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2018年4月10日火曜日

加計学園の首相案件メモについて

 今日もたくさんニュースが出ましたが、個人的に一番衝撃を受けたのは以下のニュースです。

白鵬悲痛、尊敬する父の死「親を超える子はいない」(日刊スポーツ)

 かねてからこの偉大な横綱にして偉大な父親だと感じさせられていた白鵬関の父親が亡くなられたこのニュースが、決して冗談ではなく今日一番衝撃を受けました。白鵬関はモンゴルで看取ることはできなかったようですが、これほどの孝行息子を持ってジジド・ムンフバト氏はさぞ幸福だったでしょう。

 それで本題に移るともうあっちこっちで報道に火がついていますが、かねてから疑惑が追及されていながらこのところは森友学園の方に話題が取られていた加計学園の問題ですが、またも朝日の特大スクープによって再び帰ってきました。

愛媛県知事のひと刺しで安倍官邸に激震 始まりは週刊朝日特報(AELA dot.)
「首相案件」面会メモ 愛媛知事が認めた加計文書内容(朝日新聞)

 詳細については一般の報道に譲りますが愛媛知事も最後の最後で裏切ってきたというか、「正式文書ではないけど備忘録」と言って、この文書内容を事実上肯定してきました。この一言はアエラの言う通りに「ひと刺し」そのもので、恐らく年内でいろいろ終了でしょう。そして明日にはもう立候補者たちも動き出すことでしょう。
 それにしても「備忘録」とはいうものの、朝日が公開した備忘録全文(会員じゃないから冒頭だけしか見てないが)を見る限り、愛媛県は備忘録程度にもこれほど体裁の整った文書を作るのだなとなかなか感心します。会談時間が正確に記入されていることはもとより冒頭に至っては「報告・伺」と書いた上、「地域政策課」という作成部署名までしっかり入っています。自分なんかこんな体裁、会議議事録じゃないとまず使わいませんが、文書管理や保存はくっそいい加減なくせに作成だけはつくづく愛媛県は手が込んでいるようです。

 つうか今更裏切った分際に言うのもなんだが、隠蔽に加担していたことがある意味この文書によって証明されたことになるわけで、なるべくならあなたも自発的に早く辞めるべきだと知事には言いたいです。

 文書内容については他には通り一辺倒なことしか書けませんが敢えて一点だけ書くと、やはり獣医学部設置については不適格な申請理由、内容、準備から何度も審査に落ちていたものの、加計学園の鶴の一声で一気に設置認可が動き出したことがメモから推察されます。問題はそれが何故加計学園だったってことで、前にも書きましたが加計学園の系列大学の学部は全国どこでもほぼすべてFランクで、普通に考えれば大学法人として絶対に新設を認めてはならない運営者なはずです。それを考えると、認可の審査は歪この上なく、、普通に考えれば裏があると思わない方がおかしいでしょう。

 このほか敢えて違った目線で今回の報道について私の思ったことを書いてくと、恐らく朝日新聞は大分以前に当該文書を入手していたのではないかと思います。何故発表が今日になったのかというと、恐らくすでに認可を得て開学が決まっていた加計学園獣医学部に対し、最悪の混乱を避けるため無事に入学式を済ませた後にしようという配慮からだったのではないかと思います。だとすれば意外とやさしいとこあんじゃんってことになりますが、過程はどうあれ入学者のことを考えれば私もこの判断を支持します。
 もう一つ敢えてタイミングについて推論を述べると、他のメディアも同じ文書を手に入れていた、もしくは手に入れつつあったから先んじてこのタイミングになったのではないかとも見ています。第一報こそ朝日新聞でしたがメディアの反応を見ていると森友学園問題の改竄決裁書の時と比べると文書内容に触れる他のメディアの報道は早く、週刊文春に至っては、「明後日にはこの件でもっと詳しく報じる」と今日リリースを出してきました。まぁ文春はただの追っかけかもしれませんが。

 その上で、タイミングを考えると朝日新聞はまだもう一つ、大きなネタを持っているのではないかという気もします。こう考える理由としてはやはりというか愛媛県知事の反応で、昨年における最初の疑惑報道と比べるとこの文書に対する反応や態度が違うように見え、そしてなにより報道のあったその日にすぐ会見して内容を認めた点からです。動画は見ていませんが写真から見ても激しく動揺しているように見え、言ってしまえばこの文書に関しても「眉唾だ」と言い切って知らないふりする道もなくはないと思えるのに何故かあっさり、それもできるだけギリギリ直撃を交わすかのように「備忘録」として認めたのかがやや不自然に感じるからです。
 例えば、もっとクリティカルな証拠が握られていると考えれば、こういう態度にもなるかなと、はっきり言って勘ですが直感的に感じました。まぁだからこそ官邸も今回は、「怪文書」とは言わないんだと思うけど。

ワーストレディ・安倍昭恵は稀代の悪女か(プレジデント)

 続いてこっちは森友問題ですが、まぁ見事な見出しのつけ方です。プレジデントも普段批判してばっかですがこちらの記事は見出しだけでなく中身も面白くて文句のつけようがない記事です。

 少し真面目な話に戻ると、かつてこれほどまでに疑惑案件に満ち溢れた首相は少なくとも私は見たことがありません。田中角栄なんかはもっとあったのかもしれませんが、90年代以降で言えば間違いなくく安倍首相がトップです。しかもどの疑惑も「そんなの嘘だ、根拠なんてない、文書なんてない」と言っては後から証拠がボロボロ出てくる有様で、必死で調査しているという言い訳がさもしいにもほどがあります。
 中でも自衛隊の日報問題は座視できない問題で、この件は文民統制を現場がないがしろにした以外の何物でもない案件でしょう。誇張ではなく、この日報隠蔽に関わった自衛隊関係者は理由の如何を問わず全員追放するくらいの断固たる措置が絶対に必要だと私には思えますが、今の安倍政権からはそうした処分に臨もうという姿勢は全く感じられません。まぁ、自分のことで手一杯過ぎるのでしょうが。

 ある意味、今の安倍首相の疑惑の多さは、かつて「疑惑の総合商社」と呼ばれた鈴木宗男氏を超えているとすら覚えます。そして先にも書いた通りに何一つ疑惑が無実だということを安倍政権は否定できず、むしろ決裁文書の改竄など疑惑を隠すために余計に新たな疑惑を自ら再生産しだす始末で、「信なくば立たず」と言いますが、歴史にはこちらも主旨には賛同するものの今回の件でその運用に疑問を持たざるを得ない機密情報保護法案と合わせて「安部隠蔽内閣」と総括されるやもしれません。

4 件のコメント:

  1. 加計学園の件は、内閣府と文部科学省の戦いなのではないでしょうか?いままで文部科学省は52年間も獣医学部の新設を許可していませんでした。新設を望む学校を文科省が門前払いにしてきた状況を内閣府が第一次安部政権の時に規制融和で風穴を開けようとしたが、一年あまりで首相を降りてしまい、その後、福田,麻生政権の時に今治市は獣医学部新設を求める申請を行ったが認められませんでした。その後の鳩山政権で岩盤規制の融和という公約のもと、初めて実現に向け検討中となり、安部さんに再び政権が戻ったときにOKとなったそうです。

    十数年間加計学園と今治市はずっと新設を求めていたそうです。それを文科省が獣医師会とのつながりを忖度してマスコミ、文部科学省、大学、獣医師会が結託して既存の獣医大学の利益を脅かす、獣医学部新設を拒み続け、法的根拠もなく門前払いしていたのです。

    都会の獣医師は過当競争にあるなかこれ以上増やしたくないという獣医師会の気持ちは少しはわかりますが、地方の口蹄疫とか、鳥インフルエンザ等に対する獣医師は全然足りていないそうです。特に四国は獣医学部が一校もないです。だから、内閣府が作ろうとなりました。

    このような背景や経緯、今治市を無視して一方的に安部首相を批判して報道するマスコミのやり口は打倒安部政権に固執するワンパターンな、本来の真実を伝える報道とはかけはなれたことをやっていようにしか、僕には見えません。と、またもやくそ真面目にコメントしてしまいました。

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    1. http://imogayu.blogspot.jp/2017/06/blog-post_25.html
      http://imogayu.blogspot.jp/2017/08/blog-post_15.html

       加計学園問題については上の記事である程度書いてあるので、もしよければこっちも読んでみてください。
       この問題をどう見るかはそれこそ切り口によって全然変わってくるため、メディアや国会の議論を見ていても論点がはっきりしてこないというのが一番の難点です。私の視点で述べるとここでも書いている通りに、「Fランク大学を全国に量産している加計学園は運営法人として任せられる存在ではない」という主張がベースで、何故このような学校法人に学部設置を認めたのか、プロセス面で疑問を覚えずにはいられない、不正があったとしか思えないという立場から批判的な立場を取っています。

       それでサカタさんの言及されている文科省と内閣府(官邸)についてですが、これについてはもっとじっくり見た方がいいかもしれません。というのも前川前事務次官のように官邸を公然と批判する人間がいる一方、一連の面会記録や認定審査プロセス文書を隠蔽、破棄するなど明らかに官邸に擦り寄る態度を文科省は取っています。私の見立てでは、「文科省VS官邸」というよりは、文科省内にも官邸への態度を巡ってグループ間対立が起きているのではという気がします。この辺は今後、おいおい証拠や状況に関する報道が出てくるかもしれません。
       ひとつだけポイントを挙げておくと、官邸に協力して誰が、どんな利益が得られるか。ニュースを見る上でこの視点があるかないかではかなり変わってくるので、抑えておくといいと思います。

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  2. 上の二つの記事読みました。

    僕と同じような事書いている方もいらっしゃいますね。

    花園さんのおっしゃられることも確かにそうだなと思いました。加計学園がなぜ選ばれたかは謎ですね。Fランク大学に作ってもというのはわかりますが、僕が気になるのはマスコミが偏った事実しか報道しないところですね。マスコミは未だに戦後すぐのGHQ支配体制の自分達批判しか許されなかった時代の体質を引きずっているので、いかがなものかといつも思います。

    僕は政治ネタは、物事の真実を見抜く訓練になると考えているし、今のマスコミのやり過ぎな情報操作を黙ってみているのはがまんできないので、この問題はもっと掘り下げていきたいと思っています。続報等あればまた書いていただけるとうれしいです。僕が記事に気づいてなさそうなら、また連絡ください。

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    1.  いろいろ意見もあるでしょうが、この加計学園の件については糾弾するマスコミの肩を持ちますね。問題の大きさで言えば確かにそこまで大きくないものの、森友学園の件と合わせて考えると行政のプロセスを安倍首相周辺が大きく曲げており、その他の隠蔽事件も考えると追及もやむを得ないと思います。
       獣医の不足についてはいろいろ議論があるものの、詳しいデータを検証していないため、印象論的にやや不足かなと考えています。ただ歯科医の現状などを考えると学部定員を増やすということはやはり慎重にやるべきだと思え、この件に関しては確かにもっとマスコミに検証してもらいたいですね。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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