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2009年5月27日水曜日

がっかりしたゲームの続編(-_- )

 今日は久々にゲームの話です。
 さてファミコンの誕生から既に三十年近く経っており、いわゆるシリーズ物と言われるような連続作のゲームもこれまでにもたくさん生まれてきています。しかしそうしたシリーズ物は毎回ヒットを飛ばすようなドラゴンクエストシリーズのようなゴールデンタイトルもある一方、前作が高く評価されたにもかかわらず次回作はめっきり売れなかったり、その後のシリーズが打ち止めになるほど散々な結果に終わった続編もたくさんありました。今日はそんな中、実際に私がやってみてがっかりしたゲームの続編を一部紹介しようと思います。

1、パラサイト・イヴ2(スクウェア)
 今日の記事を書くきっかけになったソフトです。前作「パラサイト・イヴ」はスクウェアが文字通り全盛期の頃に発売されたこともあって非常に好調な売り上げを残し、ゲーム内容も当時としては最高峰なまでに美麗なCGに加え、瀬名秀明氏の「パラサイト・イヴ」を原型にしたいい具合のストーリーが展開されており、主人公のアヤ・ブレア(巨乳)が病気なんじゃないかと思うくらい足が遅かったのを除けば完成度の高いゲームでした。
 しかし次回作に当たるこの「パラサイト・イヴ2」は前作からゲームシステムが根本的に改められ、アクションRPGとはいえRPGの要素が強かった前作に対し、今作は今で言うならFPSこと完全なアクションゲームになっていてもはやゲームとしては別物と言っていいほどでした。その上、荒削りとはいえ色々と深く掘り下げらる要素の多かった前作のシナリオと今作は関係性が非常に薄く、主人公が同じアヤ・ブレアであるのと、申し訳程度に「前田弾」が出てくるくらいしかつながりがなく、そうまでして新しく作ったシナリオは言っちゃ悪いですがB級ホラー映画程度のくだらない内容で、黒幕はよくあるアメリカ大統領で終わっちゃったし。
 なんか今度PSPでこれの続編を出すそうですが、さすがにこれだけ期間が空いてりゃリメイクでもない限り続編もクソもないでしょう。第一作目は私ものめりこんだ分、非常に不遇なシリーズだったと思うだけに、2であれだけひっくりかえすなら初めから別シリーズのゲームとして出しとけばよかったのに。

2、ファイナルファンタジー8(スクウェア)
 多分、ゲームシリーズにおける駄作と来たらどこで票をとってもこれが出てくるでしょう。ドラクエシリーズと並ぶゲーム界の金字塔のファイナルファンタジーシリーズの一つで、前作の7はサターンとプレイステーションのハード争いに決着をつけた、いわば関が原における小早川秀秋のような役割を演じたのを考えると、なんかその後の運命も同じようになったような今作でした。
 細かい点はいちいち挙げませんが、何故今作がここまで低い評価に至ったのはユーザーニーズの履き違えにあったからではないかと思います。自分を含めた当時の小中高生であったユーザーたちはRPGに対して洗練されたストーリーを求めていたのに対し、当時のスクウェアはひたすらにCGをきれいに作ることに執心し、挙句にはRPGに求められるものとして根本的なレベル上げの概念を引っくり返した(今作は一切上げる必要がない)のが失敗の原因だと思います。これは上の「パラサイト・イヴ2」にも言える事です。

3、信長の野望将星録(光栄)
 これは私と友人くらいかもしれませんが、この「信長の野望シリーズ」で最も裏切られたと思ったのがこの「将星録」でした。私はこれの二作前の「覇王伝」からプレイし、その次の「天翔期」は今でもやるくらい大いにハマり、この「将星録」もそういった流れでやってみたのですが、システムが前二作と打って変わってそれまで国単位だったマップがボーダレス化し、内政とかコマンド内容が全然変わっていて結局なじめないまま遊ばなくなり、その後信長の野望シリーズから手を引く一作となってしまいました。
 これは光栄以外の歴史シュミレーションゲームにも言えることですが、私はあくまでもゲームなのだから、あまりにも現実や原作、歴史に忠実すぎるとかえってこの手のものはつまらなくなると思います。たとえばリアルタイム制の歴史シュミレーションもやったことがありますが、やっぱりやった感じだとターン制の方が面白かった気がします。まぁそのターン制の盲点を突いて延々と敵を挑発し続けて時間切れにし、追い返したりしたのには目をつぶってほしいけど。

4、真・三国無双3(KOEI)
 これについては前にも言及しましたが、前作の2があまりにも完成しすぎたが故の失敗作でしょう。言ってしまえば前作の段階でこのシリーズは完成してしまい、システム的にはもういじらない方が良かったにもかかわらず新作ということでいろいろ取ってつけたのですが、私の目からしてどれも余計な蛇足にしかなっていなかったように思えます。実際に今作の次回作に当たる4では、3で新たに追加された「一騎打ち」、「武器経験値制」、「ライバル武将」といったシステムがどれも全く余燼を残さずなくなっていたので、相当数のユーザーが不満を持って非難が来ていたのだと思います。ついでに言うと、必死で後戻りをしようとした4もゲームバランスをやや欠いており、2の方がまだ楽しめた気がします。

5、グローランサー2(アトラス)
 なんか最近、これの前作の「グローランサー」がPS2でリメイクされたそうですが、前作は文句なしに名作で、セーブ時期がわからなくなるほど隙間ないほどイベントが連続していながらもゲームバランスを崩しておらず、キャラデザは人を選ぶもののシナリオもいい内容でした。しかしこれが2になると、確かに世界観やキャラクターは前作を引き継いでいて、ゲームシステムも改変があるもののきちんと受け継ぐべきところは受け継いでいるのですが、いかんせんシナリオがくだらなかった上にプレイ時間が短過ぎ、大体10時間もあればクリアできてしまう内容ゆえに私も「金返せ」と思うほどでした。もっとも、この2のすぐ後に出た3では2の問題点をほぼすべて改良しており、シナリオも2とはつながりがないものの、今時これほど王道のRPGがあっただろうかと思わせるほどポイントを外していない名作なので、やったことのない人には是非お勧めです。私の友人なんか、寝ずに遊んだほどだったし。

6、真・女神転生2(アトラス)
 ただでさえゲームバランスが明らかにおかしい女神転生シリーズですが、今作はその中でも際立って崩れたシステムの上に、プレイ途中でゲームが止まってしまうバグが非常に多い問題作でした。こうしたクセの強さがこのシリーズの熱狂的なファンを生んでいるのはわかるものの、そうした熱狂的なファンを作る一方で圧倒的大多数のライトユーザーも振りこぼしているのではないかと常々私は思っていたのですが、他のシリーズ作と比べてややマイルドな出来で出した「ペルソナ3」がヒットしたのを見ると、やっぱりそうだったんじゃないかなぁと思います。

7、ペルソナ2 罪&罰(アトラス)
 アトラスが三つも並んでしまいましたが、私個人的には今までに一番裏切られたと思う続編というのがこのペルソナ2でした。この前リメイクされた前作の「女神異聞録ペルソナ」はいつもどおりにゲームバランスは明らかにとち狂っていたものの、秀逸なシナリオに悪魔との交渉システムは非常に面白く、次回作の今作が出た時は我先にと購入しましたが、内容は私からするとひどい出来でした。
 まず前作でよかった悪魔との交渉システムですが、前作がパーティキャラの中から一人選んで交渉するのに対して今作は中には二人、三人といった掛け合いの交渉もすることが出来て選択の幅が広がったかと思いきや、私的にはただ面倒くささが増しただけでした。更に悪魔の合体システムも変わったので前作より明らかに悪魔と交渉する回数が増えただけでなく、ザコ敵との戦闘時間も前も長かったがまた長くなり、その一方で途中にいるボスがなかなか強いもんだからレベル上げの必要が高まるなどまさに負の連鎖でした。

 そして明らかにとち狂ったゲームバランスながらそれを忘れさせるほどの秀逸なシナリオだった前作に対し、今作のシナリオはなんかどうでもいいような、やってて疲れるようなシナリオでした。しかもこのゲーム、タイトルに書いてあるように「罪」と「罰」の二本立てで、同じシステム、同じキャラ、同じ世界観で、一つのシナリオが連続こそしているもののわざわざ二つに分けた理由がわからないほどくだらないシナリオでした。さらに今作が大いに売りにしていてゲームのシナリオにも密接に関わってくる、流した噂が現実になる「噂システム」も、なんというか武器屋の売り物が変わるくらいでそれほど流す噂に選択肢がなく、ただ聞いた噂を右から左に流すだけのどうでもいいシステムでした。もっと噂によってはシナリオが大きく分岐するくらいだったら評価できたのですが。

 さらにひどかったのがキャスティングで、主人公はこのシリーズの伝統とも言うべきクール形の高校生の男の子(美形)なのですが声優はなんと子安武人氏で、別に子安氏が悪いわけじゃないのですがあまりにも渋すぎる声と見た目のギャップで、「お前、絶対高校生じゃないだろ」と突っ込まざるを得ない妙なキャスティングでした。そしてそんな主人公の見た目も、それまでどことなくエキゾチックで深みのあるイラストでアトラスの看板イラストレーターだった金子一馬氏ですが、どうもこの頃から作風が変わり、うちの姉曰く、「なんかペンキでベタ塗りしたかのような色合い」とまで言われるほど変わってしまい、私としてもあまり評価できなくなっていました。
 悪魔の絵ならともかく、もうこ金子氏はキャラクターの原画は向かないんじゃないかとこのペルソナ2で思う一方、メインキャラクターはともかくサブキャラクターらは妙に写実的で個性も強く、ぐっと引き込まれる絵だったのでたまたま一部のキャラだけこうなったのかと考えていたのですが、後で調べてみるとメインキャラだけを金子氏が、サブキャラクターを副島成記氏が描いていたのだと後でわかり、次回作のペルソナ3ではキャラ原画をすべて副島氏が担当したということを聞いて大いに納得しました。

 なんか、予想したよりえらい長くなってしまったな……。

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