・佐賀新聞の「押し紙」を認定 元販売店主が勝訴、賠償金1070万円 佐賀地裁判決(弁護士ドットコム)
上のニュースも大事だけどそれ以上に重要なこと思いついたのでそっち書きます。
先日にも少し書きましたが、これまで絶賛していた漫画「五等分の花嫁」の最終巻をこの前ようやく読んだところ、あまりのつまらなさにびっくりしました。それまではどの巻も非常に楽しめて満を持しての最終巻も非常に楽しみだったのですが、読んでる最中も驚くくらい面白くなく、なんでこんなつまらないんだろうと訳が分からなかったです。普通、買ったばかりの漫画は数回通しで読むのに、この五等分の花嫁の最終巻は一回読み終えるとまた読もうとは思わず、そのままデータすら削除してしまいました。
この後はネタバレを含むので、先を黙っててほしいと人はそのままそっとお閉じください。
ヒロイン五人の中で私の推しは誰かというと、読み始めた頃から四葉一筋でした。最終的に勝者となったのはこの四葉でしたが、四葉推しでありながら先ほどから書いているように最終巻は全く面白いと感じませんでした。この結果については自分でも非常に不思議で、なぜこんなつまらないんだろうとここ数日ずっと気になっていましたが、今日会社休んだのに結局自宅で作業している最中にふと納得のいく結論が出てきました。
なぜつまらなかったのかというと、四葉が勝者となる理由がほぼ皆無だからです。
この結論に至った最大のヒントは結末について議論し合っているネット掲示板でみた、「この漫画のヒロインは加点方式ではなく減点方式で決まってしまった」といった内容のコメントでした。実際その通りというか四葉が何故ほかの五つ子を差し置いて主人公に選ばれることになったかという理由は実はほとんどなく、逆にというか他のヒロインが選ばれなかった理由が後半にかけて断片的に描かれていたように感じます。いわば、「この子がいい!」という理由ではなく、なんとなく消去法的に四葉が選ばれてしまった感があります。
そんな風に考えていたところ、今日休みなのに結局仕事する羽目となって嫌だなぁとか思いながらお茶を入れている最中、「当て馬」という単語が出てくるとともに、頭の中でパズルピースがピタリとはまる感覚を得ました。それによって、四葉が選ばれることについての不自然さが明確化しました。
この漫画では物語当初、勉強マニアの主人公は「恋愛なんて無価値だ」と否定していたのですが、主人公を慕うようになった五つ子からのアプローチを受けて徐々に恋愛行為を否定しなくなり、最終的に自身も恋愛感情を持つに至るという展開となっています。問題なのはこの過程で、主人公が恋愛感情を持つようになったアプローチはすべて四葉以外の五つ子から受けたものでした。逆に四葉は自身の負い目もあって主人公に対しては何の恋愛アプローチも行わず、むしろ一歩引いた距離を主人公と終始保っていました。
ですが家庭教師開始当初から他の五つ子たちと違って主人公から素直に勉強を教わっていたという理由から(だけで)、主人公は最終的に四葉を選びます。ぶっちゃけていうと、「え、理由これだけ?(;´・ω・)」っていう気がしてならないのですが、実際にこうだからしょうがない。
この構図を意識して改めて全体内容を見返してみると、主人公に振り向いてもらうために他の五つ子(実際のところ三人だが)たちはアプローチをかけて見事に主人公を恋愛感情に目覚めさせたものの、そうして目覚めた恋愛感情はそれまで全くアプローチをしてこなかった四葉に向かってしまったように見えます。こんなん、アプローチかけてた他の五つ子たちは当て馬以前というか、なんかおかしくね?
仮にアプローチがなかったとしても、主人公が四葉との間でもっといろんなコンタクトやイベントがあったならまだしも、物語全体でそうした類のイベントは明らかに少なく、最終逆転要素とされた小学生時代の思い出も最終巻では全く触れられずに終わりました。こういっちゃなんだけど、「もしかしてあの時の女の子は?」くらいは入れた方がよかったのでは……。
以上の様に、他の五つ子が苦労して育てた果実を、何も育成作業を手伝わなかった四葉が丸ごといただくような構図となってしまったことが、自分がこの漫画の最終巻をつまらないと感じた原因だと考えています。先にも書いているとおり、それでも主人公が四葉を選ぶ理由や感情がもっと描かれていればまだしも、他の五つ子のアプローチを無視して四葉を選ぶ理由はほとんど見つからず、不自然極まりない展開であったと思います。
加えて言えば個人的な意見として、最終巻の絵にはなんかまるで魅力がありませんでした。元々その美麗なイラストもこの漫画の人気の一つで、実際他の巻はここぞという場面のイラストや構図が素晴らしくよく、見開きページのセンスも抜群でした。しかし最終巻はどのページもこれはと思うページがなく、特に最終ヒロインの四葉に至ってはなんかかわいさが他の巻と比べて2割減、下手すりゃ半減と感じるくらいに魅力を感じませんでした。四葉推しの私ですらそう感じたのですから、他の五つ子ファンなんかどうだったんだろう。
なんていうか、四葉に関しては告白後も不気味なくらい変化がなく、それ以前のまんまなキャラクターであったのが読んでて不思議でした。さらに最後の見せ場の結婚式の場面でも使い古された「五つ子当てゲーム」をやる展開となり、折角の見せ場なのに全員全く同じ造形を延々と見させられ、「( ゚Д゚)……」みたいな気になりました。マジで。
無論これは私個人の感想でしかありませんが、それまでの面白さがびっくりするくらい感じられない結末だっただけに、何故だか無駄に考察を広げてしまいました。なおこの後に読んだ「エリア88」も「なんだよこの結末は(´・ω・)」という幕引きで、なんか意気消沈させられるラストを二本連続で見させられました。
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