先ほどのニュースにてこの前のSFCGこと事業者金融会社の商工ファンド破綻の特集が組まれていました。この商工ファンドですが過去に貸し剥がしなど度々問題を起こしている会社で私も個人的にはあまり好きでない企業だったのですが、その特集の中でここに内定が決まっていた学生のインタビューがあり、そうした問題について認識はあったのかという質問に全く知らなかったと答え、
「仮にそういう問題があるのなら内部から徐々に変えていけばいいと思うし、自分のような(新しく入るであろう)人間がそういう風に変えていくべき役割だと思う」
と、話していましたが、まぁ正直随分と虫のいい話だと思います。貸し剥がしの事実も今まで知らないでいてどうやってその体質を変えていくのか、変えた後どうするのかという目算も何もないまま入ったとして、ミイラ取りがミイラになるように逆に組織に染まっていく可能性の方が高い気がします。そして何より、そうやって体質を変えるまで問題な事業の片棒を担ぐことになるのを何とも思わないのかと疑問に感じました。
まぁこの学生の言うことに対して私も厳しすぎるんじゃないかと自分でも思うのですが、こういう風に考えるのも私が壊す側の人間だからだと思います。世の中に問題のある組織や人間がいる際に私はそうした存在を改善などによって立て直すことよりも、まず完全に破壊してまた一から別の組織や体制を作る方へ物事を持っていこうとします。だからといって、なんでもかんでも壊してしまえばいいと考えるテロリストほどとまでは行きませんが。
実は政治家にもこの類型は当てはまり、大まかに言って創造型と破壊型の二種類に分かれると言われています。言うなれば制度を作る政治家と制度を壊す政治家で、言い方こそ「壊す」といってあまりいい印象ではなさそうですが、実際には壊す側の政治家ほど歴史には名前が残りやすいのです。
まず近年の破壊型の政治家の代表格はなんと言っても小泉純一郎元首相です。郵政や道路公団といったそれまで自民党内で聖域とされてきた場所に悉くメスを入れて解体、弱体化させ、果てには彼以上に破壊型的性格の強い田中眞紀子氏を使って外務省も徹底的に破壊しました。その一方で実は小泉元首相はなにかしら新しい制度や法律といったものはあまり作っておらず、そうした面への功績で言うと任期こそ一年でしたが国民投票法等を作った安倍元首相の方が大きい可能性すらあります。
また近代で言えば織田信長も破壊型の人物で仏教などといった当時の慣習を打ち破って破壊しつくし、その後の秩序は太閤検地や刀狩などで豊臣秀吉が作っているのですが人気で言えばやっぱり信長の方が上です。
このように見た目の派手さもあることからか、歴史上は破壊型の人間に人気が集まりやすい傾向にあります。だからといって破壊型の政治家が優れているというわけではなく、要は時代時代に合わせてそれぞれが役割をこなすことが大事で、タイプによる差はあれどもそれが能力や功績に直結することはないと考えています。
そういう意味で吉田茂と岸信介なんか好例だと思うのですが、戦前の体制をGHQの指導の下で引っくり返した人気な吉田に対し、日米安保条約を自らの退陣と引き換えに通すことでその後現在にまで続く外交体制を作った不人気な岸という具合に、私はこの二人の功績は互いに負けないほど大きいと見ていますが人気や評判においては大分解消されてきたけどまだ差が残っています。あとこれは私の私見ですが、このところどうも吉田の人気は下降気味でかわりに岸の人気が上昇中な気がします、二人とも孫が首相になったんだけど。
そこで話は私に戻りますが、私は典型的な破壊型の人間だと自認しています。今後何を破壊するのか、それともこの性格が何も活躍しないまま終わるのか、少なくともこのブログにおいては何かを攻撃的に批判するものが多いのは今後も変わらないでしょう。
今日600円も出して喫茶店でクリームみつ豆食べてきたのに、なんか今は疲れてて文章も荒れ気味です。午前中に洗濯(二週間分)、大掃除したのが原因だろうか……。
破壊型の人間のほうが人気があるのは、ストレス社会に生きている現代人の心境を表しているのですかね?
返信削除疲れがたまっているように感じるのは、春の陽気にやっれちゃっているからではないですかね?僕は最近昼寝の時間が増えてます笑
なんか昨日は右あごが何かに殴られたかのように痛かったです。多分神経痛だと思うのですが、なにかあったかな。
返信削除破壊型の人間が目立つのはやはり「改革者」という風な評価が広まるからかもしれません。見た目も派手で破壊型の方がやった業績がわかりやすいのに対して、創造型というのはその後数年、場合によっては数十年してから功績がはっきりするということから破壊型に比べて目立たないと思います。そういう意味で、その人物の評価は数十年経たないとはっきりしないというのは正しいのかもしれません。