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2011年4月1日金曜日

自民、民主の大連立構想について

 東日本震災発生から三週間経ち、ようやく復興案について具体的な議論が立ち上がってきました。月も改まったことで政府の閣僚には今日から背広を着る人間が出てきましたが、なんか一部では「もう作業着を脱ぐのか」などと非難する声が出ていると耳に入ってきますが、私はこういった批判についてはちょっとどうかと思うところがあります。ついでに書くとすでにこのブログで幾度も触れていますが、具体的に管首相のどのような対応が問題だったなのかいまいち自分には理解できません。決して100点満点の対応とまでは言いませんが、震災以降は首相として最低限の勤めを果たしているように私は評価しております。原発の事故ですぐに海水注入を指示しなかった点が問題だったとも言われますが、専門家の意見を無視して何かを決断するというのは往々にして問題が起こりやすいです。もっとも今回はその専門家たる東電が当初海水注入に反対するなど明らかな決断ミスを犯し、事態を悪化させてしまったのですが。

 さてようやくまた国会での審議が徐々に復活してきましたが、政界では国会外の自民党と民主党の大連立についての話題が中心となってきております。元々震災直後に管首相は自民党の谷垣総裁に入閣を依頼するという事実上の大連立を自民党へ申し込んでいますが、この時は谷垣総裁が拒否したことですぐに成立とは行きませんでした。いくら震災に対応するためとはいえ散々言い合いをしてきた仲ですし、党内の了承や根回しをせずに谷垣総裁がすぐに受諾していたらいろいろと面倒な問題が起こっていたように私は思え、そういう意味では谷垣総裁の決断は正しかったでしょう。
 そしてやや時間がたった今日、自民党内では森氏や安倍氏など首相経験者(いっぱいいるから困る)などが条件付で大連立を行うべきだと発言するなど、徐々に肯定論者が増えつつあります。その自民党内が検討している民主党への連立の条件ですが、子供手当てなどのばら撒き政策の廃止、閣僚ポストの数などいくつかありますが、一番議論の分かれるところは何と言っても管首相のクビでしょう。

 報道を見る限りですと連立に当たって自民党は管首相の退陣、首相の交代を要求するという話も出ているそうです。理由はまぁなんとなく想像はつきますが管首相の現在の支持率の低さなどに加え、民主党にイニシアチブを持たせないために自民党にとって有利な人物を選ぶという腹案があるのかもしれません。具体的にどのように有利となるかまでは書きませんが。
 ただこの震災の最中でまた首相を取替えていたら海外から、「日本はこんな時にも政争か」と思われる節があり、私はたとえ管首相がどれだけ問題があるとしても一度選んでしまったのだからこの際なんとか我慢してでも支え続けるべきだと考えています。その上で政権を安定し矢継ぎ早に対応を行うためには、震災前からも主張していましたがやはり大連立は必要だと思います。少なくともこれから一年は本当に復興対策に追われることは間違いないので、期限付きで一年後にはまた分かれても首相を交替させてもいいから、是非自民、民主の両党には真剣に大連立を行ってもらいたいと希望しております。
 幸いというか今回の地震を受け、民主党内ではかつてのマニフェストで掲げていた子供手当てからガソリン値下げ、高校無償化、農家の個別保障といったばら撒き策を撤回する機運が高まっています。恐らく民主党内の政策担当者も現実にはこれらの政策は実現できないと徐々に認識していた矢先でしたでしょうし、マニフェストの撤回によって自民党の掲げる政策に歩み寄ることも可能でしょう。もっとも程度の差こそあれ、自民党も似たようなばら撒き策を掲げてはいるのですが。

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