友人が明日書く記事をどうするか返事くれないので、この間にブログ記事書くことにします(´;ω;`)ウッ…
さて私が子供だった時代にナンバーワンのアニメ、漫画ときたら間違いなくドラゴンボールです。なお同時代に人気を博していた「ダイの大冒険」が今度再アニメ化することになりましたが、この漫画はかねてから現代の少年たちにも是非見せたいと思ってた作品なだけに密かに喜んでいます。
なお「ダイの大冒険」で某魔法使いが自爆技を仕掛けるシーンについて以前友人が、「子供の頃も感動したけど、大人になってからあの決断と行動がより心に沁みるようになった」とうまいコメントを言ってました。
話は戻りますがドラゴンボールでは様々な必殺技が登場しますが、最も頻度が多く使われたのはかめはめ波であることに間違いないでしょう。地味にこの技はこの漫画、というより日本の全漫画における閃光型必殺技の代表格で、このかめはめ波という必殺技があったかなかったかで、日本の格闘漫画における表現技術は大きく変わっていたのではないかとも考えています。
登場頻度が多かっただけにかめはめ波は様々なバリエーション(片手、瞬間移動、曲がるかめはめ波)も生まれていますが、こうした応用の幅の広さも必殺技としての価値を高めた気がします。なお個人的に一番好きなのは、対ベジータ戦での4倍界王拳かめはめ波です。
ただかめはめ波のほかにも、ドラゴンボールを代表する必殺技として元気玉があります。個人的にこの元気玉こそが、格闘漫画というより日本の創作において最も完成された必殺技ではないかと密かに睨んでいます。一体何が完成されているのかというと、「ここぞというところの奥の手」としてのメリット、デメリットの演出が際立っているからです。
知ってる人には説明不要ですが、この元気玉というのはあらゆる生物からエネルギーを集めて気弾を作り、それを相手目掛けてぶつけるという必殺技です。命中させればまさに一撃必殺と言えるような強大な破壊力を持ちますが(=メリット)、この技を放つためには前述の通りエネルギーを集める動作過程が必要となり、その過程では両手を空に掲げたまま完全無防備のまま立ち尽くすこととなります(=デメリット)。
仮にデメリットがないのに、威力の高い必殺技が存在したらどうなるのか。RPGゲームで言えばMPをほとんど消費しないのに強力な呪文があるようなもので、こんなのあったら普通はバンバン使って、他の技や呪文には一切目もくれなくなるでしょう(例:DQ6のハッサンのハッスルダンス)。
そのように考えると、「威力の高い必殺技には、相応のリスクやデメリットがある」という条件があってこそ、初めて「使うか、使うまいか」という問いが生まれることとなるわけです。またこの問というか条件があるからこそ、他の必殺技との使い分けが生まれるわけです。
前述のかめはめ波と元気玉の関係がまさにこれで、普段はリスクもデメリットの少ないかめはめ波がバリエーション多く使われ、本当にここぞというここぞに限って元気玉が使われています。それこそ作中におけるかめはめ波の使用回数は数えきれないほどありますが、元気玉は実にたった三回(界王星での修行は除く)しか使われていないものの、そのインパクトと使用場面は圧倒的に印象に残るものでした。
特に最後の元気玉の使用シーンは連載中をリアルで追っていましたが、通常よりもがばっとエネルギーを集める仕様からなかなか協力者が出ないところで、あの驚きの展開ぶりは読んでで本当に意表を突かれた気がしました。その後の撃とうにも撃てるだけの体力がもはや残っていないという状況の逆転ぶりも、演出の妙が非常に光っていました。
この記事で何が言いたいのかというと、漫画やアニメ、ゲームでただ威力が高いだけの必殺技というのは蛇足になりかねないということです。相応の代償を払うからこそ強力な必殺技が映えるのであり、ノーデメリットであればはっきり言ってありがたみが薄れます。さらにそんな威力が高いだけの必殺技の登場は、そのほかの下位の必殺技を駆逐することになり、実際に一部格闘漫画では新技が出るとそれ以前の技は一切使われなくなることが多いです。某サッカー漫画でもそうですが。
なおその某サッカー漫画のゲームで必殺シュートを使ったら、ゴールキーパー含め4人吹っ飛ばし、ゴールネットを突き破った上に後ろの壁のコンクリにもめり込んだことがありましたが、普通にこんなシュートのボールに当たったら死ぬと思います。
新技の登場によってそれ以前の技が使われなくなると、単純に演出も単調になりがちです。やはり技というのはバリエーションこと使い分けがあってこそ話の展開にも弾みが生まれるもので、新技によって旧技が駆逐されるなんてのは自ら幅を狭めるような行為でしかないでしょう。
そういう意味でドラゴンボールにおけるかめはめ波と元気玉、特に元気玉の物語における必殺技としての完成度は群を抜いていると私は思います。作者の鳥山明氏が意図したものかどうかはわかりませんが、ドラゴンボールにおけるストーリー演出で最も光るのはこの点だというのが私の見方です。
おまけ
ゲームにおける必殺技は威力以上に画面演出も重要視されますが、個人的に好きだったのは「その身に刻め!」でおなじみの「ヴァルキリープロファイル」の演出の数々でした。もっとも某甲冑の騎士クリソツキャラの必殺技は「てめぇの技も見飽きたぜ!」と思いましたが。
単体の技だったら、「テイルズオブエターニア」の「極光剣」が上記の代償もあってすごい好きで、今でもたまに動画を見返したりしますが、意外にPS時代の方がこの手の演出は良かったなと今でも思ってます。
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