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2013年2月1日金曜日

春節前の中国人大移動



 本日旅行から帰ってきたので、このブログも再開です。旅行先を先に明かしてしまうと安徽省の合肥市といって、三国志を知っている方なら魏と呉の「合肥の戦い」で有名なところです。詳しくはおいおい書いていきますが、今日は夜も遅いので中国のお正月に当たる春節前の民族大移動について紹介します。

 上の写真は2/1に上海駅で撮ったものですが、確か2/8から始まる春節を目前に控えて非常に混雑していました。この春節前の大移動、中国語で「春運」といいますが、ゲルマン民族もびっくりなくらいの大移動で中国の鉄道部にとってはこの時期をどれだけ上手く捌けるかによってその後の昇進などに影響してくると聞きます。中国は昔の日本のようにお正月は一族が集まるべきだという意識が強く、都市部に出稼ぎに出ている人間もこの時期だけは何としてでも帰ろうとするので鉄道チケットもすぐ売り切れてしまいます。

 今回自分が移動したのは上海~合肥間なのでそれほど長い距離ではなかったことからそれほど激しいものではありませんでしたが、これが上海から湖北省や四川省行きとかだったらいろんな意味で半端じゃなかったと思います。というのも鉄道のチケットは原則、指定席予約制となっておりますが「席なし」というチケットもあり、廊下とかに何時間も立ちっぱなしで乗り込んでくる客も珍しくなく、実際この時期に乗ったことないけど相当混雑するのではないかと思います。また洗練された上海人と比べて地方出身の中国人ははっきり言ってマナーが悪く、車内だろうとなんだろうと唾を吐くわ大声で話すわであまり同道したくない輩が多いです。そのためこの時期の鉄道移動は体力的にも精神的にも負担が大きいです。

 ややオチが弱いのでもう少し付け足すと、中国の経済統計を見る上で1~2月は要注意な月です。というのも春節は旧暦で決まるため年によって変動し、1月になることもあれば2月になることもあります。休暇期間は大体2週間弱ですが、この間はほぼすべての工場と企業が活動を停止するため経済は動かず、例えば自動車の販売台数なんかは春節のある月は前月比で大きく落ち込むわけなのですがこれらは季節的要因であるため景気的なものではありません。
 にもかかわらずたまに日系メディアで、「住宅販売が前月比で急落、中国バブルが崩壊」などという見出しを取っては春節のある月の経済指標を取り上げるところが見受けられます。きっと確信犯でしょうが、春節のある月はほかの月と違って特別な月であるため混同したりせず、経済指標を見る上では1~2月の前年比で測る必要があります。日本もお盆のある8月は同じような傾向があるため、こうした社会的事情を考慮した上で経済指標は考えることが大事という、当たり前といえば当たり前ですが肝に銘じなければならない点だというのが今日の私の意見です。既に日付変わってるけど。

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