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2020年6月5日金曜日

中国の異民族とハロウィン

 最近満州族の歴史とか無駄に調べていますが調べてて率直に感じたこととしては、「中国の異民族ってやってることハロウィンじゃね?」という結論でした。ハロウィンについて説明する必要はないでしょうが、例の「パンがないなら僕の頭をお食べ」じゃなくて「トリックオアトリート」こと「お菓子をくれなきゃ悪戯だこの野郎(´・ω・`)」です。

 なんでハロウィンなのかというと、中国の全時代で異民族は時の中国の王朝へ毎年朝貢する代わりに莫大な下賜品をもらっていました。でもって受け取った連中はそれを他の部族らに分配することで支持を得て勢力を維持しており、下賜品の数量が減ると途端に引きずりおろされるという有様でした。
 そのためどの時代も異民族の頭目は中国の王朝に下賜品をねだり、満足な量がもらえないとわかるや長城を越えて略奪に走り、「略奪をやめてほしければよこすもんよこせ!」と脅迫していました。この構図がまさにハッピーハロウィンにしか見えないってわけです。

 もう少し話をすると、王朝の側はこの下賜品の量をコントロールすることで、勢力の強い頭目は抑え、弱い頭目は育てて均衡させるような政策を取っています。ただ昔からこういうボーナス的政策には必ず悪さする中国人なだけあってか、中国の皇帝が唯一野戦で捕虜となった土木の変での主役であるエセン・ハーンは、下賜品は朝貢した人数分もらえるという制度に乗っかる形で、実際に朝貢に行く人数を大幅に上回る人数を申告して大目に下賜品をもらってたそうです。それがばれて下賜品減らされて、他の部族を従えなくなったから侵略し、先の土木の変へと至るわけですが。

 こう考えるとハロウィンは西洋の文化習俗とするのは実は間違いで、東アジアにおける日常的外交慣習だったと考えるべきかもしれません。もっとも日本はそこまで激しい朝貢貿易をやってた時代はほとんどないけど。
 ついでに書くと、そういうわけだからハロウィンの時期は馬肥ゆる秋が相応しく(現実のハロウィンとほぼ同時期)、尚且つ仮装も西洋物ではなく異民族・山賊風のが適切かもしれません。できるなら馬に乗ってやってきて、 「朝貢か、侵略か?」とインターホン越しに問い掛けるというのが斬新でいいのかもしれません。いや、自分がやれって言われてもやりませんが。

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