どうでもいいことですが先日、自転車を手放し運転しながら「凄いオーガニックだ!」と叫ぶ夢を見ました。恐らくやたら「オーガニック」という単語が連発される「ブレンパワード」というアニメのレビューをその前に見てしまったからだと思いますが、今まで見た中でも上位三位に入るくらいカオスな夢でした。一位はやっぱり前にも書いたが、サザエさんのEDテーマがTMレボリューションの「バーニンクリスマス」になった夢でしょう。
話は本題に入りますが、後は公明党がどう妥協するところまで来ている安部政権の集団的自衛権の議論について私はこれまで何一つこのブログで触れてきませんでした。何故取り上げなかったのかというとこの議論は既にあらかたの問題点は議論され尽くしており、後はその内容を基に実際にやるかやらないかを判断する段階にもうきていると考えていたからです。事実、野党の質問などは過去にも同じような内容が質問され、与党も既に回答してきたものが多く、文字通り茶番だなと思ってくだらない議論に与したくないと思って無視してきました。
そんな風に言っておきながらですが、この議論の中の安倍首相の答弁で気になるというか癇に障る発言が一つありました。その発言というのはニュースでも大きく取り上げられたので覚えている方もいるかもしれませんが、安倍首相が集団的自衛権の容認が何故必要なのかという説明にて語った以下のような発言です。
「海外から脱出した日本人を米国の艦船が運搬している最中、第三国から攻撃を受けても日本(の自衛隊)は米国の艦船を支援、救出することが出来ない」
この発言を聞いて最初に私が思ったことは、「これは集団的自衛権以前の問題ではないか?」でした。野党側も同じように思ったのか、このようなケースであれば集団的自衛権(=同盟国を守るために交戦する権利)以前に現行でも認められている自衛権(=自国を守るために交戦する権利)の範囲内で、何も集団的自衛権が無くても自国民を守るため米国の艦船を支援することは何も問題ないのではと反論してましたが、私もまさにその通りだと思います。なおその野党議員は名前は失念してしまいましたがこの発言について、「総理は集団的自衛権が必要であるという根拠にこだわるあまりやや外れた内容を口にする」と述べてましたが、なかなかうまいこと言うもんです。
私の意見は先の野党議員同様、集団的自衛権が認められなくても上記のようなケースは何も問題なく、普通に自衛隊が交戦しても全く問題ないケースだと考えます。ただこの発言に私が執着するのは安倍首相が興奮のあまりに妙なことを口走ったというより、そもそも政府は日本人海外居留民の保護などまるで考えておらず、上記のようなケースであっても全く守るつもりがないからああいうことを口にしたんじゃないかという不信感を覚えるからです。というのも日本はこれ以前からも一貫して海外に在住する日本人の保護に無関心というか怠慢なままで、だからああいう「守って当然」ともいえるケースも特別なケースの様に扱えるんだという気がしてなりません。
実際に過去の例で述べると、北朝鮮の日本人拉致事件も非常に強い疑惑がもたれていながら長期間放置しておりましたし、イラン・イラク戦争の際も外務省はイランにいた日本人のため帰国便を手配することなく余計なことをして脱出を遅らせ、最終的にトルコが自国民より日本人のために優先して脱出便を用意してくれるまで無策もいい所でした。更に古いネタを穿り返すと、二次大戦の最中に軍部は日本人は全員死んででも米国に交戦しろと主張し、実際に沖縄戦では本来引き離すべき民間人を簡単に戦火に巻き込み、また満州では開拓民を置き去りにして軍人が真っ先に逃げ出しています。他にも細かいのを上げていくと戦後に行われた南米移民とかも国家的詐欺もいい所です。
総じて日本政府は、日本国民を守ろうという意識が歴史的に薄いです。まぁロシアや中国と比べたらマシかもしんないけど……。ただ私としては、少なくとも民主主義国家である以上は国民の保護こそが政府の最大の役割であり、国民よりも天皇や領土、場合によっては米軍を優先して守ろうという姿勢は決してよくなく、下手すれば破綻を招く一因にもなりかねないように思えます。
私はこれまで安倍首相に対してそれほど嫌悪感を持ったことはありませんでしたが、あの時の発言を見る限りだとこの人は国民の保護など度外視しているなという姿勢が透けて見えたので、やや極端な気もしないでもありませんが一気に嫌いになりました。
最後に一つだけ書くと、私自身が今海外在住の身でありますが、日本国内にいる人はあまり海外在住者の保護について考えてくれないように思えず、ひどい場合は自己責任だと言う人も少なくないでしょう。さすがにイラクでの人質事件に関しては私も自己責任論の主張者でありましたが、海外に在住することで必死で日本に外貨をもたらす人間もいるのだから、もうちょっと応援してくれたらななんて思わなくもありません。
日本政府に保護されなくても、上海政府はきっとキミを守りますわ。
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