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2009年11月13日金曜日

凋落する野党自民党

 今日時事通信が発表した調査結果によると、現鳩山内閣の支持率がこれまでの高い水準が落ちて未だ過半数は得ているものの54.4%であったそうです。この急落の原因として挙げられたのは普天間基地移転問題といったかねてより懸案とされていた防衛、外交の分野において腰の据わらない態度を見せたほか、マニフェストにて即刻廃止するとしていた案件に対してすぐに廃止が出来ず曖昧な対応を見せていることが指摘されていましたが、私もこの指摘の通りに国民が厳しい目を持ってきたがゆえの結果だと見ています。政権発足から二ヶ月後には下手すれば過半数を下回るかもしれないとも考えていたので、少なくともそこまで事態を悪化させなかった点は民主党の努力の結果と見てもいいかもしれません。

 政権発足当時、これは各評論家らが口並み揃えて言っていた事でしたが、民主党は選挙期間中にあれだけ大盤振る舞いのマニフェストを掲げたのだから全部を実現するのは不可能だとしても、何かしら目玉の政策を確実に実現させなければ政権を維持できないと言われていました。そんな選挙から二ヶ月以上経った現在の所、最も選挙期間中に目玉政策として挙げられていた子育て支援や学費無料化、派遣法の改正から高速無料化は実現どころが全く見通しが立っておりません。

 しかしこれら目玉政策の実現の目処を立たせることこそ出来なかったまでも、前原国交相が思っていた以上に活躍してくれたと言うべきか、八ツ場ダム事業の停止や空港行政の転換などはっきりと政権が変わったと、国民が実感させるような発言や主張を行ったことが支持率の過半数割れを防いだのではないかと見ています。逆に前評判が最も高かった長妻厚労相はインフルエンザ対策などによって本業の年金問題に手をつけられなかったのが響いたのか、むしろ批判の対象となってしまいました。

 このような民主党に対し、野党となった自民党の方はより深刻な状況になってきていると言わざるを得ません。先月に臨時国会が開かれて国会での応酬も行われるようになったにもかかわらず、メディアにて自民党が取り上げられる回数はほとんどなく、その存在感の低下はいくら野党転落といっても目に余るほどです。
 それこそ同じ野党であっても、野党時代の民主党はまだ議員らがテレビ番組などで意見を主張したりすれば政策に対する党首のコメントなどがまだ報道されていましたが、目下の所自民党党首の谷垣氏のコメントがメディアに取り上げられ場面を目にするなんて皆無に等しいです。

 では民主党に突っ込みどころがないのかというと、そういうわけでもなく今回支持率低下の原因となった政策のブレなど、現在開会中の国会で追及する材料には事欠きません。特に私が問題視しているのは選挙前に約束しておきながら全然実現できないどころか、むしろ逆の立場を取り始めた「官房機密費の使途公開」と「記者クラブ制度の廃止」です。どちらも詳しく内容を説明しませんが、意見をひっくり返すとは何事だなどと何故自民党は批判しないのかと思いますが、これの答えというのは簡単で、そういった問題のある政治的行為をこれまで行ってきたのがほかならぬ自民党だったからです。

 先月の予算に対する自民党の谷垣氏の鳩山首相への質問でもそうでしたが、こんな借金まみれの予算を作ってどうするのだと問う谷垣氏に対して鳩山首相は、これまで自民党が借金を積み重ねてきたせいでこんな予算を作らざるを得なくなったのだと言い返しましたが、この応酬では私は鳩山氏に分があると見ました。
 このように自民党はこれまで政権を握って政策を行っていたがゆえと言うべきか、与党となった民主党の政策や方針転換を批判しようものならすぐさまその批判が自分に帰って来てしまう状況にあると言っていいでしょう。現在の普天間問題もこれまで沖縄にある米軍基地移転を先延ばしにし続けてきた自民党に原因があると私は考えており、むしろ民主党になってアメリカ側が譲歩する姿勢を見せるようになった点は評価していいと思います。

 結論をまとめると、今の自民党は与党を批判するにも批判する事が出来ず、メディアに取り上げられないばかりか世間の注目も日に日に薄れているという非常に危険な状態にあるというのが私の意見です。それこそ民主党が自分で大ポカをしない限りはどんどんと先細っていく一方で、何かしら独自の立場や論争を起こさなければますます党員離れを起こすかと思われます。中川秀直氏も不穏な動きを見せているし。

 最後に与党民主党について、この前から始まった無駄な予算かどうかを見極める「事業仕分け」という公開討論はメディアを見る限りなかなか好感を持って受け入れられているように私は見えます。私から見てもどうしてその予算が必要で、逆に必要でないのかを意見を出し合うというのは見ているが分からして分かりやすく、審議時間が一時間で少なすぎるという身内からの批判もありますがこれまで長く話し合っても結論がまとまらなかったことを考えるとかえってこの一時間という区切りはよいのかと思え、目下の所高く評価しております。

 またこれは今日出たニュースですが、自動車税と自動車重量税を一つの税にしてまとめるという案が審議に入ったようです。前者は地方で後者は国と税金の納付先が異なりますが、わざわざ二つに分けるのも手続きが面倒になるだけなのでこの一本化も私は支持します。
 それにしても、車といったら未だにダイハツのコペンを買おうかどうか悩んでいます。むしろ私より広島に左遷された親父の方が欲しがっており、しきりに「祐、買わへんのか?」と聞いてくるのでひとしおです。

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