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2010年6月15日火曜日

琴光喜の野球賭博事件について

 先月の夏場所中、週刊新潮によって大相撲会において違法である野球賭博が横行し、大関である琴光喜もこの賭博に絡んでいるとの報道がありました。私がこのニュースを見た際、週刊新潮はちょっと前にも赤報隊事件で大誤報を放っているのですぐには信用してはならないと感じたものの、昨年から不祥事の続く相撲界という事もあってその後の経過を注視していました。結果はというと、面目躍如とばかりに週刊新潮の見事なスクープだったということが昨夜の琴光喜の関与を認める発言からわかりました。

 週刊新潮の元記事では野球賭博に手を染めていた琴光喜が掛け金の払い戻しを受ける際に暴力団とトラブルになったと書かれていましたが、先程のNHKニュースでも同様の報動がなされていたのでほぼ事実だったのでしょう。結論から言えば、ただでさえ不祥事の続いている相撲界ゆえに襟を正さなければならないこの時期に、こんな馬鹿な事をやっていた琴光喜に理事会は厳しい処分を下すべきだと思います。

 元々野球賭博はかねてから日本の暗部と言われ、胴元はどこも暴力団やっていることから彼らの資金源となっているといわれ続けてきました。今回の事件の報道を見ている限りだとそのような評判は間違っていないようで、奇しくも先週に場所中の最前列席をある親方が暴力団関係者に融通していたという事件が発覚したばかりですが、相撲界と暴力団とのかかわりが私の予想を超えるまでに深かったのだと今回の事件で痛感させられました。
 しかも琴光喜は、先ほどのNHKニュースにてインタビューに答えていた現役力士によると、場所中の支度部屋でも誰にはばかる事なく賭博行為をほのめかす発言をしていたとされ、すでに何人もの力士が名前こそ明かされないものの野球賭博を行っていた事を自白していると報道されていることから、角会ではそれほど特別な行為ではなかったのでしょう。

 だからといってこんな行為が正しいわけなどなく、しかも琴光喜は最初の警察の聴取では否認していて後になって認めたと言うのだから言語道断。かつての朝青龍騒動での処分を考えるならば最低でも二場所連続出場禁止(大関位の喪失を意味する)、可能ならば解雇とするのが適当かと私は思います。仮にここで手ぬるい処分をしようものならさすがに相撲ファンの私でも相撲に対して見方を変えるでしょうし、この前の大麻騒動でも批判されたように外国人力士には厳しく日本人力士には甘いとまた批判を受けるだけです。そういった事を考えるならば、ここはスパッと自主引退を迫るのがまだマシな落としどころではという風に思うわけです。

 厳しい事を書いているつもりですが私は決して琴光喜の事が嫌いではなく、むしろ技巧派の力士としてかねてから愛子様同様に評価しておりました。しかしそれとこれとは別で、相撲界全体の事を考えるならば琴光喜は出来る限り早く自分で決断を示すべきで、理事会も妙な引止めとかせずにこの問題に片を付けるべきでしょう。
 因みに同じく先ほどのNHKのニュースにて、親方衆は琴光喜に事実を確認した際に「やっていない」と言っていたのに裏切られたなどと言っていましたが、NHKニュースの解説員の言うように支度部屋でもおおっぴらにしていたのに信じるなんて話はないだろうと思います。最後までは言いませんけど、理事会も危機感が足りないにも程があるでしょう。

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