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2021年9月10日金曜日

GAFAとHATT


 本題と関係ないけどいまのPCの壁紙はこのユーロファイター・タイフーンです。実際プラモも作りましたが、クローズデルタなため搭載できる武装が多く、下から見上げるとすごくいい機体だと思います。日本も欧州と組んで飛行機つくりゃいいのに。

 話は本題ですがよくこのブログでも書きますが、日本人は中国系アプリや製品から個人情報抜かれることを凄い恐れる癖に、米国系アプリや製品から抜かれることには全くもって無抵抗なのはなかなか興味深いです。単純な中国に対する信頼のなさがそうさせているとはいえど、個人情報を抜かれるということがそもそも認識できていない節があるとも見ています。

 言うまでもないですが、フェイスブックなんかは抜いた個人情報を勝手に分析して米国政府に売っているのは暗黙の了解です。日本国内では以前リクルートが個人情報を勝手に分析した上で「内定辞退率」という指標を作って企業に売っていましたが、販売先が分かるやみんな報道をやめたのは素晴らしい日本の連携でしょう。まぁこのリクルートの例が一番わかりやすいのですが、既に米国は加工した個人情報を基に「排除を想定する人間」グループは確実に作っているでしょう。あと要注意団体とかも。

 個人情報を抜く、売り買いするということは上記のように危険性を想定した選別もさることながらもっといろいろ活用方法があるものの、実はこれ、国内の人間にやってもそこまで価値があるとは思っていません。本当に価値があるのはその国にとっての外国人の情報で、やはりどこもこれを欲しがっていると思います。
 そういう意味で、GAFAというのは米国政府がやりたいことを企業が代替してやっているに過ぎないと私は考えています。企業が代替するのは他のサービス提供と同時並行でできるという効率的観点からで、仮に政府が個人情報を収集しようものなら危険人物ほど抵抗することも目に見えます。

 ここで話を戻すというか結論を言うと、やってることは米国の中国も一緒でしょう。米国のGAFAに対し敢えて中国対抗馬を出すとしたらHATT(Huawei、Alibaba、Tencent、TikTok)で、GAFAにしろHATTにしろ、彼ら自身が望んでいるかどうかに係らず各政府は国内外の個人情報収集の出先としての役割を担わせています。逆を言えば、こうした世界的に普及するアプリや製品を供給する出先機関が、外国人を含めた個人情報の収集戦略で非常に重要となるわけで、LINEしかない日本はちょっと心もとない感じがしないでもありません。

 この観点に立っていうと、米国がHuaweiとTikTokを排除したのは経済的問題というより、米国人、特に要人の情報が抜かれるということへの警戒感もあったと、言うまでもないですが言えるでしょう。逆に中国は、GAFAのうちGoogleとFacebookは随分前から排除しており、AmazonもEC方面は外資参入を厳しく制限したかいあってアリババ、京東方という中国系企業の育成に成功しています。中国で大手振って活動しているのは、制限付きではありますがガチでAppleだけです。

 以上を踏まえて何が言いたいのかというと、米国も中国もやってることは実は全く一緒で、他国企業を排斥して自国企業を使って個人情報を収集しているだけで、そこに思想の対立なんていうのは全くないということです。それを踏まえて、次回ではじゃあ何が思想の対立となっているかについてまとめます。

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