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2008年10月14日火曜日

次の選挙の議席予測について

 最近政治系の記事がめっきり少なくなっているので、久々にちょっと気合の入った予測記事を書いてみようと思います。その予測もずばり、次の総選挙の獲得議員議席についてです。

 昨日辺りからぼつぼつと内閣支持率の調査結果が各メディアから発表されていますが、読売、NHKともに麻生内閣への支持率は40%を超えるものの微減横ばいという結果、特に不支持が多少増えたのが問題という解説を得ています。しかし先月にあれだけ中山前国土交通大臣の失言が続いたのを考えれば、思ったよりダメージは少なかったと麻生内閣側としては喜んでいい結果だとは私は思います。

 とはいえ、ここ数代の内閣総理大臣は発足時の支持率がその内閣の歴代最大の支持率となることが多いため、今回の麻生内閣でも、今後どうあがいたところで40%台を越えての過半数支持は得られないというのは恐らく間違いないでしょう。果たしてそんな支持率で解散総選挙に望んでも選挙に勝てるのか、それだったら発足即解散の方がよかったのではないか……という意見すらあります。

 私自身の見方としては確かに発足当初に解散に打って出ていた方がよかったかもしれません。麻生首相としては世界経済が混乱している今だからこそ補正予算が必要で、そのためには解散に打って出ることが出来なかったという考えですが、日本政府が経済政策に手を突っ込んでうまくいったことより余計に滅茶苦茶になることの方がこれまで多かったですし、また当初の補正予算の最大の課題だった原油高への保障については今回の株安の余波で原油価格は刻々と下がっており(ある日本の航空会社だけは燃油サーチャージ代をまだ上げているけど)、もう少し早くにやるならともかく、言うほど緊急性が高かったとは私は思いません。まぁこれは結果論だから、麻生首相が悪いわけじゃないですけどね。

 恐らく麻生首相の狙いとしては、
・補正予算案を出す→民主党が反対する→「民主は政局のために国民生活を犠牲にする」
 という言質が選挙前に欲しかったのだと思います。しかしさすがに民主党もそこまで馬鹿じゃありませんでした。今度の補正予算案については見ている私もびっくりなくらいに素直に承諾し、衆議院も参議院も賛成ですぐに通しました。政党戦略としては、まず正しい選択です。麻生首相の挑発作戦は完全に失敗したといっていいでしょう。

 同じく麻生首相のもう一つの挑発作戦が、
「民主党は児童手当や社会福祉を充実させると言っているが、その財源を明らかにしろ。ありもしないバラ撒き政策なんて出すな」
 という内容の発言を就任当初から繰り返しています。もしこれが二年位前なら相当な威力を持った言葉になったとは思いますが、先日のテレビ朝日でやっている「テレビタックル」という番組を見ていると、何人かの評論家の方々や元官僚の江田憲治議員が、

「自民党はこれ以上無駄を省けないといって増税を主張するが、民主党はまだまだ官僚の無駄は多いと主張しており、その無駄を省くことによって自分たちのバラ撒き政策は実現できると主張している。このところの社会保険庁や農水省の無作為を考えると、実現できるかどうかは別として、もう切れないといっている自民党より官僚の無駄を切ると言っている民主党に一回は任せてみたい思いはある」

 という内容の発言が続き、基本的に私もこの意見に同感です。実際、民主党が主張している何でもアリな政策は実現できるとは思いませんが、少なくとも官僚殺しのプロである長妻昭氏が控える民主党の方が、今の政策の混乱の最大原因である官僚の襟を正す力があるのではないかと思えます。株安ですっかり影に潜んでしまいましたが、自民党が各省庁に対して、野党への質問の回答は事前に自民党本部に提出(検閲を通す)するようにと通達したことを考えるとなおさらです。

 このような価値観が、少なからず一般大衆の中にも徐々に芽生えてきている気がします。官僚の問題が次々と明らかになっており、それならば民主党にという意見が日に日に強まっている気がします。そのため先の麻生首相の挑発も、以前ほどの威力が感じられないのだと思います。

 こういった背景から考慮して、次の選挙での自民、民主の獲得議席ですが恐らく相撃ち、双方どちらも単独過半数を獲得できないのではと思います。実際には民主党が衆議院で単独過半数を取る可能性は現時点では高いのですが、たとえ民主党は衆議院で単独過半数を取ったとしても、しばらく選挙のない参議院では民主党は現在単独過半数を持ち合わせておらず、他の野党と合同して自民党に対して参議院での主導権を用いています。
 逆に自民党としてはもし単独過半数を取ったとしても、まず間違いなく現在の衆議院議席の三分の二を占める議席は失うこととなるでしょう。そうなると衆議院で通した法案が参議院で否決されても、これまでのように三分の二の賛成可決によって強引に通す方法が使えなくなってしまいます。まぁそれでも、確か30日経てば衆議院の議決が優先されるのですが、自民党としては国会運営が非常に困難を極めることとなるでしょう。

 このように、自民と民主のどちらが勝ったとしてもねじれ国会が続くというのが私の意見で、そのため次の総選挙は相撃ちに終わるという結論になります。まぁ公明党が民主党につくならかなり情勢は変わるのですが、それ以上に起こる可能性が高そうなのが、平沼新党です。

 郵政選挙で自民党から追い出され未だ一人で頑張っている平沼赳夫氏ですが、選挙後に国会が停滞した場合に政界再編が起こり、自民、民主の若手議員がこの人に集まってくるのではないかと、希望的な観測ですが持っています。本来ならその役は小泉前首相が最有力候補だったのですが、今回引退を決めてしまいましたし、じゃあ他にかわりはというのならやっぱり平沼氏なんじゃないかと思います。そしたら多分、小池百合子氏は真っ先に走るだろうなぁ。

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