東甲信越周辺のイベントでしかない。だからこそ関西人も興味を持たず、正月は吉本ばかり見ている」と説明したところ、「言われてみれば……」とおののいていました。
この箱根駅伝の話は私も最初に関西行ったときに、全く同じ反応をしていました。 私も箱根駅伝は正月における全国区のビッグイベントで日本中が見ていると思っていたのですが、少なくとも関西地域ではそれほどみられておらず、全国区ではないという事実を関西に行って初めて知りました。また関西人からすれば、箱根駅伝に東京周辺の人たちがそれほどまでに熱狂しているという事実を知らず、「そないけったいなイベントやったの?」と、逆に聞かれたことすらありました。
上記の二つのエピソードは関西、関東のどちらかにしかいたことがなければまず気づくことのない差異です。ある意味、二つの地域にまたがって長期間居住したことがある私だからこそ気づいて指摘できる差異であって、見出しにも掲げている通りインター箱根ンタルでなければわからない部分でした。
現在私は日中間の価値観の違いや文化や生活様式の違いなどを記事にして取り上げる機会が増えていますが、やはりこれは日中双方の社会でそこそこ暮らしたことがあるが故の賜物だといえます。 両者の違いを知るには両社にそれぞれ関わらなくてはならず、片方にしか関わっていないニモカカワラズ、「日中間ではこのような違いがある」とか、「中国人はああだこうだ」などと述べたりするのは個人的にはどうかなと思うところがあり、結論をまとめると、ともかく広い世界に出なければわからないことは存在するっていうことです。
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXNASDG0401M_U3A100C1CR0000/
返信削除ちょっと古いですが、2013年の箱根駅伝の視聴率は関東では往路29.1%、復路27.9%がであるのに対して、関西では往復共に15%台であったようです。確かに関西は関東に比べて、視聴率は低いですが、逆に言えば関西の大学が出ていないのにもかかわらず、そこそこ視聴率が高いとも言えそうです。
余談ですが、普段テレビで関東の話題ばかりするもんだから、関東の人が思ってる以上に関西人は東京の地名や大学に詳しかったりしますよ。
しかしながら、関東の人は地方の人でも東京の地名等知ってて当然と考えてる人もたくさんいそうですけどね…。
返信削除いつもながら関西初の意見ありがとう。
削除関西でも陸上やっている人や駅伝ファンはさすがに見るので完全に無視されるイベントではないものの、やはり自分が最初関西来て大きく温度差を感じたのが箱根駅伝でした。個人的には関西の大学ももっと参加して、注目が集まればいいとは思うのですが。
東京の人はおっしゃるとおりに自分たちが見ている世界をほかの地方の日本人も見ていて当然のように話してくるので自分もあまり好きではありません。もっとも、京都の人間は相手が京都の地名を知ってようがいまいがに関係なく他地方の人たちを見下しがちですが……。