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2018年10月9日火曜日

ジャイアンツと日本の弱体化要因

 本日、ようやくプロ野球の順位がほぼ確定して、セリーグは巨人が何とか3位に滑り込んでクライマックスシリーズ出場を決めました。とはいえここ数年の巨人は優勝争いに絡むこともなく、今年もBクラス転落もありえただけに、かつての球界の盟主としての姿を思い出すとやはりその弱体化は顕著です。
 高橋由伸監督は今季の責任を取ってコーチ陣ともども退任するとのことですが、不可解な采配と起用を振るう阪神の金本監督ならいざ知らず、高橋監督に関しては正直同情を覚えます。事実上、球団によって現役を引退させられた上に何の準備もなく監督までやらされてしまったからで、成績こそ物足りないものの岡本選手など将来性を感じる選手を見出した点は悪くはなかったはずです。

 話は戻りますが、そもそもなぜ巨人はここまで弱体化したのかと言えばそれは第一に、優秀な選手がメジャーリーグに行くようになったからだと私は考えます。かつての日本のプロ野球において成績を極めた選手が最後に行きつく先は巨人というのがお決まりでしたが、現代においては巨人はおろか、日本の球団を経由せずに直接メジャーリーグに挑戦する選手も珍しくなくなっています。それこそかつてであれば、ダルビッシュ選手、田中まーくん選手、果てには大谷選手もFA権を取ったら巨人に移籍していたかもしれません。

 やはりかつて巨人が強かったのはそうしたブランドがあったからで、他球団の最優秀選手が選手としてではなくそのチームとしての栄誉を得るために巨人へ移籍し、それによって強さを保っていたところがあると思えます。しかし現代においてはさにあらず、やはりやる気と実力を備えた選手はメジャーを目指し、このところ巨人に移籍してくるのは他球団で活躍した外国人選手、またはやや旬の過ぎた元名選手ってのが最近多い気がします。

通年採用へ「過渡期」 就活長期化には懸念も(産経新聞)

 ここで話を変えますが経団連はこのほど、就活シーズンの開始時期についてルールを設けないということを発表しました。これまでも開始時期は一応決めていたものの、ほとんどの企業が横紙破りでどこも守らずに説明会や面接を実際行っていたことを考慮すると、はっきりとルール無用と言明した点は正直で悪くはないのではと私自身も思います。
 ただ今回の開始時期ルール廃止に際して経団連の中西宏明会長の発言について、少し疑問を感じた点があります。それは何かというと、ルール敗死理由の一つに「優秀な人材の採用に当たり外国企業に後れを取る」ということを挙げた点です。

 察しが良ければわかるでしょうが、要は先ほどの巨人と同じだと言いたいわけです。私の目から見ても日本は産業界、学界、政界ともに優秀な人材が不足を通り越して枯渇している状態にありますが、これは日本の教育レベルが落ちたとか人口減とかそういう理由ではなく、優秀な人材が日本企業を目指したり経由せず、直接海外に渡るようになってしまったというのが一番の理由だと考えています。
 具体的には富士通とかその辺を目指さず直接マイクロソフトやグーグル、テスラ、スペースXへの就職を目指すようになり、日本国内にはそうした企業までには及ばないレベルの人材しか残らなくなったとみるしかないでしょう。

 このように考えた場合、就活開始時期ルールを廃止して通年採用としたところで果たして優秀な人材を確保できるかは疑問です。私が思うに優秀な人材は第一に自由に挑戦でき、切磋琢磨し合える環境を求め、第二に高い報酬を目指して動いているように思え、たとえ採用コンタクトが増えたところで、そうした環境や報酬を用意できなければ日系企業に来るとは思えません。
 なんとなくですが、中西会長の発言を見ているとこうした点については十分に承知した上で敢えてああした発言をしたのではないかと私は見ています。その理由についてはご想像にお任せします。

 私自身も現在中国で働いていますが、やはりその動機は日本じゃ自分の才能を発揮できないとはっきり感じたからです。現実に最初入った企業では何も仕事がなく、一週間リアルに椅子に座っているだけということも珍しくありませんでした。その企業だけでなく他にも回った企業も、明らかに不効率なことに対して真剣になり、逆に必要な業務については先送りしたがり放置する光景を見て、こんなとこにいちゃだめだとはっきり認識しました。
 ついでに書くと、もともと自分が志望していたライター業務についてもどこも仕事をくれなかったのは今考えても不思議でしょうがありません。強く出ると、今の自分以上にアクセスの稼げる記事を書けるライターがどれほどいるのかと自分を採用しなかったメディア企業に対して問いたいくらいで、中国で実績も作っていたというのに、なんで自分以下の実力しか持っていない連中に自分は落とされ続けてきたのだろうかと今でも不思議でしょうがありません。

 最後にまとめると、現在の巨人と日本の弱体化はトップ人材が海外に流出しているからというのが私の見方です。私自身はそうしたトップ人材ではないものの、逆を言えば私のような半端な人間ですら日本を出て海外へ働きに行く時代だからこそ、優秀な人材を引き留める、若しくは引き寄せる材料を用意しなければ、採用時期を弄ったところで何も変わらないでしょう。
 具体的は環境と報酬で、初任給もファーウェイの40万円とかにビビってるようじゃお話にはなりません。環境に関しては改めて言うと、私自身は甘くまったりとした職場なんて最初から求めておらず、生きるか死ぬかの戦場を求めて常にさすらってきました。優秀な人材が果たして私のように戦場を求めているかはわかりませんが、こういう価値観の持ち主も少なからずいるのではというのが私の意見です。

2 件のコメント:

  1. 2 なかなか上手に花園さんにアクセスできないので、
    データ取りのため冒頭に投入回数のナンバーリングを
    入れさせていただいております目障りかと思いますが、
    何卒、ご了承賜りたくお願い申し上げますm(__)m

    最近の野球界の若手選手の傾向ですが、
    入団前からトップレベルの実力のあるような、
    選手の場合だと、
    巨人で国民的大スターを目指すより、
    確実にクリンナップあるいは先発で使ってもらえて、
    ソコソコいい給料さえもらえれば、
    巨人にこだわらないという印象です。
    知恵もあって能力が通用することが、
    確認できればメジャー挑戦といいつつ、
    ちゃっかり高額年金狙いなど。
    また俺だとスター選手にはなれそうもねぇな・・・
    ってな程度の意識の選手の場合ですと、
    投手だと防御率3~4点台打者だと2割5分前後、
    チームの成績が悪くとも、とりあえず監督、
    コーチからの指示通りにやり絶対に歯向かわない。
    とにかく手堅いプレーのみでムリは絶対にしない。
    そういう仕事さえしてりゃ、
    このチームなら10年はクビにはならねぇな・・・
    ってなカンジで要領よくやっている選手が、
    本当に多くなりました。
    まぁこれ即ち最近の日本全体に言える傾向で、
    皮肉なことに今や中国人より日本人の方が、
    「共産社会主義的」な志向になってきたような(笑)
    どうなんですかね、こういう日本の若い人達の超堅実志向。
    やっぱり上海あたりだと目をぎらつかせた、
    山っ気タップリの若造が増殖傾向なんでしょうか?

    ファーウェイの初任給が40万円とは驚きました。
    今度の携帯はファーウェイ製にしようかと、
    思っていたのでタイムリーなネタでした(^^)

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    1.  コメントの投稿エラーの件についてはほんと申し訳ないです。悪いのはGoogle+でもやらかしているGoogleさんです。

       かつては巨人以外は全く注目されず野村監督みたいな月見草も少なくありませんでしたが、現代は巨人以外も地元でそれぞれ人気を得るようになっており、おっしゃる通りにそのチームでそこそこの活躍し続ければいいって感じに見える選手が増えてきてますね。そしてこちらもまたおっしゃる通りに、日本人全体で山っ気がなくなったというか、安定しか求めず連合赤軍とは別の共産主義化が進んでます。
       ご質問の中国人の山っ気についてですが、確かに日本人よりかはまだ出世欲とかある者の、それでもこの十年くらいですっかり減衰してしまいました。かつては初対面にもかかわらず「何かいい儲け話ないか?」というのがあいさつ代わりに聞こえ、自主独立を目指す人間が腐るほどいましたが、最近だとこうした輩もめっきり見なくなり、日本同様に公務員の狭き門を目指して就職浪人するというのも出てきています。

       ファーウェイのあの初任給は研究職のものですが、日系企業ならまずあり得ない金額です。自分も今回MEIZUの携帯を買いましたが、ファーウェイ、ってかhonorの携帯も視野に入れてたので、もしご購入されたら体験レポートの方をどうかよろしくお願いします。
      ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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