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2024年4月6日土曜日

中国よりも経済が心配なあの国



 スパロボに出てくる「ヒュッケバイン」の名前のもととなったTa-183のキットがアカデミーから売られているのをたまたま見つけたので昨日作っていました。ドイツ版秋水ともいうような機体で、ロケットに羽つけただけというやっちゃった感がグッドです。

 話は本題ですがこのブログでもずっと言っている通り中国は大不況の真っ最中ですが、日本のお盆に当たる清明節の祝日により、木曜から今日土曜まで3連休でした。何故か日曜の明日は出勤日にされているのですが……。
 この3連休中、自分は家でゲームとプラモばかりという中学生みたいな生活していましたが、木曜に友人と会った際に最近の景況感について尋ねたところ、「消費そのものはダウングレードはしていると思うが、活発化はしてきているのでは?」という回答をされ、自分もこれには同感しました。この3連休中、街中を自転車で走ると結構人通りが激しく、また商業施設も以前よりはテナントが埋まってきていて空きスペースが減っているように見えました。

 もっとも消費が活発化したとしても今の中国は不良債権が重しとなっている構造的不況であり、消費がいいから景気も良くなるとは限りません。日本も90年代はほぼ一貫して個人消費は拡大していたものの景気が上向くことはなく、仮に今中国で消費が活発化していてそれで中国政府が「これでもう景気は大丈夫だ」などと言い始めたら、底なしの不況に陥るシグナルに見え逆に危険だと私には思います。一にも二にも、今必要なのは不良債権の処理に限ります。

 そんなずっと経済危機を煽っている中国ですが、実は密かに中国よりもその経済の先行きを不安視している国があります。それはどこかというと、ヒュッケバインの生まれ故郷ことドイツです。


 先日、GDPで日本を追い抜いたことが日本国内で大きく報じられたドイツですが、今このドイツを見ていると不安しか感じません。理由は大きく分けて二つあり、一つはロシアとウクライナ戦争によりロシアに依存してきたエネルギー戦略が大きく傾いたこと、もう一つは日本以上に過度な中国依存型経済によるものです。

 後者について解説すると、よく日本は中国の経済に依存し過ぎだなどと偏った思想の人間が中国に進出する日系企業をよく批判しますが、日本以上にドイツの中国依存度は高かったりします。具体的にはまともな統計が出始めてからほぼずっと、中国の自動車販売ではVWがメーカー別で1位であり、BMW、ベンツ、アウディからなる高級車も中国市場が大きな稼ぎ場となっていました。
 それが2年前より中国資本のBYDが一気にシェアを取り、シェア1位の座をVWから奪いました。で以って、VWの販売台数も大きく食うようになり、日本車も販売台数が落ちていますがその落差はVWには及びません。

 また自動車に限らず工作機械でも近年、ドイツの100年企業がこのところ中国企業によって買収されていたりします。このように製造業を中心に中国経済に依存し過ぎており、このところの対中デカップリングにもなんか出遅れているようにも感じます。
 なお日本は、特に半導体製造装置関連で米国主導のデカップリングの動きに、「どうしても欲しいなら売ってやんよ(´・ω・)」的に、いい感じに漁夫の利を得ている気がします。

 話を戻すと、それ以前に近年のドイツの製造業はよろしくないニュースが多いです。単純に日常で目にする耳にするドイツ企業の名前がかなり減ってきているように思えると同時に、主力の自動車産業も2015年ごろのディーゼルゲート事件で一気にこの市場を失い、今度はEVで挽回しようとしたら中国メーカーに先越されて今度は逆にEVを市場から締め出そうとする始末です。出す策全てが裏目に回っているというか、画期的な技術革新も生み出せておらず、本当にこいつら技術あるのかと疑うようにもなっています。

 そのうえで、今のドイツの主力産業はもはや製造業ではなく、ほかのEU加盟国との経済格差をてこにした金融になっているのではないかとすら思えます。金融で稼ぐならそれはそれでいいのですが、ドイツの場合はEU加盟国という枠の恩恵で稼いでおり、当然ヘイトもたまるだろうしまた金融産業がグローバル競争力を必ずしも持つわけではない可能性もあります。その点で、かなり経済が不安定になってきているように思うわけです。

 単純に中国がこのまま悪くなっていけばドイツもその煽りを受けることは必定で、中国なしでやるにしても決め手に欠けるというか具体策が見えず、本当にこのままで大丈夫なのかとみていて不安です。中国なんかはまだ膨大な人口による内需を利用する手がありますがドイツはその辺をどうするのか。まぁ日系企業でドイツと絡む業界は医療機器や製薬業界などを除くとあまり聞かないので、そんな日本に影響はないと思いますが。

2 件のコメント:

  1. 以前のゴルゴ13の話で ドイツの首相(容姿及び名前からメルケル首相がモデルだと
    思われる)が出てきました。 首相は「わが国では就職に困る者はいません。もし
    いたら私の所にきなさい。いくらでも就職先を紹介してあげましょう」と豪語して
    いました。 数年で状況は大きく変わったようですね

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  2.  何となく今のドイツの雇用って、低賃金の移民系労働者を歓迎し、自国民についてはやや持て雨脚ているようなちょっと前の日本みたいな感じに見えたりもします。まぁきちんと移民を受け入れているあたりは日本よりましなのかもしれませんが。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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