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2025年7月25日金曜日

日本が本当に関係を強化すべき二ヶ国

 先日の対米関税交渉は久々に日本外国の強さを見せたというか、かつての半導体交渉の無様さを思うにつけ、色々とこみ上げるものがあります。

 さてその外交に関して少し掘り下げた話をすると、自分は今の日本にとって外交というか関係を強化すべきだと思う国が二ヶ国あります。一つは以前にも取り上げたモンゴルで、相撲や流鏑馬など共通する文化も多く、この国が存在感を増すだけでロシアと中国の牽制になるという地理的位置からも、日本はもっとモンゴルと交流を深め、将来的には朝青龍のクローンをたくさん作ってあらゆるスポーツを総なめにするべきでしょう。

 そのモンゴルとともに日本が関係を深めるべきとかねてから考えている国がもう一つあるのですが、少なくとも同意見を述べている人はおらず、恐らく真剣に考えているのは日本人としてはマジで自分一人だと思います。もったいぶらずに述べるとその国はトルコで、今後高い確率で中東、東欧、中央アジアにおいて非常に強い影響力を持つようになると睨んでいるからです。

 そもそも日本とトルコは、明治時代のエルトゥールル号事件、そしてイラン・イラク戦争時のテヘラン邦人救出など、過去に互いの国民を救出し合ったという素晴らしいエピソードもあり、お互いに親近感は低くない間柄です。距離が離れているため民間交流は近隣諸国と比べ少ないものの、少なくともお互いに憎み合うなどの摩擦はなく、もしかかわることがあるなら上記の歴史もあって可能な限り力になろうという意識はある程度共有し合っていると私は思います。
 私自身も、もしトルコの方に会う機会があるならテヘランの借りを返すために全力で誠意を尽くすつもりです。

 そうした日本とは土壌のいい関係にあるトルコですが近年は剛腕のエルドアン大統領の下、日の出の勢いで国際社会においても年々影響力を高めています。単純な国力だけでなく発言力なども増しており、かつてと比べるとその存在感は大違いも言っていいところです。特にウクライナ戦争勃発後は黒海に面することからロシア、ウクライナともに無視できず、互いにトルコが中立でいるよう顔色を窺っており、戦時交渉も大体トルコで行われています。

 そのウクライナ戦争にも関係してきますが、この戦争でロシアの影響力が薄れてきており、アゼルバイジャンやカザフスタンを筆頭に中央アジア諸国のロシア離れが進んできています。特にアゼルバイジャンはロシアを当てにせずトルコの庇護下に入ろうと露骨に動いており、シリアを含め今後のウクライナ戦争の進展によってはその他中央アジア諸国もこうした動きを加速する気がします。
 そのアゼルバイジャンを含め、現代の戦争で無視できないドローン兵器として最初に名を轟かせたのはトルコのバイラクタルTB2です。アルメニアとアゼルバイジャンの紛争から使われるようになったと言われていますが、こうしたドローン開発を見ても軍事的にも進んでいるように思えるとともに、やはりこの地域における軍事プレゼンスとしてトルコは無視できないと意識させられました。

 また中央アジアだけでなく、中東においても同じ大国のイランがこのところイスラエルにやられまくってて、そのプレゼンスはやや下がってきているように見えます。このイランの代わりに中東においてもトルコがイスラム国として影響力を増すのではと私は見ており、先のエルドアン大統領もまだまだやる気というか野望を見せていることからも、かなり幅広い地域でトルコが影響力を増すように見えてなりません。

 そんなトルコが影響力を強める中東や中央アジアは日本からみて程遠く、外交を強化しても直接的なメリットはあまり多くなく、経済面でもそこまでプラスになるかと言ったらすぐには無理でしょう。しかし距離が遠いということは摩擦も少なく、争う可能性もほとんどありません。それでいて、この地域において影響力を強め今後大国化していく可能性のあるトルコと今のうちに付き合っておくことは、将来的には何か大きな果実を実らせるのではないかと思うわけです。
 少なくとも、日本とトルコが仲良くなればロシアに対してはなにがしかの牽制が働くようになると期待できます。逆に日本がトルコに対して何かもたらすメリットを考えなければならない立場です。

 以上のような考えから、冒頭のモンゴルとともに自分はトルコとの関係強化が今の日本にとって重要なんじゃないかと密かに思います。それこそエルドアン大統領に来日して和歌山県に来てもらったり、トルコ出身のサッカー選手などにJリーグに参加してもらうなど、公民揃っての交流を深め合うことが第一歩です。飲食店などもトルコ料理を限定メニューとして出すなどして、あらゆる面からトルコとは関係を深め合うべきだと勝手に考えています。

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