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2020年2月22日土曜日

鬼太郎VS島耕作

 一昨日の朝、あまりの仕事の忙しさに出勤したくないとベッドの中で悶々とするも、今自宅勤務だからそもそも出勤する必要ないじゃんとセルフツッコミをしていた時、現実逃避のため「鬼太郎VS島耕作」のプロットを考えていました。

 具体的な内容はこうです。初芝電産の新たなショールームオープンを間近に控えていた島耕作(課長)でしたが、そのショールームでは何故か従業員が怪我したり、物が壊れるという怪奇現象が相次ぎ、一体どうしたものかと困っていたところ、

「そうだ、だったら島さん、鬼太郎に相談してみてはどうですか?」
「なんだい、その鬼太郎というのは?」

 部下の提案を受けて妖怪ポストに便りを送ったところ、翌日には早速鬼太郎がショールームに来ます。ショールームに入るなりピンと妖怪アンテナが立ったものの、怪奇の原因ははっきりとは見えず、明日以降にまた調べるといって鬼太郎が帰ろうとしたら、

「待ってください、このショールームは明日オープンなので今日中に何とかできませんか?」
「原因がはっきりわからない状態では、どうしようもない」

 と、島耕作が懇願するも目玉おやじが袖にし、鬼太郎ともども帰った後、

「島のダンナ、アタシが何とかしてあげましょうかね?」

 といってねずみ男が現れ、「その代わり手付金として30万、いや50万円でいいですよ」とまた金をせびるという展開を考えたところで現実に戻り、食事して、着替えて、仕事のスタンバイに入りました。

 ほんの短いプロットですが考えてみて、ここに出てくるキャラクターはどれも使い勝手が非常にいいということに気が付きました。
 島耕作の場合、基本トラブルに巻き込まれてそれを周りの支援で解決するというのが必勝パターンで、逆を言えばトラブルを彼の周りで作るだけでそれなりに話が回っていってくれます。そのトラブルを解決するのがお決まりの鬼太郎ですが、普通に解決するのではなく、間にねずみ男を挟んで事態を炎上させることで話をいくらでも膨らませることができます。またねずみ男を、トラブルの火付け役にもすることは可能で、水木しげるがこのキャラを贔屓にしたというのがよくわかるくらいの万能ぶりです。

 やはり名作には名キャラクターがいるものだと思ったわけですが、なんでこんなことを急に思いついたのかというと、先日和歌山県で南方熊楠の記念館行ったときに、水木しげるが「猫楠」という漫画を描いてて、同作品の連載時に講談社の企画で同社漫画家の連載中キャラクターが一堂に揃ってラインダンスみたいなのをおどるというイラストが出た際、「猫楠」の南方熊楠と島耕作が並ぶ夢の競演があったという話を最近思い出したせいだと思います。水木作品の短編だと、地味にこの「猫楠」がお気に入りなのと、南方熊楠自体も自分と同じ癲癇で親近感があるのも大きいでしょう。

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