「ドラゴンクエストシリーズ」といえば日本人なら知らない人はほとんどいないとまで言われるゲームシリーズですが、このシリーズでの「ドラゴンクエスト6」では3にあったダーマ神殿による転職システム、5にあったモンスターを仲間にする二つのシステムが実装されていました。私としては各キャラクターに個性のあった5の方が好きだったのですが6の転職システムによって基本的にどの特技、呪文も一人のキャラクターが覚えることが出来るようになって、そのせいかこの6は私の中ではあまり評価の高くない作品です。
しかしその一方、誰でもどんな特技と呪文を覚えられるということからこの6ではいろいろと面白い現象を確認することが出来ました。その代表例とも言えるのが、スライムによる特技です。この6が出た当時に小学生であった私たちの間では、人間キャラでも「どくのいき」とか使えるというのはなんだかおかしいよねと言い合っていたのですが、こうして年を取った後になると人間キャラ以上にスライムの特技の方が気になるようになってきました。
まず一番不思議なのは、スライムによる「せいけんづき」です。この「せいけんづき」を使用した際に戦闘画面に出てくるメッセージというのは、
「スライムはこしをふかくおとし、せいけんづきをはなった」
こんな具合なのですが、見ているこっちからすると「スライムに腰? そもそもどうやって殴るの?(゚Д゚;)」と意識してみると結構頭を抱える内容です。
やはり一頭身キャラクターゆえか、格闘系の特技をスライムが使うと次々と齟齬が生まれてくるため、このほかにも「まわしげり」や「とびひざげり」など考えれば考えるほど悩んでしまう特技がたくさんありました。また格闘系にかぎらず「いてつくはどう」でも、
「スライムはゆびさきからいてつくはどうをはなった」
などと、どこに指があるのか体の部位を考えてしまうメッセージが次から次へと生まれていきました。ただこういうのもなんですがいちいち細かく作ってもしょうがないですし、こういうメッセージを敢えて変えずに他のキャラクターと共通のメッセージを出すというのはかえっていいと思います。
このドラクエ6と同じように共通メッセージゆえにおかしな内容が出てくるほかの例では、こちらも有名なの「信長の野望シリーズ」における親から子への教育メッセージがあります。
このシリーズでは大名の子供が同じ城などにいる際に起こる親子の指導イベントというものがあり、そのイベントでは講義中にトイレのために席を立った子供に対して、「天下国家のための講義をしている最中に席など立つな、尿など漏らしてしまえ(゚Д゚)!!」と叱るメッセージが出てくるのですが、このシリーズでは定期的に大名の娘が成人してきて、外交道具として使うか、他の武将と同じく戦ったりできる「姫武将」として使うかが選択できます。それで仮に娘を「姫武将」として使っていると、他の息子同様に先ほどの指導イベントが起こるというわけで、
「席など立つな、尿など漏らしてしまえ(゚Д゚)!!」
「えっ……ちょっと女の子には厳し過ぎない(゚Д゚;)?」
信長の野望をやってる最中に全く意図せず出てきたこのメッセージを見たとき、リアルに顔文字のような顔になりました。
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