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2019年6月24日月曜日

アイドル記事の苦労話

中国のアイドルはどこが「惜しい」のか(JBpress)

 というわけで今日出た記事がこちらですが、正直言って非常に苦労しました。その割にはアクセス伸びないし(ヽ´ω`)

 この記事は中国のアイドルは素材は良いがプライドが高い人が多く垢抜けないと話したところ、編集部からどうかと言われて書いた記事です。執筆にあたり上記内容を盛り込むとして全体としてどんな構成にするかリサーチを始めたものの、そもそもアイドルマスターはわかるがアイドル業界なんてこれまで何も関わったことがなく、何をとっかかりにして書けばいいのかで当初は非常に苦労しました。

 あれこれ調べた結果、中国ではアイドル業界が盛り上がっていることと、海外タレントだけでなく国産タレントも人気を得てきたという事実を掴んで「国産化」という表現をキーワードに持ってきましたが、どうしても盛り込めなかったのは金額というか市場規模でした。
 これは日本もそうですが、芸能業界というのは他の業界と違ってあまり研究対象とはならず、市場規模などの金額も一部の良からぬ連中が根拠なく勝手な金額を主張することが多く、どれも当てになりません。本来ならば「市場規模は日本の○倍」みたいな数字比較が経済記事には必要なのですが、日中ともに信頼に足るデータがなく、この方面の金額を入れることは諦めました。

 また昨日の記事にも書きましたが、通常は消費者目線で書かれることの多いコンテンツ業界において、かなり例外と言えるくらいにこの記事では供給側、つまりアイドルを育成する側の目線を貫いています。昨日の記事でも突き詰めればコンテンツとは無形資産であり、その売り出すまでの投資は無形資産投資と見ることが可能です。ただアイドルに関しては、漫画やゲーム、あとシステムソフトウェアや特許技術と大きく違う点として、未完成であっても価値を持つというか、キャッシュインフローを作るという特徴があります。
 記事中にも書いていますが、中国でも日韓同様にアイドルの育成過程をみせるというか、レッスン風景を出すことで視聴者やファンを作るようになっているそうです。このようにアイドルというのは必ずしも完璧さを求められる商品ではなく、むしろ発展途上の段階から徐々に上達する過程をファンは楽しむという一面もあり、そういう風に考えると当たり外れは大きいものの、未完成であっても収益が得られるという意味では投資しやすい分野と言えるかもしれません。

 こうした見方をこの記事では一番訴えたかったのですが、そもそもの反応も悪いこともあって多分ここまで受け取れた方はいないでしょう。なにげに結構真理を突いていると私自身は考えており、先程のアイドルマスターにアイカツといったアイドル育成ゲームも、未熟なアイドルだからこそその育成過程がゲームとして楽しめるのであって、完璧なアイドルというのは逆に欠点になる可能性すらあります。広末涼子だって、あんまり歌がうまくなかったからこそ売れたのでしょうし、上戸彩も映画「あずみ」が凄すぎたからのし上がってきたと思ってます。にしても「あずみ」は本当にやばかったと言うか、見ていてなんかその場にいてはいけないような居心地の悪さすら私は覚えました。

 それにしても数ある業界をほとんど苦にせず何でも書いてきた私ですが、このアイドル業界は上記の通り取っ掛かりが掴めず本当に苦労しました。まぁそれでも書き上げるだけすごいと言うべきか。

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