八月も後半に入りそろそろ小中高生は夏休みの宿題に泣き始める頃だと思います。ちなみにうちの姉は中学生になっても限界ギリギリまで一切宿題に手を付けない人間で、はっきり言って見ていてなんで反省しないのか不思議でした。自分は何故か最初の方にある程度やって、終盤に残りをやるという変な処理の仕方をしてました。
話を替えると、中高生の自殺はちょうどこの頃から増えてくるそうです。原因は宿題というわけではなく夏休み明けに学校に復帰することへのストレスとされ、九月一日は毎年自殺者が続出する魔のセプテンバーと勝手に私は称してます。自殺の原因はもちろん色々あるでしょうが、いじめや勉強、部活諸々を含めると、家庭原因んものを除いた場合、広義では学校そのものが自殺の原因であることが大半だと思います。そう考えると、学校というシステム自体を自殺のシステムを構成するとも捉えられるでしょう。
無論自殺システムの一部だからといって学校をなくせなんていう気はありませんが、ちょっとこの辺で思い出した話があるのでそれを書きます。
学生時代にある友人が、「大学に入ってからは個人の付き合いになるから楽でいい」と言ったことがありました。どういう意味かと言うと、小学校から高校までは「集団の付き合い」、つまりグループを単位とした付き合い方となり、同じグループ内に多少合わない人間がいたとしてもグループ間の和を保つために我慢してそいつとも付き合わなくてはならないというようなケースが有るということでした。
実際そのとおりで、グループの範囲は小さいものであれば三人組程度から、大きければクラス単位や学校単位にもなり、やはりそうしたグループ内で浮かないような付き合い方を小中高では求められてきます。それこそグループリーダーと中の悪い人間がいる別グループと付き合うとリーダーに睨まれたりするとか、体験した方も多いのではないかと思います。
それに対して大学に入るとまずクラス単位という枠組みはなくなります。一応サークルやゼミといった単位は存在しますが、それでも小中高と比べると派閥の拘束力めいたものは弱まり、友人が言ったとおりに単純に自分自身の好みで付き合う人間を選ぶことができ、また距離を置くこともできます。そういう意味では、私や友人みたくグループ単位で付き合いを強制されることに反発を持つ人間からすれば、大学生活は楽しくなるものでしょう。逆にグループ単位の付き合い方に浸かっていた、というより依存していた人間からすれば、大学での人間関係は考え方が変わらないと苦しくなるかもしれません。
この個人の付き合いと集団の付き合いですが、どっちが交流方法として優れているかというのはないと思います。理想を言えばどちらにも対応できるというのが良いでしょうが、実社会ではやはり企業に属す人間が多いことを考えると、集団の付き合い方ができる方が器用に生きられるかもしれません。
なお自分は人の好き嫌いがはっきりしていてどちらかと言えば個人の付き合いを重視しますが、現在の職場だと周りが超個人主義のような人間ばかりのため、理由がなければ職場の催事にはとりあえず参加する自分は周りから、「あの部署の人間にしては協調性がある」と言われており、所変われば評価も変わるものだと自分でもびっくりしてます。まぁ自分の場合は協調性以前に、利他主義的精神が確実に異常者レベルで吹っ切れていることのほうが問題だと思いますが。
ここで最初の話に戻すと、最初の広義での学校が原因となる自殺に関してはやはり集団的付き合いの強制がストレスとなっているという点が大きいのではないかと思う節があります。無論、自殺しない人はそれでも学校に通い続けているのだからそういった学校のシステムに問題があるわけではないのですが、もしそうやって自殺するくらい悩んだり、学校に通うことへのストレスを抱えるというのであれば、個人的付き合い方ができるような学校とかクラスも用意してもいいのではと思います。
具体的には授業の出席や選択が自由で、まずクラスという概念がない。でもって運動会や体育祭は完全自由参加で強制をなくし、きちんと単位を取らなかったら無事落第という自己責任性なシステムの学校です。まぁ「個人が羽ばたく学校」とか宣伝してても全然そうでもない学校も珍しくないので、どうやって見分けろと言われると困っちゃいますが。
真面目な話、指導する教師を選ぶというシステムは一般の学校にも欲しいです。自分もそうでしたが教師と生徒は確実に相性があり、合わない教師とだったらやっぱり学問の習熟は悪くなる気がします。また指導力のない教師を淘汰する上でも、教師選択性はどこの学校でも一定度あったほうが良いように思え、そう考えるとクラスという単位自体がやっぱり邪魔な気がします。
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