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2009年5月28日木曜日

企業の栄枯盛衰について

 あまり日本では大きく報道されていませんが、アメリカの方ではこの前クライスラーが破産申請に至ったのに続き、ビッグスリーのもう一角のGMもまたそういった流れになっていくことが段々と確実視されてきました。当初は投資家や銀行の債務を一部帳消しした上での再建を目指してきていたのですが、結局CDSでの保証を得た方が取り分は大きいと見た投資家らが合意しなかったことが今回の流れを強めたといわれています。
 もっとも投資家らの言い分の中には、「自分たちには債務を一部放棄せよといいながら、労組には何の手をつけていない」、といものもあり、私自身もこの点を考えると一概に投資家だけを非難するのは不適当に思えます。

 というのもGMの労働組合員への対策はあまりにも度が過ぎているというべきか、従業員へのあまりの厚待遇が経営を圧迫したということに理解できるからです。一昨日もNHKこの点が報道されていましたが、55歳でGMを退職したあるアメリカ人男性は、その後十年も経った現在に至るまでGMから毎月日本円にして約20万円もの年金をもらい続けているそうです。彼はこうした厚待遇が従業員のやる気を引き出しているのだといいますが、それだけの額を毎月、いくら元従業員だからといって働いてもいない人間に払い続けるのは如何なものかと呆れさせられましたし、そんな出費をしておいて今更経営が悪くなったから投資金を放棄してくれというのも確かに納得できる話ではありません。
 今回の破産申請に至った経緯に、こうした元従業員や現在の従業員に対するあまりの厚待遇を一部削減することが視野に入れられて議論されていたものの、GMの労組が一切妥協しなかったことも影響したと言われています。

 しかしこうした事実はあながち対岸の火ではないんじゃないかと私は思います。私が知っている例だと朝日新聞社がこれに似ており、なんでも朝日新聞社の元従業員は国からの年金に加えて朝日新聞社からも退職後に毎月年金が振り込まれ、しかもその奥さんの分まで支払われているというのですからさすがは天下の朝日と言ったところでしょうか。
 その朝日も前期の決算では赤字を出し、また今後人口が減るばかりか新聞の購読者数の現象も歯止めがかかっておらず、もしかしたら十年後にはGMの労組のことを書いている場合じゃなくなるかもしれません。

 おごれるもの久しからずとは言いますが、今の時代にトップクラスの企業が十年後はどうなっているかは全くわからず、バブル期にあれだけ強かった不動産や鉄道関係も今ではどこも苦しい経営を迫られており、ありきたりな言葉ですが大企業に入ればもう安心というのは甘い考えだと言わざるを得ません。
 なんか今日はやる気が湧かないので、この辺で終えます。

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