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2008年5月18日日曜日

金剛番長の二巻と、最近の銀魂について

 前回にも書いた、鈴木央氏の「金剛番長」の二巻が発売されたので早速買ってきました。内容は前巻同様期待を裏切らないもので、読んでて最近こういったスケールのでかい(ホラがでかいとも言う)マンガが減ったことを痛感します。昔の例だと、「魁男塾」みたいな系列です。これも、最近になって作中にでてくる民明書房の記述を読むのにはまってます。「EYEこそすべて」ってなんだよ……。

 まぁ書くことといえばこんだけなのですが、ついでにもう一つマンガ批評をやると、今ジャンプで連載中の「銀魂」がここ最近、復調の兆しが見えます。復調と書いたのも、実は去年一年間、このマンガを読まなくなっていたからです。
 多分、今現在のギャグマンガで一番売れているのはこのマンガでしょうが、なんというか去年一年間はひどくつまらないものに成り下がっているように見受けました。これまでのように一話完結のギャグストーリー形式が少なくなり、変わりに延々と長編の話、それもこれまでと比べたらえらくつまらない内容のが続くので読んでて何度も嫌になってきました。なんかコメントを見ると、作者も少し自覚していたような記述も見受けられましたが、初連載なんだからまだいい内に完結するほうがこの際いいのではないかとまで私は考えていました。
 それが最新刊を読んでみると、また以前のようなテンポの良いギャグが戻っているじゃないですか。すっかり安心して、去年一年間読まなくなっていた分も一気に読み返しました。
 ではそれまでの不調はいったいなんだったのかというと、知り合いと協議したところ恐らく当時に担当が替わったのが何か影響したのではないかという結論に落ち着きました。

 さらに付け加えて分析すると、この作者の空地英明氏の他の漫画家にない特徴というのは、一つのコマでボケ、ツッコミ、ボケと、三拍子を一度にやってのける点にあると見ています。一例を出すと、単行本の八巻、第六十四訓にて、
「姉上、なんですかその格好?」、「ああ、今私の店チャイナ服強化月間でみんなチャイナ服着て仕事しているのよ」、「チャイナ服強化月間ってなんですか。何が強化されるんですか?」「男の妄想よ」
 と、いう具合で、確かに一コマにしてはセリフが多すぎるという指摘もありますが、逆を言えばこれだけの過程を一コマで表現するというのは並大抵の技ではないでしょう。
 大抵のギャグマンガ、特に最近流行っているひたすらハイテンションで押し通そうという系列のものは、
「つまり、○○○だな」、「何でそうなるのー!?」
 っとな感じで、一コマでボケとツッコミが一個ずつ、しかも大抵が大コマ使うという手法しかありません。これだと確かにインパクトは強くなりますが、テンポは犠牲にならざるを得ません。

 銀魂が面白くなかった時、この三拍子がほとんど機能していませんでした。ま、復活したから安心したけど。

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