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2008年10月10日金曜日

銀行の貸し渋り問題にみる日銀政策について 後編

 畜生、巨人の優勝かよ。まぁ後半の阪神の打線の悪さは阪神贔屓の私も呆れるほどなので順当といえば順当でしょうし、ファッキンな中日が優勝するよりは何倍もマシかと思えば……。

 そんな阿部がタイムリーの後に退場したような話題は置いといて、昨日の今日で株価がまたも大幅に下落しました。さすがに私も、株価の急激な下落が続けば年末に八千円台はあるかも……と予想はしていましたが、まさかこんなに早くここまで下がるとは思いませんでした。昨日批判したばっかなので、逆に私も「こんなことも予想できなかったのかよ」と言われても何も言い返せません。まぁ言い訳をすると、公に十月中に株価が八千円台になると予想していた人はいないと思いますが……。

 それでは昨日の続きです。昨日は本来株価が下がった今だからこそその仕事が期待されるにも関わらず、日本の銀行は資金をためるだけで真っ当に仕事せず、どうすればこの銀行のケツを叩けるかということについて日銀の政策方法と絡めて問題提起しました。今日は具体的にその方法を私なりに提案します。
 まず最初に言うと、恐らくここで私の主張するやり方は経済学のセオリーから言えば全く逆の方法になります。自分はこういった問題に素人であるということは重々承知ですが、それでも意見を出すならというならばでこの方法を紹介することにします。

 現在、日本の民間銀行は前年に過去最高利益を上げるなど非常に経営がうまく回っているにもかかわらず、企業への貸付、とくに中小企業への貸付が大幅に減っています。その理由はサブプライムローン問題によってどこがどれほどの損失や不良債権を抱えているのがわかりづらくなり、うかつに倒産して資金が回収できなくなる事態を敬遠しているためと言われていますが、私はこれに疑問を感じます。

 というのも以前に書いた記事でも述べましたが、今銀行の金利はどこも非常に低く抑えられ、どこも1%にも達していないところばかりです。なので個人からいくら預金が集まろうとも、それを運用せずに貯め置いたところで銀行が個人へ支払う利子の金額というのはたかが知れています。私からみるとどうも銀行はそこにつけ込んで、貯め置くリスクがないために確実に資金が回収できる大企業にばかり貸し付けて、少しでもリスクのある中小へはちょっとでも危ない橋を渡らないとばかりに、わざと貸し付けていないのではと思います。まぁ大企業でも貸してくれないところは結構あるけど。

 もしこれが原因だとすると、銀行に多方面へと貸付を行わせる方法というのはやはり、日銀の公定歩合を引き上げることだと思います。通常、公定歩合は引き下げられれば貸付額が増え、引き上げられれば逆に貸付額が減るものなのですが、私はどうもこのところの経済の流れを見ていると、状況によっては必ずしもそうでないのではないかと疑っています。第一、今も日本で絶賛継続中の0金利政策自体が世界初の金融政策なので、何が起こっても、それこそ基本の理論と逆のことが起きてもおかしくはないんじゃないかと思います。
 公定歩合を引き上げることによって必然的に民間銀行もそれに合わせて個人への利率も上げざるを得なくなります。それによって銀行は経費が増えることから、企業への貸付で経費分の利益を確保せざるを得なくなるように追い込む、というのが私の考えです。ほんと、素人くさいけど。

 しかし今こんだけ世界中で株価が下落して大混乱になっている中、日本が公定歩合を引き上げたら恐らく他国からは、「何をこんな時期に緊縮させようとしているのだ!」って怒られちゃいますので、まず実際には実行不可能でしょう。それにここまで下がってしまうと、私ですら引き上げるのに二の足を踏んでしまいます。せめて去年のうちにでも公定歩合を1%にまで上げておけば……。

 じゃあこのまま黙ってみているのかということになりますが、私の案ではようは銀行に利益を稼がせなければならないほど経費を発生させればいいのです。もう一つ、金利を上げずに銀行の経費を上げさせるいい方法があります。その方法というのも、単純に課税です。
 恐らく今もそうでしょうが、日本のほとんどの銀行からは税金が一切国へ支払われていません。なぜかというと、連中はこれまで注入された公的資金を国へ返済してきたということで、その分を繰り上げ納税として計上されているため、今も銀行は税金を免除されているのです。そうやって税金も払わず、企業へも貸し付けず、真っ当な仕事も出来ずにいるくせに、「今年は過去最高利益だ」などと胸張って主張する銀行幹部の気が知れません。ついでに言うと、何も勉強せずにそういった言葉にほいほい乗って銀行に就職活動を行っていた学生たちにも、君たちに正義心はあるのかと小一時間問い詰めたいものです。

 過去最高利益を上げるくらいなら、国に税金を払えるだけの余裕があるはずだろう。なのでこの際銀行へ死なない程度に課税して、経費を増やさせ企業への貸付を増やさせるというのが、私が現状で考えうる最良の方法です。なんなら、企業への貸付をしっかり行っている銀行にはこれまでどおり税金を免除してやるというのもいいかもしれません。どちらにしろ、株価が下がっている今だからこそ、民間銀行は自分らが死なない程度に身を切って仕事をするのが求められています。

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