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2010年11月11日木曜日

続、尖閣ビデオ流出事件について

 昨日就労ビザを取るために日本に一時帰国しました。日本は上海とかと違って空にもやがなく、視界が広いのが何故だか新鮮。

 昨日は前にも取り上げた尖閣諸島沖漁船衝突事故のビデオをYoutubeに流出させた海保職員が名乗り出たニュース一色でしたが、放りっぱなしもあれなので続きを書こうかと思います。

 まずそもそもの今回流出した映像について前の記事で書きそびれたことを書くと、そもそもこの映像を非公開にする必要があったのかどうかということに疑問を感じます。流出した映像はすべてではなく数分間に編集されているとはいえ、少なくとも映っている内容を見る限りでは漁船側から故意に衝突を行ってきたことを明確に映しており、船長を逮捕する根拠を示す上では日本が川からするとなんら恥ずかしい映像ではありません。民主党は中国側への配慮から映像をこれまで公開しなかったと行っていますが、今回の問題がなんでここまでこじれたのかというと、衝突が海保側からか漁船側からかどっちに責任があるのかはっきりせず、また日本政府が衝突時の映像を出し渋ったことでなおさら中国側に、「やっぱり日本は自分に非があるのを隠そうとしている」として付け入る隙を与えたことに尽きます。それであれば、事件発覚後に今回の編集された状態でもいいから衝突時の映像を日本、中国それぞれにはっきりと公開するべきだったでしょう。

 それで今回映像を流出させた海保職員の件ですが、他の評論家らも述べていますがこの職員一人を罰するというのは確かにお門違いもいいところでしょう。高級幹部が流出させたならいざ知らず、一職員が秘匿すべきとしていた映像を入手できたというこの事実一つとっても危機管理、情報管理の不徹底ぶりが窺え、幸いというか今回流出した映像は秘密兵器の隠し場所を書いてるような超重要な代物ではありませんでしたけど、今回のような情報管理の不徹底ぶりを考えるならば責任持つべき役職の人間が相応の責任を取るべきでしょう。

 また流出した映像の中身についても、先にも書きましたが非公開にする理由があるとは私にはとても思いません。むしろこの問題を日中ではっきり白黒つける意味では公開するべき映像で、先年に公開された米軍の核兵器持込みを容認する密約ならばいざ知らずいくら政府が公開するべきでない機密だと言っても私自身は納得できません。私は民主主義国だからと行って何でもかんでも情報公開するべきとまでは言うつもりはありませんが、言ってはなんですがこんな機密レベルが低いと思える情報まで非公開にしようとする現政府の意向は如何なものかと思います。中国じゃないんだから。

 日本に戻ってきてまだ本調子じゃなくやや凝り固まった文章になりましたが、私はそもそも今回公開された映像を非公開に扱う理由が見当たらず、今回流出させた海保職員の処分は形式程度に止めるべきでそれよりは情報の管理がなっていなかった責任をしっかりと問うべきだというのが私の意見です。
 あとあまりニュースとか見ていないですが、かつての西山事件と比較する人とかいるのかが少し気になります。西山事件も今回の事件も政府が隠したがっていた情報を公開したことで公開者が政府にプレッシャーをかけられることになった点では一致していますが、前者は国民がその密約の事実を全く知らなかった、後者はある程度と言うか伝聞で内容は知っていたという点ではっきり違います。これは逆に言えば、この程度でなに大騒ぎしてんだってことにもつながるんですが。

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