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2017年9月18日月曜日
課題を少しずつ、確実に克服し続ける中国
上の写真は先週天気が良かったので上海市内で撮影した写真です。さすがにこれほどの晴天が毎日続いているというわけではないものの、今年の夏は暑い日が続いたのでこの日に準じるほどきれいな青空が広がる日が多かったです。
「中国の空」と言えば、恐らく日本人はPM2.5や汚い空、灰色の空を想像するかと思います。もちろん内陸部に行けばまだまだそのような空が広がっていることでしょうが、こと上海に限ればここ1~2年で空気をはじめ空は確実にきれいになっており、それこそ4~5年前であれば上の写真のような空は奇跡だと感じたかもしれませんが、今だとそれほど珍しくもなく特に感動もありません。
一体何故上海、というより恐らくは中国全体で空気が良くなってきたのでしょうか。ちょっと専門的になりますが理由はいくつかあり、一つは大気汚染の主犯であった鉄鋼業が大不況のためあまり生産活動をしなくなったこと、次に単純に街中を走る車のエンジンやガソリンが良くなり排ガスの汚染度が低下したためです。後者に関しては先日同僚とも、「最近排ガス臭わなくなったよね」と二人して納得するくらい劇的なくらい改善しています。
しかし、と言っては何ですが、恐らくここで私が書いているような内容は日本では誰も報じていないと思います。また同時に、数年前と比べて「PM2.5がー」といって中国の汚い空を映した報道もほとんどなくなっているのではないかとも思います。聞いてる限りだと、北京も上海ほどではないものの以前と比べれば大分空がきれいになったと聞きます。
忌憚なく意見を言えば、数年前の報道が刷り込まれているせいで「中国=大気汚染」の構図から抜け出ていない人が多いのではないかと思います。さらに続けば、現在の中国の姿を全く認識できず、ありもしない世界を想像しながら中国について語る人も少なくないでしょう。
実際にと言っては何ですが、去年から何度か初めて中国を訪れた人を案内していますが皆異口同音に、「上海がこれほど都会だとは思わなかった」という感想を判で押したかのように口にします。上海が現在の姿となったのは何もつい最近ではないことを考えると、やはり日本の報道を通して中国はもっと田舎な風景をイメージしてしまうことが原因でしょう。
また中国の訪問経験がある人間でも、中国がわずか数年でその光景を一変させているという事実に気が付かず、ついつい昔の光景のまま語ってしまうことによって無意識に誤った認識を広げている可能性もあります。それこそ私が10年前の北京の光景を語ったら、聞く人はどんな国なんだ中国はという印象しか持たないでしょう。
なお、10年前の北京では壁のないトイレの方が当たり前でしたが、今現在ではそのようなトイレはもはや存在しません。これくらい今と昔で中国は違います。
逆に私が10年前の東京や大阪を中国人に語ったとしても、恐らく大きな誤解を招くことはないと思います。せいぜい梅田駅前にヨドバシができていろいろ変わったくらいしか浮かびませんが、それくらい日本は変化がないのに対し、中国はリアルに1年ごとに光景が変わっています。1年前にはなかったシェアサイクルサービス「モバイク」は、今現在ない場所はないくらい普及しています。
その上で、中国には確かに現在においても課題となる社会問題がたくさんあります。しかし少しずつとはいえ、先ほどの大気汚染問題をはじめ徐々にですが確実に改善されてきています。
一方、日本は年金問題をはじめとして、克服すべき課題が20年前から存在しながら何も解決しておらず、先日の加算分の年金が未支給だった件といい、問題が拡大しているところすらあります。
課題は少ないが何も解決されない国、課題は多いがちょっとずつ改善へ向かっている国。どちらに未来があるかと聞かれたらどのように思うのか、少なくとも私は中国の方がまだ希望を感じます。まぁそこまで大きなことを口しなくても、中国が変化しているということに気が付かずにいるというのは認識面で大きなマイナスにつながる恐れがあるだけに、私個人としては注意した方がいいというのがアドバイスとしてあります。
空ではなく、川と海の整備にも力を入れるべきと思います。
返信削除まさにその通りだな。特に内陸部の川の汚染はひどいと聞くし、海岸もしっかり対策しとかないと後々問題になる。
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