また暑いので例によって朝から映画館言って「スーパーマン」を見てきました。全体の感想としてはテンポよく俳優の演技も十分で、ストーリーも比較的単純なので子供でも十分市長に耐える内容であり、傑作ではないものの見に行くには十分な作品という印象でした。
その俳優ですが、悪役のレックス・ルーサー役をやったニコラス・ボルト氏の演技が際立ってよく、家に帰って調べてみたらマッドマックスで「こいつは俺の輸血袋だー!」と叫んでた彼でした。基本的に作品全体がハイテンションでエネルギーに溢れる作品ながらこの人のハイテンションぶりは一切負けておらず、それでいて終盤は脚本に恵まれたとはいえ静かな演技もこなしていて目を引いた俳優でしたが、やはり業界でも評価されていたようです。
そんなレックスのセリフにスーパーマンを何故付け狙うかについて、「ちやほやされているお前への妬みだ」とはっきり言うシーンがありました。これ自体は悪役がよく言うセリフに見えますが、全体としてDC作品らしく政治色が強い作品であり、作中ではトランプっぽい俳優がロシア語で話したりするシーンも出てきます。それゆえ、このセリフもスーパーマンにというより米国そのものに向けられたセリフじゃないかと自分は思いました。
かなり昔にこれも記事化していますが、20年くらい前に何かの評論で米国が嫌われる最大の原因は「嫉妬」だとしたうえで、国際支援といって周辺国に金をばらまきながら関係が一切改善しない日本もこういうところに原因があると指摘するコラムを読みました。はっきり言ってしまえば、国際資金援助をすればするほどその国には逆に恨まれると断言できます。
この辺、日本もある程度反省しているのか近年は「人道支援」という表現で送金するのではなく設備や人員を直接送り、現地の人の目に見えたり触れられたりするような援助に切り替えてきています。こうした支援で白眉ともいえるのは、政府とは無関係ですがアフガニスタンのペシャワール会による現地の井戸掘削などの灌漑事業だと思え、先の中村哲医師の逝去はかえすがえすも惜しいものがありました。
そんな上記知識もあったことから、同じくスーパーマンを見てきたとチャットで伝えてきた中国人の友人に上記セリフと考えを伝えた上で、「中国も最近アフリカ諸国へ派手に金を配っているが、恐らく一切感謝はされず逆に今恨みを買っている最中だよ」ということを教えてあげました。この辺の感覚ですが私が見る限り中国政府は一切理解できていないようで、自分らも散々日本から支援を受けながら日本に対するヘイトを高めてきたにもかかわらず、「人は、同じ過ちを繰り返す、全く……」的に繰り返しています。マジでこの辺、誰か教えてあげればいいような気がしますが、そういう人材、それこそ中村哲医師のような人がまだ中国にはいないってことなのかもしれません。
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