近代日本市でエアポケットのようになっている時代とくれば言わずもがなの大正時代ですが、この時代を含めてほとんど解説とか紹介されてないなと思うものとして、近代日本の貴族階級に当たる華族についてです。ウルトラマンのカラータイマーがやばいくらい鳴り出すくらい体力的に厳しいので華族それ自体についての成り立ちやら説明は省きますが、正直に言って私自身も華族がどういう生活をしたり、貴族院議員がどういうことをやっていたとかについて全く知識がありません。傲慢な言い方となりますが、私が知らないということは他の人もほぼ大半が知らないと思え、一体何故これほどまでに華族に関する分野が開拓されてないのか不思議で仕方ありません。
そもそも華族が文物で出てくると言ったら決まって推理物のお話で、暇を持て余した華族の御曹司かそこの女中某が探偵役になるものばっかです。あとはお転婆な華族の娘がドタバタをおこすとかで、フォースに目覚める華族が出てくるような激しいアクションものは多分ないでしょう。
唯一というか、私が華族の生活様式についてなるほどと読んでて感じたのは武者小路実篤の「友情」という小説です。一部で「劣化版こころ」と言われる話ですが、実篤自身が華族出身なだけあり華族の若者が当時どういう生活して、どういう交流をしていたのかを見る上では内心これが一番わかりやすいんじゃないかという気すらします。ただこうした小説もさることながら、きちんとした歴史本とかでももっと華族について紹介とかしてもらいたいものです。
ついでに書くと没落華族についてももはや現代の文物で触れられることはほぼありません。また農村の元地主とか名主の家で遺産相続をめぐる殺人事件が起きて、下半身だけ浮かんでくるとかそういう話ももう野生の馬みたく絶滅したと言えるでしょう。地味に「スケキヨ流死体発見方」はパロディとして現代も生き残っており、多分死に方としては日本で一番有名な死に方なんじゃないかとも考えており、広辞苑とかにも「スケキヨ:下半身を天に向けた死に方、又はそのような死体発見状況」と書いておいてもいいと思います。
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